鮎釣りの世界を革命する力を!

−リハビリ小遠征6月編−(2018.6.1〜6.3) 

道具達

 自分の力を総動員するという宣言通りに、力一杯に楽しんできてチョット力尽きた。そして知らぬ間にヌカカに結構刺されてた手が痒い。

 正治さんに誘われて、じゃあちょっとやってみるかと軽い気持ちで始めようとした鮎毛鉤釣りだけど、始めようとしたタイミングで近所を流れる川に見たことない量の稚鮎が遡上し始め、どうにも気になってたまらなくなり、鮎の毛鉤釣りについて、自分ならどう攻めるかを想定しながら、様々な角度から調べたり、準備をしたりしていく中で、どうにも高価な長い竿を使う「友釣り」至上主義的な鮎釣りの現状に因習と商業主義の腐臭を感じて、「革命」とかいかにも大仰ナ言葉を使ってしまったけど、とにかく金はかららないけど面白くて工夫のしがいのある「鮎釣り」を実践して紹介しなければならヌ!稚鮎の遡上量が多いのはそうせねばならぬ巡り合わせなんだろうと勝手に解釈してここ数週間ひたすら戦略を練り毛鉤を巻いていた。

 

 正治さんの住む港町の河川は関東の鮎毛鉤釣りの聖地であり、ここで本場の鮎毛鉤釣りを学ぶことから鮎毛鉤釣りを始めたいとは思うものの、解禁したら即釣っちまいたいという思いもあって、前哨戦として6月1日解禁日の朝に挑戦した近所の稚鮎のライズはフライであっさり攻略成功。その日の夕方に意気揚々と翌日の聖地での釣りに向けて旅立った。

 正治さんの仕事も早く終わったようで、まだ明るいうちに駅で拾ってもらって、それじゃあ下見しておきましょうかということで釣り場を見に行く。

 土手を越えて川岸に降りていくと、淵というか平瀬の終わりにしゃがみ込んで流し毛鉤で釣っている爺様が居て見てる間に1匹釣れていた。ライズが見えているのか毛鉤を完全に下流側に流し込んだ状態で竿を止めてアタリを待っているようだった。やや上流に移動して平瀬で釣っている人もたまに打ち返すけど下流側に流し込んだまま待っている感じだった。正治さんも流し毛鉤は普通もっと打ち返して流すはずだけどと言っていたので、それでは釣れない割と渋い状況なのかもしれない。実際見ている間に釣れなかったし夕方なのにライズもなく、数日前の雨の影響で増水しているのかもとその人は言ってたので、これは増水時のヤマメと一緒で淵尻狙いが肝になるかなと予想。実際には上流域と違って瀬と淵の連続じゃなくて、早瀬が落ち込むちょっと淵っぽいのが有ったり無かったりでその下流にそこそこ水深のある水面があまり波立たず流れる平瀬が来て淵尻というか平瀬尻がきてまた早瀬という渓相なので平瀬尻あるいは早瀬の頭狙いになるだろうか。ただ次の日あちこち見て回って分かるんだけど、増水云々は的外れだったようで、実際には逆にしばらく増水がなかったので石に付く水苔がビローンとなびくぐらいの「垢腐れ」の状況になっていた。

 解禁日の夕方の割に人が少ない上に釣ってる人もあんまり釣れていないという不穏な雰囲気。

 情報収集と私の明日の日釣り券を買うために地元の釣具屋に行くと、店長さんは店を奥さんにまかせて毛鉤流しに行っていて留守。奥さんから情報聞くと、毛鉤は流し釣りはいまいちみたいで、沈めるチンチン釣りは多少釣れてたみたいとのこと。

 鮎毛鉤釣りには大別して、深い所を天秤の付いた仕掛けでミャク釣り的に竿で誘って狙う「ドブ釣り」、7本ぐらいの毛鉤で仕掛けの前後に浮子が付く水面直下表層を狙う「毛鉤流し釣り」、4本ぐらいの毛鉤で最後の毛鉤の手前にガン玉うって、玉浮きで流す中層から低層狙いの「チンチン釣り」の3種類がある。

 今回我々は流し釣りとチンチン釣りをするつもりで、特に私は初めての場所で中低層の魚の居場所なんてのは正治さんの情報に頼るぐらいしか手がないので、基本的に水面の反応を探して「流し釣り」を主軸に組み立てるつもりでいる。鮎はヤマメとかと比べると川に居る個体数が多いので、毛鉤に食ってくるようなやつの居る場所は水面の反応を中心に見ていけばそれなりに何とかなるという読み。

 日釣り券を入手して、店長さんそれ程遠くないところで釣ってるようなので、情報仕入れに探しに行く。

 車を止めてテクテク歩いて行くと、そろそろ日が落ちそうになっているなか、カジカがフキョキョキョキョキョッと鳴いている。土手の上、川側を見るとユスリカらしい小さな虫が飛んでいて、反対側の草むらの方ではフライフックで20番ぐらいのカゲロウの成虫が頭を上にしてユラユラ上下に揺れている。成虫が飛んでるってことは魚が追っかけるであろう幼虫から亜成虫への段階はもう少し早い時間だろうか?土手の虫では川から遠すぎて今一状況分からん。よっぽど水生昆虫の生態に詳しくないと、川につかって目の前で魚の反応とかでもみない限り分からないと思うけど、それでも基本ってのはあって、川の水生昆虫の羽化のタイミングは、昔はフライフィッシングの教科書にも載ってた「モンローリップ」な年間の羽化暦のように、冬はユスリカとか小さい虫が水温の上がる昼に羽化して、それがだんだん季節が巡り水温が上がるとともに、小型のカゲロウやらトビケラも羽化し始めて時間帯は朝夕に分かれていき、一番水生昆虫の羽化が多い5月には、英語じゃその名も「5月の羽虫」な「メイフライ」であるカゲロウの大型種も羽化するようになって、この頃には完全に朝早い時間と夕遅い時間が「マズメ時」になっている。その後は夏になると羽化する昆虫が減って、秋にまた春ほどじゃないけど羽化する昆虫が増えて朝まずめ夕まずめな感じになって、徐々に水温低下とともに水温上がる真昼に羽化の時間が近づいていくというのが、大雑破な水生昆虫全体としてみた羽化の季節変動である。だから、6月の鮎は水面では朝早くや夕遅く虫を食うだろうというのが予想としては成り立つ。成り立つんだけど例外や細かい場所毎日毎の違いやらは当然あるので、釣り場になるべく立って、目を開き耳を澄まし匂いをかぎ風や湿度や気温を肌で感じ、頭必死で回して考えながら、場数踏んで情報蓄積していくしかないという基本はどんな釣りでも全く同じ。 

 しばらく歩いて店長さん発見。しかし釣れてなくて1匹だけとのこと。地元の釣具屋の店長さんが1匹だけってえらい渋い状況だな。店長さんも遡上量は多かったのに何でだろうと首をかしげている。この時期鮎がいれば跳ねてるはずだけど、それもほとんどないとのこと。

 釣り仲間の情報では、上流の釣り場で流し釣りよりは沈めるチンチン釣りのほうが良かったようだとのこと、毛鉤は赤いのが良かったとのこと。早期の毛鉤は赤が効くというのは定石のようだ。

 暗くなって帰り支度していたら、川面でバシャバシャと始まって、道具仕舞ってた店長さんも今頃かよとボヤいていた。日没終了という期限はあるにしても遅い時間まで粘った方が良さそうだ。

 昨年、解禁直後の6月前半は1日で100釣れるようなバカ釣れだったそうだけど、毎年同じようでいて違うのが自然というもので、むしろあんまり何でも釣れる状況ではせっかく巻いてきた自作の鮎毛鉤とかが本当に役に立つものなのか量りようがないので好都合である。

 全くアタリもカスリもしない釣れない状況だと、これまたどうしようもないけどそこまで酷くはないようなので、ハッキリいってアユは数の多い魚なので口の数が多いから、ちゃんと攻略していけば10匹ぐらいはどうにかなるだろうと予想。草原のライオンとシマウマの数の差を考えたら植物食性のあるアユがヤマメに比べたら桁がいくつか違うぐらいには多いのは明白で、むしろ数的なイメージからすれば雑食のオイカワぐらい沢山川にいる魚で、かつ居ればその川の優占種となる魚なのでアユの多い川でアユを釣るのはオイカワの多い川でオイカワを釣るのと同程度の難易度だと思えば良いと思っている。ヤマメでもオイカワでも渋い日には苦戦するけど、水面で虫食ってくれる状況があればスカ食うような極端な苦戦はないだろう。それは朝の近所の釣りでも感触が得られている。朝前哨戦行っておいて良かった。ひょっとしてアユを毛鉤で釣るのに特別な難しさが有るんじゃないかという不安があったけど、そんなモノはないと確信を持って鮎毛鉤釣りに挑める。あるのは、アユに特別じゃない、どんな魚を釣るのにも普遍的にある難しさだけだ。

 

 でもって、翌朝早起きして5時過ぎに昨年正治さんが一番釣った場所に入る。ブロックが川を横断して配置してある砂止めの下流の淵から平瀬が良かったとのことで正治さんは迷わずそこでチンチン釣りから入るけど、私は砂止めの上の淵でライズが見えていたのと、昨夕淵尻か平瀬尻だなと思ったのもあって砂止めの上に入る。

 砂止めの上流岸近くは淵尻が早瀬の頭のようになっていて脛ぐらいの水深で石でよれた流れの筋が見える速い流れ。その流れの中でバシッバシッという感じで水面で何か食ってくる感じのライズがある。たまに単に遡上しているだけみたいな全身見せる跳ねもあるけど、食ってる感じの飛沫の方が多い。

 市販の職人さん作成の7本バリの毛鉤流し釣り仕掛けを4.5mの竿で上流斜めに投げて岸側ライズしているあたりを自然に流して、流しきって仕掛けがターンしたら少しその位置で待つ時間を長めにとってたまに誘ってからまた上流斜めに投げ直すというのを岸際割と上流からライズしているので、やや上流から始めてだんだん下がっていって砂止めのブロックの手前に来たあたりで流しきって待ってた状態で食った。アタリは手にククッと直接的にきた。割とさい先良く1匹目だなと思ったら、たも構える前にポロッと落ちた。ガックリ。

 気を取り直してやっぱり流しきった後だなと意識して狙っていくけど、どうにも続きが釣れない。ライズは相変わらずあって何で食ってこないのか分からない状況。やっぱり鮎毛鉤釣り独特の難しさってあるのかと不安になりつつも、とりあえず何か手札切らなきゃナと仕掛けを自作の1組目に変更。

 これが功を奏したのか何なのか変えたらきた。今度は慎重に寄せてきて金魚網で無事すくって記念すべき聖地での1匹目。10センチないぐらいの小さめだけど最初の一匹は何物にも代えがたい嬉しさがある。

初物

 しかも、釣れた毛鉤が「水の女王」というある意味予想外の毛鉤でとても感慨深い1匹目となった。毛鉤の名前は勝手に自分でつけたもので、どんな毛鉤か興味があれば以前書いたブログを参照願います。http://namazerpenn.blogspot.com/2018/05/blog-post_20.html

 ブログでも書いたけど、オレンジの胴に白黒鹿の子斑の蓑毛というこの派手な毛鉤は、活性高くてバカスカ釣れているようなときに、その派手さで鮎を魅了してバカ当たりして欲しいということで、三振かホームランかで良いと打線に入れたハズなのに、割と渋めの状況でむしろ犠打のような堅い仕事をしてくれて嬉しい誤算。

 ワシの巻いた毛鉤でもつれるやんケ!と俄然嬉しくなって追加を狙っていくと、ほどなくしてもう一匹ゲット。と思ったらウグイだった。でも嬉しい。ちなみに毛鉤は「銀飛螻蛄」でこれまた派手系。

ウグイ

 派手な方がイイのかなという気もするけど、その後はライズ続いているのに沈黙で、それではと2枚目のカードを切って2組目の自作毛鉤仕掛けを流して見るもコレも不発。

 しばらくして、ライズは結構あるので今日は活性高くて、砂止めの下の平瀬の実績ポイントで釣ってる正治さんの方は爆釣してたりして、と見に行くと全然渋いらしくまだ釣れていないとのこと。

 それではと戻ろうとすると、すでにさっき釣ってた場所には釣り人入っていた。まあでも淵尻か平瀬尻が良いんだろうなと、正治さんも誘って下流の砂止めの直上を狙いに行く。

 途中、広い淵の対岸浅いあたりでライズがあったり、平瀬で正治さんが結構良いのを手元で落っことしたりはあったけど、砂止め上は今一水深変化がないというか石も入ってなくて、さっきの場所と違ってライズもなくこりゃダメだと、正治さんは実績ポイントに、私はライズしてた川幅広いところが気になったので狙う。

 ライズしている膝ぐらいの浅場の上流側に回り込んで、流し釣り仕掛け自作1組目でライズを狙って仕掛けを流し込んでいく。

 やっぱり流しきったあたりで何度かアタリがあって食った。オイカワだったけど、派手な毛鉤が良いのかと「仇虫」から替えてた、ボディハックルを黄色のダチョウ羽毛で追加し巻いた「水の女王黄駝鳥荒巻」で明らかに派手な方が良さそう。

オイカワ

 でも水面でライズしているのはオイカワかなという気もしてきたので、もう8時頃で日も高くなったし中下層狙いでチンチン釣りも試してみようと仕掛けを変えてみる。釣り下っていくと割とすぐにヒットしてオイカワでやっぱりかと思ったけど、オイカワでも別に良いジャンという釣れれば何でも嬉しい釣り人なので、そのまま釣ってると玉浮きが派手にピョコッと動いてあわせたら結構良い引きしてくれる。デカめのオイカワかなと思って寄せてきたらアユだった。

12センチ

 後で計ったら12センチとこの時期毛鉤で釣れるサイズとしてはまずまずの大きさで素直に嬉しい。アユの特徴である黄斑もしっかりでてて、この黄斑は食べてる「苔」の植物プランクトン由来なので虫を主に食ってる「鮎稚魚」から既に苔を食む「鮎」になっていると感じられてこれまた喜ばしい。毛鉤は名前分からないけど、ちょっとオレンジがかった明るい茶色の毛鉤でやっぱりオレンジ良いのかも知れない。 

 ほらね、鮎も混ざってるジャンとしばらく粘るも追加はなく、上流に移動していくと朝一入った場所が空いていたので入る。

 コレがまだライズがあって、明らかに跳ねてるだけじゃなくて何か食ってる感じなんだけど、流し釣り仕掛けに戻してたまにアタるけど掛けきれない。地味な方が良いのかと地味なの多めの2組目に替えて、毛鉤を小さくした方がイイかとか毛鉤交換も試してみるけど反応薄く、でも隣の長竿で流し込んでいる釣り人がたまに釣ったりしているのでライズもあるし粘ってみる。正治さんは上流見てくるとのこと。

 私の後に入ったらしい釣り人がやってきて、寝坊して遅れてきたけどここで朝は何匹か釣れましたとのことで、それはワシが抜けたタイミングで入れたからジャと悔しかった。

 釣れないので上流の正治さんを探しに行くと戻ってきてて、やっぱり砂止めの上でライズしていて、でも釣れないとのことで、昼飯時まで時間があるので再度そちらで時間を潰すことに。平瀬の終わりぐらいでおっきな石の前後でライズは散発的にあるけど食ってこない。監視のオッチャンが回ってきて対岸の方が石に付いた垢が腐ってなくて良いはずと言ってたので、11時近くなって飯食いに行く前に覗いてみたら、確かに流れ強くてライズもやっぱりあって食っては来なかったけど、釣り人いないこともあり夕まずめをここでヤルというのも案として頭に置きつつ昼飯休憩。

 

 11時開店の海鮮どんぶり屋にタイミング良く入って、地魚刺身定食など堪能して、さてどうするかということで、店長さん情報の上流を探りに行って、いくつか場所をチェックしてみようということになった。

 

 最初、多分店長さんが言ってたポイント、ここは人気ポイントとのことで早瀬の流れ込みから淵のよな平瀬のよな広い川幅に繋がる大場所で、上流流れ込みは水垢が良い状態なのか友釣りの竿が林立している。でも、下流の橋のあたり平瀬尻にあたる場所は解禁直後の休日にしては人は少なく、「今日は流れ込みじゃなくて尻だよ尻」とケツからいって釣りまくるつもりで、準備を始めるとなんと変な方向に力を入れたわけでもないのに4.5m穂先折れた。後で瞬間接着剤でリリアンつけ直しだなと、予備の3.7mでチンチン釣りの用意して始める。

 葦の生えてるあたりから始めて、スタート時にいきなり正治さん2連発でバラし。魚は居るし活性も高いようだ。ほどなくして正治さんは今期初アユゲット。

 私の方は、魚は沢山いるのは、逃げていくのが見えているし、ライズなのか跳ねてるだけなのかな水面で単発の動きもあって間違いなさそうだけど上流に移動した正治さんとは逆に橋を越えて下って探りを入れてみる。入った側の岸に流れが当たっているけど、逆側の浅瀬にライズがある。これは朝の2匹目を釣ったパターンかとしばらく狙ったけど、浅くて根がかるのでオモリ外して流したら1回水面で出たぐらいで反応なく、戻りがてら流れを狙って1匹釣れたと思ったらウグイ。あまり釣れていない状況なので釣り的にも夕飯的にも釣れてくれる魚は何でもありがたい。腰にぶら下げてるズック魚籠に確保していく。

 上流向いているとたまに死んだアユが流れてくる。と思ってたら死にそうになってクルクル回ってるのも流れてきたのでタモですくって確保。冷水病とかの病気だろうか?まあ人間にうつる病気じゃないしオカズにはなる。

 その後は元に戻って正治さんの下流、平瀬尻の浅い場所に陣取って流し釣りも試したりするも反応はない。しかし、結構な頻度でクルクルと白い腹を見せながらアユが流れてきて、死んだのはさすがにパスだけど、まだ生きてるのは確保。

3尾拾った

 魚は生きて背中を上にしていれば保護色なのでかなり近くを泳いでいないと見えないけど、弱って腹見せてたりすると5〜10mぐらい離れていても目立ってよく見える。

 足下近くに元気に泳いでるヤツもかなり見えてアユの数自体が多いのは確かなんだけど、でも食ってこない。

 釣れない時間帯に入ったようなので、14時過ぎに一旦上がって、コンビニに瞬間接着剤買いに行きつつ、他のポイントも見て回る。いくつかポイント覗いてみたけど、やはりさっきの場所が魚も多かったし良かろうということで、15時半頃に再度戻ってきて夕まずめはここに賭けてみることにする。

 

 竿先修理してさあ再会、と思ったら伸ばしたらなぜか3番が折れていた。15年以上前に買った「渓宝ハヤ硬調450」という3千円ぐらいの安竿だけど、軽くて使いやすくて気に入っていたけど、そろそろカーボンの繊維が切れまくって寿命か?もう一回ぐらい直して使うか、そろそろ買い換えか悩ましいところ。

 仕方ないので引き続き予備の3.7mで出撃。こちらは中古で安かったとはいえメイドインジャパンな宇崎日新の竿で、古い分重いけど丈夫そうでかなり気にいってきた。「精魂」という名のようだ。

 流し釣りで行く。2組目自作仕掛けで入ってすぐのところでオイカワゲット。

 これは良い時間かなと、期待するけどその後食ってこず、沖側に移動していって午後一に目星つけておいた平瀬尻から下の早瀬頭ぐらいの膝から脛ぐらいの浅いエリアの石で水流がよれるあたりを意識して流して終わって伸ばした仕掛けでしばらく待つ感じで狙う。竿短めなので、魚なるべく寄ってくるように姿勢低くを意識して水中の石に座ったり浅い場所では片膝ついたりして石化けして狙う。フライでヤマメやらオイカワのライズ狙いとかしていると自分のキャストできる距離のちょっと外に魚が離れてしまうというのはありがちで、釣具屋の宣伝に騙されてやるなら飛距離を出して対応するんだろうし、今やってる鮎毛鉤釣りなら竿を長いのに替えるんだろうけど、結局そういう方法はいたちごっこで、さらに遠くに魚を追いやるのがオチだったりする。それが姿勢を低くして大人しく待ってるだけで、数mは魚のほうから接近してくる。浅い場所なので必ずしも餌食ってる動きだけじゃなくて「遡上」してるような跳ねもみられるけど、とにかく魚は3.7mの竿と仕掛けの射程距離内にも入ってきて跳ねたりしてる。けど、なかなか食ってこない。

 日が高いうちのライズは食ってる虫が小さいとかもあるかもと、一番後ろの鉤を22番で巻いたのに小さくしてみたりも反応ない。小さくしてダメなら派手にしてアピール勝負かなと1組目の仕掛けに替える。自作の毛鉤でも釣れるというのが分かったので、おそらくこれからはサイズやら色、素材、ハリスや金玉の重さ等、自分の思うように変えて用意できる自作鮎毛鉤を使っていくだろう。店長さんに選んでもらって買った播州毛鉤職人謹製の「青ライオン」は迷って行き詰まってしまったときに結ぶお守りとして取っておこう。

 根掛かりで「蛹」がなくなったので替わりは今日好調の「水の女王」。しばらくして待望のヒット。アユ3匹目。まあハリ数増やしたのでってこともあると思うけどやっぱり「水の女王」ということは、これは今日のアタリ鉤といって良さそう。タモの中で暴れてくれて絡まったのもあって「雉」も「水の女王」に交替。コレで全7鉤中4鉤が「水の女王」という思い切った打線。

3匹目

 ハリスがホンテロンじゃなくてナイロンなのは食いには影響ないというかナイロンの方が毛鉤の動きは良さそうで、食い込みとかも良いんじゃないかと思っているけど、絡むとグチャッとなるのは高活性で連発してるときには手返しを悪くするので、1匹づつ拾うような低活性の時はナイロンで絡まないよう丁寧にタモに入れるのを心がけて、何でもバンバン食ってきて堅いハリスでもお構いなしな感じの手返し上げて行かねばならぬ高活性時はホンテロンやフロロのハリスや仕掛けという使い分けもありのような気がする。というか渋い時間は流し込んで下流で待つ時間が多くて食ってくるのも下の方の鉤で高活性時は上の方のハリも食ってくるようなので、上4本ホンテロンハリス、下3本ナイロンハリスなんてのも有りだと思うので今後試してみたい。

 そこから、石化けしつつ、それでもしばらく狙っていると魚が警戒してかどっか行くので、微妙に前後左右に移動しながら粘るが、しばらく時間が空く。アタリはたまにあるけどかかり切らない渋い食い方。

 18時過ぎになって、跳ねてる魚とかにはあまり変化ないけどアタリの頻度が明確に増える。遠目近め右左、同じ場所ばかり狙って警戒されないように流して下流で待ってる間にコンとアタる。

 2匹ほどバラして1匹追加。本数多いので当たり前かも知れないが「水の女王」で。明らかに釣れる時間に突入したんじゃないかと思って写真も撮らずに頑張るけど、意外に渋くてアタリはポツポツあるけど掛けきれなくてこのまま終わるのかなという感じになってきて、帰る釣り人も増えてきた。

 一人、後から来て上流に投げた仕掛けが絡むぐらいに近くに入りやがった長竿の親父がいたんだけど、コイツが岸から下流に毛鉤流している少年のまさにその狙っている場所から上陸しやがって、ドタマにきた。私の仕掛けが絡んだのは、今日は下流に流してしか釣れてないので上流側に投げるとは思ってなかったのかなと、まあ腹は立ったけど解禁直後の休日で多少混むのは仕方ないし、いくらでも他に場所あるのにウザいとは思ったけどそういう距離感のおかしいヤツなんだなと、関東近郊の釣り場じゃ珍しくもないことなので放置しておいたけど、さすがにそれはネエだろよ。アンタ様がどれだけお偉い釣り人なのか知らんけど、釣り場じゃ老若男女みんな対等でお互いの釣りを邪魔しないように、なんていうのはルールやマナー以前の問題だろ。ナニ考えてけつかるんだ?どうせ釣れないから関係ないとでも思ってるんだろうか?地元の少年が実は良い場所知ってるなんてのはありがちで、実際その場所のやや下の岸際で正治さんは2バラししてるし私はオイカワだけど1匹釣ってる。陸っぱりで岸際狙いは割と良い線行ってると思って見てたぐらいだ。正治さんも私への接近も含めだいぶお怒りだった。少年よ、あんなクソみたいな大人にはなるんじゃねえゾ。

 ムカつきながらも、そろそろ終わりを意識して戻りながら探っていた19時前に、やや平瀬尻の浅場より上流、膝ぐらい水深あるあたりで、いきなり連発し始めて、ものの10分ぐらいでアユ5、オイカワ1をゲット。特にオイカワはデカい雄で良い引きしてくれた上に婚姻色出まくってて格好良かった。赤いのがイヤイヤしながら上がってきたとき胸が高鳴った。

 連発している間は流しきったところではなくて、流してる間に食ってきて上の方の鉤「閃光うさ耳」とかも食っていて明らかに食い方が違う。

 粘った甲斐があった。正治さんと二人で店長さんの情報も参考にしながら、夕まずめの場所を選定して作戦はめた「してやったり感」が気持ち良い。マズメ前に帰ったバカ親父めザマァミロ!バーカバーカ!大間抜け!!

 日没までの規定なので、アタリも途切れたし終了。ちょっと上手の水深あるあたりで正治さんも同じような時間に連発していた様子。ウグイも結構釣れたようで、あがるとき「ウグイどうしようリリースしようか?」と相談されたけど「すでにボクが釣ったのはクーラーに収めてます。ヤツらを食うのにこいつらを逃がすんじゃ不平等で示しがつきません。我々の辞書に外道の文字は無いはずです。」と確保。長野じゃご馳走ですよ的な長野県民に聞かれたら怒られそうな差別的発言もしたような気がする。

 今日の私の一日の獲物たち。アユも美しいと思うけど、このオイカワの美麗な婚姻色を見て、ときめかないようなヤツは川で釣りなんかしなくて良いんじゃないかと真剣に思う。

一日の釣果水の女王

 帰宅して、夕食時、鮎は旨いのは当たり前なのでハラワタごといただきます。オイカワとウグイは泥食ってるとそれは食べたくないのでハラワタ抜いてついでに内容物チェックするけど、泥っぽい物しか入っておらず水生昆虫的なものは見当たらなかった。

 オイカワ、ウグイは衣つけて揚げた方が良いんだろうか?と正治シェフが迷っているようなので、ここは素材の味を生かす方向で素揚げで、とオーダーしておいた。

 アユの味なんて旨いに決まってるので今更書かなくても良いと思うけど、結果から書くとオイカワとウグイもどちらも旨い。大きいオイカワは骨が硬くて頭からバリバリとは行かず雄同士が戦うための武器である追い星の堅さを口腔で再確認させられたけど、身の味は大きい方が川魚の味がして美味しかった。ウグイも大きい方が美味しくかつ骨も柔らかく頭から食えたので、泥臭かったらどうしようと不安だったけど、全くの杞憂で食べるに値する獲物だと判明した。綺麗な川にいればウグイも泥臭くもなんともなく充分美味しい魚でした。長野県民の皆さんゴメンナサイ。淡水魚の味についてよくご存じで、かつ、地元に綺麗な川をお持ちで敬服します。そういや渓流解禁で行った千曲川そばの民宿で食べさせてもらった佐久鯉の鯉コクもとても美味しかった思い出。

オイカワウグイ素揚げ

 という感じで、バカ親父にはムカついたけど、鮎毛鉤釣り初挑戦は渋い中でも良い釣りができて満足である。正治さん的には、昼間もチンチン釣りである程度拾えて、マズメは流し釣りでそれこそ何10匹と釣れる爆釣を味あわせたかったようで、その気持ちはありがたいけど、でも充分以上に楽しい釣りだった。釣りってのはなかなか予定通りに爆釣とはいかないもので、今回なにが良くなかったのか、雨量が少なく垢腐れしてたのが悪かったのか、病気の影響で活性落ちてたのか結局原因は分からない。それでも渋くてもスカ食わずに釣りを構築し楽しむというのが、完全には予測できない自然相手の釣りでは重要な技術だと思っている。

 特にナマジ的には「水の女王」で釣れたのが凄く価値のあることだと感じている。

 アタリが遠い渋い状況だと、地味に小さくとルアーでもフライでも考えがちだけど、往々にしてアピール力勝負で行った方が結果が出たりする。今回の毛鉤釣りにおいても、夕まずめ以外の居るんだけどなかなか食ってこない状況で最後に口を使わせたのがオレンジのこの鉤のアピール力だというのは特別な感慨深さがある。

 今回、良い釣りできたのは、いろんな釣り人のおかげだと思っている。それは案内してくれた正治さんや色々教えてもらった店長さん、あれこれ毛鉤について知見を提供してくれたケン一のような直接関係した釣り人のおかげという以上に、欧米のフライフィッシャー達が営々と続けてきた研鑽の賜物である今現在のフライフィッシングの技術や知識経験参謀役をもつ私が、これまた江戸時代からの歴史の中で日本の毛鉤釣り師が営々と続けてきた伝統を新たに学んで、その両方の知識や技術を縦横に織り込んだような釣り方で鮎毛鉤釣りに挑むことができた。その象徴的な存在として、その名も美しい伝統的なウエットフライである「クイーンオブウォーターズ」を単純化して鮎毛鉤の形に落とし込んだ「水の女王」でアユを釣ることにより、私の中で、この部分はフライ、この部分は毛鉤という感じで、ちょっと混ざりきらずに分離していびつなモザイク状になっていたのが、綺麗に溶け合って美しい色合いになり始めたのである。

 そういうフライフィッシングと鮎毛鉤に関係するすべての人々やあるいは事柄に、私は敬意を払わなければならないと感じている。なかでも「水の女王」に関連して特に名前をあげて感謝しておきたいフライフィッシングの先人として「フライフィッシング教書」の田渕義雄氏がいる。「フライフィッシング教書」は元々シェリダン・アンダーソン氏が書いたイラスト付きの英語のフライフィッシングの教科書を田渕氏が翻訳をつけると共に、日本でフライフィッシングを楽しむ釣り人のために実践的な技術の追補をすると共に、フライフィッシングって、釣りってこうやって自由に楽しんだらいいんだよと教えてくれる指南書となっている。

 私が買ったのが大学生の頃だったのでもう二昔は前の技術書だけど、今でもとんでもない版数を重ねて釣具屋には置いてあったりする隠れたロングセラーである。純粋に釣りの技術的な部分では今時もっと優れた進歩的な教科書はあるんだろうと思う。ただフライフィッシングの「楽しみ方」を解説した教科書でこれ以上の物はいまだないと思っている。僕のおばあちゃんも草葉の陰でそう思っているだろう。読んですぐにいても立ってもたまらずにコータックのクソ安い初心者用フライセットを買ったのが私のフライフィッシング事始めである。

 田渕氏が紹介していたクィーンオブ・ウォーターズは伝統的な形式を重んじる格好つけの俗物なフライマンが見たら「こんなものはクィーン・オブウォーターズじゃない!」と怒り出しかねないぐらい独自の味付けで、本来二枚あわせで平たく付けられるはずのオシドリの白黒斑の羽毛製のウイングは、ラーメン食うのに邪魔なので束ねた長髪みたいにぞんざいに束ねて取り付けられているし、テールも素材一緒で同じような長さとぞんざいさでやっぱり束ねられている。ボディーが鮮やかなオレンジのフロスで巻いてあるのは良いとして、グルグルと薄茶色っぽい「ジンジャー色」のボディーハックルも良いとして、そのボディーハックルの毛先がバッサリと刈りそろえてある様は、緑のブナ虫を模しているのかもと紹介されている「グリーンキャタピラー」の別名「試験管ダワシ」を彷彿とさせる有様で、興味がある人は本買ってみて欲しいけど、言葉で説明すると田渕版クィーン・オブウォーターズはオレンジ色した派手な試験管ダワシにぞんざいに束ねた白黒の毛を上と後ろに付けたフライである。

 最初に知ったのが田渕版だったので、ニゴイとかさんざん釣った後で、伝統的なスタイルで巻いた版を知ったときにはちょっと愕然とすると同時に、フライフィッシングってこのくらい自由に好きなようにやっちまって良いんだと認識してしまった。

 伝統的な鮎毛鉤を愛する人から見たら、私の巻いた和洋折衷の鮎毛鉤など言語道断かも知れないけど、すべて田渕義雄氏が悪いんです。私は彼にそそのかされてついやっちゃっただけなんです。っていうぐらいにもろに影響を受けている。おかげで楽しくて仕方ないので感謝の気持ちで一杯だ。釣りは自由である。

 その自由な釣りを愛する私から見て、鮎釣りの現状はとても不自由に見える。端的にいって10mもあるようなクソ長くクソ高価な長竿を使った友釣りこそが鮎釣りである。という風潮がきつすぎて、他の釣り方が霞んでしまっている。

 友釣りも面白そうだとは思うけど、私のような何でも手を出す釣り師でさえ面倒くさそうで金もかかりそうで手が出ないという、特殊で取っつきにくい釣りが、川を占有して使うような状況を、制度もそうなっているし、高い道具が売れたら大喜びの釣り具会社、その提灯持ちの釣りメディアもこぞって後押ししている。

 鮎毛鉤釣りや鮎餌釣りの禁止の川が多いなんて馬鹿げてる。おとり鮎売れないと困るからだろ?とゲスの勘ぐりをしたくなる。

 そういう因習の匂いのする体制側の鮎釣りを打破し、近所のガキから足腰ヨタった爺様たちにまで鮎釣りを川を解放すべく革命を起こすため、私はここに高価な長竿を使う鮎友釣り勢力に宣戦を布告する。

 ゲリラ戦上等で「そんな手使うの?」という手も使って徹底的に長期戦を視野に闘うつもりなので震えて眠れ。命乞いは聞かないし容赦もしない。無慈悲に沢山できれば大きなのも楽しく釣る予定なので覚悟しておけ。

 ナニが「鮎の友釣りは餌じゃなくておとりを使う世界でも他に類を見ない釣法」だ。今でも新潟三面川に雌のサケをおとりに使いやってきた雄を引っかける漁があるけど、これは元々アイヌの漁法だったはずでロシアの方のアイヌもやってただろと思うし、雌をおとりに使う方法ならトンボ釣りとかもそうだし、もっというなら植物食性の強い故に同じように苔の生える石に縄張りを作るボウズハゼを友釣りで釣る文化が世界どころか我が国にある(あるいはあった)のをご存じないのかね。そんなもん魚の習性毎に釣り方色々考えるのなんて、古今東西世界中ありとあらゆるところでやられているはずで、友釣りだけが特別な素晴らしい釣りだと思いあがるなよ。面白い釣りなんだろうことは否定しないけど、そもそも他の釣り方と比較して上下が決められるようなものじゃないだろ?

 「鮎は成長すると苔を食べるようになるので、稚魚の間はともかく大きくなると毛鉤や餌では釣れなくなる。」って嘘を信じ込まされて、友釣りしかないと思っている人は体制側のプロパガンダに騙されるな。友釣りが行われるようになるまでは通年ドブ釣りにより毛鉤で釣られていたし、鮎のエサ釣りの名手は条件によっては大きいのも友釣りより釣れるよと紹介している。鮎だって増水で苔流れたり逆に日照りで垢腐りで食う苔無いときは川虫だって食うだろうし、そもそも縄張り作れなかった鮎は苔あっても川虫とかしか食えないでしょ、ってことらしい。

 そういう嘘ばっかりの出鱈目を信じ込まされて、高価な道具を使って高度なと本人が思うけど、実際には他の釣りの技術と同じように高度なだけの技術を駆使しているオレ様ってスゴい釣り師!と勘違いして思い上がった釣り人が、他の釣り人を閉め出してさも当然のように川を独占してるのをオレは許さない。

 許さないから、友釣り以外の毛鉤釣り、フライフィッシング、エサ釣り、サビキ釣りでたくさん釣っちゃう。暑い中ご苦労さんな友釣り師が混雑する釣り場で貧果に沈んでるようなときに、近所の全く無名の鮎釣り場を開拓しておいて、涼しい時間にさくっと手軽に釣って楽しんじゃう。

 漁協の放流量とかくっだらねえ情報である。東京湾の都市河川にも鮎があがってくる自然再生の世紀に生態系本来の恵みである天然遡上鮎を追わなくてどうする。そういう鮎は放流のための経費なんてものかかってないから、うまくすると入漁料なしでタダで釣れる。

 当面は鮎毛鉤釣りの技術の習得だろう。近所で釣り場釣り方開拓するのとともに、7月にもう一度本場の川に行って楽しく研鑽を積みたい。

 フライフィッシングと日本の毛鉤釣りのどちらが面白いかとか、どちらが釣れるかとかは、個人の中には答えがあっても良いけれど、客観的には答えはない。一番強い格闘技は何か?に答えがないのと同じようなモノである。鮎毛鉤釣り始めてみて、フライのようにライン伸ばして遠くを狙えないのでフライフィッシングに親しんできた釣り人としては最初やりにくさも感じた。でも、逆にそのラインを伸ばしてキャストする面倒くさい技術が要らない、のべ竿で直接的に仕掛けを操れることの利点、というのも釣っていると見えてきた。端的に言うと浮子が2個と7本も毛鉤が付いた仕掛けをフライタックルでは投げられない。毛鉤の数を多くできるというのは単に個数が増えたという以上の利点を生む。どんな鉤が効くのか毛鉤交換しなくても同時に流して試せるし、派手に寄せる鉤と食わせる地味な鉤的な相乗効果を狙った「打線」を組める面白さなんてのはものすごい魅力である。友釣りも含めどんな釣り方にもそれぞれ得手不得手がありそれぞれの魅力がある釣りで、本来自由に選べるべきなんだろうけど、混雑しがちな釣り場で釣り方が違うとそれぞれやり方が違うことによる問題が生じたりするだろうからある程度釣り方を制限してしまうのもやむを得ないと思う。けど、あまりにも「友釣り優先」な現状にはムカつくので、少数派の天邪鬼としては友釣り以外の釣りも佐世保と主張しておきたい。オレたち少数派にも鮎を釣らせて呉。

 これから近所中心にアユを狙っていくのに季節的な戦略を考えてみると、毛鉤が効くのはルアー的に反射食いさせるというのもありだろうけど、基本的には水生昆虫を食っているアユを狙うという性格があるだろう。となるとシーズン最初の頃には水生昆虫の羽化が多いので釣りやすいのも納得だし、盛夏になると釣りにくくなって、実はあまり毛鉤で釣られてないけど秋にはまた水生昆虫の羽化が増えるので、数は少なくなってるはずだけど大型に育ったアユが毛鉤を食うと予想できる。口数減るので絞り込み難しくなるけど近所では1カ所オイカワ釣りに行った場所で心当たりがある。

 アユのエサ釣りについては、先ほど書いた名手である西野弘章氏の「川釣りの極意」を教科書に勉強してみたい。仕掛けは単なる玉浮子仕掛けで単純明快だし、釣り方もこんなことまで書いてしまって大丈夫なのかというまさに「極意」的なところまで解説してくれているので、アユのエサ釣りが禁止されていない天然遡上の多い川が近くにあるなら、ぜひこの本を買って私の同志となって闘って欲しい。

 琵琶湖の稚鮎釣りに端を発するらしい鮎サビキ釣りも、釣れるよというタレ込みをいただいているので、エサ釣り毛鉤釣りに融合させて自分なりの鮎釣りにして情報発信していきたいという野望を持っている。

 読んだ人がうらやましく思って、同志となって闘ってくれるように、マニアックに楽しい釣果だけでなく無慈悲に良い釣果を顛末記に乗せていきたい。

 野望の果てには、長い竿もお金もあんまり使わずに「アユ友釣り」もやっつけてしまいたいと思っている。

 長い竿に関しては、釣具屋が売るから長い竿使う釣り人がいて、そうすると結局竿の届く範囲から魚が逃げるからもっと長い竿が欲しくなるし、隣の人より短い竿だと釣りにくくなってるだけで、釣り人いない釣り場なら問題なく短い竿で釣れると思っている。広い川幅の深みとか狙うのにどうしても長竿が必要な場合とかもあるのかもしれないけど、小規模河川や支流なら長くても邪魔なだけだ。

 飛距離がいかにも重要なように喧伝されているシーバスのルアー釣りの世界で近距離戦特化で長年やってきてるので、遠くの魚なんて高い道具買える金持ち連中に任せておけばいいぐらいに思っている。

 そういう釣りが格好いいと盲目的に信じ込まされている哀れな体制側の飼い犬たちが多ければ多いほど、小規模河川や支流は混雑から免れるので狙わせてもらおう。

 友釣りはオトリ鮎が買えなければできないだろうと思ったのなら、あなたは体制側に飼い慣らされているのかもしれない。

 「オトリ鮎なんてなくても実はフナでも案外良いんじゃ」とかなんとか一平爺さんもつぶやいてたように記憶している。

 アユじゃなくていい。ルアーでもいい。釣ったことなくてもそのぐらいは明確に断言できる。

 「バカなことを言いやがって、アユはあの黄斑を目印にオトリに喧嘩を仕掛けるのにオイカワとかでオトリになるか!」とか前時代的に非科学的な根拠もない出鱈目を信じている人は反省した方がいいッス。

 アユが攻撃を仕掛けるのは、前傾したり頭を上げたりしないで水平姿勢で縄張りに進入してくる魚っぽいもの全部だそうで、体高あるフナでも派手な婚姻色のオイカワでも容赦なく追い払おうとするとの研究報告がございます。黄斑のあるなし全く関係なしだそうでっさ。

 そういわれてみれば、アユ以外の魚に縄張りの苔食われ放題に放置するわけなくて、追っ払って当然である。苔食う魚は体高高いタナゴから色が違うオイカワから底物のハゼ系まで種々いるから、そのあたりを釣ってオトリにしても良いし、水平姿勢が保てるルアーでも良いと思っている。その川にかかる規則で禁止されていないならそれでやれるはず。

 オトリが弱って鼻をあげる状態では追いが悪いので元気なオトリを使えという基本はそういうことなんである。怪しい出鱈目と押さえなきゃならない基本の違いをちゃんと根拠もって判別しないといけない。基本を押さえて後は細かいところは詰めるにしても、金かけなくて短竿でも、釣れるアユは釣れるに決まっている。

 という感じで、近所にアユたくさん遡上してきてるし、こいつらがサギにでも食い尽くされたりしない限りは禁漁まで鮎釣りも楽しんで、革新的な釣りをしていきたい。

 

 というところで今回の遠征おしまい、じゃなくて2日目はまたお日柄も良く、午前中は前回ポロリしてしまったヒラテテナガエビのリベンジマッチと、午後は前回で味をしめた磯釣り師と磯遊び家族連れの隙間の釣りの予定で2日目に突入なのである。

 朝ヒラテテナガ狙いは、かなり体力戻ってきたけど前日一日川に浸かってやっぱり結構疲れたので、ゆっくり寝て8時頃から開始。先週歩いてるエビをみたとのことだったのでいよいよ良い季節かと期待したけど、だがしかし、で垢腐れが良くないのか反応なく、やっと何者かが餌食って石の下に潜り込んで出てこなくなったのを根性で石持ち上げて引っ張り出したらモクズガニだった。その他に前回より少なくなったスミウキゴリも釣れたけど、垢腐れのひどくない淵尻の流れの強い浅場とかも探ったけど打開策見つからず、2時間ほどで見切って移動して午後の予定だった磯の小物釣りに突入。

モクズガニ

 

 行楽日和で潮だまりで遊ぶ家族連れを横目に、10時半頃スタート。

 最初クロホシイチモチが連発。

クロホシイシモチ

 他のも釣りたいと思っていると、ルリスズメダイらしい青い魚がエサをつついているのが見えるので狙うけど、クサフグに邪魔されて苦戦もクサフグはゲット。

 前回釣れなかったササノハベラが釣れた。体側に白い斑点が見えてホシササノハベラだと思ってたけど、目の下のラインが胸ビレ向けて下に曲がっているようにも見えて自信なし。ササノハベラで卒論書かせてもらったのに情けない。もっと目を鍛えないと。

ホシササ?

 前回釣れなかったベラシリーズの2種めニシキベラ。美しい魚だ。

ニシキベラ

 美しいといえばキタマクラのあやしく毒々しい美しさよ。

キタマクラ

 今日はいつもは磯釣り師が陣取っている先端があいていて2人でやれそうということで、岩を越えて行くけど磯釣り師が立ってた場所に餌、ラインゴミ、吸い殻が散乱していて怒りを通り越して不思議に思う。なに考えてたらこういうことができるのだろう。どの釣りでもゴミするような輩はいるけど、磯釣りって結構お金掛かる釣りで、本格的にやってる人間はそんなルールやマナー以前の行為はしないだろうと思ってたけど、やはりこれが釣り人というものなのか?

 とりあえず吸い殻とラインゴミぐらいは拾っておいた。

 メジナの群れが見えていて、釣り始めると早速釣れてくる。何匹か釣ってニシキベラ追加。

こっぱグレ

 小っちゃいけどキュンキュン引くのが掛かったと思ったらメッキみたいなのが上がってきた。シマアジやン。今日は磯でメジナとシマアジ釣ったったゼ。まあ大きさはあれだけどナ。何匹か追加。

シマアジ

 シマアジ行ってしまうと、餌がキタマクラかクサフグに食われていることが多くなりしばらく低調。しかし膨れたクサフグ可愛い。

クサフグ

 足下のベラを狙っているとニシキベラに混じってホンベラ。

ホンベラ

 一匹ちょっと大きめのオハグロベラが活性高く水面近くまで追ってくるので、再度追わせて食わせてゲット。背ビレも長いしこのサイズなら雄だろうか。旨そうだけど今日は正治さんが一人で食べる分だけということでハリ飲まれた魚中心に確保しているので元気な個体はだいたい放生会。コレで2人で釣った種類数が合わせて10目、私が釣ってない魚では正治さんにウミタナゴが釣れている。

オハグロベラ

 その後、しばらくしてサバが回り始めてバタバタと釣れ始める。さすがにこのサイズはリリースしたいのでハリ持って放してやるんだけど、おかげで背ビレの棘数数えられず、今一自信ないけどやや平べったい体型と太めのシマからマサバかな。今日10目目。

サバ

 サバのなかから違う色のを拾うとシマアジ。

 サバが居なくなると、フグタイムでしばし不釣も1目追加のアヤアナハゼ。

 アヤアナハゼ

 再度サバ回ってきてサバサバたまにシマアジという感じでキュンキュンの引き味を楽しむ。

 14時頃餌のオキアミもなくなってきてそろそろ終わりましょうと最後のオキアミを投入したら本日何匹目かのメジナで気持ちよく終了。

ケヤリムシ

 

 2人とも30匹は釣って大満足。ハリ飲まれた魚中心にお土産になった魚たちだけでも今日は正治さん豪華な釣り人飯で、正治さん大きな雄のキュウセンも釣っててベラの煮付け好きとしてはちょっとうらやましい。2人で結局13目釣った。

 魚のサイズは小さいカモだけど、そんなものは竿や仕掛けをあわせて繊細にしてやればイト鳴りするぐらいに気持ち良い引き味楽しめるし、店じゃ売ってないような味の良い獲物が全部持ち帰ったら食べきれないほど釣れてくる。

 正直、こんなアクセスしやすい潮もきつくない波穏やかめの、潮だまりでは親子連れが磯遊びしているような磯で本格的に大物グレとか狙ってもろくな釣果は得られるわけないし、そもそもゴミするような可哀想な釣り人に釣れる程、大型グレは簡単じゃないだろう。アホがカッコだけつけていっちょ前の装備で磯に立ってみたところで、高価な道具が魚を釣ってくれるわけでもないので、正治さんが帰る磯師に、どうでしたか?と聞くと皆一様に「全然ダメ」と答えるそうだけど、そらそうだろうなと思う。

 人が狙ってない「餌取り」を狙うという発想の転換さえできれば。延べ竿一本で撒き餌もなしという軽装備(救命胴衣と日焼け対策はしっかりと)で、単純明快に楽しい釣りができて美味しい夕ご飯にもありつけるのにナと思うけど、そういう何が君の幸せで何をして喜ぶのかわからないまま、釣具屋や釣りメディアの垂れ流す情報に踊らされているだけの釣り人を見ると本当に哀れに思う。もっと真面目に真剣に楽しめや。ワシから見てすら安易で適当すぎるんじゃ。

 別に磯師だけじゃない。どんな釣りでも一緒。

 

 早めに切り上げて、今回の小遠征も満足して終了。ヒラテテナガは返り討ちだったけど、また狙えばいいさ。

 

 今回、面白かった釣りに水を差すような無粋な釣り人の行為があった。それは今回に限らず結構ありがちなことで、これまでもそういうことについて説教臭いことも書いてきた。

 本当はそういうの読んで気分悪くなってもらいたくなくて、楽しいことばっかり書いてみんなにも楽しんでもらいたいと思っている。

 自分だって根掛かりすれば、避けようとしているし嫌だけどゴミも出すこともあるし、偉そうに説教できる立場かよとか思うし、ゴミ拾うのとかも、そういうのは誰も見てなくても黙ってやるから格好いいんであって自分で書いたら「オレってエラいでしょ」って誇示したがる意識高い系みたいで格好悪いと思ってる。

 でも、先に釣ってる人の邪魔をしないとか、釣り場にゴミを放置しないとか、ルールとかマナーとか以前の「人としてどうなのか?」っていうレベルのバカが少しでも減るのなら、がんばって書いてみるのも必要なのかなと思って、今回も書かなくても良いかなと結構悩んだけど書き記してみたところ。

 他人の釣りを否定するなと主張しているのに、己もバカの釣りを否定する矛盾というのも感じているし、そうすることで自分もバカの位置に落ちてしまってるなと忸怩たる思いがあるけど、バカには思いっきりバカと罵ってやらないと、ちっともこたえないようなので口汚く自らの品性を貶めて罵っている。

 

 そういうバカを少しでも減らして、なるべくたくさんの人に釣りの楽しさを知ってもらうためにはどうすればいいのか?ということについては常に悩む。

 たくさんの人に読んでもらう技術としては、正直バカが多いんだからバカが読みたがるようなことを書けばいいだろうかと、思いあがったことも考える。人は自分に都合のいいようなことを信じるし読みたがる。だから運動せずに簡単ダイエットとかの本はバカが買うのでいつでもよく売れている。

 「釣りには魔法のテクニックも道具もない」とか本当のことを書くより「これさえ読めばあなたも爆釣」とか書いた方が読まれるのだろう。

 「正直なことを書くとね、みんなシラケちゃうからね。」と田渕義雄氏も書いている。それでも正直なことを書いた「フライフィッシング教書」が読まれ続けているのは、やっぱり内容が優れていたからだと思う。

 一瞬もてはやされてもすぐに忘れ去られ消費されるダイエット本みたいな薄くてやっすい情報を書いても仕方ない。

 

 内容についてはソコソコ面白いし独自性のあるものが書けていると自負している。でもあんまり自分でそういうことを書くのも恥ずかしいと思う。普通は優れた人って自分じゃそうはいわないもので、スゴい人ほど志が高いから「自分なんてまだまだです」とか謙遜して言うもんだと思っている。

 でも、それはある種の逃げでもあって、本当に内容が良ければ自信を持って人に勧めて恥ずかしくないはずで「川釣りの極意」なんて、大層な題名で中身大したことねえんダロ?と懐疑的に手に取ったけど、読んだら本当に「極意」といって良いような革新的な内容で素晴らしかった。

 やっぱり目指すべきはそういう「有言実行」なカリスマ的な釣り師なのかなと思って、最近は頑張って強めの言葉使ったりしてるし、今回も「革命」とか大仰な言葉も使ってみた。

 でも、カリスマなんて言葉の価値も堕ちていて自分で言ったもん勝ちの世界になってるけど、始めたばかりの鮎釣りはおろか、長くやってるルアーの釣りとかでも、技術的に極めた達人でもなければ、名前が知られるような名人でもなく、そういう良くいる程度のカリスマやもちろん本物の「釣り星人」となどは比べるべくもなく、自分ごときは町に一人ぐらいはいるだろう程度の釣り天狗にすぎなくて、もっと技術も磨かなきゃならんし知識も経験も足りてないと思うから、カリスマらしく断言して民衆を導くようなことは書けず「こうすれば釣れたり釣れなかったりします」とかいう、当たり前じゃボケなことしかやっぱりワシよう書かん。と思うのである。

 

 そういうわけで、今回悩みながら最大限頑張って民衆を導く釣り界の革命児たらんと書いてみたけど。このぐらいが限界です。これで勘弁してください。

 たくさんのバカどもに読んでもらうことは難しいかもしれないけど、今読んでくれてる人たちが楽しめるような、隙間産業的でちょっとひねくれてて面白い視点の情報をこれからも提供していきたいと思いますので、みなさま今後ともどうかご贔屓に。

 あと鮎の友釣り好きの方々、行きがかり上攻撃対象にしてしまいましたが、友釣りがダメとか嫌いとか言ってるわけじゃなくて、友釣りだけが特別だとかいう風潮が嫌いなだけです。お気を悪くされたならヒラにご容赦を。あと長野県民の皆さんにも改めて謝罪を。ゴメンナサイ。

 

←to be continued  (ここでまた皆さんイエスの「ROUNDABOUT」を頭の中に流してください

 

 

○オマケ:今回小遠征の準備の様子を綴ったブログを再掲

2018年5月20日日曜日

電灯はナショナルです


 「伝統とは、革新の連続である」とは老舗羊羹屋「虎屋」の社長のお言葉だそうだけど、「ラパラ解体新書」の冒頭で紹介されていて初めて知ったときなるほどナと思った。
 虎屋の羊羹は結構お高い、にもかかわらず小さい、でもそれ故に持ってける荷物が限られてるときの手土産とかには重宝する。小さいサイズの詰め合わせでもそこそこのお値段であることが、双方ともに分かるという安心の知名度と高級感。お味は値段が値段なので当たり前に良いんだけど、当たり前に美味しくて高い知名度を誇るためには革新に革新を重ねてきたということが社長のお言葉からうかがえる。
 単に伝統の名の下にあぐらをかいて同じことを繰り返しているだけでは時代に取り残されてしまいかねない。大事なことを変えないということが重要な場合もあるだろうし、なかなかその辺は一概には言い切れないのかもしれないだろうけど、思い切った革新が生き残り伝統を紡いで行くために必要となることは多いと思う。時代とともに取り巻く環境が変わっていくのに変わらず残り続けるのは難易度が高い。
 私の大好きなルアー製造会社であるラパラ社もラウリおじさんが松の皮削ってた時代から、工場もアイルランド、エストニアと安価で売り続けるために戦略的に移してきたことだけみても革新の歴史を見て取れる。場所変えて工場で働く人を新たに育てて、均質な商品を送り出せるように管理体制や製造工程を更新しつついまだにバルサという天然素材を使いながら実売で千円台前半という価格を維持している。
 フィンランド時代の古物の人気は高いけど、もしラパラがずっとフィンランド工場で作られていたら果たして今の値段と品質を維持できていただろうか?としたり顔で書こうとして「いやでも、ニールズマスターって今でもフィンランドでインビンシブル作ってるから、できやんこともないんとちゃうか?」と思っちゃったりもするけど、それはそれとしてラパラ社がでっかい国際企業になって、新しい商品も開発して世界の釣り人に届けてくれるのはまったくもって悪くないじゃんと思う。そういう革新的な体制の中からフラットラップのような傑作も生まれたんだから。
 ゆうてもフラットラップ世界的には売れなかったようだし、昔っから変わってないインビンシブルが今でも優秀だったりするけれどもだ。

 革新無き伝統は「因習」に堕ちる。と、魚釣りしててよく思う。
 特に昨年から「日本の伝統的な釣り」といわれているヘラ釣りを始めて、いろんなところで様々な因習を感じる。
 最大の因習は何度も書いてきたが、とにかく道具が何でも高いこと。安い道具がないわけじゃないのに、そういう道具がバカにされるような雰囲気がまさに因習と断定するに相応しい。この因習に縛られる限り、ヘラ釣りに明るい未来はない。今やってる主力の爺さん連中が退場した時点で、放流に頼ってた釣り場は消えてなくなり、競技の世界も消えて、細々と自然繁殖している魚を狙うような限られた釣り人の釣りになるだろう。それはそれで地域色豊かな釣りになって自然なことかもしれないけど、凝り性の日本人が100年だか掛けてネチネチと築き上げてきた技術体系や文化が霧散してしまうのはもったいなく思う。ヘラ釣りの技術自体はまさに革新の連続といっていい研鑽工夫の中で培われてきたややこしくも面白いものだと思うからなおさらだ。
 だから私の役目としては、なるべく金を掛けずに楽しむ方法を提案していきたいと常々思ってるところ。私のような「ひよっこ」になにができるか?と玄人衆からは思われるだろうけど、その世界にどっぷり浸かった玄人じゃない人間だからこそ因習を因習だと感じられると思っており、「余所者」だからこそできる革新的なヘラ釣りをお見せしたい。革新的に釣れる釣りなんてのは他の誰かにお任せして、革新的に安上がりで楽しくてゆるふわなヘラ釣りを期待して欲しい。

 でもって、内水面の釣りでこれまで手を出したことがない釣りで一見さんお断り系で手の出せてなかった釣りに鮎釣りがある。これまた、ヘラ釣り以上に道具が高いという「因習」の臭いのする釣りで、友釣りなんて竿がそもそも何十万とかアホかと思いつつも、いつかはやらねばと思っていたところであった。

 それが、ここにきて正治さんから、鮎の毛鉤釣り楽しいから是非一緒に釣ろうというお誘いを受けて「でもお高いんでしょう?」と、前回小遠征の際に、おそるおそる本場の釣具屋で道具を見せてもらったら、仕掛け作ってある7本鉤の流し釣りセットで千円ぐらい。竿は特別なものいらなくて3.6mとか4.5mの清流竿で十分で、あとは日釣り券が千円台とまったくお高くない。オランダ仕掛けみたいな全部の毛鉤を浮かせる流し釣りセットと片側を沈めて使うチンチ釣りセットと予備の毛鉤を購入。6月解禁したらさっそく初陣という流れとなった。
 なんだ鮎釣りたいして金掛かんねえじゃんという感じである。
 確かに友釣りはおとりを使うという独特の釣りで面白そうだけど、毛鉤釣りだって、釣具店で見本見せてもらったけど伝統的な毛鉤の数々見てるだけでなかなかに眼福で面白そうじゃん。とすっかりやる気になっている。
 釣り具業界とかが儲かるから躍起になって友釣りばっかり取り上げられがちだけど、それだけが鮎釣りじゃねえだろと思うし、実はそんなにお金掛けない友釣りの方法ってのもあるらしいことは知っているというか思いつくんだけど、そうなるとまた例によって釣り方から開発することになるので、近くに釣り場があるでもなし、高い鮎釣り券買ってまで挑戦する気力はなかった。
 でも鮎毛鉤釣りに挑戦するということが決まったら、なぜか私の目に鮎が見え始めた。近所の三面護岸の川に稚鮎がたくさんあがってきていてユスリカの蛹でも食ってるのか稚鮎のいる場所だけ雨降ってるように波紋が広がっている。頭の中に鮎が泳ぎ始めたから見えるようになったのかとも思っていたけど、どうも例年のことを思い出しても、2カ所ぐらいライズする場所は知ってたけど、今年はあちこちでライズが見られて明らかに多い。実は今年は鮎当たり年のようで相模川とか例年の4倍の遡上量だとか報道されてる。
 これはちょっと遠征先で本場の鮎毛鉤釣りを学んだら、持ち帰って近所の川の鮎もやっつけねばという気持ちが俄然盛り上がってきた。
 鮎のいる瀬とか自転車で行けるオイカワポイントにもあったので、若い鮎が水面で川虫を盛んに食べる早期以外にも、淵を狙えるドブ釣りやら餌釣り、場合によっては友釣りもやれるんじゃないかという気がしている。鮎の餌釣りが狙い目なのは「川釣りの極意」でも紹介されている。
 近所の川は漁業権も設定されていないので「神奈川県内水面漁業調整規則」に従って6月1日から10月14日までと12月でであれば自由な釣り方で釣って良いし、入漁料も必要ない。
 最近は都市河川にも鮎が戻ってきて、鮎釣りもできるようになってきているらしいけど、近所の川は全く注目されてない手つかずの鮎釣り場のはずである。遡上量の多い今期に攻略法見つけてしまえば、しばらく独占的においしい釣りを楽しめるに違いない。まあ、いつものとおりそんな簡単にはいかなくて泣かされるんだろうけど、この挑戦の機会を逃す理由はない。ダメもとで行かんでどうするよ。

 というわけで、毛鉤釣りの準備などしているんだけど、遠征で一回使うだけなら市販の職人さんが作った鮎毛鉤で良いんだけど、近所でもしばらく使うとなると、ぼろぼろになったり切れたりで補充せねばならず、都内の大型釣具店でも扱ってるのを確認できたので、播州の職人さんが作ってる綺麗な高級品でも2本で千円しないぐらいで買ってきてもそれほど高くはないしいいんだけど、毛鉤釣りするなら毛鉤巻きたくなるというのが、私のようなインチキフライマンでも人情というもので、すごい数の微妙に違った毛鉤があるのを見るにつけ、いろんな試行錯誤や革新の繰り返しの中で培われたまさに「伝統」を感じずにはおられず、それに勝つ毛鉤を巻こうなどというのはおこがましいというのは知りつつも、やはり自分で巻いた毛鉤で勝負したい、伝統を打ち破り革新していきたいと思うので、巻いてみることにした。

 「鮎毛鉤」というのは、西洋式のフライに慣れていると不思議なぐらい型が決まっている。大きさに多少違いはあるけれど、ほぼ形状は同じで、フライフィッシングでいうところのソフトハックルウェットな感じに鳥の毛とかの軸で胴を作って、ぱらりと虫の脚とか羽風に鶏の首の毛とかが簑毛(ハックル)として巻いてある。そして昆虫の頭部を模しているといわれているけど、漆とかで作った玉に金箔が張ってある頭がある。
 形はほぼこの形で、素材や色に様々な違いがあって、同じパターンは作成者が違っても同じ名前で呼ばれ「青ライオン」とか「八つ橋」とかが定番とか。状況によって毛鉤の違いが釣果に明確な差として現れるそうで、その辺の毛鉤選びの妙が難しさと面白さになっているようだ。播州毛鉤で500種類ぐらいあるとのこと。

 鉤のサイズはフライフックで言うと18番、20番というところで、ハリス付きの状態で、職人さんは万年筆みたいなバイス(万力)に鉤のチモトをはさんで持ち替えたりしながら巻いていて、とてもじゃないけどそんな精巧で複雑な毛鉤は巻けそうにない。

 ということで、手抜きであんまりいろんな材料使わず簡単に巻けるのをと考えて、我が国の鮎毛鉤が伝統の中で同じ形で複雑に種類を増やしてきたのに対して、西洋式フライの世界でも同じように複雑に美しく発達してきたサーモンフライなんてのもあって、著名なフライ制作者が大英自然史博物館に忍び込んで貴重な鳥の羽を盗んだなんて事件もあったぐらいだけど、一方で歴史の中で無駄を省いて単純化して洗練されていったスタンダードフライと呼ばれるようなフライパターンもあって、例えばクジャクの羽と赤い糸で胴を巻き、簑毛が茶色の雄鳥の首の毛、羽は白というのが超ド定番のロイヤルコーチマン(王室の御者)というパターン。簑毛を厚く巻いて写真のロイヤルコーチマンウルフ、立てた羽に蓑毛を巻いてロイヤルコーチマンパラシュート、水中用に仕立ててロイヤルコーチマンウエットとか、同じ色素材を使って用途に合わせていろんな仕立てで使われている。
 そういうスタンダードフライの名作から配色素材をパクってきて、鮎毛鉤仕立てに落とし込もうというのが、とりあえずは簡単かつ釣れそうに思うので、そういう観点で7本鉤の流し毛鉤仕掛けを想定して巻いてみた。
 最初、「改良鮎エサ釣り」という鉤にハリス結んでから、チモトをバイスで挟んで巻いてみたけど、どうにもフライ巻くときと逆向きでは巻きにくくて、途中で材料がばらけたり、できたと思って最後巻き止めるための糸を切ったらハリスも切ってしまったりしてイーッとなってどうにもこうにも効率が上がらない。
 仕方ないので、普通にフライフックに巻いてハリス結んでからビーズをかぶせるように瞬間接着剤で止めて頭にして作成したらそれなりに作業効率あがったので、こういう作り方でいいのか分からないけどとりあえずこれでいく。
 形も自由に作っても良いんだけど、そこはなにを持って鮎毛鉤とするかというと、やっぱり金色の頭が付いているソフトハックル風の基本の形は踏襲しておきたい。自由に形を作るならフライタックルでフライとして投げておけという感じだ。
 川によってはフライフィッシング禁止となっていて、たぶんフライフィッシングか日本伝統の毛鉤釣りかを分けるのはリールを使うかどうかあたりにあるんだと思うけど、ちょっと調べても定義されていないので、自分の中の定義としては、伝統的な形の毛鉤を使って延べ竿で釣るのが「鮎毛鉤釣り」としておきたい。
 この辺どこかで定義して自分なりに決めておかないと混乱する。例えばフライフィッシングでも、短くて重いシューティングヘッドというラインを使って、一気にラインを飛ばす方法があるんだけど、そのときにラインをあらかじめ引き出しておくのは面倒なのでということで、スピニングリール方式のフライリールを作ったメーカーがあったけど、まったくフライマンには受け入れられなかったようである。多くのフライマンにおけるフライフィッシングの定義では、スピニングリールを使うような釣りはフライフィッシングじゃないんだろう。そんなことするぐらいなら遠投浮子に毛鉤つけて投げ竿で投げるワ、というところかと。まあ線引きの問題でどこに線を引くかは、規則とかならはっきりさせといて欲しいけど、基本的には個人でどっかに引かなきゃならんという話である。

 ということで七人の侍的に7種類選んで巻いてみた。
 7本単純に釣れそうなパターンで巻くというだけでは多分不正解で、野球で9人ホームランバッター並べてもダメなように、目立たせて寄せる毛鉤と食わせる地味な毛鉤とか、うまく打順を考える必要があるように思う。そのへん初手から分かるわきゃないので、とりあえず派手3本、地味4本で行く。

 トップバッターは、やっぱりロイヤルコーチマンに任せたい、長打も単打もお手のもの、爆発力を秘めつつも信頼の置ける好打者という感じか。緑に煌めく輝きの魅力は特定の虫を模しているわけじゃないけど多分ルアー的に効いて、世界中の魚を誘惑している。そのクジャクの羽の力を借りたい。ということだけど、例に出したロイヤルコーチマンの胴の段巻きが面倒なので尻尾の方を赤で巻いて尾もその糸でという感じで簡略化、蓑毛は雄鳥の首毛茶色をパラリで簡素にまとめた。名前は和風にキメたいので「赤尻の御者」としたい。

 2番は、ジョン・ギーラック氏も「特定の水生昆虫を模したものより、なんとなく虫っぽいぐらいのフライが効くんだよね。例えばアダムスとか」と書いてたアダムスを本来浮かせて使うドライフライだけど水中で使う鮎毛鉤風に巻く。地味なグレーの胴に尾と蓑毛は茶色と白黒鹿の子の雄鳥首毛の混合がなんか虫っぽさを醸し出している。名前はアダム氏考案のフライというのがもとの名の由来のハズで「アダム氏」の当て字で「仇虫」。



 3番は、水生昆虫の幼虫とかを食ってるんならニンフパターンでしょ。でしょでしょで代表的ニンフパターン、ヘアーズイヤーニンフをベースに鮎毛鉤化。胴はパターン名の元になっているヘアー(野ウサギ、ちなみにラビットは穴ウサギで英語圏ではネズミとリスみたいに別物あつかい)の耳毛に縒りを入れたときにまとめやすくするために毛足の長い猫の毛と、きらめきを追加するためにキラキラの繊維を混ぜたナマジ特性ヘヤーズイヤーニンフ用ボディー材で巻く。野ウサギの耳毛は適度に短く、縒り混ぜて胴にするとそこかしこから細かい毛がピンピンとはみ出して、良い感じに水生昆虫の触角だの外鰓だのが揺れてる感じに仕上がるンだと思っている。蓑毛と尾はソフトハックルの定番のウズラ(パートリッジ)の毛で柔らかく漂わせてみたい。名前は萌えっぽく「うさ耳」で。見た目は地味でモシャッとしてるけど、ニンフフライとしての大正義ッぷりから主軸を打たせるに足りる実力はあるとみた。

 そして4番打者は、コツコツ当てなくて良いから全部本塁打狙ってけな感じで、一番派手なのを持ってきた。オレンジの胴に、マガモので代用したけど元々はオシドリの縞々胸毛を羽と尾につかうらしい名前も美しいクイーンオブウォータース。本来は胴全体に蓑毛を巻くウエットフライだけど、蓑毛は羽に使う方のマガモの胸毛を採用。「水の女王」はその目を引く艶な容姿で鮎たちを虜にすることができるのか?こういう派手な色のはバカ当たりか三振かバクチ的な鉤なので1本は入れておきたい。

 5番は裏本命、伝統的鮎毛鉤を見ると鳥の毛の軸を使った胴でシュッと細身に作ってあるのが多い。フライでも同じように鳥の毛の軸で胴を巻く「クイルボディー」というタイプのフライがあり、水生昆虫の幼虫を模したニンフではキジの剣羽を使ったフェザントテールニンフが定番でやっぱりシュッと細く巻く。ということで胴と尾をキジ剣羽、蓑毛をウズラでシュッと巻いてみた。名前は単刀直入に「雉」で。


 6番は一応マッチザハッチも意識するなら、ライズしている若鮎たちが水面直下とかで食べてるのはユスリカのサナギとかが多いだろうから、いわゆるミッジピューパパターンをということで、茶色のスレッドの上に透明なゴムを巻いた胴に蓑毛はウズラの白っぽいところを使った。ライズしているオイカワ狙いではコレを羽を浮く素材にして水面に貼り付かせたのが最終手段だったので、多分効くんじゃなかろうか。名前はそのまんま「蛹」といこう。透明なゴムは脱皮時の粘液を模してるとか諸説あるけど何か知らんけど釣れる。実はゴムの食感が良かったりしてるのかも。

 7番は、最後の一本であるとともに、他の6本が先頭の棒状の浮子と7番の前のシモリ浮子の間の道糸から枝スを出して結ばれているのに対し、道糸の後ろに直接繋がっている形で後ろにあることから、流したときに一番動きが大きいハズ。ということで素早く動いたときに反射的に口を使わせるのを意識して、胴を銀色で巻いたシルバーセッジを持ってきた。胴に巻くハックルは省略で羽と尾は七面鳥の羽。シルバーセッジは銀色のトビケラ的な意味なので「銀飛螻蛄」といきたい。銀色は反射食いを狙うルアー的な効果の他に、脱皮のために浮き上がるトビケラの蛹が体表にまとう空気の幕を模しているとかも聞いたことある。

 こんな感じでどうでっしゃろ?多分コレ読んで鮎毛鉤師ならそんな簡単な毛鉤で釣れたら苦労しないよと鼻で笑うかも知れないけど、フライマンなら「なかなかの線行くんじゃないの、でもオレなら打線はこう組むね」とかちょっと楽しくなってくるんじゃないかと思っている。
 職人さんが作った鮎毛鉤セットで良く釣れてる時に、この打線でも半分ぐらいの感じで釣れてくれれば大成功で、あとは釣れた結果を基に改良を繰り返して良く釣れる方向性を探っていけば良いんである。
 全く箸にも棒にもかからなければ、例えば頭をガラス製のビーズで作ったことによる沈降具合の差が致命傷になってないかとか、既製品との違いを洗い出して再挑戦か、あきらめて職人さんの作った鮎毛鉤で楽しむかである。職人さんの作った鮎毛鉤は手間暇考えたら全く安くて、自分で作った毛鉤で楽しみたいというのがなければ正しい選択だと思う。凄く収集欲をそそられるような細かい細工の施されたブツで「毛鉤箱」に並べてニヤニヤ眺めるのも楽しそうだ。でもワシは自分で作って釣ってみたい。

 毛鉤以外にも、タモをどうしようかというのと、棒状の浮子が売ってないというのがあったので、浮子は作った。振り込むためにある程度の重さが必要で、多分魚が引っ張って沈むとき片方が浮く形で立ち上がるんだろうなというのを考えて、例によってバルサでチャチャッとでっち上げた。棒のドテッ腹側の真ん中から気持ちずらして穴を開けてパイプを突っ込んで道糸を通す。水上では適度に流れの抵抗を受けて揺れて毛鉤を踊らせるのかも知れない。重さの具合とか今一勘所が分からないので重さ2種類用意して、上から追加で巻いて重さ調整できるようにスズハンダも用意しておく。

 タモは目の細かい網じゃないと毛鉤多いし絡んで大変だと思うけど、鮎用のタモはお高い。とりあえずこれでそれなりに行けるんじゃないかと観賞魚用の目の細かい網を用意した。ハリ外しやすいように引っかけるラインを張ってみたけど絡むだけかも。そんときゃ外す。

 てな具合で、6月鮎解禁に向け大いに盛り上がりつつあって、こういう準備してる時ってなんて楽しいんだろうと思っているところ。


 鮎の毛鉤釣りっていうと、どうしても私は夢枕漠先生の「鮎師」を思い出さずにはいられない。
 作中で40オーバーの鮎を釣るために、気の狂ったような釣り師が嫁さんのあそこのオケケで巻いた、「黒水仙」という架空の毛鉤が記憶に強くこびりついていて、今回鮎毛鉤を巻くにあたって、何かそれっぽいのを巻きたいなと思ってしまい。思わず股間に手を伸ばしてしまった。
 名前は「黒韮」とした。オッサンの体毛は水仙というほど艶っぽくもなんともない。むしろ匂いそうである。ということでニラと間違えて水仙食って食中毒というのを散見するぐらい似て非なるものということでこの命名である。
 ちなみに胴と尾が人毛、蓑毛は黒に染めた雄鳥首毛。色調が黒に金色の仏壇色でPENNみたいで格好いい。
 最初は打線に組み込んでたんだけど、なんぼ何でも人様の口に入る魚を釣るのにテメエの縮れた毛で巻いた毛鉤はネエだろ!と打線から泣く泣く外した。

 釣った鮎を自分だけで食う時に是非使ってみたい。

 

 

2018年5月26日土曜日

鮎のことしか考えられない


 なんぼ鮎が釣りたいといったところで、6月1日の解禁を待たねばならず、1回も釣ってない改良の方向性もクソもない段階であれこれ悩んだところで仕方ないので、一旦鮎のことは置いておいて、テナガなりヘラなりに注力しようと思うのだけど、ジョギングで出かけるたびに近所のコイ釣りする淵の流れ込みが稚鮎のライズで豪雨のようになっているのを見ると辛抱たまらんくなって、ついつい釣れるかどうかもまだ分からん鮎毛鉤などセッセと巻いてしまう。
 昨年こんなになってなくて、あからさまに今年は異常な当たり年だと思う。かつこのライズが鮎だと分かってる人間なんてほとんど居ないはずで、釣ったろうと狙っている人間も居ないはず。

 鮎毛鉤はやっぱりフライマンにはそこそこビビッとくるネタだったようで、ケン一からもいくつかアドバイスもらったりして、そのへん反映してチマチマと20番のちっさいフックに苦しみながらもいろいろと巻いている。胴の上から螺旋に巻き止めるのをフライではリビングというんだけどそのリビング材なんていうのは色目を加える要素としてはお手軽で、「うさ耳」の原型であるヘアーズイヤーニンフだと、有名なパターンとしては金色の針金でリビングしたゴールドリブドヘアーズイヤーニンフってのがあって、その亜流としてよくルアーのフックについてたりもするキラキラ光るフラッシャブーでリビングしたニンフをヤマメ釣るのには使っていた。渓流では浮かせるドライフライばかり使ってて、たまに雨が降ってきて増水して濁って、明らかに水中の流れてくる餌を魚が狙ってる時ぐらいしかニンフフライの出番はなかったので、ほぼニンフはそのパターンしか知らないというのが実情。濁り水の中でもフラッシャブーのキラキラ感は頼りにしていた。というわけでフラッシャブーを巻き付けた写真の「閃光うさ耳」などでっちあげてみる。

 フラッシャブー関係ではケン一情報では最近は「ミラージュ」ってやつが派手で、嫌われるときは嫌われるカモだけどお薦めとのことで、フックも切れたし他にも欲しい素材とかあるので街に出たついでにSスイによって仕入れてきた。
 ミラージュは最初今までのフラッシャブーとあんまり変わらないんじゃないかと1200円とお高いこともあって購入を見送るところだったんだけど、手に取ってみたら買わざるを得なくなった。写真でも結構光ってるけど、角度によって鏡面のようにギラッと光る。逆に角度が変わると無色っぽくなる。このへんの明滅の落差は魚の目を引く度合いは強いはずである。魚の反応の実験でスプーンのような金属の明滅は極めて反応強いというのは目にしたことがある。反応強いと、ケン一の指摘にもあったように「嫌われる」刺激にもなり得るし、スレるのも早かったりするけど爆発力は期待して良いと思う。
 でもって、ほかの鳥の毛系の材料が白ばっかなのはなんでやねン、と突っ込みが入るかも知れないけど、別に白一色の毛鉤を巻くつもりで買ったわけではない。
 色を変えていこうと思って、いちいち色違いの毛を買ってたら金が掛かって仕方ない。そういうビンボくせえフライマンの間で古くから使われている技法が「マッキー染色」なんである。そのまんまなので説明不要かもだけど油性ペンのマッキーで色塗ってしまうんである。今回鮎毛鉤のためにマッキーの緑とオレンジも買った。まあ、ブルーダンとかクリームとかマッキーに無い色で絶妙な色が欲しくなると買わなきゃなんだけど、マッキーでも結構闘える。

 てな感じで、色もちょっと考慮に入れて試せる材料は揃ったので、2組目の打線を組んでみた。
 色とか光る素材とかの効果を見たいので、色以外の要素や形はなるべく同じにしたい。
 ここしばらく、暇さえあれば鮎毛鉤メーカーのホームページとか見ていたので、だいたい鮎毛鉤の一番単純な型というのが自分の中では固まってきたように思う。それがとりあえずこんな形です。
 金玉があって、蓑毛がパラリで胴が鳥の毛の軸で細身、鮎毛鉤では角と呼ぶ尻尾が赤が多い。この「赤角雉」を基礎にして色を足したりフラッシャブー足したりというのを、第2弾としては試してみたい。
 ということで、左の3本は蓑毛をオレンジ、黄色、緑にしてみた。色って実はメチャクチャ面倒な要素であえてこれまで「派手なんと地味なん2種類あれば良い」とごまかしてきたところだけど、鮎毛鉤の世界に足を突っ込むとなると色ももうちょっと突っ込みたくなるというところ。
 ただ、派手と地味という分け方だけでも実は難しい。陸上で見るとクソ派手な蛍光黄色も濁った茶色い水の中で見ると以外と魚の鱗がボヤンと光ってるような色に見えて、結構自然に見えたりする。っていうような光量やら背景となる色との関係とかで同じ色が全く違う意味を持つこともあるだろうし、フラッシャブーやら金属やらの反射はどうだとかはまた別の要素だとしても、たとえば色そのものが魚に与える影響の違いまで考慮し始めると収拾がつかない。赤は一般的に魚に対して興奮を喚起し、青は逆に落ち着かせるといわれている。活魚運搬水槽の内側が青く塗られているのも、私のカッパが青いのも理由があってそうしているのである。魚によってはクロダイが黄色が好きとかの好みもある。淡水ではそれ程なんだけど海では絶大な人気のピンクなんてのもあったりする。カツオ漁師が使うバケでもタチウオ引き縄のワームでもピンク率高くて、なんか良く分からんけど効くっていうような経験則の部分がどうしても色にはつきまとう。正直膨大な種類の鮎毛鉤のその色使いの一つ一つの意味が分かるようになるとは考えられない。でもまあ薄ぼんやりとした傾向と自分の釣り場の鮎がどういう色を好むのかぐらいは分かるようになりたいと思う。
 ぶっちゃけ、色的には派手な毛鉤ほど当たり外れ大きくて、地味でパッとしない毛鉤ほどバカ当たりはしないけど嫌われもせず地味に釣れ続けるというのは、ルアーの釣りを永くしてきた人間なので想像できる。赤角雉の赤だけ入れた茶色系は地味な色のワームのように手堅いんじゃないかと現時点で思っている。

 じゃあ爆発させるにゃどうするべさ?と考えると前述のフラッシャブーとか反射系の素材を使ってキラッキラに飾ってやるんだろうなと思うけど、果たしてド派手にいって良いのかしらと不安になる。けど、富士印鮎毛鉤の「キラキラ毛鉤」とかネットで見てると背中の蓑毛の下にピラッと一枚光る素材を入れているようなので反射系素材もありなんだなと安心して、右の一番上のよな感じで巻いてみた。光る素材はミラージュを入れたので「幻影赤角雉」という感じかな。
 これで5本で、あと2本打線に入れるとすると、一本は蓑毛なしのストンと沈むヤツをということで一番下の。ちなみにコイツだけ金玉を金属製の重いのにして沈みを含めた上下の速い動きを意識している。鮎用のサビキではパールの玉だけ鉤についているような単純なのが効きますよと和幸さんからタレコミいただいてたので、そのへんのサビキ的使い方も意識してみた。
 でもって、真ん中の鉤。フライマンから、なんで沈めて使う鮎毛鉤にエルクヘアカディス巻いてるねン、と突っ込みが入ってるかも知れないけど、まあ聞いとくんなはれ。実は過去に鮎を毛鉤で釣ったこと自体は2回ある。西洋式のフライでなんだけど、その2回とも夕方暗くなってエルクヘアカディスを水面直下でウェットフライのよう引いてたときであった。1度目はヤマメ釣ってて暗くなって見えなくなってきて、フライマンなら経験あると思うけど、結び直すのも面倒でどうせ見えないので浮かせて使ってたエルクヘアカディスをそのまま沈めて引っ張ってアタリを取るというウェットフライ的に使ってたときに釣れた。2度目は意図的に沈めたんじゃなくて夕方いい加減浮力がなくなってきたエルクヘアカディスが流し終わって引っ張られて「ドラグ」が掛かって水没したときに食ってきた。夕方活性が上がるってのは要素としてはあるんだろうことは確かだけど、フライの種類については偶然だろうと思うし、単にエルクヘアカディス投げてることが多いだけという原因かもだけど、そうだとしても2回起きた事象を単なる偶然で済ますような釣り人は、極めて確率の低い事象を狙って起こそうとする素養に欠けると言わざるを得ない。
 ということで試しゃいいジャンということで巻いてみた。1組目でもエルクヘアカディスとマドラーミノーは入れてあげたかったけど、鮎毛鉤の型に落とし込むのが難しくて断念していた。マドラーミノーを20番の鉤には巻けん。でもエルクヘアカディスはとりあえずそのまんまだけど、蓑毛を名前の由来のエルクの毛にして雉の胴にグルグルと雄鳥の首毛をフライでいうところのボディハックルとして巻き付けてでっちあげた。
 エルクというのは北米大陸では、これまたフライマンにはお馴染みのムース(ヘラジカ)の次に大きな鹿の仲間でワピチとも呼ばれるらしい。鹿の仲間の毛はマドラーミノーに使われる鹿の毛そのものがそうであるように中空の構造をしていて、ギュッと縛るとチアリーダーが持ってるポンポンみたいに毛が広がるのを利用していろんな形を作るのに重宝されてて、中空故に浮力も強く浮かせるフライには好適な素材で、エルクヘアカディスは多くのフライマンが「とりあえず生」的に渓流ではとりあえず投げてみるド定番パターンである。このエルクの毛の色が良い塩梅だとは故テツ西山氏の指摘するところで、とりあえず鮎釣ってみて良く釣れるようならエルクヘアの色なり浮力なりが効いてるのか、グルグル巻いたボディーハックルが効いてるのか、次の段階では「赤爪雉」の蓑毛だけエルクヘアにしたものと、ボディーハックルだけ巻いたのに分けてどちらの要素が効いてるのか試せば良いことになる。
 というように順番に、要素を整理して何が効いてるのか見ていかないと、メチャクチャな種類の鮎毛鉤を用意して片っ端から試して、経験則でどんな状況でどんな毛鉤が効くのか永い年月掛けて身につけるしかない。そういうものだと割り切って一生掛けて楽しむのも一つの手だと思うけど、何でも手を出す釣り人としては鮎毛鉤ばかりやってるわけじゃないので、道を究めていつでも爆釣、なんてしなくても良いから、そこそこ良い条件の季節にスカ食わずにそこそこ釣れて楽しめるようになりたい。それが難しいンだろうけどね。分かっちゃいるけどそう思う。

 でもって、それなりに毛鉤巻きたい欲求も治まって、正治さんところに先に送っておくウェダーとかの荷物を用意し始めてたんだけど、ケン一から救援物資が届いて、コレがまた痒いところに手が届く感じで、めんどくせえし金もかかるし雄鳥の首毛(コックハックル)でイイやと思ってるのを見越したかのように雌鳥の首毛(ヘンハックル) が入ってたりして、どうにもまた毛鉤を巻きたくなってまた巻いてしまった。フラッシャブー系のキラキラ素材も色々入れてくれてあったので、いっちょ下品なぐらい派手なのも巻いてみるかと、上から「銀飛螻蛄(シルバーセッジ)」の胴巻きをデジタル迷彩みたいな銀色で巻いてアンダーウィングにミラージュを2枚入れてみたの。2番目は胴を赤のフラッシャブーで下巻きして、白の鳥の毛で下巻きが見えるように「荒巻」して胸はクジャク、蓑毛は黄色とケバくしてみた。2つとも名前はない試し巻きだけど、荒巻は結構簡単な技法の割に鮎毛鉤っぽくなって良い。
 ということで、調子に乗って下2本は伝統的な鮎毛鉤の「赤熊」と「八つ橋荒巻赤底」に挑戦してはみたけど、でっかいパソコンの画面上のをみると簡単そうな赤熊の「二の字」というらしいけど胸の赤が2回入るところが、ちっちゃい鉤だとどうにも難しくて職人の技の冴えを改めて思い知らされる。黒も赤も切らずに交互に巻く間は下を通しておくだけという方法は分かるんだけど、できないんだよな〜。ということで「赤熊」は二の字にならず一の字状態、練習用にと18番に鉤のサイズを上げたけどこの始末。無念。

 まあ、そういう細かいところまで作り込んだ毛鉤を楽しみたければ買うのが正解なんだろうし、そこまで作り込まなくても魚が釣れる程度の毛鉤にはなると思っている。
 ハッキリ釣る前から断言するけど、色とか素材とか「毛」の部分に関しては「赤角雉」程度である程度魚は釣れる。だって、ヤマメやオイカワが釣れるような毛鉤でアユだけ釣れないなんて理由は全くない。
 ただ、今作った鮎毛鉤で全く箸にも棒にもかからない結果に終わることはあり得ると想定している。もちろん状況が悪くて市販の鮎毛鉤仕掛けでも釣れないような場合もあるだろうけど、自作の鮎毛鉤仕掛けだけ釣れない場合もあるんじゃないかと心配している。
 ナニを心配してるのかというと、市販の仕掛けとは釣りで一番大事なハリとイトが違うから、まあ魚いっぱいいるところに行けばそれなりには釣れるだろうと思いつつも、不安といえば不安なんである。

 まずはハリが違う。刺さりとか色とかは気にしてない。でも形が違うのは非常に気になる。どこの形かというとチモトの部分、フライフックでいうならアイの部分で、今時のドライフライ用のフライフックは多くはダウンアイというやや下げたアイになっている。昔はフライフックでもバイビジブルを巻く用にストレートアイのフックがあったけど、いま日本製のフライフックでストレートアイは店頭では見かけなくてバーブレスだとカタログでも見当たらない。海外のマスタッドとかなら探せば作ってるかもだけど日本じゃ入手が難しい。
 真っ直ぐなチモトじゃないと、金玉がアイの直前に付く関係からその重さで流れの中でひっくり返るのならまだマシだけど、バランス崩して回転しちゃうんじゃないかと危惧している。
 なるべく真っ直ぐに近いのをということでガマカツのB11-Bを使ったものはお風呂テストでは真っ直ぐ泳ぐけど、ティムコのややショートシャンクのをつかったものは風呂場段階でややあやしいふらつき方で、流れの中では回転するかも知れない。回転するとハリスがよれて仕掛けが絡むので用をなさないだろう。金玉の重さは重要視しててガラスのビーズで大丈夫かと心配したけどお風呂で見る限りは良い塩梅だと思う。金属のビーズだと明らかに沈降速度速い。
 アイくらい真っ直ぐにできないかとバイスで挟んで力を掛けたらあっさり折れた。ドライフライ用の細いフライフックは粘らず折れる傾向が強いと感じるけど、もうちょっと粘らせる方が多少開いてでも魚はある程度あがるので良いようにも思うけどどうだろう?売れるのは明らかに曲がらないフックで曲がると評判落ちるんだろうとは思う。マルトのフックが安くて曲がるけど費用対効果は良いと聞いていて、案外良いんじゃなかろうかと思うんだけど、店では売ってるの見なくて、通販では売ってる単位が100本からなので二の足を踏んでいる。アイいちいち曲げるんならストレートのバーブ有りのを買ってバーブ潰しても手間変わんねえか?
 鮎がフライフック曲げることは想定してないけど、小さい餌食ってるそれ程小さくない獲物が近所にもいて、まあボラなんだけど、鮎毛鉤の延長線上で狙えると考えてるので良い塩梅のフックはどれかと考えるときに、ドライフライ用の華奢なフックはないなと思うのである。ボラのことは後で考えるとして鮎用としてはマルトのフック買ってアイ真っ直ぐに伸びるか試してみるか?100本700円は確かに魅力的。

 イトは鮎用毛鉤にはホンテロンの0.6号というのが標準装備のようである。ホンテロンって枝ス用の堅いナイロンだと思ってたら、今時ルアーでも流行のエステルラインの元祖みたいなイトのようだ。エステルラインは低伸度で張りがあって感度良好、仕掛けも絡みにくいというのが特徴で、フロロカーボン系とナニが違うの?というと似てるんだけどフロロが重くて沈むのに対して、エステルはナイロンぐらいの比重でそこまで沈まないのでこだわりの釣り人は使い分けるそうだけど、正直フロロがあれば良いやと思ってる。
 伸びの少ないフロロやエステルが感度良いのは伸びないからと思われがちだけど、道糸に使うならともかくハリスに使う時は伸びが多少有ろうが無かろうが感度には関係ないと最近思っている。ヘラ釣りでもハリスをフロロに変えたからといってあんまり違いは分からなかった。正直今時のハリス用のナイロンはフロロと大差ないぐらい伸びないし張りもある。でもヘラ釣りでも道糸についてはしなやかなナイロンとハリス用のパリッとしたフロロでは劇的に感度が違った。どうも短いイトにおいて感度に大きく影響するのは張りじゃないかと思う。吸い込みが良いようにとハリスに腰の無いナイロンスレッドを試したことがあるんだけど、変えたとたんにヘラのアタリがピタッと止まって、当時は赤いスレッドだったので見た目でダメだったのかと思ってたけど、今思うと張りがないので食ってもアタリとして現れなくなってた可能性のほうが高いように思う。
 で、今回鮎毛鉤を作るのにハリスを0.6号のパリッとしたフロロかナイロンで行けばそれほどホンテロン使った仕掛けと変わらないハズだけど、スケベ根性であえて変えた。
 より細くして張りがなくしなやかなハリスの方が「流し毛鉤」の場合は掛かりが良いんじゃないかという読みである。
 じゃあ何で市販の鮎毛鉤にはホンテロンが使われてるんだ?それが一番良いからじゃないのかという疑問はごもっとも。私も半分ぐらいそうじゃないかと思っている。
 でも、流し毛鉤を頭の中で想像すると、微妙な感度でアタリをとって積極的に掛けていくというよりダラッと流していく中で向こうアワセ的に掛かってくれるように思える。
 じゃあなんで市販品はホンテロンなのよ?と聞かれれば枝ス7本出すので仕掛けが絡みにくいというのはあるんだろうけど、もともと鮎毛鉤が浮子つけて流す「流し毛鉤」じゃなくてオモリつけてミャク釣り的に誘ってアタリを取っていく「ドブ釣り」用に作られているからじゃないだろうかと思っている。ミャク釣りなら感度は死活問題でアタリとれなきゃ話にならない。
 でも、ダラッと流して浮子が流れの抵抗受けて重さが掛かってる状態でその下流で流れている毛鉤に食ったのを浮子にでる微妙なアタリでとるって難易度高そうで、じゃあ食ったら勝手に掛かって魚が暴れたら浮子に出るぐらいにと、違和感なくす方向でハリスちょい細め0.4号ナイロンでちょい長めで仕掛けを作った。
 そういうバクチはまずはホンテロン0.6号で手堅くやってから打っとけば、カスリもしないような大失敗の確率は減らせるんだろうけど、なんか良さそうに思うと試さずにはおられないのよね。

 という感じで、もう釣る前から鼻息も荒く解禁が待ちきれなくなってるんだけど、解禁日は金曜で病院に行く日で、正治さんところに行って鮎毛鉤釣り初挑戦は2日の予定となっている。
 正直待ちきれない。近所のライズはいついなくなるかわからん中、今の状態ならさすがによっぽど外してなければ釣れるだろうと思っている。1日の朝病院行く前にチョロッと釣るのは時間的には全く問題なくできる。でも、なんというか鮎毛鉤初体験を本場の川に捧げると誓ったのに浮気して良いのかと変なこだわりがある。
 なんとかならんものかと考えていたら、何とかなる方法が閃いた。
 解禁日1日は「鮎毛鉤」じゃなくてフライフィッシングでアユ釣れば良いんである。フライでアユならアタイ生娘ってわけじゃないのヨという感じで今更なんぼか釣ったところでどうってことない。金玉付いてない鮎毛鉤じゃないソフトハックルウェットなフライを巻かなきゃだけど問題解決である。

 という感じで、自分でもなんとかならんのかと思うぐらいに鮎のことばかり考えている週末でございます。解禁をこんなに待ちわびるのなんて東北時代以来20年ぶりぐらいじゃないだろうか。さて結果はどうなることやら。

 来週末は釣り場に居ます。

 

2018年6月1日金曜日

備えあれど憂いあり


 遠征前の準備なんてのは、あれこれ想定してやり始めるときりがなく、その上実際に現地に行ってみると、想定外のことばかり起こったりして、結局現地で何とかかんとかするしかなくなったりもするんだけど、それでも準備には時間と労力をかける。

 先週末、一応準備をおえて先に現地に送るべき荷物は段ボールに詰めて封して、その他の持って行く釣り具とかも一度リュックに入れてみて、今回はデカい防水パックに突っ込んでコロコロ付き背負子を使うんじゃなくて普段使っている30リットルのリュックで間に合うな、とか確認済みである。

 もう、ほかに準備しなくてもいいようなものである。
 でも、前回ブログで書いた「ハリとイト」の違いとか気になって仕方ない。仕方ないので「ホンテロン」も0.5号を入手した。
 「ホンテロン」想像よりもかなり堅い。今時のパリッとしたナイロンリスや逆にしなやかに進化してきたフロロカーボン系やらより明らかに堅くてハリがある。ナイロン0.4号で作った枝スで鮎毛鉤をぶら下げると悪くはなさそうだけど幹糸に絡むことはありそうな振れ方をする。ホンテロンで作ると枝スの先の毛鉤は針金で吊されているかのようで、たしかにこれは絡まなそうである。ただ、こんなに堅いと毛鉤の動きを制限してしまうんじゃないかと、お風呂で引っ張り試験してみると、やはり動きが制限されてハリスの曲がり具合によっては斜めって泳いでいる。ナイロン0.4号ハリスの先の毛鉤が生き物のようにユラユラと揺らぎながらハリスに引っ張られて「泳ぐ」のに比べるとぎこちない。
 はたして動きを制限した絡みにくさや感度の良さのエステルハリスのホンテロンがいいのか、柔らかく自然な動きと食い込みの良さが期待できるナイロンハリスがいいのか、自作の鮎流し毛鉤仕掛け2組目の後ろ3つをホンテロンハリスにしてみたでので確かめてみたい。

 ハリも結局、今のところメインの予定のがまかつB11−Bのほかに、ストレートアイのティムコ101も買ってみたし、マルトのd04も買ってみた。
 切れる札は全部切るというか、思いついたことは出し惜しみせず、やれることは全部やっておく。
 ティムコ101は今時の細い軸じゃなくて昔ながらの真鍮色のフックでバーブつぶすのも簡単だし、特に問題はないように思う。ボラ狙うときは迷わずこのフックか。
 もう一方のマルトの方だけど、伸びるという噂通り、折れるまでに結構曲がる。この手の曲がるフックは多分海外での需要なんだろうと思う。華奢ですぐ折れるフックより曲がってでも粘るフックが海外では一般的なんだろう。パッケージの仕様がもろに海外向けだ。
 日本人の「尖った」性能をありがたがる傾向のせいか曲がらず限界で折れるハリが日本製フライフックでは主流だけど、適度に曲がってタフなハリというのが役に立つ場面ってのはあるだろうし割と好みでもある。
 もちろん折れも曲がりもしないハリが理想だろうけど、どちらにせよ結局は強度が欲しければ太くするのが根本的な解決策のはずで、そういう太さの、強度の必要な場面であまり細くて堅いハリを求めても意味ないのかなと思う。
 ということで、100本も入ってるので早速使ってみる。ただ、曲がるといっても限界はあって、バイスで挟んで2回ぐらいに分けて伸ばしていっても、がまかつのB11−Bぐらいのアイの角度までしか安定して伸ばせない。それ以上伸ばすと多くは折れるし、1回でギュッと伸ばそうとしても折れる。
 1,2割折ったとしても、送料入れて100本900円と安いハリなので、いろんな鮎毛鉤を巻いて試したいときとかは、このハリを中心に使おうと思う。鮎釣る分には強度的にもなにも心配していない。

 でもって、鮎毛鉤釣り前哨戦の解禁アユフライフィッシングの方は、見えている鮎が5〜7センチぐらいと小さいので、苦労しながらもティムコ101の22番、がまかつB11−Bの24番という小さいハリにそれっぽくソフトハックルで巻いてみた。

 今朝、待ちに待った解禁で喜び勇んで部屋から5分の釣り場で釣ってみたら、案ずるより産むが易し、ってぐらいでサクサクと釣って、実にさい先良く鮎シーズンの開幕を迎えることができた。これから禁漁まで鮎を追い続けることができるのか、初めての経験なので未知なことばかりだけど、それ故に沢山の楽しみが待っていると期待している。

 明日からの小遠征、準備はできるだけのことをしたつもり。後は結果を出すだけだ。そんなに難しいことをするつもりじゃないし、それでも難しいんだろうとも思っているけど、経験、知識、想像力、体力、技術、道具、人様からの助言も含め自分の力を総動員して楽しんできたい。

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 四月小遠征顛末記

  2018年 前半

 

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