○ラパラF(フローティング)マグナムの改造重量アップ

 

Fマグ横咥え

 カヤックでシーバス釣るときに使うルアーについては、あれこれ悩んできた。

 

 とりあえずヤマリア(当時はマリアか?)のフライングダイバーという「固定重心でシンキング」、「オフセットリップ」のミノーは塩梅が良かった。

フライングダイバー赤(フライングダイバー)

 

 それなりに飛距離は必要なのだが、立ち込んで干潟やサーフで釣るような場面と比較すると、それほど飛距離はでなくて良い。ある程度カヤックで静かにポイントに接近すれば、少なくとも重心移動搭載の遠投に特化したようなルアーは必要ない。

 ポイントが杭とか構造物とかの際で明確なので、遠投して広い範囲を探るという必要もあまり無い。

 フライングダイバーは固定重心だが、シンキングで、ある程度重量がありバランス良く、オフセットリップでボディーからリップがあまり突きだしていないデザインも良いんだと思うが、キャスト時にクルクル回ったりせず、安定した姿勢でそこそこ飛距離は出る。

 

 そのうえ、オフセットリップはリップの面積自体は大きいので、重心移動搭載の遠投用ミノーについているような空気抵抗の少ない小さなリップと比べると、動きが安定しているように感じる。浅い干潟エリアで釣っているとアマモの切れ端が結構ルアーに引っかかるが、多少のゴミは拾ってもアクションしてくれた。

 それから、これは気のせいかもしれないが、固定重心のミノーは何となく独特の「強さ」がある気がしている。重心移動システム搭載のミノーとの違いは、音なのか動き方なのか分からないが、バイブレーションでもノンラトルのレンジバイブが強いのを見ると、音かもしれない。ラトルが効く場面がある反面、音がない方が良い場面が結構あるような気がしている。

 

 ということで、ながらくフライングダイバーの特に赤色のを愛用していたが、とっくの昔に廃盤のルアーで、そろそろ手持ちの弾数が尽きてきた。

 

 替わりのミノーをということで、あれこれ探して試していた。ラパラのCD11はかなり良い線行っていて、固定重心でリップも大きく動きは安定している。惜しいのは飛距離で、上手くキャストできると実用十分な飛距離が出るけど、固定重心でリップが空気抵抗の大きい形なことが影響しているんだと思うけど、キャスト時結構クルクルと回って失速してしまうことがある。とりあえず及第点だがもっと良いルアーはあるだろうという感じ。

CD11(CD11)

 

 アスリートシンキング12センチもリップ大きめ固定重心だが、これはなかなか最近売っていなくて弾数確保しにくいのと、ちょっと太過ぎじゃないか?というボリューム感が最近のスリムミノーの流行に毒された目にはイマイチに見えてしまう。

アスリートS12(アスリート12S)

 

 シュガーミノーのドリフトツィッチャーが、固定重心、オフセットリップということで今売っているミノーでは一番、フライングダイバーに近い性能。でもこれがなかなか売っていない。廃盤ではないようでちょくちょく売っているのを見かけるのだが、欲しい色が選べるほどには実店舗でもネット通販でも見かけない。やっぱり重心移動じゃないと売れないのだろうか?こういうミノーを作ってくるところがバスディのルアー作りの上手さというか「わかってる」ことを証明しているように思うが、市場はそれほど見る目がないということか。加えて、アスリートとは逆に、大きいサイズでも10センチの細身のボディーはちょっとボリューム不足。元々トラウト用なので仕方ないのだが。

ドリフトトゥィッチャー(ドリフトトゥイッチャー)

 

 

 でもって、ラパラのフローティングマグナム(Fマグ)だが、オフセットのデカいリップでしっかり安定した泳ぎ。かつ、昔はCDのようにボディーから突き出ていたリップだったのをわざわざ新たにデザインしてオフセットリップにしたおかげだと思うが、キャスト時空中での姿勢は安定していて、ウェイトを特に加えていない軽いフローティングミノーの割には飛距離も出る。ということで、もうちょっと重量をアップしてやれば飛距離は実用十分なぐらいは稼げるだろうということで、重量アップを試みた。

新旧Fマグ(旧型Fマグと今のFマグ18)

 11センチを重量アップするならCDに11センチはあるしそれ使っとけばいいじゃないか?あるいはCDマグナムの11センチでも良いだろう、と思うかもしれないが、CDもCDマグも前述のように、クルクル回りがちなバランスとリップの形状でイマイチ飛距離が出ないので、軽いフローティングで飛距離が出るようにオフセットリップを搭載したFマグの重量アップには結構意味があるのである。と思っている。

 

 でもって、Fマグの重量アップであるが、昔からよくやられてきた方法としては、フックに鉛線を巻きまくって重量アップというのがある。狩野川で有名になった方法で、鉛線を巻いた重いフックが前と後ろに付いていてもFマグは問題なくアクションする。

 ただ、当方はバラシをちょっとでも防ぐために、シングルフックを多用しているのだが、シングルフックに沿線を巻く方式はイマイチ上手くいかない。トリプルフックだと多少鉛線がずれてもフックの3本に分かれるところで止まってくれるが、シングルフックだとフトコロの方までずり落ちてきてしまう。運河用にラパラF9を使っていたときにリアのシングルフックに鉛線をかましていたが良くズレてうちに帰ってから接着しなおしていた。

 めんどくさい作業であり、重量アップせずとも飛距離が稼げるフラットラップの登場でそのめんどくささからは解放されている。

 

 もう一つの重量アップの方法としては、ボディーにオモリを埋め込む方法である。

 ラパラの紹介のところでも書いたが、九州時代に初冬の玄界灘のサーフで北よりの向かい風に向かってミノーをぶち込む際に、Fマグ14センチにナス型錘6つ突っ込んでボコボコ腹側にナス型錘のお尻が出ている、「チチ牛チューン」なる改造を加えたFマグを使用していた。

 ラパラ ←以前書いたラパラの話

 玄界灘に吹く季節風には、重心移動ミノー程度では木の葉のように吹き戻されるので、メタルジグか、重量をこれでもかとアップした改造ミノーの出番であった。

 Fマグ乳牛チューンの他には、ガン玉しこたま詰め込んだアスリート12Sやご当地ルアーのヨーズリのトビマルも使っていた。

 正直アクションしなくても、ボリュームあるミノーはシーバスには効果的で、ヤズ(ブリの子)やサゴシのような青物はメタルジグでも好成績をたたき出すことは可能だったが、シーバスに関してはミノーに軍配が上がった(当社比)。

 超重量トビマルははっきりいってたまにダートする程度でアクションしてなかったが、それでも釣れた。

 Fマグとアスリートは思いっきり重量上げても早めにジャークとかすればちゃんとアクションしてくれて感心した。

 ちなみに重心移動搭載のミノーにガン玉詰め込みまくると、重心移動の空間の浮力でひっくり返る。

 その後、アスリートには最初から重量アップしたピンテールチューン版も売り出されていてこれも愛用しているのはシーバスルアーのところで書いたとおり。

シーバスルアー ←以前書いたシーバスルアーの話

 

 ということで、ちょっと脱線したけど、Fマグにオモリ埋め込んで重量アップというのは、割と昔から馴染みのある方法でありお手のモノであったので、スローシンキング〜スローフローティングぐらいになるように調整した茄子型1号2個入りFマグ11「微乳チューン」が、飛距離も出て動きの良さも削られておらず良い塩梅で、この2013年秋のカヤックシーズンにバカあたりしたこともあり増産体制に入った。

 F11に茄子型1号2個は太軸のトリプルフックだとスローシンキングでシングルフックにするとスロフローティングのバランスになり、1.5号2個だと割とストンと沈む。

 

 ところが困ったことに、Fマグいま生産していないようで、端境期なのか廃盤なのか、ネット通販では国内、海外問わずカタログ落ちしており、実店舗で売れ残っているのを買いあさるのと、ヤフオクで片っ端から落としまくるので、なんとか弾数を確保したところである。ヤフオクでは「複数個あります」となってたら「いくつありますか?」と質問して、「7個です」と回答有れば、「7個即決価格」で買い、当方がまとめ買いしているのを見ての「実は箱に入ってない物なら、あと10数個あるんですが入り用ですか?」というありがたい申し出には、即答で「全部買わせてもらいます」と即バイト。

 という感じで、ちょっと黒銀が少ないなという気がするが、これまでストックしていた分も含めて、弾数的にはあと10年、20年戦えそうな数があることに安心を覚える。Fマグ11と14を合わせると60個以上あるので、1年3個なくしたとしても20年もつ。

63マグナム

 「Fマグ屋」でも開店するんか?という勢いで仕入れまくっていたが、後は11も14も黒銀をいくつか追加できたらさらに良いかなというぐらいで、Fマグ買い取り強化月間はとりあえず終了する。

 「業務連絡、業務連絡、ラパラジャパンさん、本社にFマグ早めに生産再開するように伝えておいてください。」

 

 でもって、改造の具体的方法であるが、簡単に言えば、穴開けてオモリ詰め込んで接着・コーティングします。以上。という感じだが、写真付きでもうすこし丁寧に解説してみたい。

 材料は、Fマグ、茄子型オモリ、ウレタン系接着剤(パンドーとかのフロッグのフックホールシーラーに使うやつ)、フック。

 道具は彫刻刀の丸刀(「つぼぎり」のようにドリルっぽく使う)、輪ゴム、写真に写ってないけど、ニッパー、風呂、作業台(当方は雑誌使用)、乾燥させる時に吊すか並べる台、器用な指先ぐらい。

材料と道具

 まずはオモリを埋め込む位置を決定する。飛距離重視なら後ろに持っていったほうが当然良く、上の方の新旧Fマグの比較写真に写っているF18にはかなり後ろにオモリを埋めている。

 通常は、多少後ろ重心だけど動きの良さも削らないようにということで、ほどほどに中心付近やや後方ぐらいが良いと思う。

 オモリの位置確認は輪ゴムでオモリぶら下げて、風呂に浮かべて確かめてみるとイメージしやすい。

位置決定

  上の位置だとちょっとお尻が下がり気味というぐらい。

飛距離重視

 まず、丸刀でオモリの入る位置にクルッと丸く表面のコーティングに穴を開ける。

円形 

ドリリング 

 そして、グリグリとキリで穴を開ける要領で穴を掘っていく。掘りすぎて貫通しないように気をつける。貫通直前になるとコーティングの皮一枚下がボコボコ動くのが指に感じられるのでそこでストップ。

 邪魔になるオモリのアイ部分をニッパーで切り取る。

アイをカット

 一度、奥まで入るか試してみる。入らなければ穴をさらに削って拡張。

はめてみる

 ニッパーで一旦はめたオモリを外して、接着剤を穴に流し込む。

穴埋め

 そして、オモリをグイグイと押し込む。

本番

 押し込んだら、上から接着剤でコーティングするため、盛る。

コーティング 

 吊して、たまにひっくり返すか、写真のようにトレーに並べてたまにひっくり返す。ひっくり返さないと接着剤が垂れてしまう。垂れないように薄く塗るのを何回も繰り返すか、垂れるぐらい盛ってひっくり返しながら2回ぐらいで済ませるかお好みで。ついでにこのときにフックのアイのあたりも防水のため盛っておくと水が浸透するのがある程度防げる。銀紙系のカラーは水が浸透すると腐食して剥げたようになる。なっても釣れるんだけど。

干す

 コーティングが乾いたら、フックを付けて完成。がまかつとデコイからプラグ用の縦アイのシングルフックは出ているので、それを愛用している。

フック

 という感じで、5個くらい作業して実働1時間ぐらいの感じでそんなに手間ではないです。飛距離は格段に出しやすくなるので是非お試しアレ。

 

<おまけ1>

  ラパラのカラーは、年代により変化してきています。同じ青サバと呼んでるシルバーマッカレルのカラーでも、上から古い順番だとおもうのですが、明らかに色調が違うし、一番上とそれ以外では背中の縞のパターンも違っています。上の方がメタリックな輝きが強く、下に行くとシルバーというよりパールホワイト系になっています。ちなみに上2つはフィンランド製、一番下はアイルランド製。この程度の色の違いが釣果にどう影響するのか、正直どうでも良いようなきがしてますが、年代毎に違うのを見て楽しむコレクション的な楽しみは大いにあるのかなと思います。

3色

 ラパラもマニアは深いところに沈んでおられる方はいて、プレゼント券とか集めているコレクターさえいて、結構ビビらされます。ラパラの深い沼へ誘う入門書としては楠ノ瀬 直樹、 福原 毅「ラパラ解体新書」がおすすめ。ラパラ愛にあふれる名著。

 やっぱりプレゼント券はケン一が良くTシャツとかゲットしてたけど、使った方が良いような気はする。

らぱらTシャツ

 

<おまけ2>

 90年代初頭の古い箱入りFマグとかの値札を見るとちょっとビックリする。お高い!1800円とか、当時なら今以上にビックリするぐらい高価なルアーだったのだろうと思う。でもめちゃくちゃ売れたと聞いている。リアルタイムでは使ってなかったので当時を知っているわけではないが、下の写真のようなパチモンが作られるぐらいに人気のルアーだったようだ。最近はパチモンと言えば中国というイメージになっているが、本来こういうコピー商品は日本のお家芸だったはずで、一番下のプラの物は安っぽいプラ版Fマグという感じだが、他の2つは結構作りも良くて一番上などホイルフィニッシュで高級品ぽくさえある。

 上2つのデザインやヒートンか針金かといった違いは明らかに違う人間が作っているように思うのだが、リップがどう見ても同じなのである。Fマグ全盛期にはこの形のオフセットリップがルアーメイキングコーナーに並ぶぐらいに人気があったのかもしれないと、パチモン見ながら感慨を覚えるしだいである。

パチもん

 こいつらの、名前やら、誰があるいはどこのメーカーが作っていたのか、ご存じでしたら是非教えていただきたいと思ってます。なかなかに味わい深いブツです。

(2013.12.1) 

 

 

○祝!Fマグ復活です

 2017年Fマグ復活したようです。新カラーも割と格好いい。あとFマグぱちモノ3兄弟の1番上はアビースペシャル製かも。知ってます?アルミ貼りのぱちモノルアーを安く売ってたんだけど知名度低し。

 Fマグ復活記念応援企画 Fマグ改で釣っちゃいました写真集。

75青1183銀1183青鯖147575青1171

(2017.10.31)

 

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