○ワ行 −ナマジの釣魚大全−
○ワカサギ
東京湾でも最近増えているとかいう話を聞く。氷結した湖に穴を開けて釣るイメージが強いので東京湾と聞くと疑問に思うかもしれないが、ワカサギは元々汽水にすむ魚。山上の湖のワカサギももとをたどると汽水湖だった時代の霞ヶ浦からの導入だったりする。
関東では、芦ノ湖なんかでのボート釣りも人気で何度か経験しているが、やっぱり福島の檜原湖やら岩手の岩洞湖で冬に氷に穴開けて釣った思い出が印象深い。
当方寒いのは苦手で、冬場寒い東北や北海道で暮らすことを想像すると、やや腰が引けるのだが、ワカサギとチカがいるからまあ大丈夫なような気がする。実際東北に住んでいた頃は冬はかじかむ手でチカ釣って楽しく過ごしていた。冬でも元気なのは冬から春が産卵期なので産卵前の荒食いなのだと思う。
○ワタカ
琵琶湖原産の植物に偏った食性を持つコイ科の異色キャラ。水草を食べるらしいが、雑食の気もあり普通に練り餌でも釣れる。一時霞ヶ浦で増えたときにはフライで狙う方法をネットで紹介している人がいた。
これも、琵琶湖アユに混じって全国にばらまかれた種で、九州と四国で釣ったことがある。見た目がワタカ顔としかいいようのない独特な馬面でウグイに似ていなくもない。
ソウギョのように目に見えて水生植物が消えるというような被害を出すこともなく、バスのような魚食性の種でもないので、あまり国内移入種としても注目されていない。釣り人だけが見ている魚かもしれない。釣れたら愛でてやってほしい。
(2012.5)