○レーベルミノー レーベル

レーベルミノー 

  今思うとこのミノーはレーベルがラパラを強く意識して、というかもっと端的にいうならラパラをプラスチック素材で安価に製造することを目指していたのではないかという気がします。

 軽くてリップがきっちり水をつかんでアクションする動きの質が似ているような気がするのと、レーベル独特の格子模様に立体的に飛び出させた鱗っぽい筋のあるクロームカラーも、ラパラが貼り付けたアルミ箔に鱗模様を付けたのに対抗しているように感じられることなどからそう感じるのです。

 

 このカラーは、普通立体的に鱗模様を表現するときはルアーの表面に切り込みが入れられているのを、逆に筋を鋭角に立ち上げており、そこからレーベルらしさが生まれていると思います。はたしてこれは意図的に狙ったのでしょうか?それともノーマルの金型に後から追加で鱗模様を切った結果、偶然生まれた物なのでしょうか?なんてことを考えてみるのも楽しいものです。

 ナチュラルプリント柄も得意なレーベルですが、この種のカラーも味わい深いです。

 

 バス釣りでミノーを使うケースはそれほど多くなかったですが、このミノーの銀黒9センチはなぜか気に入っていて、山の中の小さな野池でよく使っていました。アクションは軽快でレスポンスも良くなかなか良いルアーです。ラパラでも代用可能な気はしますが、なぜかバス釣りにはレーベルが気分に合いました。飛距離が出ないのはラパラ同様の欠点です。

 強度や流れの中での安定性や手に入りやすさから最終的にはこの手の軽いミノーはラパラを使うことを選択しているので、今後出番はあまりなさそうですが、思い出のルアーとしてタックルボックスに入れておこうと思います。

山の中の小さな野池

 

(2009.4)

 

 

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