○ラ行 −ナマジの釣魚大全−
○ロウニンアジ
ロウニンアジがなぜ人気があるのか、色々要素はあるのだろうが、身もふたもないいかたをしてしまうと、結局、太平洋インド洋の熱帯から亜熱帯あたりならどこにでもいる珍しくもない魚だからだろう。
実際、ロウニンアジ狙いで南の島に行って、ポッパー投げていて釣れてくる魚はロウニンアジが一番多く、他の魚は狙って釣れるほどはなかなかいないものである。誰かさんのようにバラクーダやらバラフエやらばかり釣ってくる方が難しいぐらいである。
いろんな場所で釣れるし、数もそれなりに多いから、それ専用のロッドが何社からもでるぐらいの釣り人がいて、狙うことができる。
ただし、珊瑚礁の生態系の頂点近くに君臨する魚なので、多いといっても一つのポイントに生息している数は限られているし、ポッパーというアピール力の大きいルアーはスレるのも早い。
だから、ロウニンアジがコンスタントに釣れるようなポイントは珍しく、最初爆発的に釣れたポイントでも、キャッチアンドリリースで個体数減を押さえたところで、次第に釣れなくなっていく。でもそういう、魚がある程度少なくスレているシビアな状況が、ロウニンアジ釣りでは当たり前の状況であり、チャンス少なくとも釣れればそれだけの価値があるという釣りが本道なのかもしれない。
でも、爆釣ポイントを求めて、世界の果てまで遠征する「大勝負」感はこれまたこれでたまらない魅力でもあるのでロッドケース抱えて出かけるのである。
○ロクセンスズメ
「一般に食用としない。」と図鑑に書いてあったりするが、沖縄の牧志公設市場あたりに行けば普通に食用で売っている。本州では観賞魚か。スズメダイ系は福岡のアブッテカモ(スズメダイ)を知っている人なら結構旨いというのは想像いただけるのではないだろうか。適度に脂も乗っていて子持ちだと卵も旨い。
ロクセンスズメは紀伊半島あたりでもよく見かけるオヤビッチャとよく似たブルー系にクロシマのオシャレな小魚。シッポにラインが乗るのでオヤビッチャとは慣れればすぐに判別できる。南の島の波戸で魚肉ソーセジ餌のタナゴ釣り道具で狙う。この魚を釣りの対象魚として認識しているのは、当方と相方である同居人ぐらいだろうか。
南の島のタナゴ針使用の小物釣りは、ずいぶん面白い釣りだと思うのですがどうでしょう。南の島に行くときには魚肉ソーセージとタナゴ針持って行ってください。
(2012.5)