○お魚簡単クッキング

 −とかいうレベルではない料理といって良いかどうかがあやしいぐらい本当に簡単な魚介料理−

 

 ホントは私は魚の話といっても、釣りの話や魚の生態の話が書きたいのです。

 でも、最近仕事関係で魚をもっと食べてもらいたいというような話に取り組んでいると、どうしても魚を食べる話についてひとくさり書いておかねばという気持ちになります。

 正直言ってムカついているのであります。

 

 食糧をめぐる情勢やら健康への良い影響やら何やらを考えれば、魚介類を食わずに何を食うんじゃ!という状況ですが、世界中で日本食、中でも特に魚介類食が見直されている中、日本では逆に「魚離れ」が懸念されております。

 しかも単純な「魚離れ」ではなく、マグロやサーモンなどは人気で、回転寿司は人気の外食形態となっており、調理が簡単で外食産業でも利用しやすい魚はそれなりに人気があります。しかし、丸ごとの魚の家庭での調理等は減ってきているようです。

 

 その理由として、アンケート等からみえてくるものでおおきなモノはどうも3つ。

1.調理が面倒

2.値段が肉に比べて割高

3.生ゴミの処理が面倒

だそうです。

 何を言うとるのか今時の主婦どもは!なっとらんぞバカモン!歯を食いしばれ!と怒りをぶちまけて批判したところで解決には直結していきません。

 にもかかわらず、こういった嘆かわしいと批判するだけの評論家のような意見は多く目にします。

 

 気持ちはよく分かりますし、問題に対して指摘する批判や評価は必要ですが、そこからどうするべきか提案・行動がなければ問題の解決には向かわないと思います。

 

 今一生懸命取り組まれているのは、魚介類を上手に利用してきた日本食の文化を再評価し、魚介類を食べることの健康面への貢献といった科学的な知識もふまえて、上手にそういった魚食文化の知恵を利用していきましょう。という「食育」に関する取り組みです。

 私もこういった取り組みは非常に重要であり、結局味覚や食の好みは小さいときからの経験が大きくものをいうことから考えて必須の取り組みだと思います。

 

 しかし、教育には時間とコストがかかるのが難点です。今の子供達がしっかりとした食についての知識を得て魚食文化を受け継いでいってくれるようになることに期待もしますし、そうでなければならないと思いますが、では、今の魚を料理しない主婦(夫も含む)達はどうすればいいのでしょうか?という問題がドテッと眼前に横たわって、ひいては子供達にいくら食育を施しても、家でろくなモン食わせてもらえなかったら効果半減という問題がでてきそうです。

 

 しかも、今の主婦達が魚を料理しなくなったのは、「努力が足りない」というような話ではなく、核家族化や都市労働者の生活スタイルの変化など社会情勢の変化にともない起こるべくして起こった変化ととらえることができると思います。主婦達を叱りとばしてもお門違いかもしれません。

 

 したがって、「魚を食べろ」、「魚を食べると健康に良いよ」ということだけを伝えるのではなく、魚を料理することを阻害している問題点の現代の社会情勢にあった現実的解決策を示して提案してあげることも必要だと思います。

 その際、相手は「魚料理」について全くの素人であることを肝に銘じて、ほんとにだれでもできる、できる人間にとってはこんな当たり前の話からはいるのかと呆れるぐらいの超簡単な方法から提案していく必要があると感じています。

 以前、別のところで書きましたが、イカの消費が減っているのは「イカは捌くのがめんどくさい」という理由によるのが大きいというのを聞いて、イカ関係者一同は何が難しいのか理解不能におちいっていましたが、「イカは捌くのがめんどくさい」というレベルに目線を下げて話を進める必要性を感じています。

 

 まず、魚食を妨げる問題点の一つ「調理が面倒」ということについてですが、これについて一つの解決方法は実は簡単で実際に今現在も当たり前のように利用されています。

 その方法とはいきなり矛盾しているように思えるかもしれませんが、「調理しない」ということです。要するに外食でも、総菜で買ってくるのでもいいのですが、共働きの夫婦が何も無理して魚を丸ごと買ってきて手間暇かけて料理しなくても、料理の部分をプロに任せてしまえばいいというのは、一つの端的な解決策だと思います。実際、このような利用形態は増えているようです。決して魚を食べたくないわけではないのだと思います。

 しかしこの方法では、結局その分を値段に付加することになり「値段が割高」という問題が生じるジレンマを抱えています。

 また、大量に画一的な原材料が必要になり利用できる魚種に限定が出てきます。同じ値段の料理で出てくる魚の大きさが違ったりしたら客は不満に思うでしょう。

 さらに「調理しない」もう一つのやり方があります。これは実はよく知られていないのかもしれないと疑っているのですが、ほとんどのスーパーの鮮魚コーナーも含む魚屋さんで3枚おろしや切り身にするといった調理は頼めばサービスでしてくれるので、調理が面倒と感じる派の方はそういったサービスを利用すれば一匹丸ごとの魚を買ったとしても、やや技術の必要な包丁仕事は既に終わっているのですから、そこから食卓に出すところまでの過程は普通に肉料理を出来るレベルの人なら別に恐るるに足らないと思うのです。この方法であれば、別に規格が揃っている必要はなくいろんな魚が流通することの妨げにもならないと思います。

 意外にスーパーでの買い物になれている現代のお買い物客は、店の人に「3枚におろして。」「頭と内臓取って」とかのリクエストをするというようなやりとりになれていないのではないかと思います。

 魚のプロとしての技術と知識を持った魚屋さんで買う魚はその分の値段が付加されているかもしれず割高かもしれませんが、下処理や「美味しい食べ方」の知識などを利用すれば決して高くはない値段のはずです。ぜひプロを上手に利用していって欲しいものです。

 現代は「分業」の時代です。その問題点をここでは議論しないことにしますが、少なくとも現実的にそうなっています。サラリーマンは一日の多くの時間を拘束されながら労働力を売り、その労働の対価で、他人の労働による「家事」サービスを買っている現実があちこちでみられます。そうせざるを得ない労働環境、住環境などがある中で家事をプロと分業してサービスとしてお金で買うという手は、最良ではないにしても選択肢の一つとなり得る方法ではないかと感じています。

 

 ここでやや話はそれますが、調理をするしないにかかわらず、「値段が割高」という問題を解決するのに、一つの方法を提案しておきます。それは沢山とれたときの魚を買えということです。

 魚の旬と沢山とれる時期は必ずしも一致しませんが、秋のサンマのように結構一致しているモノもありますし、沢山とれる時期なら旬を外していても上手く利用する方法が昔からあったりします。

 魚介類は獲れるときには、売り切れないぐらい獲れてしまい漁師さんは困ってしまったりして「豊漁貧乏」という言葉もありますが、魚を食べる側としてはこれを利用しない手はありません。豊漁の時はバンバン食いまくってちょっとでも漁師さんや魚屋さんが儲けられるようにすることが、自分たちにとっても社会全体のシステムとしても結局利点が大きいと思います。

 カツオやサンマ、スルメイカなどは沢山獲れているときはスーパーで目玉商品化されていて、肉と比べても安いはずです。是非食いまくってください。

 学生時代、新鮮な鰹が半身で500円で売っているのを見つけて、ここぞとばかりに食いまくった記憶があります。秋の大きめの脂も乗った鰹でおそらく可食部で1キロ近くあったと思いますが、初日は刺身で2日目はタタキで2日がかりで食べようと考えていましたが、旨い鰹だったこともあり食べ始めたら止まらなくなって一気に食べきってしまいました。ご飯のおかずにするつもりが鰹だけ食べたのでその日の主食は鰹でした。若くていつも腹が減って仕方なかった頃の想い出。

 

 次に、今回のメインテーマである「調理が面倒」、「値段が割高」の両方を同時に解決する「簡単魚料理」について、紹介したいと思います。

 「簡単魚料理」といって巷で紹介されているものの多くは、実際には魚料理はおろか料理すらしたことがない人にとっては、結構敷居が高いモノです。何しろ敵はイカを捌くのすら面倒とおっしゃる方々です。なめてはいけません。

 イカ料理にしても「まずイカを捌きます。」から入るとその時点で既に「難しく」やる気を失う可能性があります。

 とりあえずは捌かないで済むイカ料理から行きます。

 メニューは「ボイルイカ洋風」と「茹でいか和風」です。

 

 まずは、「ボイルイカ洋風」から、

 

1.イカを買ってきます。

 生のスルメイカが一番安くて良いと思います。最近は流通システムが発達しているので鮮度の悪いのはあまり売っていませんから、生で刺身用として売っているものなら問題ないと見て良いでしょう。

 初夏のムギイカとか呼ばれる小さいサイズなら2匹入り、普通に大きいやつは1匹丸ごとで200〜300円ぐらい。たまに100円ぐらいで売っていたりします。

イカを食わないかーん!(持ちネタ)

 買ったら、その日のうちに調理しましょう。加熱調理するにしても刺身にできる鮮度のものの方が美味しいですし、イカゴロと呼ばれる内臓は早くダメになりやすいので、食べるつもりなら鮮度が良いことが必須です。

 

2.茹でる

 調理は、鍋に湯を沸かせて、イカを丸ごとぶち込んで約5〜10分。お湯には塩ぐらい入れておいても良いです。

釜ゆで

 カラストンビだの甲だの、イボだのをとる下ごしらえをしなくてはならないとなると「難しく」なるので、とらずにそのままぶち込みます。可能なら下ごしらえしておけば後が楽といえば楽です。

 赤くなって足が縮んだらだいたいゆであがってますが、心配なら10分もグツグツしておけば問題なく火は通っているでしょう。深く考えずに大雑把で行きましょう。

 

シャア専用 

 

3.盛りつけ

 ゆであがったら引き上げて、料理用ハサミなり包丁なりでバツバツと輪切りにして、頭の部分は縦に切って足も食べやすい長さに切って皿に盛ってしまいましょう。内臓を食べないのならこの時点で外してしまって良いでしょう。簡単にとれるはずです。

盛りつけ

 そして、食卓にマヨネーズのチューブと共に並べれば完成です。

洋風ゆでイカ

 どうでしょう?簡単ですよね。これが難しいというなら、私にはどうすることもできません。あきらめます。

 

4.食べ方

 料理というのも恥ずかしい簡単さですが、味のほうは充分以上にいけると思います。

 マヨネーズをお好きなだけかけて食べてください。熱々のうちが美味しいと思います。

 食べるときに、胴体の部分の骨のような「甲」と呼ばれる部分と、頭の中のクチバシにあたらる「カラストンビ」、足の先の吸盤のとげとげは食べながら適当に箸や歯で外していってください。熱を通した後なら簡単に取れるはずです。

 内臓の部分は、脂が多いので1匹分はちょっと多いかもしれませんが蟹味噌のようでとても美味しいので私は食べます。

 重金属などが内蔵には蓄積するということが指摘されたりしておりますが、昔からイカゴロは塩辛作りに利用されたりと食用にされているので、普通に食べて大丈夫だと思っています。気にする方もいるかもしれないので自己責任でお願いします。

 一時期、メカジキなんかも水銀の蓄積が問題になって欧米では妊婦は食べる量をひかえた方が良いという基準が出ていたりしましたが、結局、魚食のメリットの方が水銀のあるのかないのかわからんリスクよりも大きいということで、ドンドン食べましょうという方向に訂正されてきているようです。

 当たり前じゃボケという感じですが、あの騒動はいったい何だったんでしょうか?畜肉業者の陰謀とかでしょうか。

 

 

 話が若干ずれましたが、次に「茹でいか和風」

 

 といっても、「洋風ボイルイカ」のマヨネーズを、おろし生姜と醤油に替えるだけです。

 ショウガ醤油味もなかなか捨てがたいです。

 コピーアンドペーストして再度説明するのも面倒ですので、以下略。イカだけに。

茹でいか和風

 

 イカなら、皮をむいたロールイカとか、冷凍した半調理品を利用すれば良いじゃないかと思われるかもしれません。それはそうなのですが、鮮度の良い生イカだからこそ、単にボイルしただけで「豪華」な食事になるぐらい美味しいという事実もあるのです。イカゴロの味わいもすてがたいですしね。

 また、冷凍品などは加工・流通コストがかかった分割高になっているようにも感じます。

 とにかく、びっくりするぐらい安くて美味しい生スルメイカを使わない手はありません。

 

 

次に、魚もいっちゃいましょう

 

 まずは、「サンマ佃煮風」から、今回はやや難易度が上がります。包丁とまな板を使ってもたいした手間ではないですが、使わない方法を今回紹介します。サンマ以外のマイワシやカタクチイワシなどでも応用可能。

 これらの青魚の料理は、「塩焼き」が一番簡単なのですが、塩焼きをするには魚焼きの網なりグリルなりといった掃除が面倒な調理器具が必要なので、おそらく魚料理に馴染みのない人には敷居が高いです。テフロンコートのフライパンで焼くのが片付けまで含めて簡単なのですが、焼き加減にやや慣れが必要です。

 その点煮物系なら失敗は少ないでしょう。

 

1.サンマをはじめ材料を買ってきます。

 煮てしまうので、サンマは生鮮でも冷凍解凍ものでも良いです。

今年のサンマはデカイ

 調味料は、酒、みりん、醤油、砂糖、ショウガ(生でもチューブでも、無くても良い)、コンブ(ダシの素でも良い)。あたりですが、手を抜いて3倍濃縮のめんつゆを適当に2倍ぐらいの濃いめに薄めて使えばさらに手抜きできます。

めんつゆ

 

2.切る

<サンマ>

 サンマを適当に料理用に使えるハサミ(丈夫で綺麗なら事務用でも可)でぶつ切りにしてください。

ぶつ切り

 包丁使うなら、まな板のうえにサンマを置いて、サンマを左手で押さえながら包丁で一口大にぶつ切りにしてください。

 サンマの内臓が好きな方はそのまま次の調理に。

 内臓外すなら、ぶつ切りで筒状になった状態で、はらわた部分に水道水を当てて流し出しましょう。多少、内臓残っていても気にしなくてOK。食べられます。

内臓流し

 サンマの塩焼きなど内臓ごと食べるのが醍醐味ですが、シーズンはじめの北海道産は多くは刺し網で取られていて問題ないのですが、秋のサンマシーズンまっただ中の東北産の棒受け網で獲ったサンマは網の中でギュウギュウ詰めになったときに剥がれた鱗が胃に沢山入ってしまっている場合があります。程度問題ですが沢山詰まっているとちょっと食べにくいです。塩焼きの時はチョイチョイと箸でよければいいですが、煮物の時は内臓取っておいた方が無難かもしれません。多すぎる脂を除く意味でもその方が無難かも。

 

<ショウガ>

 包丁でスライスできる人はそうして下さい、無理なら皮むき器でスライスしたり、またもハサミを利用したりしてください。チューブのおろし生姜でももちろんOKですし無きゃ無いでもそんなに問題ないと思います。替わりにネギや山椒をちょっと入れるという手もあり。

生姜投入

<コンブ>

 コンブでダシを取った後に取り出すのが普通でしょうが、家庭では最初からハサミで一口大に切っておいて、そのまま煮付けて食ってしまいましょう。最初から食べることを想定した大きさに切ったコンブも売ってます。もちろんダシの素利用でも可ですが、定期的に料理するようになったらコンブは買っておいて損はないと思います。

 今回は手抜きで、めんつゆ使っているので昆布は使いませんでした。

 

3.煮る

 サンマぶち込んで煮て下さい。10分ぐらいグツグツやればいいでしょう。

 アルミホイルで「落としぶた」などすると上手くいきます。そのままで食べられますが、すぐに食べないのなら、その後火から下ろして、バスタオルにくるむなど保温して半日ほどおいておきましょう。味がしみます。

煮ます出来上がり

 「めんつゆ」を使わない場合は、煮る材料の量を考えて、最初に酒とみりんと醤油を1:1:1で入れて、それを3倍に薄めるぐらいの水を加えて、砂糖少々(後で追加できるので最初はスプーン一杯ぐらい)、コンブとショウガをぶち込んで煮立てます。

 カップ何杯とか書き始めると「難しく」なります。私は1:1:1も適当です。同じような500mlのペットボトルなので、酒もみりんも醤油も「ドボドボドボ」と3ドボドボで統一とか全く適当にやってます。煮物系は後で味を調整できるので適当で良いんです。

 煮立ったら、味見してください。佃煮風にするので煮物の煮汁よりちょっと濃いぐらいにして、甘ければ醤油をちょっと足して、塩辛ければ砂糖を足して、濃ければ水を足してみてください。後から調整も出来るのであんまり神経質にならなくても良いです。

 

 ご飯のおかずに、酒のあてに、日持ちもするので便利に使えます。

 

 なお、煮物は既に切り身になっている魚を買ってくれば、切らなくて良いので、めんつゆ薄めて煮るだけです。

 

※おまけ ネズミザメの煮物

 手順は、‘蕕砲瓩鵑弔罎鯑れて2倍に薄める。火にかけて煮立ってきたら、切り身を入れグツグツ5〜10分程度煮る。盛りつける。です。旨いゾ!

切り身煮るサメ丼

 

4.保存等

 暑い時期以外なら毎日火を通せば鍋のまま室内に置いておいても腐ることはないでしょう。だんだん味がしみてきて美味しくなりますが煮くずれてくるので、最後はご飯にかけて下品に食べると良いと思います。

 冷蔵庫なら普通に4、5日は持ちます。フリーザーパックに小分けして凍結して食べる分だけ解凍しながら食べても良いでしょう。

 

 

 さらに、「サバ水煮缶丼」にいきます。

 

 この料理ともいえないような料理は、発酵食品学の世界から食も語る小泉武夫先生の著書でも紹介されていましたが、小泉先生は腹側の脂の多いところとそうじゃないところを分けてとか何とかめんどくさいことを書いておりました。しかし、そんな手間は必要ありません。ドカッといっちゃえばいいんです。

 

1.サバ水煮缶を買う。

 高級品もありますが、普及品は一缶100円から150円くらいです。

 サバ缶

2.ご飯をどんぶりに盛る

 ご飯は炊こうが、コンビニで買ってこようがご自由に。

白い飯が好きなんじゃー

 

3.サバ水煮缶を空けてご飯にかける。

 缶切りもいらないプルトップ方式なので、パッカンと空けたら汁ごとご飯にブチまけてしまってかまいません。

 ご開帳サバ缶丼

 

4.適宜味付けて食う

 醤油、マヨネーズなど適当にかけながら、サバの身を突き崩しご飯と混ぜつつ摂取してください。骨ごと食べられて体にも良さそうなうえに、生臭くもなく鰹のなまり節にも似たシンプルな魚そのものの味が楽しめます。見た目は猫の餌チックですが、味は良いです。

餌ではなく食事

 保存にも便利、備えて安心。サバ味噌缶やサンマ醤油煮缶、ツナ水煮缶でも同様の丼が楽しめます。こんなチープな食べ物ですが、しっかり魚の味を楽しむことが出来ます。缶詰は非常に優れた加工品だと思います。

 備蓄缶詰

 

 

 以上、3つほどレシピともいえないようなレシピを書いてみました。

 この程度の調理でも、付け合わせにパック売りのメカブとろろやモズク酢でも付ければ味もボリュームも栄養的にもそこそこ以上に満足のいく食事になると思います。

 紹介した簡単さかな料理で、「魚を買って食べる」ということに慣れてくれば、次には多少手間のかかる料理にもチャレンジしてみようという気になってくると思います。

 チャレンジしてみれば魚料理といったって、特別難しいわけではなく他の肉や野菜料理と同様、慣れてしまえばどうってことないものだと分かってもらえると思います。

 

 魚と海藻という日本人が昔から食べ慣れてきた何気ない組み合わせには、実は驚くべき秘密があったことが、最近報告されるようになってきました。

 例えば魚の干物にワカメの味噌汁というようなごく普通の組み合わせで魚とワカメを食べたときに、魚もワカメも単独でも肝臓での脂肪分解を促進する機能を発揮しますが、魚はペルオキシゾーム(書いててよく分かっていませんがそういう細胞内小器官のようです)での脂肪分解を促進し、ワカメはミトコンドリア(これぐらいは知ってます)での脂肪分解を促進する、というようにその機構が違っているため、組み合わせて食べると相乗的な効果が期待できるそうです。

 昔から続けられてきた食文化には、そういった科学的な解説など知らずとも経験則を基にその良さが受け継がれてきた食べ方が沢山あるのだと思います。

 やっぱり日本人は魚介類を食べなくちゃでしょ。

 

 最後にあと一つ残っている魚食を妨げるやっかいな問題「生ゴミの処理」についてですが、当方も苦労してます。何しろ都会じゃゴミを捨てるのがめんどくさい。

 庭に穴掘って埋めてしまえるなら何の問題も生じないのですが、個人の庭などあるわけもなく、ゴミは細かく分別したうえで日時と出し方のルールを守って回収してもらう必要があります。

 とりあえず、可燃物の回収の日まで魚の頭や骨などの「生ゴミ」は冷凍庫で保管しています。これが、一番簡単で生ゴミが腐って異臭やハエが発生するなどの問題を生じさせない方法だと思います。

 少量の生ゴミならこの方法でほぼ対応可能だと思います。これから、魚料理に手を出してみようと考えている方は多分これでいけると思います。

 しかし、釣ってきた魚を処理した後のように量が多い場合や、冷凍食品や作り置きのカレーやアイスクリームなどが場所を取っている場合には、やっぱり苦労します。

 その場合、「生ゴミ回収日の前日に魚料理」というのが、現実的な解決法です。

 大型の亀や魚で食いだめの効くような種類をペットにして、魚のアラを食べてもらうという手はなかなか楽しくていいかもしれません。個人的にはオレンジキャットとかアフリカンクララとかのナマズ系がそういう目的なら良いなと思ってます。普段ドテッと水底に横たわって省エネモードで、餌があるときには大きな口で腹一杯食べる魚たちです。

 昔なら犬猫に食わせる手もありましたが、最近の猫や犬は魚のアラを食べてくれないようです。

 

 以上、うだうだと書いてきましたが、結局いいたいことは一つ「魚料理なんてたいして難しくもないし、良いこといっぱいあるんだからドンドン魚を食べましょう。」

 

 

<参考>

○小泉武夫「食に幸あり」日経ビジネス人文庫

○(独)水産総合研究センターHP 第2回技術交流セミナー要旨

 

 

(2009.9) 

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