○形あるものはいつか壊れる
道具なんてものは大事に使っていても壊れるものである。
ルアーはぶつけたら壊れるし根がかって無くすし、竿は不注意で折る。リールは部品が壊れて補充がなければ修理できず、ラインは徐々に劣化していく。
そう覚悟して釣り道具は「道具」として割り切って使っているつもりですが、それでも愛着のある道具には、壊れたからといってそうあっさりとゴミとして捨ててしまえない未練が生まれることもあります。
先日(2008.5)のカザフスタン釣行で実はちょっとばかり大切な竿が折れました。
最終日、釣りを終わってさあ帰ろうということでボートが動き出したときに、ガイド見習いの若い衆がよろけて、船上に他の竿と並べられていた当方の竿の穂先を踏みました。
パキッと小気味よい音がして綺麗にトップガイドの根本で折れていました。
(折れた穂先)
竿は、1998年頃に買ったフィッシャーマンのジャイアント86トラベラー。初めて買ったGTロッドで、GTやらバラクーダやら、ヨコシマサワラやらいろいろ釣った竿で、持っている竿の中でも1、2を争うお気に入りの竿でした。
さすがにショックでしばし言葉を失いました。その様をみて若い衆も不安そうに「ハウマッチ?」とか聞いてくるので、ここは気丈に振る舞わねばと「ノープロブレム」だぜ!直して使うよ、と身振り手振りも入れて説明しました。
いくら経済成長著しいカザフスタンとはいえ、さすがに普通の田舎のお兄ちゃんに竿一本米ドルで800ドルぐらいするという話はできんでしょう。彼に払わせるわけにはいかない額だろうし、もちろんわざと折ったわけで無し、値段については「秘すれば花」を貫き適当にお茶を濁しました。
自分自身に道具はいつか壊れると言い聞かせつつ釣り場を後にしました。同船していた現地で仲良くなったトミーが気遣ってくれて、ハンガリー製のルアーをお見舞いにくれたこともあり、まあ飯食ったころにはあきらめもついて、帰ったら修理できるパーツがあるか問い合わせて、無ければちょっと短くなるけど、新たにトップガイド付けて使うんだろうなと考えておりました。
(友情のハンガリー製クランクベイト)
でもって、帰国後さっそく修理の段取りに。
じつは私は、釣りを対象としたレジャー保険(註1)に入っているので、修理にお金がかかることはそれほど気にしなくて良いのです。しかし、今回のケースはふんずけた人間が判っており、そいつに払わせるべきではないかということで「免責事項」にあたる可能性があり保険代理店のお世話になってる「お姉様」にぶっちゃけの話をして相談しました。
この場合、小ずるいやり方としては、誰もみていないのだから自分が不注意で折ったことにして、しかも古い竿だからパーツがないということで全損扱いにして、減価償却費を引いた金額を出してもらい、修理はガイドの付け替えだけで済まして浮いたお金で新しい竿買うも良し、旨いモンでも食うも良しという手があるのですが、そういうズルをすると釣りの神様の怒りに触れて良い釣りできなくなりそうな気がするので正直に話して相談しました(註2)。
お姉様曰く、とりあえずその状況では現地の人に払わせるといっても無理なのは良く理解できるので、本社に相談してみましょうとのことで相談の結果、保険で面倒みましょう、という太っ腹な結果になりました。なかなか良い保険です。お勧めします。
でもって、某老舗タックルショップに竿を持ち込んで石垣島のメーカーに確認とってもらったところ、やっぱりパーツはもう無いので、メーカーではなくショップの方で、ちょっと短くなるけどトップガイドを折れた部分に付ける形で修理しましょう。ということになり、部品代、修理費、見積もり代金込み込みで3000千円弱で修理完了しました。まあそれも保険で出るので実質お金かからず。(追加註)
短くなったジャイアント「およそ85」トラベラーですが、性能的にはやはりガイド位置も元のバランスとは違うので、理屈では竿先が曲がるときには2番3番のガイドの間に負荷がかかることになり、直してくれた店員さんにも「注意して使ってくださいね」と念押しされました。
とはいえ、もともと道具の性能の100%引き出せていたわけでもないし(註3)、実際にダンベルつり上げてテストしてみると、トップから3番ガイドまでは高負荷時にはほぼ一直線になるので、よほど竿を立てて穂先に負荷をかけなければ問題ないと思います。キャスティングのテストもしてみて特に問題なければ現役続行でしょう。
こうやって直った竿には、以前にも増して愛着がわくような気がします。(註4)
釣果に厳しくこだわるのなら、折れた竿など使わずに最新の竿に買い換えるのが正解なのかもしれません。そういうことをしないから私は大物に恵まれないのかもしれません。
それでも、私は自分の気に入った道具で楽しく釣ることにこだわりたいと思います。自分の手に馴染んだ竿の感覚、思い入れ、その竿で釣りたいと思うその気持ちで魚に向かいたいと思います。
(ジャイアントおよそ85トラベラー)
お茶とかの「数奇」の世界では、茶器が欠けると漆塗りにして金粉で仕上げ修理して使うそうです。漆と金を使うのは、人体に害がないので食器として修理後も使えるからだそうです。そういう修理を施された茶器には誰が修理したとかの「いわれ」、「いわく」が付き価値が増すことさえあるそうです。
そう考えると、修理後使えるようになり「カザフで折れた」という「いわく」つきのロッドは、他人がどう思うかは別として私にとって価値ある竿なのは当たり前のような気もします。
というような、道具を直して使うポジティブな理由と同時に、自分はかなり保守的で、道具一般について新しいものに買い換えて新製品に馴染む努力をするのが嫌いだというネガティブな側面も否定できないと若干反省します。(註5)まだ使える道具を捨てることに「もったいない」という罪悪感も感じます。
その最たるものが、写真のリュックサックです。今でも遠征にいくときには使いますが、じつはこれ、若いときに山登りをする職場の先輩から、当時でさえだいぶ使い込んだ状態でいただいたものです。
(成田空港駅にて)
使っているうちに一部破れたりして、縫いつけて接着剤で目止めして使っているのでかなり見た目もぼろぼろです。
(よなべ仕事の跡)
しかし、古いとはいえミレーのいいザックなので背負いやすく、留め具が金属なのも容易に壊れそうになくて安心できます。容量も大きく、上部の縛り口の調整である程度容量調整もでき重宝です。完全に壊れてしまえば買い換えざるを得ないのでしょうが、丈夫だし遠征でたまに使うだけなのでちょっと繕って直る程度の壊れ方しかせずまだしばらく使うことになりそうです。
以前、登山系の雑誌をぺらぺらとめくっていたら、懐かしい名品というコーナーでこのザックが紹介されており笑いました。登山の世界では現役で使っている方はほぼいないのでしょう。別に私は山に登るわけではないのでそれほどシビアに機能性を追求する必要はなく釣り場までたくさんの荷物を運べればOKで特に不便を感じていないのです。
その他にも壊れた道具を直して使っているのは色々ありますが、手に入れたときに既に壊れていて、最初その壊れ方が頭にきた事例が2件ほどあります。
一つは、シーバス用にヤフオクで落札したダイコープレミアブロスの9f振り出しのロッドで、穂先が折れたのを竿のスパイン(註6)を無視していい加減に修理してありました。中古なのでノークレーム・ノーリターンでという条件でしたが、さすがに修理歴について何も触れていないというのはおかしいので、修理費用持つか返品に応じなければ評価は最低にすると連絡したところ、どうも他人からたのまれて売りに出していたようで、「気付いてなかった、こちらのミスで申し訳ない。」ということで先方平謝り、修理費用持つかたちでも返品でもかまわないという回答だったので、まあ勘弁してあげることにしました。
ガイドを取り外して、スライド式の2番ガイドの穴を熱したドライバーで広げてやや位置をバット寄りに修正、スパインを確認(ってゆうかこの竿には赤いマークが付いている)してトップガイドを付け直し修理費0ですませました。先方もホッとしたことでしょう。
まあ、GTロッドのような高負荷で使う竿ではないし、振り出し竿の場合は手軽さが良いのであってアクションだのはそれほど気にして使わないので私にはこれで充分です。
もう一つは、以前PENNの文章でもちょっと触れましたが、スピンフィッシャー4500SSです。これは中古屋さんで「使用上問題ないが外見は良くない」という説明だったので、安かったこともあり他の支店から取り寄せてもらったリールでした。しかし、ハッキリ言ってボロカスな状態。ハンドルノブはおそらく握り心地が悪かったので何らかの改造を加える気だったのだと思いますが、ノブの芯の部分を残して握りのラバーが引っ剥がされており、かつ、ドラグノブが4500SS用ではなく4400SS用で全くドラグが効かない状態。
店員さんに思いっきり「これは使用上大いに問題あるでしょう!」と文句をいいましたが、頭を下げている目の前の店員さんに直接の責任はなく、ぼろぼろの4500SSが不憫でもあったので支店にしっかり当方のクレームを伝えることを条件に買い取りました。
「かわいそうな4500SSよ、オレがちゃんと直して使ってあげるからよろしくな。オマエの良さも分からず酷い扱いをした前のオーナーを見返してやろうな。」というような気持ちでした。
持ち帰り、ドラグノブはさすがにどうしようもないので取次店に注文、ハンドルも注文すれば手っ取り早いのですが、せっかくなのでハンドルノブぐらいはつくってみることにしました。手作りノブならいかにも直して使っているという感じが出て愛着も深まるというものです。(註7)
割り箸をノブの芯の周りを囲むようにして貼り付け、隙間はエポキシ樹脂で埋めていきます、エポキシが固まったら握りやすいように角を削り取ってサンドペーパーをかけます。その上でロッド用のスレッドをグルグル巻いて割り箸が剥がれないように固定してエポキシで塗装して固めました。
(割り箸製グリップまだ裸状態)
割り箸そのままだと滑りそうで、見た目も本体の黒いグラファイトボディーとマッチしないので、黒のビニールテープをグルグルと巻いて完成。
(修理後)
いかにも素人臭い修理で見栄えはイマイチですが、性能は問題なくシーバス釣りに使用中で釣果も上々、良い仕事してくれます。前のオーナーはろくに使わずにいじくるだけいじくって売りに出したようで、内部のギア等はほとんど新品同様で快調そのもの。ざまあみろという感じですね。
修理して使うということで忘れてはならないのが「拾ったルアー」でしょう。
拾ったルアーは良く釣れるというのは多くのルアーマンが指摘するところですが、私もそう思います。
その釣り場で良く使われている「あたりルアー」だから釣れるとか、「どうせ拾ったものだから」と、きわどいポイントも厳しく攻められるからだとかいろいろいわれています。
いずれにせよ、落ちているルアーなんて拾って使わなければただのゴミですし、ハリが付いているので危険でもあります。拾得物隠匿罪いわゆる「ネコババ」のような気もしますが、実際問題拾って困る人はいないけど拾わないと困る人が出てくる可能性がありますから、われわれは「ゴミ拾い」であるという整理でいきましょう。(註8)
拾ったルアーがそのまま使える場合は問題ないですが、ぶっ壊れている場合は修理して使うことになります。ぶっ壊れている場合はそのうち直そうとストックしてそのままになってしまう場合も多いですが、塗装がはげている程度であればサッサと塗り直して実践投入できます。
塗装がルアーメイキングで一番めんどくさいと思う方も多いと思いますが、そうお嘆きの貴兄にぴったりな超簡単な方法がございます。
黒マジックで真っ黒に塗ってしまうのです。これなら地の色が多少残っていても関係ありませんし、目玉シールでも仕上げに貼っておけばなんか格好いいブラックのルアーの出来上がりです。まあ拾ったルアーですからこの程度でもOKでしょう。
(黒ルアー)
いろいろ書いてみましたがいずれにせよ、「道具は壊れる」ということは明白な事実なので、壊れた道具は可能な限り工夫し、修理して使うのが釣りの楽しみの一つではないかと私は思っています。
修理の技術を手に付けておけば、ちょっとした改造もできるようになって、一層釣具いじりが楽しくなること請け合いです。
(註1)東京海上日動の携行品損害保険なるもので、満期になると帰ってくるので実質月々の支払いは数百円かな。釣りに毎週のようにでかけて、年に1度や2度道具の破損の憂き目にあう方なら入っておいて損はないです。釣行に出かけて帰ってくるまでの間、携行品の破損・盗難などが対象となっており、カメラの故障なども対応してくれます。
釣具屋さんで保険代理店に取り次ぎしてくれます。
(註2)「天知る地知る我が身知る」そういって祖母が「みつからへんだらええやん」と悪事をはたらこうとする幼少の頃の私に言って聞かせてくれました。最後の「我が身知る」の部分は神も仏も信じてはいない(でも釣りの神様はいると思うんです。)私にも説得力があります。自分がおかしいと思うことは、誰がみていようがみていまいが、やってはいけないということだと思います。
「天」を自然の摂理とか、社会システムとかと解釈して、「地」を規則や人原関係と理解すれば不信心な今の人間にもそのまま通用する言葉ではないかと思います。天国のばあちゃんええこというてはりました。
(註3)この竿の設計者である鈴木文雄氏のビデオを見て同居人が言いました。「この投げるときに良く曲がる竿買ってよ、今使ってるのは固くて投げにくい。」。ビデオで使ってる竿はまさしく、アンタの使ったジャイアント86じゃ。というぐらいにエキスパートは竿の弾性を引き出してガンガン曲げて使います。どれだけ頑張ってもこのクラスのハードに使うことを前提とした竿の潜在能力を100%引き出すのは私には無理です。でも良い竿のまだまだ余力のある感じというのは使っていて悪くないです。もっと上手に使ってやろうという気にさせてくれます。
(註4)なぜ、ロッドビルディングの道具を持っているくせに、カザフで折れたGTロッドを自分で直さなかったのかというと、やっぱり高級ロッドなので自分のいい加減な仕上げじゃなくて、上手な人にまかせて綺麗に仕上げて欲しかったからです。
アグリースティックのような豪快に使うのが似合う竿は私の手仕事で充分ですが、綺麗な飾り巻きが施されたような竿は修理するにしても相応に美しく直したいと思ったのです。
(註5)冒険家の植村直己氏も使い慣れた道具を替えることを嫌ったらしく、冒険中に使っていた鍋がアウトドア用のではなくごく普通のラーメン鍋なのをみて驚いた記憶があります。使ったことのない道具はどこまで信頼できるのか分からないので自分の命を預けられないという考え方には大いに共感します。
(註6)スパインとは竿のブランクの分厚くなっている部分で、竿のブランクをつくるときに芯にカーボンやガラス繊維のシートを巻き付けて焼き上げるのですが、そのときシートが重なった部分がスパインになり、厚くなっている分反発力が強くこれをキャスト時に横になるような位置に持ってきたりするとキャストがぶれる原因などになるそうです。
(註7)今考えると、ドラグノブの代金ぐらい店側に払わせても良かったか?ドラグノブの代金含めても格安だったのでまあいいか。
(註8)根掛かりなどで元の持ち主が回収をあきらめた場合、所有権はその時点で放棄しているとみるのが妥当ではないでしょうか。そう考えると不可抗力で落としてしまい所有権を放棄したわけでもなさそうな「落とし物」とは性格が異なり、やはり拾ったルアーは「落とし物」ではなく「ゴミ」であると私は思います。どなたか判例なり法的解釈をご存知の方がおられましたら教えてください。
中央アジアの草原にて ←カザフスタン釣行の顛末はこちらから
<参考>
ビーパル編集部「植村直己と山で一泊」小学館
細野不二彦「ギャラリーフェイク」
大村隆一「ロッドクラフト」
(2008.6)
(追加註)その後、3000円以下の少額案件については免責という連絡がありました。よく見てみると保険の説明にもそう書いてあり見逃してました。粗忽者ですね。
(2008.7)
○ガイドの交換
愛竿アグリースティック7Fのガイドが一つ壊れました。ガイドリングがはまっている金属の部分が金属疲労かなんかで割れたようです。
この際ほかのガイドも弱っているだろうから全部取っ替えようと思いましたが、釣具屋に全部そろえるだけのサイズの在庫がなかったのでとりあえず壊れた1個だけ交換です。
まずは古いガイドを引っぺがします。カッターで一部切れ込みを入れて、ガイドを固定しているスレッドをグリグリ剥がしていくとコーティングごときれいに剥がれます。
古いガイドが外れたら、新しいガイドのフットの先をスレッドを巻くときに段差ができないように薄くヤスリで削って瞬間接着剤かテープでロッドに仮止めして、スレッドで固定します。今回、端の方のスレッドは黄色と赤の模様を生かすため剥がさずそのまま使いました。
スレッドの巻きはじめはスレッドの端をテープで固定しておくとやりやすいです。
スレッドの巻き終わりの処理は、細くて強いPE等をワッカにしておいて巻き終えるちょっと前の段階でスレッドで巻き込み、そのワッカに巻き終えたスレッドの端を通して、巻いたスレッドの下に通してほどけないようにします。
黒一色だと見にくいのでスレッド巻く作業だけ色変えて再度写真に納めました。
巻き終えたらコーティングです。メーカーでは最近は紫外線固化樹脂を使っているようですが、ご家庭では2液製のエポキシが使いやすいでしょう。固まるときに垂れてしまったり樹脂が片寄ってしまったりせず、均一になるように、「ロッド回し」でゆっくり回しながら作業します。通常数回に分けて重ね塗りするといいと書いてありますがめんどくさいので私は一発で厚く塗ってます。厚く塗るには筆よりも先を薄く平らに切った割り箸で樹脂を乗せるようにして作業するとうまくいきます。
コーティング中にホコリがついたりすると表面にそのまま残るので写真のようなほこりっぽい部屋での作業は薦めません。
温度によっても変わりますが、一日グルグル回せば形は変わらなくなります。表面の固化が完全ではない場合もあるので、ロッド回しから外して静かに何日かおいておくと良いでしょう。
今回は若干厚く塗りすぎたのかしわが寄りました。まあ素人仕事はこんなモンでしょう。実用上は問題ないと思います。
(2008.11)
○パックロッドの穂先交換
愛用のパックロッドをこけたときにぶつけて穂先が折れた。
穂先のちょうど良い太さのモノが手に入れば交換可能なようにみえたので、中古屋でグラスソリッドの穂先をいくつか買ってきた。
ロッドのエンドキャップが固着しているようなので、お尻のゴムを抜いて折れた穂先を抜き出す。
抜いた穂先の一番後ろの太いところをノギスで計測、買ってきた穂先を切る目安とする。
やや余裕をみた位置で切って、実際に入れてちょっとずつ切り詰めてちょうど良いぐらいに整える。切るのは電動のヤスリを使ってぐるっと削っていって切る感じ。ノコギリとかだと繊維がささくれがちなのでイマイチ。
天井に当てて曲がり具合を見つつ、長さを決めていく。割と良い感じで前よりちょっと柔らかめの穂先になりそう。
ガイドは折れた竿から回収したモノなどのストックがあるが、今回は元の竿についていたガイドを回収して使った。火であぶって引っこ抜く。火であぶるとブランクスが焼けるのでガイドの取り替えの場合はこの方法は使えない。交換の場合熱湯で暖めてガイドのエポキシが柔らかくなって外れればもうけモノだが、外れずトップの真下で切ることになりがち。
隙間があるのでセキ糸を巻いてちょうどよい太さにする。
エポキシで接着。しばし放置。
ついでに、先代パックロッド、リョービのジョイスピンの穂先が堅くて棒のようなアクションを何とかすべく、これも穂先を交換してみる。穂先外すとカーボンのソリッド穂先だった。どうりで堅いわけである。
もう一本は、全体的に綺麗に曲がってくれるが、こいつは穂先だけ極端に曲がるので、ガイド位置が変なことになってしまっているが、この位置じゃないと第2と第3ガイドの間で折れる。
シートがリング2個なのも、釣ってる間にリール落ちたりしてウザいので、後付けのリールシートをつけてしまう。コルクの上には普通つけないタイプのリールシートだが、まあ気にしない。
リングを止めているお尻の方のコルクを一旦外してリングを外し、再度エポキシで接着。
2本とも完了。使ってみないとどうともいえないけど、まあ細かいことをいうべき竿じゃないので大丈夫だと思う。
リールシートはこんな感じ。
1本目のロッドエンドはいつも釣り場で飲んでる麦茶のペットボトルの蓋を加工して蓋した。伊藤園の四つ葉マーク。
早く使ってみたいところだ。
(2014.7.5)
○リョービジョイスピン穂先改良
ちょっと、短めでシーバスやるのに手頃なパックロッドが必要になりそうな状況が想定され、長さとパワー的にはジョイスピンが適当なんだけど、改造後変なことになっていた「トップから2番ガイドまでの間隔が長い問題」はやっぱりちょっといかがなものかという感じだったので、間隔狭めてみた。
結果、物ぶら下げたりドラグならしてみたりと竿曲げたときにも素直な曲がりで、かつ、改造前の不満であったティップセクションが「ただの棒」状態は解消されて適度に竿先が入る良いあんばいの竿に生まれ変わった。こいつで夏の近所の橋の下を狙ってみます。
(2016.3.22)