○ルアー図鑑うすしお味 一気食い用 27弾〜

 

2015年12月19日土曜日

バルサ50がお安くなっています


 バルサ50ネタを書いたことが、どこか自分の心の中のスイッチを押してしまったようで、バルサ50のルアーが欲しいという気持ちが自分の中で着々と育っていき、辛抱たまらンようになってしまった。
 やっぱりバルサ50ならトップだよねということで、そうなるとやっぱりペンシルを意のままにアクションさせてちょっと小生意気なサーフェイスプラッガーでも気取っちまおうかと「ビッグラッシュ」を街の中古釣り具屋に漁りに出かけた。

 「バルサ50よフォーエバー」的な気持ちがあるのなら、版権買ったザウルストレイン製の新品を買うのが義理というモノかと思う。思うんだけどオリジナルが5,200円、ビッグラッシュで3,400円、と物価スライド考えるとそれほど値上がりしていないのかもしれないが、でもお高い。しかもコアなファンが買う分ぐらいを見込んで生産しているのか、ザウルス専門のウェブショップで見ても色が選べるほど残ってない。ちゃんと今でも好きな人がいて売れているというのは自分が買ってもないのにえらそうだが一ファンとして喜ばしい。
 売り切れてたけど新作でGTルアーサイズのビッグラッシュスケーターとかがデカシーバス用に作られてて激しく物欲を刺激された。使う予定もないのに発作的にポチってしまわず売り切れてくれていて良かったのかもしれない。

 ということで今すぐ欲しいぐらいに物欲が高まっているところに新品は手に入りにくいようなので中古屋へということにあいなった。
 ねらう獲物はさっきも書いたようにビッグラッシュ。の中でもウォーカーの方。ビッグラッシュと言えば、どちらかというとスケーターの足の長いロングスライドがバルサ50の代名詞というか伝説になっているが、水面の上を左右に動くだけならザラでもエエやんけという、全くもってサーフェイスプラグのペンシルベイトのなんたるかをこれっぽっちも分かっていない認識の下、ダイブもこなす器用なウォーカーの方がなんか使ったときに面白そうと、バス釣りなど数年行っておらず、次にトップのプラグを投げるような贅沢なバス釣りにいついけるのかなど、まるで見当もつかないが思ってしまったのである。
 ダイブするペンシルベイトもいまどき別に珍しくないけど、レッドペッパーのような不規則な小魚逃走系のダイブをするやつが多くて、サーフェイスプラッガーとして意のままにダイブさせて首振りなどの演出を加えて楽しむというのとはちょっと違うように思う。古いザラは竿をあおるとドボンとダイブしてくれた記憶があるが、そういう感じのアクションを求めているのである。私がしらんだけで今時のルアーにもそういうタイプはあるのかもだが「バルサ50が欲しい」というのが発端なので知ったこっちゃないというものである。


 でもって、中古屋に行くと、びっくりするぐらいに安く売っている。バス用のトップのプラグなんて気にしてみていなかったが、バルサ50とついでにズイールのルアーはタマ数も多いし「これ会社つぶれたときにパッケージする前の段階のが流れたやつやろ」という感じの新品同様のが1000円かそこらで売ってる。想い出の高嶺の花が場末の水商売のオネーチャンになっているのを見つけてしまったような気まずさが漂う。
 仕方ない俺が面倒みてやるかと、3つほど買ってしまった。ついでにホッツィーとスケーターのジュニアサイズも買って度量の大きいところを見せつけてやったところである。改めて塗装キレーだなと感心するが、ナマジ的にはよくルアー作るときに真似してた黄色のコーチドック模様がなんともかんともイイ。

 なんというか、なぜみんな争って買いあさらないのか不思議な気がする。バルサ50にせよズイールにせよ全盛期には釣り具屋の棚に出したら出しただけ売れるような人気ルアーだったわけである。高かったけどそれだけの価値があるルアーだと思っていたし、事実優れたルアーだと思う。それは今でも変わらないはずだ。
 バルサ50のペンシルとスイッシャーってリグがヒートンなんだけど、よく考えるとバルサにヒートン止めだと抜けてしまいそうなものである。なんか上手いこと工夫してるんだろうなというぐらいに気にとめる人間はいるかもしれないけど、その秘密を知る釣り人はあまりいないようで、ネットでググっても情報でてこない。
 でも私はその秘密を知っている。なぜならその疑問を明らかにするためにF師匠がビッグラッシュ解体して調べたからである。貧乏な学生の頃だったので「2800円もするルアーこの人割ってしもたんかい!」とビックリした。ビックリラッシュである。飽くなき探求心というかこだわりというか、今でもほとほと感心する。
 割ってみた結果「バルサの真ん中に堅いウッドの芯が通してあってなァ、そこにヒートンが届いてるんさァ」とのことであった。

 50以上の工程を経て作ってあるというのが名前の由来の一つだそうだが、結構改良加えながら工夫して作ってある力作で昨日今日出てきたような、なんかガチャガチャと見える金物のリグだけ格好付けたようなトップウォータプラグとは別物だと思うんだけどどうなのよ?と、まあそういう風に思うのもひいきの引き倒しで、則さんたちに上手く洗脳されたからなのかもしれないが、もしあんまりリアルタイムでバルサ50に親しんだことのない若いルアーマンでトップのプラグが好きならば、中古が安く手に入るのでちょっと買って試しに投げて欲しい。それで気に入ったら新品も買ってくれるとうれしいなと、オッサン釣り師は別にザウルストレインから金もらってるわけでもないのに書いてしまうのである。
 だまされたと思って是非。たとえ騙されたとしても後悔はしないはずです。 

 ということで、割とすぐに帰ってきた「ルアー図鑑うすしお味」第27弾は中古の値段をみるとB級だけどホントは永久にA級のバルサ50ビッグラッシュウォーカーでした。

 

 

 

2016年2月7日日曜日

中南米あたり

 アメリカンなルアーメーカーを吸収合併したプラドコがメキシコやエルサルバドルに工場を持っていたので、中米製のルアーには結構お世話になっている。


 そんな中、バグリーが新体制になってドミニカ共和国でルアーを作り始めたというのを目にして、ちょっと興味が出て探してみたところ、非常に塗装もきれいで見目麗しかったのでバグリーを代表するクランクベイトであるバルサB3とB2を思わず買ってしまった。
 バグリーといえば、バルサ製できれいな塗装が売りだったが、一時期作りが雑になって特にホイルフィニッシュもので顕著で、ホイルがシワシワになってたりしたのだが、今のドミニカ製バグリーは見た感じ80年代当時で2千円ぐらいしていた高級ルアーだった頃の雰囲気を彷彿とさせる良いできである。バルサBも昔は高級ルアーだったが、昔から値段変わってないので産地も考えるとB級っぽくなってきた。


 ちなみに、雑な時代のはこんな感じである。スピナーテールバンゴー。ホイルの処理も今一だったが正面から見たこのゆがみ方をみて、バグリーでこれは無いだろうと思ったものである。福笑いかと。中古屋で見つけて逆にここまで不細工だと買わずにおれまいと購入したもの。これはB級以下でしょう。

 ついでに左は80年代のキラーB2、この美しい塗装が我々オッサン世代のバグリーのイメージである。

 ドミニカ共和国なんてのは、メジャーリ−ガーの生産地ぐらいの認識しか無かったが、ルアーの生産地としてもなかなかにやる感じである。




 「ブラ汁ってのはどんな汁?何べいでも飲める汁」ってな小ネタを挟みつつ、南米はブラジル産ルアーもついでに紹介しちゃう。
 KVルアー製ドクタースポック。
 ブラジルを代表するルアーメーカーらしく、その代表作ドクタースポックはアマゾン釣行レポートではよく出てくる名前だ。

 日本でも通販とかで取り扱っている釣具屋はあるので入手はそれほど難しくなく、思わずポチってしまった。
 安っぽいスーパースプークという見た目のルアーで、ボディーに大きめのラトルボールが2個ぐらい入っている感じで振るとカショーン、カショーンと響く感じのラトル音。安っぽい軽さが生むアクションと派手なラトル音がアマゾンのピーコックバスとかにはよく効くらしい。アマゾンいくならトップはこの手のペンシルと、アマゾンリッパー的な大型スイッシャーを持ってけとされている。
 結局流れたけど、アマゾン釣行の企画を年末年始にちょっと検討していて、その時に気分が盛り上がって買ってしまったブツである。

 中南米産ルアーなんていう地球の裏側から来たルアーも手に入るグローバルスタンダードな時代だったりするが、ブラジルルアーはブラジル人が現地で釣りするために作っているので自然な感じがするにしても、ドミニカとかのルアー作ってる工場の人たちって下手するとバルサBで釣るべきブラックバスなんて魚も知らず、「こんな変なおもちゃで魚を釣るなんてアメリカ人は何を考えてるかよく分からんニカ」とか思っているのかもしれない。ましてや、そのルアーが遠く東洋の釣り人にまで供給されているとはおそらく想像もしていないだろうなと思うのである。思えば遠くから来たもんだ。

 ということで、ルアー図鑑うすしお味28弾は海を越えてはるか中南米産のルアーでした。

 

 

 

 

 

 

2016年2月21日日曜日

ボンバボンバボンバボンバー!!!!

 またかよ!というぐらいのしつこさで、ロングAネタでお送りします。ルアー図鑑うすしお味第29弾。

 ロングAのボディーのプラスチック素材には、ソルトウォーターグレードのポリカーボネイトを除いても2種類あって、反射版カラーに使われているような透明なものと、ゴールドとかシルバーとかのクロームメッキ系カラーに使われているという白いボーン素材というのがあるということぐらいは知っていた。ボーン素材、特別な素材でもなんでもなくプラドコ製プラグの非透明カラーにはふつうに使われている。良くぶつけて割っているザラパピーにも使われてた。

 ロングAの場合、ボーン素材の方が軽くて高浮力のボディーを作れるので、竿立て気味にして水面に引き波がウネウネするぐらいで引いてくるウェイキングというテクニックに向いているとかなんとか。
 調べてみると、軽量化するために塗装を剥いでボーン素材むき出しにするチューンをアメリカのバスプロがやっていて、はじめからそういうむき出しのボーン素材カラーのものもこんな感じで今では売っている。


 オーストラリアの釣り人もボーン素材の方のロングAが音やら何やらが気に入っているので、クローム金黒ばっかり売ってるというのもどっかで目にしたことがある。その割にはバラボーマーは透明素材だが。
 まあ、浮力だのなんだのはフックをシングルに替えれば劇的に得られてしまったりするのであんまり気にしてなかった。ラトルの音の違いも「へー」って感じで特に興味なし。



 というわけで、取り立ててボーン素材に興味はなかったんだけど、小塚拓也さんの「怪物狩り」を読んでたら、ボーン素材のロングAは塗装が剥げ剥げになるほど釣れる。理由は「白はタンパク質の色」という推論で、はげた部分が白いのは傷跡っぽくて良いんじゃないかというようなことが書いてあった。
 この感覚はよくわかる。実際、ボロい白地がでたボーン素材のサバカラーロングAを中古屋でみたときに「これボロッちい魚っぽくて逆に良いやん!」と私も思って買ったことがある。あと、ラパラのホイルフィニッシュのカラーは塩水で使うと腐食して一部剥げたような見た目になるのだが、これもなんか水性菌に侵されたボラのような模様で逆に釣れそうに思う。
 これが透明なプラ素材だと、剥げたら「塗り直さんとあかんナ」という感じで単にボロッちいだけに見えるから不思議。

 ということで、アクションだとか音だとかは興味なかったけど、ボロくなればなるほど威力が増す、育てるルアーとしてのボーン素材のロングAに俄然興味がわいた。じゃあ剥げた部分は白く塗れよという身も蓋もないツッコミはこの際無視しておく。
 ロングAはストック大量にあるので、それなりにボーン素材モノもあるだろうと思ったら甘かった。好みが反射版入りなので意外に少なく、さっきのボロサバ16Aの他には金黒17Aが1本あるきりだった。
 仕方ないので、普段はポリカーボネイト製のをメインで使うので、いつ使うんねンという疑問はあるが、まあそのうち使う機会もあるだろうといくつか買ってみた。
 バスに良く使う15Aまでは、これからもポリカーボネイト製じゃない方をむしろメインに作っていくような気配で、噂のボーン素材カラー含め通販で簡単に手にはいったが、16A以上については、もうソルトウォーターグレードでポリカーボネイト製のしか作らないのかもしれない感じで、売れ残ってた系の新品パールレッドヘッド×2、中古でクローム金黒とパール虎ジマ系×2ぐらいをなんとか手に入れた。
 それほど出番が多いわけではないので、あとは中古オークションでもチェックしてもう少し確保すればいいかという感じでとりあえずの物欲はおさまってくれた。
 ちなみにボーン素材かそうでないかは、リップにまで塗装がしてあればボーン素材という見分け方(ポリカーボネイト製のソルトウォーターグレード以外)。クロームメッキ系やギラギラGフィニッシュ系に多いようだが、Gフィニッシュだけどリップ透明でボーン素材じゃないというのもあるので、ナニを基準に素材が分けられているのかは謎である。
 
 なかなかに、良く知ってるつもりのロングAにもまだまだ勉強するべきことがあったりする。
 ウェイキングとか意識してやったことはないけど(でもまあ、カタカナ英語の名前で紹介される前からシーバスマンなら自然にやってたよね)、ボーンカラーも手に入れたし、今年はいっちょ試してみるかと早速実戦投入。





 ホントは、ボーン素材がどうこうとか、魚の釣れるところに行って魚の食ってくる範囲にルアーを通してやることの重要性に比べれば、そんなに重要じゃないってことは知っている。でも、楽しんで釣るにはそういう「遊び」の部分は、自分の感性に引っかかってきたのなら、面白がってしまうに越したことはないと思うのである。

 

 

 

2016年3月25日金曜日

PCチェアディテクティブ 古物スプーン迷宮入り篇

 本日病院行ったついでに、街に出て中古釣具屋なぞ冷やかしていた。忠さんスプーンのマスターとかニールズマスターのインビンシブルとかがあれば補充したいと、トラウトルアーコーナーを物色していて、そのブツを見つけたときに「ンノゥッフ!」って感じの変な声が出てしまった。
 ルアー図鑑うすしお味第30弾は、この変なスプーンが何者か推理していきたい。

 108円でも売れ残り、黄色の特価札を貼られて86円の見るからに安物のスプーンに、ナマジは何を大仰なことを言い始めたんだと思うかも知れないけど、次の写真をみていただければ、おわかりいただけると思うが、このスプーン、日本のルアーフィッシングの源流の一つである銀山湖で1967年に「忠さんスプーン」の常見忠さんが、初めて58センチという大イワナを釣ったスプーンと同じルアーに見えるのである。
 

  右の比較写真は地球丸「忠さんのスプーン人生」の写真と現物を並べた物である。
 こうして並べてみると、鱗の書き方や2重丸になっている目など特徴が一致する。
 しかし、このスプーン裏面にメーカー名などなにも刻印が無く、決定的な証拠が無いのだが、そもそも、忠さんの使ったスプーンの本物もメーカーやら一切不明で、前述の本によると日本橋の三越本店2階の釣り具コーナーで買ったという情報程度しか書かれていない。
 一緒に買ったタックルがまだ日本では作ってなかっただろうクローズドフェイスリールとスピニングロッドらしいのでスプーンもヨーロッパから舶来の釣り道具として輸入されたものの一つと考えるのが普通だが、本にはルアーについては「何の変哲も無い国産品」と書かれている。
 国産品も当時は日本人ではなく主に米軍関係者を対象に売っていたのだろうと思われる。
 でも名前がどこにも出てこないぐらいで本物にも刻印は無かったと考えられる。
 また、写真にはスイベルが付いており、そういったリグが違うようにもみえるが、「スナップスイベルなどはなかった。スプーンを直接、糸に結び付けて、やや上流に投げた。」と書かれていて、スイベルは後から付けたものであると考えられる。
 左はもう一冊、忠さんの書いた平凡社カラー新書「ルアーフィッシング」 のカラー写真。これをみると、真鍮ぽい色合いとかがよく似ており、実にそれっぽく見えてくる。
 (この本では1974年となっているが、「忠さんのスプーン人生」にある1967年のほうが前後の年代と整合性がとれている。)




 フックがいわゆる「茶バリ」で買ったブツと違うが、右の写真の一緒に売られていた銀色の方には茶バリが付いていてハリは交換した可能性がありなんともいえない感じだ。





 しかしながら、細かいところを見ていくとどうも全く同じというわけではなさそう。例えば、目の前方上側に線が入っているのが「ルアーフィッシング」のカラー写真では確認できるが買ったブツには無い。














 しっぽのところのラインが本物は穴にかからず上下に分かれているが、買ったブツは穴にかかって切れている。

 こういう金属を加工する場合に、模様の付け方はどうするものなのか分からないが、目玉前方の線は上にずれて引かれなかった可能性があるが、しっぽのところはどう考えても金型とかが違うのではないかと思える。
 


 ではこいつはいったい何なのか?いくつか可能性としてはあると思うけど、1つめは同じルアーの後継モデル。
 同じ物を同じメーカーが作ったが若干模様が変わってしまったというもの。サイズ違いという可能性もあるが、「スプーン人生」にサイズがだいたい4センチと書かれており、買ったブツは5センチで、サイズ違いが1センチごとにあったというのはあまりないのかなと思うので、サイズはコレと本物が違っていた可能性は低いのではなかろうかと思う。

 もう一つの可能性が、本物のコピー商品。実にありそうな話である。忠さん達が本物でデカいのをガンガン釣ってそのスプーンを欲しいと思ったけど、既に売り切れてどこで作ってたのかもよく分からない、じゃあ作っちゃおうという流れでまねして作られたもの。あるいは人気は無かったんだけどたまたままねする手本として選ばれてしまった、はたまた、1981年初版の「ルアーフィッシング」の写真とかを見てコピーした、という可能性もあるのか?

 「忠さんのスプーン人生」では、ABU社トビーとか舶来の釣り道具に「盲目的な崇拝ぶり」があったと書かれているが、反面「何の変哲も無い国産品」にはぜんぜん人気が無かったようにも書かれているので、後者よりは前者のような気がしている。後者のコピー商品であってもそれはそれで、日本のルアーフィッシングの歴史の一コマとして面白いのかなとは思うがどうだろうか。

 「何の変哲も無い国産品」で私が見つけなければ、埋もれてしまったであろう実に面白いブツをエグッたものだが、残念ながら私にはこれ以上の調査なり推理は難しく、こいつがいったい何なのかは特定するに至っていない。
 スプーンについてはJOSさんがかなりのマニアで、義理のお父さんがちょうど世代的にも知ってておかしくなさそうなルアーマンでもあり、このブツはJOSさんのコレクションに仲間入りさせて追跡調査をお願いしようかと考えているところである。
 意外に「あーコレね、良くでてくるんだよ」というショボいブツなのかも知れない。「なんでも鑑定団」だと、さんざん自信のあるようなことを言っていた持ち主が、ガックリきて中島先生に「大事になさってください」と慰められるパターンか。それもまた面白いかと。

 
 ※業務連絡です。JOSさん現物のまえに大きめの写真とか送りたいのでメールください。

   

 

 

2016年4月9日土曜日

樹脂の下には鱗が埋まっている

 よく語られるところだしナマジも何度か書いたところだが、昔のアメリカンルアーとかにはブランドごとの「顔」があって、どこが作ったルアーか一目でわかる。ルアー図鑑うすしお味第31弾で紹介するのは、これまたそんな一目でわかる2ブランドのルアーたちである。


 最近中古でボロめのマーベリックを買ったところだが、ボロかろうがなんだろうが、ロッドラッピング用のスレッドとかでもお世話になっているグデブロッド社の「ゴールデンアイ」ブランドだと一目でわかる、ぱっちりオメメと樹脂の下に包埋された金属製鱗模様。うーんゴールデンアイ。



 実はマーベリックはNIB(新品箱入り)のものをもっているけど使ったことがなかったのである。入手した中古モノは運河のシーバスに使っちゃおうとフックだの交換予定。





 
 ついでに、でっかい謎ミノー。あきらかに形はマーベリックなのだが、目がゴールデンアイじゃないし鱗模様も無い。こいつがなんなのかわかる人がいたら是非教えて欲しい(スーパーマーベリックというやつかも?)。プラ素材の感じとかが透明でもボーン素材でもない濁った感じの樹脂製でコットンコーデルっぽいのでグデブロッド社がコーデルに作らせたストライパーサイズとかだろうか?



 ゴールデンアイといえばほかに、ちっちゃいルアーのところで紹介したバンピングラインドとかブラバーマウスなんてのもあるが、なんといってもマーベリックと並ぶ代表選手はトラブルメーカーだろう。

 写真の下が普通サイズ、上はちょっと珍しいと思うストライパーサイズである。こうしてみるとでかいサイズも自社で作れるので、さっきのデカマーベリックはパッチもの臭く見えてくる。でも結構その胡散臭さも含めて好きだったりする。



 樹脂包埋の鱗模様といえば、ゴールデンアイの他に忘れちゃならないミロールアー。旧社名L&S。
 ここのルアーで日本で一番なじみがあるのはこのサーフェススピナー改めAプロップか。
 シーバスバージョンで売ってるんだけど正直相性悪くて釣れる気がしない。
 あんまり飛沫が出ない水中でペラが回るタイプのスイッシャーでスイッシャーはジョバジョバ飛沫上げて欲しいと思うところ。



 おっさん世代には、このジョインテッドポッパーも懐かしいんじゃなかろうか。
 どこからみてもミロールアーというのは以前紹介したPENNブランドの大型ペンシル(95MRヒードッグのシリーズ大型モデル101MR)をみてもそう思う。








 で、そんなミロールアー本国アメリカでは海でターポンとか狙うバイブレーションなんかも有名で、いろんなバリエーションが出ている。ターポン様小さめのルアーへの反応が良いというかでかいルアーへの反応が悪いので、ターポン用といっても1/2オンスとか1オンスとか普通にシーバス用サイズのバイブレーション達でいくつかバスプロショップスで購入済みである。
 ここのルアーの名前は簡素というか無機質というか、一番下のが「TT21」その上が「52MR18」、その上大きめ2つは「ビッグゲーム」だったか、いずれにせよ名前のセンスが独特。何かの略称だろうか?後の数字はカラーを示しているようだが。しかも「TT22」と「52MR18」はどうみても同じルアーの色違いで黒点の有る無しで名前の付け方が違うようである。うーんよくわからん。その辺も含めて唯一無二の個性である。


 ゴールデンアイもミロールアーも個性的でタックルボックスに入っているだけで楽しい存在感のあるルアーである。
 でも鱗模様を厚めの樹脂で覆っているのは、すぐに傷ついたり剥がれたりせず、輝きが衰えないようにという釣るための工夫だったはずである。
 そういう釣るための機能美が我々釣り人を魅了する。釣り人としてはこいつらで釣って実力を発揮させてやらねばならんと反省する次第である。

 まずはマーベリックでシーバスだな。


(2015.4.24)


2016年6月18日土曜日

ラパラマグナム屋繁盛記リブート

 一応の終幕を迎えた後もダラダラと続いておりますルアー図鑑うすしお味はいつのまにやら第32弾。ラパラマグナム屋のその後について、もう、実弾は十分すぎるほど確保しているのにそれでもなんだりかんだっり買っちまったりしているので報告してみたい。

 ラパラジャパンのサイトを見ていたら、一時期フローティングステンレススチールマグナム14センチがカタログに載っていて、11センチも欲しいところだが、とりあえずはFマグ販売中止状態から復活したようだったので、2票入れるつもりで2個買ってみた。青鯖と緑鯖を買ったけどいぶし銀のようなメタリックさでなかなかカッコいい。メイドインアイルランドとリップに入っており、直近のエストニア製と思われるFマグには国名表記が無かったので、ひょっとするとアイルランド工場時代の在庫が残っていてそれを放出していたという可能性もある。
 現時点ではまたカタログ落ちしてしまっており、Fマグ生産ライン復活を引き続きお願いしたい。

  Fマグ9センチと7センチはあまり出番がないのかなと思って買ってなかったけど、11センチだと思って買ってきたら間違えて9センチだったというのをやらかし、そうするとあとFマグで買ってないのは7センチだけなのでコンプリートしようと買ってもた。
 Fマグ全サイズ18,14,11,9,7でこれでコンプリートで、緑鯖でそろえちゃいました。しかし、7センチは廃盤のうえ玉数少なく、ネットオークションでなんとか確保。
 よく釣具屋の壁に、ラパラの各サイズが額装して飾られていたりするが、全部赤頭とか黒銀でそろっててなかなかイカす感じで、そういうのをやりたかったのである。
 しかし、これでコンプリートと思ってたのに、つい最近どうみてもFマグの26センチもあるやつがネットオークションに出ているのを発見してしまった。ググってみると「スーパーマグナム」というらしい。80年代にでてたようだ。
 欲しかったが、好きモノがいるようでとても落札できるような金額じゃなかった。

 CDマグもめざせ全サイズコンプリートと行きたいのだが、これが「全サイズ」の定義自体からまず難しい。「ラパラ解体新書」でみると、26,22,18,14,12,11,9,8,7の9サイズとなっているが、うちの蔵に13センチというのが転がっているので、いろんな時代のをあわせると、どうも9サイズで全部ではないのかもしれない。13センチは「スリム」タイプで、我が家にあるのでは他に8センチもスリムっぽい。スリムがあるサイズはノーマルは無いのかあるのかのあたりも含めてよくわかんない。
とりあえずコンプリートにはならなくても、CDマグ最大の26センチは迫力あってカッコいいので使うアテは無いけど欲しいと思ってしまっていて、ネットオークションで落としちゃいました。
 普段使うFマグ11センチと比較していかにドデカいか感じていただければと思う。


 おまけは、ラパラリスペクトというかパクったルアー達。

 1個目は佐賀の漁具系優良ルアーメーカー「ヨーズり」さんもこんなんやっちゃってました。これまたプラで作ったFマグという感じ。
 もうね、このリップの形に堂々と[YO−ZURI JAPAN」と書いているあたりは「Fマグ」というのが既に「重心移動ミノー」とか「ディープダイビングミノー」みたいな一ジャンルに近いぐらい普及していたということなのかなとみてて思う。





 CDマグタイプの金属リップをそなえたトローリングミノーとしては、ミローやシスコキッドが有名どころ(日本じゃ?)で他にバスプロショップスもオリジナルブランドで出していたように記憶していますが、レーベルからこんなん出てたなんて不意打ち。
 レーベル「ジョーブレーカー」

 後発で似たようなルアーがいくつも出てくるあたり、ラパラマグナム軍団がいかに世界で愛され実績を上げてきたかがしのばれるというもの。

 頼りにしているので今後もよろしく。




2017年10月14日土曜日

急速潜航 ダイブ!ダイブ!ダイブ!!

 これまでシーバス釣りにおいて投げるペンシルベイトはサーフとかで飛距離がほしかったりカヤックで大型ねらいのときにサミーがでてくるときもあったけど、ほぼザラパピーでかたをつけてきた。
 ザラパピーはあんまり潜らないけど首振りは簡単で、暗い中でも一定のリズムで竿先チョイチョイしながら引いてやれば問題なく首振りながら魚を誘ってくれる。逆にただ引きでヌーッと引いてきてもなかなかにいい仕事をしたりもする。
 ザラパピーしばらく売ってなかったけど、今ちょうど生産再開している時期のようで釣り具屋に新品も売っていて根強い人気のほどがうかがえる。

 でも、最近試行錯誤している近所ポイントのイナッコボイルに対してはザラパピー全然バイトとれず、とりあえず飛距離アップにサミーかなと用意していたけど、いまいち届いても首振らせてるだけじゃ食ってくる気がせず、いっちょ潜らせてみるか?ということになり、今いろいろ候補を投げてみて試しているところである。

 というわけで久しぶりに帰ってきた「ルアー図鑑うす塩味」第33弾は、潜るというか「ダイビング」が得意だったりそうでもなかったりなペンシルたちでいきます。

 今日、海のルアーの世界ではダイビングするペンシルベイトは、青物にマグロにロウニンアジにと大人気で、マグロ釣ったヤマリヤのローデッドとか動かしやすいわお値打ち価格だわの優れものだと思うし、クラフトベイト社ダートベイトでは自己記録のロウニンアジ釣ったので自分の中で特別なルアーである。各社から縦浮きで竿先あおるとドボンと泡ひきながらダイブして、水中でギラッと不規則に揺らめいて浮き上がるというダイブジャーク用のペンシルが各種でている。

 ところが、シーバス用のペンシルとなると、まあバス用の流用で間に合ってしまうからわざわざ買わないというのもあって私が知らんだけかもしれないけど、あんまりダイブするのは見かけなくて、首振りメインのいわゆるドックウォークの得意なものが多いように感じている。
 今回のダイブするペンシル探しにおいてもそういうわけで、とりあえずバスルアーから探せばいいだろうと、いくつか候補を選んでみたところ。

 まずは、ダイブするペンシルとして真っ先に頭に浮かんだのがレッドペッパー。確かにこいつはジュポンと頭から水中に突っ込むのも得意だ。バスもよく釣れたしシイラとかにも効いたので、釣れるのは間違いないと思う。ただこのルアーを暗い中で投げる気にはあまりならない。こいつの動きは予測不能すぎて、暗い中ルアーが見えていないとどんな動きしているのか分からない。明るい時間で見えていれば、ある程度実際の動きをみながら潜らせたかったらどう引いたらいいかとか考えながら調整しつつ動かすことができるけど、それでも完全に制御するのは私程度の腕では難しく、そういう制御不能で予測不能な動きがこのルアーの強みだとも思うけど、暗い中で引いてたらどんな動きしてるのかまったく責任とりかねる。ので、とりあえず候補からはずした。

 いろいろと調べて、縦浮きダイビング系で入手が容易なあんまり特殊じゃないペンシルをと考えると、バスディのシュガペンとレーベルのジャンピンミノーに行きあたった。どちらもややマイナーだけど、いまでも生産されていて入手は可能である。シュガペンは香港でアフリカンクララ釣ったときのがあるし、ジャンピンミノーも通販で入手可能なので試しに買ってみた。

 シュガペン9センチは優等生で、首振りも得意だけど立たせた状態から強めに引けばダイブするし、高速ツィッチしてもダイブの動きは混ざる。まずは合格点で、実際にボイルに投げる機会があったときにも、なぜかかからない状態ではあったけど、バイトは派手に何発もあって、食わせる能力は十分とみた。あとはシーバスに食い損ねさせないような間のとり方とか詰めていけばいいように思う。飛距離も十分だしカラーリングも含め作りはバスディだししっかりしている。

 でも、その優等生なシュガペンよりなぜか惹かれてしまうのが、舶来もので新品でも1000円切るような、B級感が濃く漂うジャンピンミノーT10(あっ、ちなみに現在ジャンピンミノーはメイド・イン・チャイナです。プラドコも中南米工場から中国生産に切り替えたのだろうか?恐るべし「世界の工場」中国。中南米製なら曲がりなりにも「アメリカン」ルアーだと納得していたけど、中国製となると性能や品質に問題はないと理解しつつも、なんだかちょっとやるせない)。昔っからあるけど今でも生産してるってことは魚が釣れ続けているという証明だろうか。アメリカンなペンシルベイトとしてはオリジナルザラスプークに代表される首振り得意なものが人気でありかつ主流で、スイッシャーからペラ外しました感の漂う縦浮き系のペンシルであるツースピック、ボウィハウディーあたりはすでに生産されていない(ボディー共通のスイッシャーはまだ売ってるのでどうしてもほしい人はペラ外して改造してください。というか中古を探せばいいのか?)。
 ところが、昔々レーベル社が「うちの会社からもペンシルベイト出したいな。でも新たに金型起こすのめんどくせぇ。そうだ、ミノーのリップとっぱらってオモリ尻の方に入れてでっち上げよう」という開発秘話があって作ったとか想像できてしまうような、しょぼい見た目のジャンピンミノーがなかなかに知る人ぞ知る傑作ダイビングペンシルのようで、生まれては消える有象無象のルアー達を尻目に今日まで生き残っているのである。
 アマゾン(ネット通販大手じゃなくて南米の大河のほう)でもピーコックバス釣るのに有効らしく、現地のメーカーも似たようなタイプのを作っているぐらいに人気のようだ。
 日本にもファンがいて、某長崎のペン使いでアグリースティック使いなカヤック乗りの御仁が、クロダイ釣りに使って絶賛している。
 これは、オレも使わねばと買ってみた。投げてみて動かしてみたら「ペンシルなんてミノーからリップとって後方重心にした程度で上等じゃんヨ」という感じ。シュガペンにも通じる優等生な動かしやすさだけど、こっちの方がさらに潜らせやすくて、水面に出きらないなら潜らせろ、という状況ならこっちがより良い解答なのかもしれない。優等生シュガペンと予測不能レッドペッパーを足して2で割って懐かしさとか安っぽい現代アメルア感とかをプラスαした感じ。
 とりあえずメインで投げるペンシルはこいつと決めたところ。

 どのぐらい「ミノーからリップとって後方重心にしただけ」か写真でご確認願いたい。同じルアーじゃなくて下はレーベルミノーです。
 残念ながら、ミノーの方がちょっと前の時代の最後のアメリカ製ぐらいのモデルで、今ちょうど端境期なのか同サイズのレーベルミノーには悲しいことに私の好きな立体に鱗の線が切ってある系のカラー(クロスハッチ模様というらしい)が見当たらないので入手する気にならず、直接同時代のモデルで比較できてないけど、ジャンピンミノーが、わざわざペンシルベイト用に新しくデザインされたものではないんだろうナ感がおわかりいただけるだろう。

 ルアーの造形なんて、後発である日本のメーカーとか凝りに凝ったものにしていたりするけど、魚釣るにはこのぐらいのテキトウな造形でも充分っちゃ充分なんである。

 今のところこんな感じなんだけど、ぶっちゃけ潜らせるのが正解なのかって聞かれると全く自信がなく、ザラパピーよりボリュームあげるってのも試してみたいなと、バドンカドンクとビックラッシュウォーカーもそのうち投げてみたいと思う。
 バドンカは首振り得意なペンシルで、バラしたけど何度か魚はかけているので釣る能力に問題はないだろうと思っている。
 ビックラッシュウォーカーはダイブも首振りも自由自在のはず(そんな腕あるのか?)なので、自在に操ってバシュッと食わせて釣ったりしたら気持ちいいだろうなと妄想しているところである。

 ほかにも潜るの得意なペンシルにこんなんありますよとか、シーバス用のペンシルなら最近いいのありまっセとか、あったら是非教えていただきたいッス。
 昨夜もスカ食って難しさに頭抱えたりしてるけど、それでも久しぶりにいろんなルアーを試す楽しさを味わっているところ。 

4 件のコメント:

  1. こんにちはダイキリです。
    良い潮回りなんですが数日雨で家で悶々としてます。
    此方も今はトップより下のレンジが良いようで、自分もシンペン系のCDLA、マリブ等がメインになって居ます。バドンカドンク初めて見ましたが釣れそうなルアーですね!一度使って見たいですが、中々売って無さそうです。因みに自分の一押しシンペンは[マリブ78]です。試す価値あると思います。。

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  2. ダイキリさん こんばんは

     しばらく降りそうですね。雨の釣りは好きなんですけど手堅く釣れてた排水ポイントが雨降ってる間は濁流を排水していてあまりよろしくないようで二の足踏んでます。火曜日ぐらい晴れ間が来そうなので行けるかな?
     バドンカは私が見つけた時点で特価札貼られて売れ残ってたので人気なくて再生産されずこのまま廃盤かもしれません。丈夫なルアーで良いと思うのですがあんまり需要はなかったようです。
     マリブ78釣具屋で探してみます。この手のちょっと下の層を引けるシンキングペンシルは使い慣れてないので要練習です。

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  3. おはようございます。
    マリブ78は河口&近所で数年間良い実績が有ります。
    今風のルアーでは可なり人気も有るようです。
    参考までに、巻きすぎないで、ドリフトに近い使い方が一番バイトが出る感じです。失礼しました。。

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  4. おはようございます
     
     アドバイスありがとうございます。
     巻きすぎずドリフトに近い感じ。春先のバチルアーのように心の中で「デッドスロー、デッドスロー」と唱えながら引いてみます。

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2017年10月21日土曜日

CD転じてCDLとなす 秋に旨いはサバとなす


 ラパラマニアはあまりCDL(カウントダウンリップレス)を買わない傾向にあると思う。
 CDLの有用性を認めていないわけではないのだけど 、まあなんというかCD(カウントダウン)使ってれば、自然とぶつけたりしてリップ折れたのがたまっていくので、わざわざ買うまでもないかなと思っていたりする。折れたリップを綺麗にニッパーで切り取ってやればCDのCDL化の完了である。実に簡単。
 左の写真で、上がCD9、真ん中がリップ折れてCDL9化した個体。一番下がもともとリップレスで売られているCDL9。
 動きは、あまり動かずユラッとする程度の動かない系のシンキングペンシルでやや太めのボリューム感。しかも軽いバルサ製で沈むのがユックリで浅い層を狙える。バルサ製で軽いんだけど、CDのように「軽くて飛距離がイマイチ」な感じはあまりなくて良く飛ぶ。ボディーからつきだしたCDのリップが、いかにしっかり水を掴んでルアーを動かしているかということと、いかに突起物となって空気抵抗を増やして飛距離を落とす要素になっているかというのが実感できる。
 正直「リップないとこんなに飛ぶンや!」と驚くぐらいで、飛距離とリップの空気抵抗の関係で今時のミノーがみんな小さいリップをつけて本体と併せた全体のバランスで動いていたり、むしろリップ付きは割合が減っていて、リップレスミノーやシンキングペンシルが隆盛を誇っているのも、CDとCDLを投げて比べてみると得心がいくところだ。
 
 CD7は最近出番がないけど、その昔コレを投げたりテクトロしたりして、東京湾とかのシーバスポイントを開拓していったので、今でも在庫がそれなりに残っている。
 青銀が好きだったので青銀は6個箱入りで注文したりしていて、右上の箱がその頃のラパラの「箱売り」の箱である。
 箱で買ったのは博多の釣具屋で、10数年前当時、ラパラって今人気盛り返しているけど、ちょっと重心移動搭載のジャパニーズルアーとかに押されて「過去のルアー」扱いされていた時期で「うちでは仕入れてないので問屋から箱単位で取り寄せになるけど良いですか?」と聞かれてもちろん問題ないですと買ったものである。当時1個800円。東京では安売りしていると600円ぐらいの時もあった。今回蛍光黄色を補充しに行ったら1250円もしていて、CD7も高価になったなと、時の流れを感じずにいられない。
 リップの折れたCD7は3個あったんだけど、一番釣れそうだった蛍光黄色を過ちによってなくしてしまい、2個になってしまった。橋の明暗とかパール系の見やすい色はもろ良い感じだし、青銀も悪くはなさそうだけど、2個では心許ない。
 近所ポイントのボイル、色々ルアー投げてみてセイゴの反応とか見ている感じではCDLの7センチと9センチが合っているように思う。まだ他のも試さねばならない段階だけど、とりあえずCDLはアテにしてよさそうだ。水面直下をユックリ引けるのとシンキングペンシルとしてもおとなしい動きが効いてるのかなと想像している。魚の居る目の前にルアーを通せる状況なら、おとなしめの動きのルアーの方が「嫌われる」可能性は小さいのではないかと感じている。
 なので、在庫不足を補うべく最初からリップの付いていないCDL7を買い足そうと思ったけど、今現在廃盤のようでCDLは素材を軽いバルサより比重のあるアバシ材に変更して飛距離アップを図ったカウントダウン”アバシ”(CDA)のリップレス(CDAL)が売られているようだ。当然普通のCDLより良く飛び良く沈むはずである。
 近所ポイントでは飛距離より沈んだ杭とかの上の水面直下を引けることのほうが重要なので、重い”アバシ”版では塩梅が悪いように思う。そもそも私は飛距離を重視しない近距離特化型のシーバスマンである。
 まあ、CDは廃盤じゃないしうちの蔵の在庫もそれなりにあるので話は簡単で、CD7のリップをニッパで切り取れば良いだけである。いくつかCD7をCDL7に改造した。CD9はまだ投げるけど、CD7はもうあまり実戦では使ってないので、リップレス化して使っていくこととしたい。

 リップを削ったり取っ払ったりする改造は、ロングAやラパラFでも良くやっていたけど、CDに関してはなぜかCDとしてまだ使える個体からリップを外すのは心理的に抵抗があった。まあ気にしないでいこう。
 切り取ったリップが、適度に柔らかくてニッパーで成形しやすく、かつ適度な丸みもあって、リップがもげたフラットラップの補修にもってこいなので有効活用させてもらった。

 ちょっと脱線するけど、今回リップレス買おうとしてラパラジャパンのウェブ上のカタログ見て、フラットラップがカタログから落ちていることに大ショックを受けた。一時生産中止になっていたフローティングマグナムが復活してたりして、また市場に弾がなくなったころに生産再開するのかも知れないけど、もしこのまま廃盤とかになると、さすがにまだ一生使う分は買い貯めしてないので困ってしまう。
 フラットラップはコレまで作られたミノーの中で最高のものだと信じている。ラパラ社もその意気込みで「永久定番」と謳って世に出したはずだ。もし売れなくて廃盤だとすれば釣り人の見る目がなかったとしか思えない。飛距離とキビキビした動きが両立してどちらも高得点。
 是非ラパラさん、我が家の在庫がなくなる前に再度生産をよろしくお願いします。その時によくもげるリップを改善していただければなお良し。空気抵抗との関係で小さいリップを前の方に付けることから必然的に弱くなるのは仕方ないとして、接着方法を下からくっつけるだけじゃない、シャローシャドラップやチームエスコに近いような前からグッと差し込んでちょっと突き出たオフセット気味にするというのはどうでしょう?


 というわけで2週連続の「ルアー図鑑うす塩味」第34弾は永遠の定番ラパラカウントダウンと見た目パッとしないけど実力派の弟分カウントダウンリップレスあたりでお送りいたしました。
 1250円で高くなったとボヤいてしまったけど、1500〜2000円があたりまえになった今のルアー市場で、天然素材を使ってその値段で「釣れる」品質で提供し続けているのは凄いことだと思う。世界中に売っていて大量に作ることによる経費削減効果とかあるとしても、安いっちゅうのは釣り人にとってはありがたいことである。

2 件のコメント:

  1. フラットラップ、カタログ落ちですか。札幌のうちの近所では人気がないのか、少し前に某中古チェーン店で新品が700円ほどで5つ売られていたので、すべて買っておきました。今日行ってみたら大きいサイズも2つ売れ残ったままでした。北海道では今のところ、どこでどう役に立つかわからないけど、必ず役に立つ時が来るのでストックしておきたいと思います。今でも15個ぐらいはあるけど。

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  2. おはようございます

     昨晩もフラットラップ良い仕事してくれました。使えば分かるんだけど見た目が「リアルミノー」じゃないからダメなのか?
     安売りとは羨ましい。今ヤフオクで新品がそんなに安くなく出ているのでちょっと買い足ししているところ。
     我が家の在庫は8センチ20個弱、10センチ10個強で30個ぐらい。一生分なら100ぐらい欲しいところ。
     廃盤なら代打を探してこなくてはならなくなるけど、キビキビ動いてあまり潜らないミノーって思いつかないんですよね。どうしましょう?

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2017年11月3日金曜日

中小企業が作ったミノー

 私が勝手に「日本2大漁具系釣り具メーカー 」と呼んでいるのが、本拠地を佐賀から福岡に移した我々昭和な釣り人には変態バスルアーメーカーとしてもなじみ深いヨーヅリ改めデュエル社と我が地元神奈川県は横須賀のヤマシタ改めヤマリア社の2社である。
 今回、ルアー図鑑うす塩味第35弾はこの2社の主にミノーについていつものようにグダグダと書いてみたいと思う。

 ヤマリア社の前身、山下釣具は「ヤマシタ式」と呼ばれる漁法の代名詞である塩化ビニール製のいわゆるタコベイトを発明し普及したという、由緒正しい日本の釣り具メーカーである。開高先生もどっかで日本が誇る釣りの技術としてヤマシタ式を例にあげてたと記憶する。元々は漁業の世界での発明だけど今日トローリングヘッドのスカートからタコ釣りテンヤの飾りまで遊びの釣りの世界でももはやタコベイトは世界基準となっている。日本人の「遊びの釣り」における発明においてコレと比較できるぐらい世界に広まったのは、他にK−TENの二宮氏の「重心移動システム」ぐらいしかないと思う。
 今ヤマリアのサイトではその辺の会社沿革も紹介されているし、創業者の山下楠太郎氏の著作「新しい釣漁業の技術」も公開されていてなかなかに面白く興味深く拝読した。

 時代は巡って平成元年、日本でもずいぶんルアーの釣りが浸透してきて、当時ヤマシタだったヤマリア社もルアーブランド「マリア」を立ち上げた。その時、最初に作ったシリーズが写真のミノー「ザ・ファースト」。今書いててそういう意味の名前かと改めて気付いた。大きめの動きで特にファーストリトリーブ向けってわけじゃなさそうなのになんでファーストなんだろうと思ってたけど第1弾的な命名だったわけね。
 有名な話だけど、最初に出た14センチと11センチはK−TENのタックルハウスとの共同開発で、ウッド製のミノーを作ってたタックルハウスがプラスチック版を作るにあたって樹脂製品の製造技術持ってたヤマシタに協力を求めてお互いのブランドでそれぞれ売ることで合意して作ったらしい。だから、14センチ11センチは当時のK−TENと型は一緒。でも内部の重心移動機構は先発のK−TENの鉄球と磁石を使った機構は使わずに円柱状のオモリがスライドする方式をとっている。このおもりがスライドするっていうのが実は裏技的に使えるというのを怪魚ハンターの小塚氏が紹介しているというのは以前にも書いたけど、メガバスが狙って、重心移動機構のオモリがぶつかる慣性でルアーをダートさせるという意図で作ったグレートハンティングミノー90+5に先駆けて、飛距離増加以外にルアーの動きに干渉する働きをも持った重心移動機構を搭載したミノーが意図せず生まれていたのである。
 まあ当時はそんな使い方されてなかったけどK−TEN同様シーバスマンには人気が出て、私のようなCD7やCD9を使ってた湾奥系の釣り人の要望にもこたえるべく9センチと7センチも追加となった。このサイズからはタックルハウスとは分かれて開発していて、ザ・ファーストの方が丸っこくて可愛い見た目となっている。特にフローティング7センチはクランクベイトのような見た目と動きで、コイツの高浮力を生かした水面引き、今でいうウェイキングが濁った運河で良く釣れて良い思いをさせてくれた。右下の目玉の剥げた固体がその頃の生き残りでなんとも懐かしい。

 ヤマリア製のミノーといえば、もう一つナマジ的に忘れられないミノーがフライングダイバー。それも赤。
 カヤックシーバスで大活躍してくれて、その役目をFマグに引き継いで今は蔵に眠っているけど、今でも充分釣れるルアーだと思うのでたまに投げている。
 もともとはボートシーバスの船長に岸壁下が支柱で支えられているタイプの護岸攻め、いわゆる「穴打ち」に良いよと勧められたルアーである。
 穴打ちではそこそこ飛距離が必要だけどそれよりも穴の奥にぶち込んで、支柱に付いているシーバスをいかに短い距離で食わせるかというのが重要になってくる。立ち上がりがモタモタしていては食ってくる範囲を過ぎてしまう。だから固定重心で平行姿勢でユックリ沈んでいって、目的の深さで引き始めるとオフセットのリップがしっかり水を掴んですぐ動き出すという設計。障害物の際の短い距離で食わせるためにはとても適しているのだけど残念ながら廃盤となった。


 ヤマリアはお世辞にも大企業ではない。工場の製造ラインにも限界はあるだろうし、売れなくなったモデルは割とすぐに廃盤になる。昔から生き残っているのはマールアミーゴ、ポップクイーン、ブルースコードぐらいだろうか。逆に中小企業ならではの小回りの良さと伝統の開発力で、市場のニーズやらも踏まえて積極的に新製品をぶち込んでくる。
 写真の上はツーテンの虎ファンさんが気に入ってたエンゼルキッスで振り幅広い系、大きいサイズ残して廃盤、下の細身のプリンセスMも廃盤。っていうぐらいに廃盤製品が多いのは寂しいと言えば寂しいんだけど、新製品ぶっ込んでくる挑戦精神に免じてオレは許す。特に最近では、小難しいこと言いがちな輩がさも難しい技術のように喧伝してたダイビングペンシルの世界に簡単な動かし方の映像公開してぶっ込んできたローデッドが抜群で、プレミア付いて1万円以上するようなルアー買わんでもローデッド買ってヤマリアの人の説明通り動かせばワシでも10キロやそこらのマグロなら釣れたわい、ザマミロという感じ。
 ザマミロは100g超級のダイビングペンシルの釣りという今や大流行の釣りを切り開いたルアーであるカーペンター社ガンマに対して敬意がなさ過ぎかと反省するが、我ら技術もお金も限られる週末釣り師に、安価で性能の良いルアーを提供し釣り方含め普及してくれたヤマリア社には創業者からの伝統である釣り技術の普及に対する企業精神と伝統をひしひしと感じるのである。


 でもってもう一方、九州の雄デュエル社は、もともとのヨーヅリ(ヨー「ズ」リだと思ってましたスイマセン)っていえば伝説となった「アタックル」ブランドの変態バスルアーの会社というイメージの他には、餌木とか弓角とか潜行板とかスキップバニーちゃんとかとかのまさに「漁具系」のイメージかも知れないけれど、実はコレが世界的には一番知られている日本のルアーメーカーなんである。何を馬鹿なことを、ダイワやシマノの方が有名に決まってるだろ?と思うかもしれないけど、ダイワやシマノは外国ではリールメーカーという認識のハズでルアーはそれ程有名じゃない。
 何しろスポーツフィッシング市場におけるメジャーリーグとでもいえるバスプロショップスのカタログにルアーが出てくるのは現在、ヨーヅリ、メガバス、ラッキークラフトで、後ろの2社は新参者でサーフェスクルーザーやクリスタルミノーの時代からバスプロショプスのレギュラーメンバーの座を守ってきたヨーヅリこそ海外では日本を代表するルアーメーカであると断言する。なにしろヨーヅリブランドの知名度が海外では高いので海外向けブランドとしてはいまだ「YOーZURI」という昔の名前で出ていますなぐらいだ。
 ということで、デュエル社も中小企業ではあるんだけど、相手にしている市場が海外もあってでかいので、ヤマリア同様廃盤開発のサイクルは短いんだけど、廃盤製品復活やら名前を変えて出ていますやらな商品も多い。
 上から2個がトビマル、3個目がクリスタルミノーという懐かしのルアーだけど今復活してます。今時のぎらぎらしたカラーとかも出てるし、クリスタルミノーにおいては重心移動搭載形のマグクリスタルミノーなんてのも出ている。往年のファンの皆様におかれましては箱買いのチャンスでっせ。
 トビマルの一番上の個体はガン玉詰め込みまくった「超重量版トビマル改」でほとんどアクションしないのに釣れました。今思えばリップ付きのシンキングペンシルを作ってしまってたわけで「あまり動かなくても釣れる」んじゃなくて「あまり動かない方が釣れることがある」というのに気づけていれば一儲けできてたのかもしれない。
 4番目のアイルマグネット105(とかなんとかいうやつのはず)は拾いもの。これの大きいのは九州男児がヒラスズキ狙うときの定番だそうだけど、たぶん今も違う名前で出てる。
 で、下3つが今時モデルの「ハードコア」シリーズのミノーで下から3つめがハードコアミノーパワーSというワイヤー貫通の丈夫な対モンスター用とうたわれているミノー、別にモンスター狙いに行く予定もないのに思わず買っちゃった。下2つはハードコアTTリップレスS90でこれも思わず買っちゃったけどコイツは近所でも投げてます。 

 左の写真、一見すると同じルアーに見えるけど、実は上がフローティングで下がシンキング。一緒やないケ!と突っ込んだところ背中の表示の他に「目」でも見分けができて赤い目がシンキング黄色い目がフローティングだそうである。芸が細かい。
 芸は細かいんだけど、正直この手のスリムなリップレスミノーの元祖であるコモモや同じメーカーが作るサスケ、リップレスミノーとしてはそれより古いタックルハウスのTKMLとかに比べると、なんというかどこにでもありがちな今時のジャパニーズルアーっぽいというかオリジナリティーに欠けるという気がしてた。でも動き的には余り潜らずキビキビ動く系で、欲しかった動きなのでまあ良いかなと思っていたけど、こうやって書いていてまさにこのルアーは「今時のジャパニーズルアー」っぽく作られているんだと思い至った。ホログラフを使った精緻なカラーリングに凝った造形、高機能をうたった磁石とタングステンを使った重心移動機構などトッピング全部乗せ状態のジャパニーズミノーになっているのは、外国のお客さんを念頭においているからなのだろう。それがすべてではないにしても、外国版の製品名に「SASHIMI」とか付けちゃうぐらいにはあざとい戦略性を持って攻めてるデュエル社である、そういうことを考えに入れてないとは考えにくい。
 そう思ってみると、なかなかに味わい深さが増してくる。世界中で売りさばくのでその分コストも軽減できるのか値段が1000円ぐらいと安いのも大きな魅力である。
 大手のデキの良いルアーやらベンチャー的な小規模工房からの挑戦的な製品もいいけど、こういうしたたかな中小企業の作ってるルアーもやっぱり魅力的だと思うのである。デュエルのルアーが九州で、ヤマリアのルアーが相模湾とかで人気な地元密着型な一面も好ましく思える。とにかくいろんなルアーがあって選べる楽しさって良いもんだ。


 最近、近所ポイントの攻略に苦戦しつつ楽しんでいるところなんだけど、「もうちょっと動きの派手なルアーないかなー」とか「細長いのを試してみたい」とか思いついたときに、じゃあそういうルアーを買いに行こうかと思うと、ふと、待てよそんなルアー我が家の蔵にあったんとちゃうか?と思ってごそごそやってると、目当てのルアーもだいたい出てくるうえに、忘れてたような懐かしいルアーも出てきたりして、心は思わずしばし追憶の彼方に旅立ったり、なかなかに楽しかったりもしたので、そんな中で出てきたルアーを中心に今回は紹介してみました。
 オッサンどもに懐かしがっていただければ幸い。若い人にはオッサンの想い出話に付き合ってもらって恐縮。でも若い人が今使ってる最新のルアー達も10年経てば想い出のルアーになって若い人もオッサンになるというものである。今日は明日には昨日になる、何事の不思議なけれど。

2 件のコメント:

  1. ツーテンの虎ファン2017年11月10日 19:54

    この2社は好感が持てるなあと思ってましたが、マリアがヤマシタの1ブランドであったこと、アタックルもヨーヅリの1ブランドであったとは知りませんでした。知らなかったけど、このルアーは釣れそうという予感がして買ったルアーがいくつもあります。エンゼルキッスは買ってから10年以上たって日の目を見ました。
    釣り具を買う時にはメーカーの宣伝文句に釣られて買うことが多いけど、前知識のないものを直感で買って爆釣したときは嬉しいですね。
    この2社の製品はそういう「当たりルアー」が多いですね。

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  2. おはようございます

     釣れるし安いしは好感もてますよね。

     最近密かにシマノとダイワのルアーの値段の高さにムカついてます。なんか流行りのルアーの焼き直しみたいなプラのルアーのくせに2000円とかの値段付けくさって、ダイワさんもシマノさんも出世なさって俺らビンボ臭い釣り人はもう相手してくれへんのか?安いのピーナッツ兇靴ないやンケ!とか思ってしまいます。
     値段が高くないとありがたがらない釣り人側にも大きく責任あるのかも知れませんが、高けりゃ釣れるってもんでもないんだぜってのをデュエルとヤマリアの2社には示し続けていって欲しいと思います。

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2017年11月18日土曜日

若き日の自分に勝てるか?まあ別に勝てんでもエエやンけ

 敵は自分自身!昨日の己に勝つ!とかいうのは他人と勝負して勝てない人間の逃げ口上のように感じるときもあったりするひねくれた私。
 その道の超一流が口にすれば、自分の最高が出せれば自ずと結果がついてくるという自信にあふれた台詞になるけど、二流どころが使うと他人には勝てないかもだけど自分なりの精一杯ができればいいじゃないのヨという言い訳を、やる前から吐いて予防線張ってるようにみえてやや白ける。
 とか書きつつも、私も昨日できなかったことが今日できるようになることは他人には分からなくても自分にとって重要な勝利だ、というような意味のことをこれまでも書いてきた。それが本心であることも確かだが、言い訳であることもこれまた否めない。なかなか凡人には他人を打ち負かすような有無をいわさぬ華々しい勝利なんて得られないからね。仕方ないよネ。

 というわけで、昨日の自分に打ち勝って昨日ツレなくて釣れなかった魚を釣り上げるために、あれこれ楽しく悩むのが常なのだが、最近蔵をゴソゴソしていて懐かしいルアーを発掘して、なかなか昨日の自分に勝つのも楽じゃない、と思い知らされたところである。

 写真のルアーは以前サイトの方のラパラのコーナーでも紹介した「ラパラF改」と呼んでいるラパラフローティングに錘埋め込んでゆっくり沈むぐらいに調整してリップ取っ払ったシンキングペンシルである。まだ本格的なバチ抜け対応シンキングペンシル「ニョロニョロ」が発売される前に私がバチ対応ルアーとして使っていたものだが、現物を蔵から久しぶりに発掘してしげしげと眺め、実に当時の若い自分が細かいところまで詰めていて思い切りもよく完成度が高いことに感心した。
 ニョロニョロ10周年記念が数年前だったから、それ以前、このルアーを使っていたのはかれこれ15年以上前になるだろう。
 今でこそ春のバチ祭りは東京湾のルアーマンにとってはお楽しみの年中行事だが、いち早くバチの釣りに注目して流行らせたのはフライマンで、その中核適役割を任っていたのが、雑誌でもバチフライの解説とか書いていたドクター小林氏だった。まだ彼が試行錯誤しているような段階から、私の先輩連中のフライマンは彼といろんなパターンの開発とかに精力的に取り組んでいた。
 ルアーでも釣れるという情報は散見されたけど、密かに狙ってる特殊な釣り方の印象で、リップ折ったルアーで釣るとかペラをへし曲げたスイッシャーで釣るとかの断片的な情報しかなくフライより遅れている印象で、もう20年近くも昔だろうか当初若い日のナマジ青年はFさんに安く譲ってもらったお下がりの8番フライタックルでバチ抜けに挑んでいった。

 何年か楽しんで、フライパターンも諸先輩のも参考にドクター小林氏の中期のバルサヘッドのパターンを自分なりに改良して、強度を上げて浮力を殺した割り箸製の「お手元フライ」を作って70UPのスズキ様も釣って、そこそこの上達を感じていた。
 しかしながらこれが、上手い緒先輩方と並んで釣っていると、とことん釣り負けるんである。ドクター小林のフライパターンもイロイロ進化して最終的にはビーチサンダルの素材にチヌバリ束ねたトリプルフックをぶら下げたグライダー(後にティムコから商品化)とかシンプルに一定の行き着くところに行き着きながらも、諸先輩はなお水中パターンとかの独自路線とかも追求していて、追いついたと思ったら置いていかれる状況で、なによりキャスティングとかの技術が違いすぎた。桟橋の支柱の際にきっちり投げ続ける正確性とか、もっと単純に飛距離とか、我流でフライフィッシング教書を読んで覚えた程度の技術ではどうにも対抗できなかった。
 ここで悔しくて釣り具屋さんの主催するキャスティングスクールとかに通って技術を磨くのが正道だったのかもしれない。
 だけど、邪道、わき道、回り道の大好きな天の邪鬼な性格が邪魔をしてそうはしなかったのである。
 「ワシ、毛針投げる技術はあんまりないけど、ルアーならバス釣り出身だし、飛距離も自分のインチキなフライキャスティングよりは出せるし正確性はそこそこイケてるはず。」ということで、バチ抜け戦線にルアーで参戦とあいなったのである。

 活性の高い初期とかにはザラパピーとかのペンシルでわりに釣れるのは知っていた。でもバチ抜け盛期になってあまり魚が強く吸い込まなくなると、出るけどかからなくなったり、そもそも出にくくなかったりするようになる。
 フライでも傾向は同じで、軽く吸い込むのの対策で一つの方向性としてはフライの下にちょっと間を置いてハリをぶら下げてハリが口の中に入りやすくするというのと、もう一つにはハリを一番後ろに持ってきて吸い込まれたときにフライがライン側に引かれても最後までハリが口に残りやすくしたりというのがあった。浮力が強いと吸い込まれにくくちょっと沈めるぐらいの方がいいときも多いというのも感覚的に学んだ。

 フライの動きや色はそれほど重要ではないというか、むしろ「ルアー的な動き」がないのが重要だと感じていた。細長い棒が真っ直ぐ進むときの水面の引き波や水中でも水を動かす「水押し」が重要で、いかにもな多毛類っぽい見た目やら色やら素材のウネウネした柔らかさはあんまり関係ないようだった。
 そういう見た目釣れそうなバチっぽい見た目に作った凝った労作は、ビーチサンダル流線形に切り取ってハリぶら下げただけのグライーダーパターンに完封されるのが常だった。バチ対応ルアーでも初期のものにはウネウネした見た目や動きのものが種々発売されたと記憶しているが早々に淘汰されていったのもむべなるかな。

 最初にだれでも思いつく、バチっぽいワームをジグヘッドリグで引く、というのは当然試してみたけどアタリがあってもほとんどフッキングせずバチルアーとしては不合格だった。
 ワームでも写真のようにハリをぶら下げる形か尻に持ってくるリグを工夫すると、かなり改善したけど正直めんどくせえリグの割にはワームなので耐久性がなく、もう一方のミノーの改造が上手くいったのであまり使わなくなる。今でも、手を焼くクルクルバチ対応にメバルワームを使う攻略方があるけど、メバルワームは小さいので吸い込まれやすくてある程度成立するんだと思う。でも重量もたせてシーバスロッドで扱えるようにと考えると吸い込まれにくくなりハリ周りを工夫しなければいけなくなる。そのあたりハリを一番後ろに持っていって解決図ったのが今年のバチシーズン使ったクルクルスペシャルである。

 ミノーの改造は、単純にはフローティングミノーのリップ折ってしまえばそれなりに使えるものができるのだけど、どうしても出てもかからないというフッキングの悪さは生じる。まずはフライでやってたようにハリを本体から離してぶら下げてみる。これでかなりフッキングよくなるのだが、ケブラー等強度のある編糸系ラインでハリをぶら下げるとハリが背中側にまわって引っかかる不具合が生じる。これを防止するために写真のF改では熱収縮チューブでラインがグニャグニャしないようにしている。
 ニョロニョロが出てきたときに中小型のには軸が長めのシングルフックが装着されていて、バチの釣りでは比較的小さいルアーに良型が食ってくることの対策も含め長軸のシングルフックとはよく理解して作ってるなと感心した。しながらもそのニョロニョロでもまだハリが華奢だと思うのでやっぱりぶら下げスタイルにして今はウレタン系接着剤で背中に回らないようにパリッと張りを持たせている。細かいところだけどハリとラインが釣りで一番気を使うところなので念を入れて丁寧にやってる。写真は中ニョロで上が買った状態、下が使用時。
 という今の私の主力バチ対策ルアーであるニョロニョロと違って当時のF9改には後ろのハリが付いていない。当時通っていた湾奥河口護岸のポイントではライズを狙って沖目に投げることが多くて理由は解らないけど前のハリにかかることが多く後ろのハリはハリ同士で絡むだけなので思い切って省略した。ニョロニョロにしてから後ろのハリにかかることが多いので後ろのハリもつけている。
 さらにルアー本体に浮力があるとフッキングが悪いので浮力を殺すためとついでに飛距離アップのために、オモリを埋めてゆっくり沈むぐらいに調整していた。ラパラフローティングはバルサ製なので穴掘って錘埋めたりするのは容易で、釣り具屋さんに教わって冬の本栖湖ブラウン狙いで投げたスローフローティングに改造したラパラF13ではついぞ獲物を得ることはなかったけど、シーバス狙いにその改造の知識が生きてくるのである。
 サイズ違いのF7改も干潟用にF13改も作ったけど、湾奥のバチ抜けにはF9改の飛距離やら存在感があっていたのかF9改の出番が多かった。フライマンと並んでも釣り負けないようになって溜飲が下がったものである。ハリが前一本でもよくかかったのは今考えるとゆっくり沈む程度の浮力がもたらす「水中での軽さ」で吸い込まれやすかったためかもしれない。まあホントのことはわからんけどね。

 ちなみにF改シリーズはウォブリングとかローリングとかのいわゆるルアーらしい動きは全くないただの真っ直ぐ進む棒のようなルアーである。私の中ではこの「全く動かないルアー」というのは、核心的な考え方の一つであるといっていい。
 これまでも書いてきたように「全く動かないルアー」はアピール度今一で魚を探す能力は小さいけど、魚に嫌われずに食わせる能力は大きいと思っている。でも動かないルアーは、ワームではそういう発想で売り出したスライダーワームとかにみれらるように珍しくないけど、プラグ系ではほとんど見かけない。動かない系のシンキングペンシルの代表であるニョロニョロでも多少は左右に揺れる動きがある。「ほっとけメソッド」とか「ドリフト」とか「動かさない動かし方」も各種知られているにもかかわらずである。
 これはそうしないと「売れない」からというのが理由ではないかと思っている。たぶんルアーを設計する人間なら動かないルアーの方が釣れる場面があるというのを知らないわけじゃないと思う。でもプラグは動かないと売れないから、と多少動かしているんじゃないだろうか。
 実際に水中での小魚の動きとか見ると、ほとんど動いたともわからないような微妙な鰭の動きで進んでいたり、全く鰭など動かさずに慣性でススッと動いていることも多いのは、スライダーワームの考案者であるチャーリー・ブリューワー氏のご指摘の通りだと思う。でも多くのルアーマンは大げさにバタバタ動かないと餌っぽくないと思ってしまうのである。バタバタ動くのはラウリ・ラパラ御大の観察通り死にかけた異常な魚なんである。死にかけた小魚の異常な動きは魚食魚にとって強烈な刺激なんだろうけど、刺激の強さ故にスレやすいので諸刃の剣だと感じている。だからすぐにネットで釣り場情報が飛び交い釣り場に人山ができがちな昨今では、スレに強い「おとなしめの動き」のミノーやシンキングペンシルが我が国ルアーマンの間に流行しているんである。なのに全く動かないプラグは買おうとしないんである。
 世の釣り人ってその程度にしか見る目がないということで、おかげで昔から動かないルアーで動くルアーでは釣れない魚を釣っていい目を見てきたし、これからも良い思いをさせてもらうつもりである。
 「動かないルアー」について、実は過去にはプラグでも例が結構あるんである。かつ自分で作って使ってみても良く釣れる。さっき書いたようにワームでは珍しくないし、ルアーじゃないけどフライならルアー的な動きがないのが当たり前である。にもかかわらず、なぜかルアーマンには動きのないプラグは受け入れられなかった。だからこうやって公開してもこれからも誰もまねしないだろうからと安心して書いている。
 過去の例として具体例をあげると、元々動きの悪いダイワのロビンのリップを切ってスローシンキングに調整したら冬のバス釣りに有効で、最初からそういう動かないプラグとして作られたミスタープロンソン、海の向こうでも輸入された日本ではウンともスンとも動かしようがないうえにそもそも沈むのでトップウォータープラッガー達を途方に暮れさせたブーンの怪作ニードルフィッシュ、なんかがある。あるんだけど大ヒットはせずに分かってる人間だけが使いこなす秘密のルアーとして歴史に埋もれていった。ニードルフッシュはその名の通り「サヨリパターン」の攻略用だと近年解釈されていて、そういう使い方もあったんだろうけど、私などはアメリカにもバチパターンのストライパーとか、こいつの「動かなさ」でしか食わせられない状況があったんだろうなと想像している。ニードルフィッシュとニョロニョロ大の収斂現象はそう考えないと納得できない。

 というわけで「良く動くルアー」「おとなしい動きのルアー」については、良いのがごまんと釣り具屋の棚にあるので買ってくることにして、動かないルアーは今でも自作しているのである。
 そんな私が自信を持って作って実戦導入している最新作が、写真のまだ名前のない自作シンキングペンシルである。
 近所ポイントのシーバスのボイル、ラパラCDLが相性良いのか食ってくる場面が結構あったのだけど、杭とかの障害物の上を通す必要があって割と早引きする必要がある。そうするとラインの張りが強いせいかハリがかりが悪くすっぽ抜ける気がする。ので、浮力小さめに割り箸とスズハンダで調整してこれまでの「お手元ルアー」のように作って、ちょっと割り箸一本のままだとCDLと比べて「太ましさ」が足りないなと、フライ巻くときの要領でフェルトを巻き付けてからコーティングして仕上げた。良い出来だと満足していたら、蔵から出てきた「F改」とほとんど機能変わらないことに気づかされて、ぜんぜん進歩がないなと落胆した次第である。
 昨日の自分は確かに狂的な強敵なのであった。

 まあでも、技術の進歩なんてのはそんなもんだという気もする。日産のフェアレディZが最新型と何十年前の古いモデルをチューンナップしたものとでゼロヨン勝負したら僅差で最新型が逃げきったという映像をみたことがある。エンジンぶん回して真っ直ぐ走るという基本性能においては、車という最新技術の固まりのような道具でさえ何十年と経ってもわずかな差しか生み出せていない。それでも基本性能以外の乗り心地やら安全性も含めたら格段に進歩してきたはずである。それに意味がなかったとは思わなくても良いのではないだろうか。
 私の新作シンペンもヤッスい材料費でちょちょいと作れて、釣る能力自体は進歩していないかもしれないけど、重さも大きさも思いのままに作れる自由度とか、これまで積み重ねてきた経験も生きてちょっとだけ進化している気がする。
 
 ちなみに私の中では既に定番で一軍起用のフッコスペシャルも「動かないルアー」である。公開してない秘密のルアー扱いは、ちょっとセコすぎる格好悪さがあるのと、釣る能力自体は動かないワームのジグヘッドリグと同等だと思ってるけど、釣る能力以外の部分であまり語られていないシーバスマンには意外なほどの利点になる要素があって、そこは秘密にして独占させてもらおうと思ってるところ、あしからずご容赦を。こちらも、鉛不使用化のついでにといろんなサイズを作ってみて、ネムリバリの効用とかちょっと試したりと日々進化させるべく努めております。

 という感じで、ルアー図鑑うす塩味第36弾はありし日を思い出しつつ「動かないルアー」についてひとくさり書いてみました。
 「動かないのもまた良い動きである」ってのはなんか禅問答っぽくってかつ小生意気で良い響きだと思う。

4 件のコメント:

  1. ツーテンの虎ファン2017年11月19日 12:56

    動かないルアーが効く時は確かにあるね。
    でも、多くの釣り人が、ルアーがどういう状態にあるのかのイメージを持って釣り続けることが難しいのかな。
    動かないルアーで釣り人を釣り上げたルアーは少ないね。

    ワームはクリームワームとドラゴンエッグでしょうか?

    日産のコマーシャルは、最近のであれば電気自動車のリーフと180のゼロヨンのシーンだね。
    古いのがあったのかもわからないけど。

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  2. おはようございます

     動かないルアーが釣り人にウケが悪いのは何ででしょうね?ワームだとオナガウジ型のメバルワームとか各社から出てて定番になるぐらい受け入れられているので、プラグに特有の現象だと思うのですが。そう考えると「高い金払ったのにこのプラグ動かんやないか」という心理が案外効いているのかもと思っています。動かんプラグなんて簡単に作れそうですからね。実際作ってみると意外に動いちゃうんでそれなりに難しかったりしますけど。

     ワームは下はご明察。上はエコギアストレートです。ワームに針金通してシッポにハリぶら下げようとかクソ面倒くさいことをためらわずにやれていた若いときの自分のアホぶりに感心します。

     リーフの宣伝はTVあんまり見ないので見た記憶が無いです。そんなんもあったんですね。私が見たのはネットで紹介されていた英語圏の動画で、子供のころにみた「Z」が新型と張りあってました。想い出補正もあってか格好良さでは旧型がぶっちぎってました。

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  3. ツーテンの虎ファン2017年11月21日 11:37

    手元にバイブレーションなり、ルアーの動きが伝わると安心感があるような気がしますね。
    実際には変化を感じ取ることが大事なわけですが、手元に伝わっていたルアーの動きがなくなるというのはわかりやすいですしね。
    メーカーも、こんなに動くルアーですという方が、釣り人を釣り上げやすいでしょう。

    釣りにたくさん行っているときには、自分でもなぜ合わせたのかわからないような微妙な変化に体が勝手に反応することがありましたが、最近はだんだんと感度が鈍くなっているので、やはり動くルアーに釣られてしまうような気がします。

    私も思いついたことをやらないと気が済まなかった時期がありましたが、今は、どうしてこんなにものぐさになったんだろうか、だから魚が釣れないんだと呆れることが増えてきました。いけませんね。

    やはり「Z」だったんですね。
    私もL型エンジンを積んでいた頃の「Z」に憧れていました。
    今たまに見かけても、格好いいなあ、乗りたいなあと思いますが、車を1台しか持てない現状では、たくさん釣り道具を積めないし、未舗装路を走らせるのを躊躇ってしまう車は持てません。車は釣り道具でもありますから。

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  4.  釣り人が釣れるルアーと魚が釣れるルアーとは必ずしも一致しないということでしょうか。

     年取るとものぐさになるというか、手の抜き方を覚えるような気が私もしています。でも、そのぐらいの方が殺気が出てなくて釣れるかも知れません。

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2017年12月16日土曜日

ヴィヴァ!コーモラン


 何でコーモランネタのはずなのに、いきなり写真がメタルジグなんだろう?と疑問に思っていただければ書き手冥利に尽きるというもの。
 このジグは名前をプライアルジグといって、一時期出回って消えていったんだけど、ちょうど出回っていた時期がNZにミナミヒラマサをジギングでやっつけにいった時にあたっていて、どうも彼の地にはバラクー「タ」(ミナミクロタチ、一時期オキサワラで出回ってたけどカマスサワラの別名と紛らわしいので不適切とされた模様)というバラクーダ(オニカマスの類)に見た目がちょっと似ていてやっぱり歯の鋭い魚がいてリーダーが良く切られるらしいと聞き、今のように中古屋で安く弾を補充できるほど重いジグの出モノはなかった時代だったので、釣り具屋さんで安くて重いジグがないかと聞いたところ、お薦めされていくつか買ったモノである。たしか新品で500円前後だったと思う。
 さすがに安い。ヨーヅリ「ブランカ」も200グラムとかになるとそれなりの値段がしていたので、深場で使うメタルジグなんてスコンと沈んでくれて、しゃくったらあまり重くない程度にヒラヒラしてくれさえすればエエねん。となげやりなジギンガーだったので、まったく不満もあるはずもなくスイムテストもなしに、いきなりNZで実践投入。これがなかなかに良く釣れるジグで予想通りリーダー噛みきられたりしても懐のダメージも軽く小難しい理屈こいてたかが金属片にご大層な値段付けてる高級ジグよりよっぽどたよりになると満足した。
 で、その後10数年蔵に眠るわけなのだが、最近シーバスルアーを探して蔵をゴソゴソやったりネットオークションでポチッたりしている最中に、ネットオークションでこのプライアルジグが出品されているのが目に付いた。今更買うつもりも必要もないけど懐かしさにちょっと説明とか読んでみて驚愕。「オマエ、コーモランやったんか!」

 80年代をバス釣り少年として過ごした釣り人なら、コーモランという会社には愛憎渦巻くってほどご大層なもんじゃなくとも微苦笑を誘われずにはいられないだろう。
 まあ、どこの日本メーカーも最初は猿真似から入ったわけではあるんだけど、ダイワとかバスハンターとか自前で優秀なルアー作り始めてる時代に、ほぼ一筋にパクリルアーを作ってて、そのダイワバスハンターまでパクってくる差別のない芸風にはいっそすがすがしさを感じるほどであった。当時の田舎のルアー少年はヘドンの「カズン供廚覆匹澆燭海箸覆てもコーモランの「どじょっこ」ならみたことあったはずである。どうすればカズン兇覆鵑謄泪ぅ福璽襯◆爾鬟僖ってこようという判断になるのか今考えても不思議でしかたない。

 まあ、少年にとってはパクリルアーでも釣れればいいやというようなものだが、当時のコーモランルアーはある意味博打でパクリ元のルアーの釣る能力までパクってくれてればいいのだが、そうじゃないのが結構混ざってて、買ったはいいけどどう考えてもオモリの入れ忘れで引いても水面くるくる回るだけのクランクとか釣り場で途方に暮れながら「安物買いの銭失い」という言葉の意味を実感するのであった。でもまあ、安い値段でデキの良すぎるコピールアーとかが出回る昨今のように、安物買いが高くつくことに気づくことがなく、最終的に大事なモノを失いがちな状況に比べればましだったのかもしれない。と、ルアーに限らずまともなモノも安く買いたたかれがちで、逆にクソみたいな宣伝だけの代物が高価でもありがたがられるのを見ていると思う。
 なにがメタルバイブじゃ、それを使った釣り方の工夫とかも普及させたメーカーには価値を認めざるを得ないけど、今時の2番煎じ3番煎じの高級メタルバイブ様とコーモソナーの間にパクリ度においてどれほどの差があるというのか。目くそと鼻くそである。


 というわけで、今となっては懐かしいコーモランルアーだけど、そう思うのは私だけじゃないようで、珍しくコーモランの独自性が光る野球ヘルメットかぶったクランク「まるちゃんルアー」は各球団そろったセットとかネットオークションでは結構な値段ついてたりする。
 たしかまだルアー作ってたよな、とネットで調べてみると、ちゃんと生き残っててヴィヴァというブランドとかでルアーを展開している。今時っぽいルアーに混じって、なんとコーモソナーも現役のようだ。
 オリンピックやリョービでさえ釣り具業界から撤退した厳しい生き残り競争をしたたかに生き残った同社に敬意を表してなんか買ってみようとホームページで製品あれこれみていて、「I am a kaeru(愛アマカエル)」というのをポチッてみた。
 こういう凝ったネーミングセンスとかは社風だなと思う。クレイジークロウラーのパクリルアーに酒飲みの神様から「バッカス」とか名付けてたりして、溺れとるやんケ!とかつっこみどころ満載である。
 まあ、ものは見てのとおりのガルシアフロッグから連綿と勝手に引き継いだ伝統の後方上向きシングルフックの小ぶりなフロッグで「かへるくん」の現代版のような感じである。以前書いたけど「かへるくん」にはお世話になったのでその後継版となれば1票入れても罰はあたるまいて。
 今時の丈夫な素材でできているとかいうことなので、試しにビヨーンと足引っ張ってみたら水掻きの部分があっさりちぎれてしまい焦ってライターで接着した。足がすぐちぎれる伝統も正しく引き継がれているようである。
 まあ、いつ出番がくるか分からないけど、中空フロッグ使うほどではない状況で、カエル偏食しいてる魚とか見つけたときに日の目を見ることになるだろう。何じゃその状況、モリアオガエルの産卵場所近くの渓流のイワナとかか?まあいいや、とりあえず蔵にぶち込んでおこう。

 というわけでルアー図鑑うす塩味第37弾は、少年の日の郷愁を誘う憎めないルアーメーカーであるコーモランのルアーでいってみました。
 性能やら革新性やらルアーを評価する指標はいろいろあるだろうけど「思い出」っていう指標で測るならコーモランのルアーに勝てるものを作ってきたメーカーなんて極わずかしかないと思うのは私がオッサンだからだろうか。


2018年1月7日日曜日

フラットラップ屋後継者問題

 フラットラップの生産中止については、おそらく世界中の愛用者が泡食っていると思う。まあそういう偏愛してた私のような人間もいただろうけど、今のルアーの市場では、このルアーの良さがあんまり評価されなかったのかと思うと寂しい。
 フラットラップの良さについてはこれまでも何度も書いてきた。「固定重心なのによく飛ぶ」「固定重心なので動きの立ち上がりが早い」「固定重心の軽いバルサ製ミノーなので動きがキビキビとしていて良い」「世界のラパラが作ってるので安いし手に入れやすい」「ワイヤー貫通式なので大物も安心」「バルサボディーなので修理がきく」あたりがパッと思いつく。思いつくんだけどそういう諸々の要素がありつつ結局のところ「良く釣れる」という結果論的に良いルアーなのである。愛用者として断言する。
 パッと思いついた要素のうち「飛距離」はアホでもというと失礼だが素人でも評価しやすい項目である。魚が一回もかからなくても飛びゃあいいんだから分かりやすい。私が釣具屋でもろくすっぽ魚よう釣らんような素人衆相手に道具売りさばこうと思ったら、アホでも分かる飛距離を売りにして「よう飛びまっセ!」と揉み手する。おかげで飛距離をうたい文句にした製品はルアーに限らず竿でもリールでも枚挙にいとまがなく、毎年「同クラス最高の飛距離(当社比)」とかいうのがでてくる。洗剤の「驚きの白さに」と一緒で別にたいして代わりばえもしないことがほとんどだと思う。飛ばないより飛んだ方がいいし飛距離が重要な場面もあるけど、そこそこ飛べば十分なことが多くて、飛距離と引き換えになにかを失うのなら別にそこまで欲しくないというところだ。何事も程度問題でどこまで飛距離を重要視するか、欲しい飛距離を確保したうえで動きの良さだの潜り方だのをどう特徴づけて釣れるルアーにしていくかってあたりがルアーを作る側の腕の見せどころだろう。
 でもまあ「動きの良さ」ってのは正直難しい要素だ。バルサミノーの軽やかなキビキビとした動きが良い時もあれば、今時の日本製ミノーのようなヨタヨタってるおとなしめの動きが良いときもあって飛距離のように単純じゃない。昼間に浅いところを泳がせてみればどんな動きかは見ることができるけど、それが魚にとってむしゃぶりつきたくなる動きかどうかなんてのはなかなか人間には知り得るものじゃない。結局、魚を何匹も釣って何となく自分のなかでどんな時にどんな動きが効くのか分かったような気になってくる程度である。
 「立ちあがりの早さ」は動きの良さと比べれば割と分かりやすく、かついろんな場面で重要になってくるけど、あんまり分かってない人が多いような気がする。障害物や対岸とかの際に投げ込んですぐに動き始めてくれないと魚が食ってくる範囲を通りすぎてしまうことになりかねない。ツイッチとかジャーキングなんかのルアーを竿で動かすときの追従性の良さにもつながる。
 重心移動搭載のミノーでもリール巻き始めたらすぐに動き始めるジャン充分早いジャンって思っている人はたぶん、固定重心のうえに軽いバルサでできているフラットラップやラパラオリジナルフローティングとかの本当に立ちあがりの早いルアーを使ったことがないか見る目がないかなんじゃないかと思う。なにしろ投げて巻きはじめる前にラインの張りで着水直後から動き始めているぐらいである。そのぐらい立ちあがりが早いと、渓流で上流に投げて釣りあがるような時には圧倒的な差になったりする。立ちあがり遅いと流れてしまってて動いてない時間が長い。流れてるだけで食ってくるときは良いけどそういうときばかりじゃない。ラパラフローティング7センチなんて軽くて飛距離は全然だけど上流に投げても流れの中でしっかり泳いでくる。結果釣れるので良いルアーということになる。
 この辺は私がシーバスに限らず近距離特化型のルアーマンなので、遠投して広く遠く探る釣り方のルアーマンとは評価の基準が違うということもあるので、まあ異論はあるんだろうと思う。でも釣具屋さん側が発信する情報ほど飛距離ばかりが重要な要素じゃない、ほかの要素の方が大事なことも多い、とは思うので、いつもしつこく書くのである。

 とまあ、オリジナルフローティング同様に動きの良さ立ちあがりの早さなんかは持ちながら、飛距離もそこそこ出ちゃうという実に良い案配に設計されたナマジ的史上最高ミノーであるフラットラップ廃盤の衝撃を受けて、さてどうするかと考えた。
 とりあえずはわが家の蔵にも在庫がまだあるので、今日明日どうにかしなければならないという差し迫った状況ではない。まずは、まだ売ってるところを探すのとネットオークションや中古屋で出物を探して弾数確保しておくかと探してみた。
 通販はどこも売り切れで、バスプロショップスとカベラスにももうなく、別の米国の通販で売れ残ってるのを見つけたけど米国カナダあたりの英語圏以外はファックスでやり取りしろとかなっててめんどくささに諦めた。
 Tベリーで安売りされてたとの情報があったので探したら10センチが10個ぐらいあった。即下品に買い占め。ネットオークションでもそれなりに追加できて8センチと10センチで50近くストックできた。けど、障害物際とか攻めまくって1年に5個とかなくすと10年でなくなりそう。とはいえ下品に買いすぎるのも良くないような気もしてきた。物欲にまかせて必要以上に手にいれているような気がしてならずやりすぎ感が漂う。いい加減にしろと自分でも思う。地球にやましい釣り人だ。
 かつ、中古は思ったほど弾数も多くなくて値段もあまり安くなってない。デカいのと小さいのは定価以上の値段ついてたりもする。2011年ぐらいから5年ちょいぐらいしか売られていないので中古市場では今後もそれほど弾数稼げそうにない。
 ラパラさんが再生産してくれればそれに越したことはない。ラパラ社はFマグも復活させたし、割りとマイナーなところのカウントダウンシャッドラップなんかも復刻してたりして、望みはないわけではないと思う。
 期待しつつも、再生産されなかったときのことも想定して、在庫がつきるまでに後継のルアーを見つけていこうということにした。あるもんでなんとかしろよという気がするし、新しいルアーとか試して、利点も欠点も把握していきながら、自分の得意ルアーに育て上げていくのってルアーマンの姿勢として正しいだろうし、何より楽しそうジャン。
 まあ、最悪納得いくルアーが見つからなかってもフラットラップを参考にバルサで自作するという最終手段もある。1からあれに匹敵するミノーを設計しろと言われたら無理だけど手本があればそれなりのものをまねて作れる程度の技術は持ってるはずである。あんまり先のことを気にしすぎても仕方ないし気楽に行こうぜ。

 というわけで、フラットラップ後継ミノーを探すべくまずは、どういうミノーがほしいのか整理してみる。
 まずは固定重心が必須。飛距離ほしくて重心移動が必要な時にはコモモやサスケ、ハードコアリップレスあたりにお出まし願えば問題ないと思っている。特にこの秋にいろいろ試して気に入ったハードコアリップレス90Fはさすがに飛距離を売り物にしているだけあってよく飛ぶし動きも派手目で好みだ。もっと飛距離が必要なら単純に大型化していくかピンテールとかの自重がクソ重いシンキングミノーが結局頼りになる。
 次にフローティングで、できればあまり潜らない方がいい。根掛かり馬鹿臭いしなんだかんだいって水面直下がよく釣れるというのもある。根掛かり気にしないでいい場所ならシンキングの固定重心ミノーは大正義ラパラカウントダウンやアスリートシンキングがある。こいつらはそこそこ飛距離も出るしこいつらのヌルヌル系の動きが効くときもあるけど欲しいのは軽いフローティングミノーのキビキビとした動きなので、フローティングであることも必須。水深30センチとかの浅場の釣りでもフラットラップは活躍してくれてたのでできれば水面直下系がありがたい。最悪リップ削って調整できるけど、最初から潜らないのもあるでしょ。
 動きはキビキビしていて欲しいんだけど、あんまりロール系か横振り(ウォブリング)系かは気にしてない。それより重要視しているの何というか振り幅小さく振動数が多いような忙しくバタバタしてくれるのがフラットラップの後継というなら理想だと思っている。なかなかプラスチックのミノーでは出せない動きなので、だからこそ効く場面があるのかもしれないけどそこまで贅沢はいわないでおいて、軽いフローティングミノーならではのキビキビ系なら良しとする。よくわからんけど私の目にキビキビ働いてるように映ってくれるならとりあえず良し。まあ動きとかは実際に使い込んでいかないと良いも悪いもわからないもので、判断するのは最終的には釣り場の魚であってオレじゃない。
 サイズは、私は残念ながら大物釣り師ではないのでレギュラーサイズの50センチぐらいのフッコを想定すると、7から10センチぐらいがちょうど良いかなと思っている。シーバス釣るにはマッチザベイトな大きさはあんまり関係ないとき多いと思ってる。むしろスレたら小さいルアーとかでかいルアーのアピールで勝負とかの方が釣り場では意識させられる。
 飛距離はあんまり期待してないけど、ラパラフローティングみたいに軽すぎてちょっとした風にひらひらと舞うようなのは塩梅が悪いのでそれなりに欲しい。フラットラップほどは飛ばなくても良いけどロングA並以上が合格点かな。飛んでるときにバランス崩して回転しなければ何とかなる程度。
 あとは、丈夫なの安いのがありがたいというのもあるけど、入手しやすいというのがかなり重要。今生産中で手にはいるというのも大事だけど、今後も作られ続ける実力があるのかも考慮しなきゃだし、ラパラFマグ生産中止の時に実感したんだけど、中古の弾数が多いと廃盤になっても入手はしやすかったりする。Fマグ生産再開したけど中古だけでも結構補充可能である。

 ということで、まずは手持ちのルアーで該当するようなのを蔵から発掘してきたりして、近所ポイント偵察がてら試し投げしてみた。
 候補は、インビンシブル8センチとロングAのいつも使ってる12センチの15Aじゃなくて9センチの14Aがまずは合格ラインかなと思う。今でも使ってるし今更テストしなくても実力は折り紙付き。後はどれぐらいフラットラップの能力をカバーできるかという所。
 とりあえず手持ちのルアーで固定重心のというと、昔使ってたり中古屋で叩き売られていたのでとりあえず買ってしまったヨーズリ軍団がある。トビマル10センチとクリスタルミノーF9センチは今復刻されているので手に入れやすいはず。スイングミノー9センチとその後継版みたいなGL工房のツルミノーもとりあえず試してみる。
 あとはレーベルミノー9センチとタイドミノーSSRもあったので試してみた。
 (写真上から順に、インビン、14A、トビマル、クリスタル、スイング、ツル、レーベル、タイドミノーSSR)

 結果としては、やっぱりインビンシブル8センチとロングA9センチが今回欲しい性能的には優れている。
 インビンシブル8センチは、バルサ製なので動きはまさに求めてたような忙しくキビキビした動きでラパラと遜色ない動きだと思う。飛距離も塗装が厚いせいかそこそこ飛んでくれて実に良いバランスに仕上がっているミノーだ。フィンランド本国でラパラを向こうに回して生き残ってきた実力は伊達じゃない。惜しむらくはサイズが小さめでその次のサイズがいきなり飛んで12センチになることで、9センチ10センチあたりがあればもう少し飛距離も出せるしフッコ狙いにはちょうど良いんだけどまあ8センチでも充分やれると思う。やや近距離向けスレた魚向けという感じか。入手のしやすさは今日本に正規代理店がないので新品の確保は難しいけど、歴史あるミノーなので中古の弾数は豊富で安い中古見つけたらとりあえず確保していきたい。
 ロングA9センチはサイズ考えたら良く飛ぶし、動きもツーテンの虎ファンさんが細長めのクランクベイトと評していたぐらいで、キビキビバタバタと良く動いてくれる。プラスチックのルアーでこのぐらい動きが良ければそりゃ売れ続けるだろうという感じ。今でも新品1000円ぐらいで売ってるし、中古もよく見かける。
 一応、ボーン素材と普通の透明な素材のも比べてみたけど、12センチのボーンカラーのように極端に浮力が強いというほどではない感じだった。超浅場では潜りすぎるかも。一番上がボーン素材、真ん中が普通ので、一番下が反射板入り。普通の透明素材のにも反射板入りとそうでないのがあって、反射板入りはラトルが顔の下あたりに入っているけど、反射板なしはボーン素材同様ボディーの広い空洞にラトル入っててカラカラ鳴る。
 一時期ソルトウォーターグレードボーマーのブランド名で生産されていたポリカーボネイト製の丈夫なモデルは今現在15センチ16A以上の大きなモデルしか売ってないようで、12センチ15Aの方は確保してあるけど9センチ14Aは買っておらず、買っときゃ良かったと後悔している。
 一つ考えなければいけないのが、ラトルの問題でロングAはラトル入りである。虎ファンさんとも議論したことがあるんだけど、カヤックシーバスでレンジバイブやフライングダイバーが強いのは固定重心でラトル音がないからかもと思っていた。でも、フライングダイバーって固定重心だけどオモリがゴトゴトいうルアーで、そう考えるとラトル音じゃなくて立ち上がりの早さとかが関係してるんだろうなという意見に落ち着いた。
 ミノーはラトルなくてもフックがボディーに当たる音とかも結構しているので、単純にラトル音がないから固定重心がスレには強いってことではなさそう。一撃必殺のつもりで投げたラトルなしのフラットラップがさんざん無視されたあとで15Aぶち込んだら食ってきたなんてことも経験していて、ラトルやオモリの音があるとスレた魚が食ってこないなんて簡単に言える話じゃないのだろう。でも音の違いは色の違いよりは釣果に影響しそうにも思うのでローテーションするときにはその辺意識しておいても損はないと思う。
 ということでロングAはロングAで良いミノーでボックスに入れとけなんだけど、フラットラップの後継という意味ではラトルのないのも探しておきたいところ。
 ヨーヅリ軍団のミノーがそれぞれ個性的で面白い。トビマルは正直重量アップした改造版しか投げてなかったので今回初めてじっくり動きを見たけど、今時のミノーみたいな振り幅狭い動きで、太さで重さを稼いで飛距離も出るしいかにも釣れそう。ちなみにこれだけラトル入り。逆にクリスタルミノーは頭起点にグワングワンと派手な横振り系でアピール度高い。フラットラップの後継という感じの動きではないけどコレはコレでなかなかに良いかも。お楽しみルアーとして2軍ボックスに入れておくか。
 スイングミノーが一番ロール伴った振動数多いキビキビ系の動きで動きは好みだけど、9センチの細身のミノーはやや飛距離不足でかつ、発泡樹脂製という変わった製造方法のせいか復刻されていないので確保も難しい。ツルミノーはヨーヅリから独立した津留崎氏がGL工房でスイングミノーを発展させたやっぱり発泡樹脂製のミノーで、太くして重量稼いで飛距離も確保してスイングミノーの弱点を克服してバランスの良い優等生に仕上げている。完成度の高い固定重心ミノーだと思うけど残念ながらこれも廃盤。中古で見つけたら買ってもいい良いミノーだと思ったけど主軸まかせるには廃盤だと辛い。 
 レーベルミノーは性能的にはオーソドックスな、まとまってるけど特別悪いところも良いところもない、ミノーってのはこういうモノという感じのミノー。だけど、今売ってるバリューシリーズとかいうのが新品で500円台とかのすざまじい低価格でちょっと心引かれるのだがレーベルミノーの代名詞の「クロスハッチ模様」という鱗模様がカラーにないので候補から外す。
 タイドミノーSSRもバランス取れた良いミノーだけどこれまた廃盤。これの12センチはボートシーバスでも良く釣れた。同じシリーズのタイドミノースリムが重心移動で良く飛んで人気だったけどSSRも良かった。

 ということで、結局手持ちの駒ではロングAとインビンシブルがやっぱり良いというオチになったんだけど、フラットラップの後継という観点で考えるとロングA以上に飛んでラトルなし、と超浅場を狙えるの、が足りてない気がする。
 うちの蔵に転がってないなら新しく買いましょか。ということになって、ネットで今時のミノーなど調べて候補を絞ってみた。フローティングの固定重心のミノー自体は結構作られてて、やっぱり穴撃ち用とか障害物際の釣り用のがある。ルアー作ってる側の人ならやっぱり固定重心のミノーの長所って無視できない要素で、一つぐらいそういうミノーも作ってみたくなるんだろう。でもあんまり多くはない。
 そんな中で、候補を絞って2種類ほど買ってみた。
 一つはやっぱり固定重心のミノーは得意なのかデュエル社の海外向け「ヨーヅリ」ブランドで出てる「3Dインショアサーフェスミノー9」は垂直系リップの付いた超浅場用。
 もいっちょが、バレーヒル社の邪道ブランドから出てる「ごっつあんミノー89F」。
 どちらも完全に固定重心のミノーの立ち上がりの早さを認識したうえで作ったような説明ぶりで、良く分かってらっしゃると安心する。早速試投してきたけど、なかなかに良い買い物かも知れない。
 「3Dサーフェスミノー」の方は、ワンマイナスとかの水面引きクランクをちょっとミノーっぽくした感じで、ゆっくり引くと水面引きできるし潜らせてもそれ程潜らず超浅場用としてバッチリな感じ。太めなので飛距離も充分出るし、動きも派手めでラトルも入ってていかにもアメリカ人好みな感じに仕上がっている。国内向けじゃない製品のようでパッケージも英語だし、ルアーの背中にも誇らしげに「YO−ZURI」のブランド名が刻印されている。国内でも通販で手に入るんだけど、これがまた安いのよ。新品700円台ってどうなのよ。ちなみに3Dってのはカラーリングが表面に施されているだけじゃなくてボディー内部に立体的にホログラムシートとか配置されているのに由来するらしい。これは超浅場に入ってるやる気のある魚がガッポリ食ってくれそうな気がする。ちょうどロングAの潜りすぎないヤツみたいな感じである。良いところにハマるピースかも。
 「ごっつぁんミノー89F」は、一転していかにも日本人好みの良くできた感のあるミノー。リップ小さめで飛距離もかなり出るし、動きは飛距離稼ぐのにやや後方重心なのでおとなしめだけど、それでも今時のミノーにしてはバタバタと良く動いてくれていい感じ。ラトル無しということでロングAとかぶらない。デザインも「魚そっくりでしょスゴイでしょ」的などうでもいい人を釣るためのじゃなくて、単純でスッキリしつつもルアーらしい表情のある好感の持てるものになっている。こことかコモモのアムスデザインとかの作るルアーのルアーらしさを、国内市場向けなのに横文字の名前付けて2番煎じか3番煎じのリアルミノーをご大層な値段で売ってるメーカーには見習ってもらいたいモノである。
 こいつぁフラットラップが無い場合の、最初に投げるルアーとして使えそうなぐらいの臭いがプンプンしてくるゼ。
 ローテーションでロングAとインビンシブルを織り交ぜて。飛距離が欲しければ重心移動搭載ミノー出して、超浅場なら3Dサーフェスミノーとかいう感じで行けそうに思う。
 実際には釣り場で投げてみて、使えるかどうか判断していく中で、思ったようにはいかない場合もあれば、意外な発見とかもあっていつものように楽しく苦労させられるのだろう。今から秋が待ち遠しい気がする。まあ、まだ始まったばかりの春の釣りしっかりやっとけよだけど。

 という感じで、今回ルアー図鑑うすしお味第38弾はラパラフラットラップ廃盤ショックを受けて、次世代のエース候補を探すべく、固定重心のフローティングミノーについてあれこれ書いてみました。

(追加註:2019年フラットラップ8カタログ復帰しました。祝!!)

4 件のコメント:

  1. ツーテンの虎ファン2018年1月7日 11:16

    あけましておめでとうございます。
    今年もよろしくお願いします。

    年明け早々好釣の様子。何よりです。

    フラットラップの後継ルアー探しは、改めて他のルアーを吟味することになって、それはそれで楽しいね。

    札幌のTでフラットラップが安売りコーナーで売られえていたので反射買いしたけど、全国的に若干の出物があったんだねえ。
    このルアーは売れてないから中古の出物は期待できんだろうから貴重でしたね。

    私の方は海アメ用ルアー探しを楽しんでいるところです。
    まだ釣りに行けてないけど・・・(汗)
    この前、送ってもらったルアーを試しつつ、あと魚の捕食ポイントが思っているより近くなのではないか、大遠投いらんのんちゃうんという仮定で釣りをしてみたいと思っています。
    釣果を報告できるように頑張ります。


    いずれにしても健康第一で良い釣りをしましょう!!

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    1. 今年もよろしくお願いします。

      そうなんですよ、ルアー探しがまた楽しいんですよね。
      昨年秋のボイル攻略あたりから、シーバスルアー新しいのも試していて、ミノーなんてラパラフローティングで基本は完成していたのかも知れないですが、その後の数限りない挑戦で生まれてきたミノー達にそれぞれ個性があって物語があって、昔のマイナールアーにも最先端のハイテクルアーにもみんな違ってみんな良い的な面白さを感じてます。

       北の大地からの良い報告を楽しみにしています。

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  2.  久しぶりにコメントさせて頂きます。

     フラットラップ廃盤の報……
    恥ずかしながら、今、初めて知りました。
    https://www.youtube.com/watch?v=_bh4jzflOVw
    過去に川鱸で活躍してくれたルアーなのでショックですね。
    うちにも10本以上ストックはありますが心細いです。

     フラットラップの後継……というには入手し辛いですが、コーモランの「フォルテシモ」なるルアーが、夜の中小河川シャローシーバスにオススメですよ。
    ジョインテッドロング14A、といった感じですがジョイントルアーのくせに飛行姿勢が良く、フラットラップ並に飛んで、超ドスローから水面直下をウネウネ泳いで、止めると若干の尻下がりで斜め浮きします。
    ノーマル状態だとかなり極端なアイチューンをしなければ真っ直ぐ泳いでくれませんが、それさえ出来れば超一軍シーバスルアーになりうるポテンシャルを持ったルアーですよ。
    鱸以上にキビレ、クロダイにもよく効きますし……

    なによりもコーモランのルアーで魚をバカスカ釣るというカタルシスがたまりません(笑)

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  3. nori shioさん おはようございます

     あの釣れっぷり使い勝手の良さを知っていると何で廃盤なのか理解に苦しみますよね。私もまさか廃盤とは予想外でした。日本じゃそれなりに売れているように感じてましたが欧米では不人気だったのでしょうか?

     フォルテシモ、また面白そうなルアーを教えていただいて、中古屋巡りの楽しみが増えました。

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2018年5月6日日曜日

波に乗り遅れてる男が自ら波を作る

 トップウォータープラグで勝負が付いたら話は早いんだけど、ちょっとトップには出きらなくてルアーの後ろで出てるなんてことはありがちで、そんなときは水面直下というか水面に貼り付くぐらいのルアーにすると、微妙な「棚」の差が効いたり効かなかったりする。

 最近水面直下の釣りでは軽めに作ったフッコスペシャルが良い調子だし、ラパラF9のリップ折ってスローシンキングに調整したF9改も良い塩梅のルアーだと思っている。
 ただ、雨の後の強めの濁りとかの中では、ブリブリ動いてくれるルアーの方がアピール力が強くて良いのか反応良いことがけっこうある。かつ、ご近所の「過ちポイント」は良い潮位で水面に出てる杭と沈んでる杭があったりして、普通のミノーやらバイブレーションやらだと潜って根掛かりしそうで使えない。根掛かりでルアーなくすほど馬鹿臭いことはない。釣り場汚すし、ラインシステム組み直したりで時間は食うし、なによりお気に入りのルアーをなくすのはもったいないしで口惜しい。
 ということで、潜りたいけど潜れない感じで水面直下をブリブリ引いてくるという、いわゆる「ウエイキング」で引き波立てながら泳いでくれるルアーを選んでみたい。今回ルアー図鑑うすしお味第39弾はそういう呼び方があるのかどうか知らんけど「ウエイキングルアー」で行ってみます。

 まあ、そういう釣り方が注目浴びて引き波たてるという意味の「ウエイキング」という呼び名で紹介されるようになったのはマンズのワンマイナスからで、その時に実は昔からそういう水面引きできるクランクはあったんですよ、と紹介されてたのがダイワのバスハンターSR、このあたりは我が家の蔵にも在庫がある。
 上からワンマイナス、名前忘れたけどマンズのでっかいウエイクミノーはついでに何でこんなキワモノ買ったのかも忘れた。下段はバスハンターSRとバスハンター僑咤辧
 しかしながら、バスハンターSRはまだしもワンマイナスのオリジナルサイズはちょっとフッコにはデカい気がする。シーバスはラージマウスバスほど口でかくなくて、40のラージなら良型でありワンマイナスぐらいわけなく口に入ると思うけど、50ないぐらいのシーバスだと、この前スピナベに出たけときなんか明らかに口のなかに吸い込めてなかったように見えた。
 口に入らなくてもトリプルフックで掛けてしまえという方針はありといえばありなんだろうけど、あんまりトリプルフック好きじゃないのよね。トリプルで口の外とか掛かったらバレやすいじゃん。

 ということで、できたらもっと小さいか細長いかでシーバスが頬ばりやすいのが良いんじゃなかろうかと思うのである。そんな口の小さい小物釣っとらんと口に拳入るようなデカいの狙っとけかも知れないけど、ワシの腕じゃそんなの現実的じゃない。

 現時点で釣り場に持っていっているルアーの中でもロングAと3Dインショアサーフェスミノーはウエイキングできるルアーで期待大である。特にロングA15Aのボーンカラーは「ウエイキングロングA」といって良いぐらいに軽く水面引きやすいように作られていて同じボーン素材の金黒と比べてもウエイキングに特化していると感じている。こいつらは動きもブリブリでラトルも入っていてアピール力重視ならこの2つだと思っている。

 ただ、最近私は地味と派手、明と暗、善と悪とかの相反する事柄の間には無限の段階があって「地味なんと派手なんのとりあえず2種類ありゃいいや」というこれまでの方針は悪くないと思うし、多くの場合それで間に合うと思っているけど、いつも行くような釣り場では、その間の細かいところも突き詰めていくことは可能で面白いんじゃないかと思い始めている。


 ならば動かなくて小さめで地味なフッコスペシャルからブリブリ動いて長さもあってラトルまで入ってるロングAの間に位置するようなルアーも用意しておくと楽しいんじゃないかなと、いくつか選んで釣れない時間とかに投げて選抜しているところである。
 写真左上からラパラJ9、ヘドンのタイガー、中段ダイワのピーナッツ僑咤劵汽ぅ譽鵐函▲泪螢△離供Ε侫 璽好硲藤掘下段ABUガルシアのハイロー、コーモランのフォルテシモという感じ。
 タイガーとザ・ファーストは濁った運河で実績ありで当確。とくにザ・ファーストの水面引きは当時ウエイキングなんて言葉は知らなかったけどずいぶん良い思いをさせてもらった。
 ピーナッツ僑咤劵汽ぅ譽鵐箸郎時の一口サイズ小さめのウエイキング用クランクを買おうと思ったら意外なほどお高かったので、こんなもん手持ちの小さめのクランクゆっくり引いときゃ良いだろと投げやりになってナマジ的最強クランクであるピーナッツ競轡蝓璽困離薀肇詭気携任鯀んでみた。サイズ小さめなこともあってパクッといってくれるんじゃなかろうかと期待。ピーナッツ競轡蝓璽困郎でもお安くてダイワの良心を感じさせてくれる。ダイワにゃ文句もあるけど初心者向けの安い価格帯のもちゃんと用意しているところは立派だと思う。
 ハイローはご存じのようにリップの角度が変えられて、一番潜らないようにすると今一動かないけどもう一つカチッとすると良い塩梅におとなしめの動きであまり潜らず、他のルアーとは違う感じでなかなか良いんじゃないだろうかと思っている。
 フォルテシモは実は良く釣れますよというタレコミをいただいてて、とっくの昔に廃盤のルアーだけど中古で安く手に入ったのでまだ投げてないけど使うの楽しみである。

 でもって、今回最大の発見がJ9である。たしかラパラフローティングジョイントはオリジナルフローティングほどは軽くなくてあんまり潜らずグネグネしたんじゃないかなと思い出して、いっちょ試してみるかと蔵から出して投げてみたら、これがもう今時のおとなしめのシーバスミノーの動きを見慣れた釣り人には衝撃的なぐらいグネグネと良く動く。やっぱり太めなこともあって投げやすくてあんまり潜らなくて、でも動きの立ち上がりとか最高で上流側に投げてライン張りながらドリフトさせるぐらいでもしっかりグネグネ動いてくれて、情け無用のJ9という感じなんである。
 これ多分ウエイキングルアーとしても超優秀でっせ。さすがラパラの定番商品の実力、と今更ながら恐れ入る。

 J11で良いバス釣ったのとか、ライギョの口から穴だらけにされたJ7回収して塗装直して友達に売りさばいたのとか、色々思い出してしまった。
 明日から雨のようだけど、濁りが良い感じに出たらJ9持って釣りに行こう。

2 件のコメント:

  1. よっちと申します。顛末記及び貴ブログ、楽しみにしております。
    中段のルアーですが、小生も持っております。「ストレッチワンマイナス」かと思われます。私の住む秋田では、落ちアユパターンで使えるかと思い、手に入れましたが、まだ魚は釣れていません。
    これからも楽しい記事を!

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    1. よっちさん おはようございます。

       ストレッチワンマイナス!確かにそんな名前でした。「伸ばしたワンマイナス」ってそのままやんケ!と入手したときにも突っ込んだような気がします。スッキリしましたありがとうございます。

       落ち鮎パターンでコイツに水面でドカッと出てくれたら気持ち良いでしょうね。是非釣ってやってください。

       私は昨晩、J9でちょっと小ぶりでしたが1匹ゲット
      してきました。かなり喜んでます。

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2019年4月27日土曜日

嵐に闘え反逆者

 潜在的な保菌者だったのかもしれないけど、直接的には中古屋のワゴンでオリムピック社トゥルーテンパー727と出会ってしまったことが原因の急性インスプール熱発症に端を発し、一時的な小康状態を何度かむかえつつも、その度に再発を繰り返してきたスピニング熱もやっと今度こそ寛解に向かいつつある。と思う。よね。たぶん。希望的観測をもって。だと良いな。どうだろうね?
 とにかく半年がとこ頭の中を常にスピニングリールのベールアームがクルクル回ってるクルクルパー状態だったんだけど、今は新しい主力機となりつつある720Zを使うのが単純に楽しいって程度で、一時期の、分解整備して遊べるならどんなリールでもかまわんぞッ!ぐらいの勢いは全くなく、台数も規制値90台を1台割り込んで89台となり「まあ、よっぽどの出物があれば買えば良いさ」ぐらいに余裕の心境である。
 苦しいところを乗り切って、私は生還したようだ。ヤレヤレだぜまったく。

 という状況に思わぬ所に落とし穴が待っていた。現在私は突発性ポッパー症候群に冒されつつある。
 久しぶりに往年の名作「BHポッパー」でフッコ釣ったら、シーバス釣るためのポッパーがどうしても欲しいッ!!アタイもう我慢できないの!ってスピニング熱治ったところでおかしな物欲はナニも治まっておらず、むしろ日和見感染状態でメバル用シンペン症も同時発症してしまいそうでヤバかった。

 そんなもんオマエ、いっつも使ってるチャグバグがあるやろが?という一人つっここみは発症中の人間には意味をなさない。
 ポッパーなんて正直シーバス釣るためだけなら何でもいいんだと思ってる。竿先でチョンチョンしながら巻いたら適当に飛沫あげてポコポコ音してくれれば充分で、そんなもん売ってるポッパーほとんどそういうルアーだっちゅう話。
 でも、世の中にはよりどりみどり選びたい放題の多種多様なポッパーが存在して、ちょっとずつ違っててお好きな人にはその違いがまた楽しめる汁気のある部分なんである。
 ポッパーを大まかに分けるなら、まずはポッパーとチャガーとダーターに分かれるんだろうか?ただ引きでは潜って泳ぐダーターはまだ分かりやすいけど、ポッパ−とチャガーは正直違いがよくわからん。名前からチャガーなんだろうなというチャガースプークやらチャグバグ(旧型)が水平浮きなので水平浮きがチャガーかっていうとズイールのチマチマサーブとか水平浮きでもあんまりチャガーって認識されてないので、そのへん曖昧なんだと思う。気にしないでおこう。
 写真の上からダーターの代表「ラッキー13」のベビーとタイニーサイズでポッパーとして使うとポコンと音させて潜った後に後ずさり気味に浮き上がるので小場所でネチネチと粘るのが得意。タイニーでは小バス良く釣った。シーバス釣るならむしろポッパー的に使うよりユルヨタな感じで泳がせるダーターとしての方が出番あるかも。
 真ん中はポッパー代表の「ポップR」でバス釣りの世界ではつとに有名。ワシもお世話になりました。
 一番下がチャガー代表の「昔のチャグバク」。水平浮きでペンシルベイトのようなきれいな首振りがお得意。

 っていうあたりは既に我が家の蔵に転がっていて、それで充分な気もするんだけど明確な目的があっての物欲でない病的な物欲は始末が悪く、なんか分からんけど持ってるのと違うのがとにかくほしいのである。
 そもそも「(旧型)」「昔の」と書いてることからお察しのとおり、っていうかこのブログ読んでる人たちには常識かもしれないけど、チャグバグには、ラパラ傘下になった現行ストームブランド版のもがあって、それは既に例によってごっちゃり買い込んで蔵につっこんであって全然ポッパーの弾数的には困ってないのである。
 ちなみに写真ので全部じゃなくて、あちこちのタックルボックスに入ってるのはメンドクサくて出さずとも新品在庫と普段のボックスに入ってるだけでこのぐらいはある。まあ、主力のポッパーとかどこのご家庭でもこの程度は在庫されていることだろう。サイズは6センチの小っこいのがフッコ釣るには出番多し。

 で、ほかにもクロダイ釣ろうかなとか思ったときに、クロダイポッパーの火付け役に敬意を表して買ったザブラポッパーの黄色スイカ色とかついでに中古屋で安かったのを買ったポップXとかもあるんだけど、もっと別のも欲しいのである。人間はその欲望によって万物の霊長として進化し、その欲望によって滅びの道を歩むって感じが、自分の物欲を省みて強く実感できる。足ることを知れば人は幸せに生きていけるはずなのに、なぜ愚かにも多くを欲してしまうのか。ああっ!そうだとしても、欲で滅びる運命と書いてサダメだとしても、オレの魂がポッパーを求めてやまないのである。
 
 ちゅうことで買いました。えぇ買いましたともたんまりと。
 ちゅうても、わし別に80年代のヘドンもののチャガースプークとか大枚はいたいて買い求める人種じゃないので、基本、ラパラ、プラドコ、デュエル系の人なんである。
 ラパラは傘下のストームブランドのチャグバグ買いまくってあるしスキッターポップも持ってるし、プラドコはポップR持ってるしでデュエル(旧ヨーヅリ)から行ってみました。今回漁具系ルアーメーカーもう一方の雄ヤマリアはシーバスというより名作ポップクィーンとかシイラのイメージなので中古屋で1個買ったのみ。
 シーバス釣る場合のポッパーは一カ所で粘るというよりタダ引きにところどころ竿先で”ポップ”させるぐらいで使うことが多いので、太めで一カ所で粘るの得意そうな3Dインショアポッパーは無視して、たぶん昔は違う名前で出てましたな感じの、シルバーポップ75と3DSポッパー65がネット状の評判もおおむね「安いけど釣れる」といういかにもヨーヅリっぽい好評だったので新品中古双方から攻めてみた。
 まあ、このぐらいあればとりあえずデュエル方面は良いかなと。
 試投もしてみて、まあこの手のポッパーで失敗作作れって方が難しくて、普通に”縦浮き系”で後方重心で飛距離も出るし適度に首振りながら音も飛沫もどちらもそれなりにという平均的に良くできた感じのバランスに仕上がってて流石世界のYO−ZURIブランド。
 でも、優等生すぎていまいちものたんない。

 もっとアクの強い個性派はおらんのか?と考えて、そういえば昔のチャグバグは今思うと灰汁が強かったなと年寄りは懐かしく思い出すのである。
 現行チャグバグは縦浮き(系の斜め浮き)ラトル入りの現代風な標準的なポッパーとして昔のチャグバグと見た目同じなのに機能は更新されてて全く別物になっている。
 昔のはラトル入りのラトリンチャグバグもあったけど、基本ラトルなしで水平浮きで今時のポッパーみたいに後方に重心がないので、飛距離が出しにくいっていうか、クルクル回って失速するのはまだしも、変な曲線をえがいてどこに飛ぶのか分からん感じでなかなかに投げづらかった、しかしながらオモリなんか入れてないだろう水平浮きの軽いボディーは水面で軽やかにポップ音を奏でて地味に飛沫飛ばしつつ、竿先一つできれいに180度近いターンを決めてくれたものである。
 でも眺めて楽しむのには昔のチャグバグも良いけど、実釣にはあんまり向かん。そこそこ良い値段してるし弾数そろえられん。
 ということで”水平浮き系”のポッパーぐらいあるだろうと探してみたら、意外に少なくてハンドメイドの高級品をのぞくと、プラドコのレーベルブランドからポップRの細長い版「スーパーポップR」をさらに後方のラトル兼オモリを小さくして横浮きにした「チャグR」というのがあったので中古とかで買ってみたら、そういえばこれ蔵にも新品があった。
 後は廃盤だけど日本製でスミスハトリーズのトレッピーというのとティファのスリックポップというのも買ってみた。
 しかし、アメリカンルアーの型同じでオモリだけ換えて違うルアーにしてみました。っていうのが合理的なアメ人らしくて笑える。チャグバグなんて典型的な水平浮きポッパーを斜めに浮かしたらあかんだろっ?と最初思ったけど、使ってみたらすぐ納得した。充分以上に縦浮き系ポッパーとして優秀なものになっていた。見た目一緒だけど実体は全く違うルアーとして新たなルアーが爆誕してた。ルアーなんて結局そんなもんで細かい外側の造形なんて些末な事項で、重心位置とか比重とか、そういう動きに直接大きく関係する部分がしっかりしていれば魚ぐらい釣れるものになるって話である。米国の釣り人は流石にそのへんよく分かってるんだろう。日本人釣るのにはまた別の要素があって”新開発”ですって見た目違う方が売れるんだろうけどね。その点世界のルアーメーカーであるデュエルはさすがの商売上手で、金型変えずに名前とか色とかパッケージとか変えて売り続けてる。昔からのファンは廃盤になっても同じような後継版が買えるので安心して愛着もって使えるし、新参者はなんか最新型っぽいルアーが安いって喜んで買ってくれる。誰も損してない。だから中古の弾数多くても一票入れる意味で新品も買う。千円しないしね。

 で、こいつらもシーバス釣りで日没待つ間とかに試投。
 投げてみるとチャグRは昔のチャグバグに近い。竿先で弾くとちゃんとクルックルと首振ってくれる。投げたときにたまにクルクル回って失速するのまで似てるけど昔のチャグバグほど酷くはなく結構遠投性もあって、いかにもレーベルなカラーでもありなかなか良い。だいぶ満足して症状治まってきた気がする。

 お次のトレッピーはやや小粒でサイズ的には現行チャグバグ小サイズでちょうど良いかなと思ったけど、これハトリーズだけあって結構芸達者で、ポップしながら頭水中に突っ込ませたりもできる。
 バス釣りとかで障害物際で小技効かせて楽しんだら面白そうだけど、逆に早め連続の動かし方では安定してポッピングしにくく潜ってしまったりして、ちょっと私がシーバス用ポッパーに求める性能とは外れるのでまた別の出番もあるだろうから蔵に入れておこう。

 最後のスリックポップがなかなかに良くできてて、後方にオモリが固定されていることもあって投げたときに姿勢が安定していて飛距離がかなりでる。
 しかも首振りがペンシルベイトのスケーティングみたいで、その動きが連続的に首振らせても破綻せず安定している。
 本体に入ってて転げ回るラトルがかん高い音なのだけは好みじゃないけど、そのぐらい目をつぶってやるのは問題ないぐらいに全体としてデキが良い。
 多分昔のチャグバグを意識して作ったんだと思うけど、改良されて上手に仕上げられているように感じた。日本人は”改良”が得意だというのが定説だけどさもありなんというところ。
 実際には使ってみて魚に判断してもらわないとだけど、まあ良い線いくんじゃなかろうかと思っている。こういう売ってた当時人気があって中古で弾数多く安く買える廃盤のルアーって流行が終わったってだけで釣る力は変わらないもんである。

 という感じで、それなりにポッパー欲も満たされて症状も治まりつつお届けした、久しぶりの「ルアー図鑑うすしお味」第40弾はシーバスに向かって投げてみるポッパーたちで行ってみました。
 それでは皆様連休中良い釣りを!!

2019年5月25日土曜日

姿勢が大事


 今期メバル用シンペンがシーバス釣るのに活躍している。
 正直メバル用シンペンのような”小さい”ルアーの出番の時って渋い状況が想定されて、そういう状況なら動きのない”おとなしい”セイゴスペシャルやらクルクルスペシャルの出番だと思っていて、小さくてそれなりに”動く”メバル用シンペンはなんというか小さいくせにおとなしくなくて、いまいち信用していなかった。
 ところが難攻不落のハクボイル攻略で悩んでいたところ和幸さんの進言に藁をも掴む感じですがってバスディ「海爆リップレス」使ってみたら、爆釣とはいわないまでもセイゴスペシャルとかが無視される状況でも反応拾えることがあって、今まで使ってなかったから盲点になってたけど案外活躍する場面あるかもナと、海爆リップレス買い増ししてついでに廃盤になった7センチ版にはお世話になったストーム「フラッタースティック」4センチもガサっと買って、というあんばいで結局メバル用シンペン症を発症。
 ただ、これがなかなかに面白い結果を招いていて、どうも同じようなメバル用シンキングペンシルなのに、食いが違うようなのである。それもどちらかがいつも釣れるというなら片方がダメか逆に優秀だで話が終わるんだけど、どちらでも良かったんだろうなという状況もあれば、明らかにどちらかしか反応しなかったと思える状況もあって、何か違うんだろうけど何なんだろうな、とまあルアーとかなにが効いてるのか分からなくても経験則で釣れるのが分かってりゃ良いのであんまり気にしても仕方ないなと割り切りつつあったんだけど、ひょっとして’’姿勢’の違いかなと思うところが出てきたので、そのあたりについてちょっと書き留めておくとともに、みなさまの釣りの一助になればと公開してみる。ってことで、今日は「ルアー図鑑うすしお味」第41弾、小型シンキングペンシルでいってみます。
 
 昨年あたりから私には懐かしいバチ対応ルアーであるラパラフローティングのリップを切ってゆっくり沈むぐらいにオモリ埋め込んで調整した「ラパラF改」を使ってみたらなかなかにいい仕事してくれて、同様に水面直下系の”自作シンペン”とともにバチパターンに限らず活躍している。
 このF改の7センチが今期のC川バチ対応で妙に好釣で、何で良く釣れるんだろうな?と思いつつ、いつものごとく、まあ釣れれば理由なんてどうでもいいやと思いながら、好釣なのでというのと鉛をなるべく使わない方針にしているので錫オモリ版に更新していくかというので増産かけてみた。
 錫の方が比重軽いので最初どのぐらいオモリを入れればいいのか分からず、一応料理用の秤で重さはそろえたんだけどグラム単位でしか測れないので最初は軽すぎてフローティングになってしまった。
 C川で好釣なのは今年は水面疾走系のバチが安定して抜けているので水面を航跡引くのが効いてるんだろうから、別に最初から浮いていてもいいようなもんだけど、昔の経験に照らし合わせるとフローティングだと出るけど掛かりが悪いことが多いし飛距離も劣る。
 追加で風呂場試験しながらステンレスの針金を必要な長さ割り出して穴あけて突っ込んで沈むように調整した。
 この時にステンレス線を後方に突っ込んだら元の鉛版F改よりも当然尻下がりというか頭を上に沈むようになったので、それはそのままにして他のは鉛版F改と同程度のやや後方重心でちょっと頭を上にした斜めの姿勢で沈むように調整した。昔その重心に調整したのはある程度後ろに重心がないと飛行姿勢が安定せず飛ばないだろうということでそうしていた。
 っていう感じで手作業してるのでちょっと重くて沈みが早いのもできてしまったりしたけど、それはそれで風の中での安定性とかありそうで良いかもと釣り場に持ち込んで投げてどんな塩梅か試してみた。
 とりあえず、多少重くても浮き上がりはまだ十分早くて、これならもうちょっと重くても問題なく釣れるかなということでどのくらいまで重く作れるかの塩梅を見るために、たぶんCDリップレス(CDL)より重くしてしまえば、CDLだと水面引きが難しい程度に浮いてこないのでそれより重いのはとりあえずダメだろうなと、比較対照にCDL7センチも持ってとりあえずこれまで作った錫版F7改を風呂場に持っていき沈めてみた。

 驚いた。

 なんと、錫版F7改でちょっと重めになってしまったのはCDL7センチより断然沈むのが早い。ゆっくり沈むように調整できたヤツでちょうどCDLと同じぐらいの沈降速度。CDLはもっと早く沈むと思っていたけどぎりぎり沈むぐらいの比重になっている。
 CDLはぎりぎり沈む程度なのに何故浮きにくいのか?逆にF改はそれより重くても何故浮き上がりが早いのか?
 沈んでいく様を見ていれば、重心の位置による沈降時の姿勢の違いなんだろうなと思い当たる。
 CDLは綺麗に水平姿勢を保ったまま沈む。F改は斜めになって後ずさりするように沈んでいく。
 水平姿勢をたもつCDLではルアーの上面の水の抵抗が浮くのを押さえているんだろうし、逆にF改ではルアー下面に当たる水流で揚力?が発生しているのだろう。
 F改は引きはじめすぐにアタることが多いと感じていて、それは沈まずにすぐに水面直下に浮上して航跡引き始めるからだと思っていたけど、ひょっとしたら浮き上がる動き自体にも、水面に泳ぎあがるバチを追ってるシーバスが反応しているのかもしれない。分からんけど。
 シンキングペンシルは基本的に”シンキング”っていうぐらいで沈めて使うことが想定されていて、浮きを押さえる意味で水平姿勢に重心が設計されていることが多い。浮かせるんなら普通の浮くペンシル使っとけってことなんだろうし、あるいは水平姿勢の方が小魚の自然な姿勢であり食わせやすいということも設計思想としてあるのかもしれない。
 でも泳ぎあがる動きに反応しそうな条件ってそれなりに想定できて、泳ぎあがるバチ以外でも、水面に小魚追い上げて食ってるとか普通にあって、そういうときに必ずしも浮き上がるルアーに反応するかっていえば、そんなあこたぁなくてトップや水面直下のルアーでかたがつく方が普通かもしれないけど、それらと”違う動き”があるルアーが効く状況があっても不思議じゃない。って信じれば投げるルアーに魂込められるというモノである。

 そういう観点もふまえて作られているんだろう、って感じで浮き上がるシンキングペンシルって極端なのは少ないにしてもそれなりに売っていて、メバル用シンペンである海爆リップレスも若干尻を下げ気味の姿勢で振って、後方重心なのかなと確認してみると水平に沈んで行くのでどうも頭部の形状やアイの位置で引くと頭を上げて浮き上がり気味になるようだ。
 沈下時水平姿勢で引いたときもあまり尻下がりにはならないフラッタースティック4センチとはサイズが違うというのに加えて、引いたときの姿勢の違いによる泳層の違いもあるように感る。
 もともと海爆リップレスは管理釣り場のマス用のシュガーミノーリップレスを海用に色とか変えたルアーのようで、水面直下やトップウォーター的使い方を想定したルアーだった模様。一番上の黄色のはパーマーク付きで、中古で買って、なんでメバル用シンペンにパーマーク付いてるんだろうと思ったけどコイツは正確にはシュガーミノーリップレスのようだ。まあ細かい模様なんて気にしないけど。
 色や模様は派手なのと地味なのぐらいの違いはあるだろうけど、特に夜釣りの明かりの少ない中では細かな差で違いが出るとはあんまり思ってない。けど、水面近くのルアーを引く”棚”の違いはかなり気にしている。
 水面にボカッとボディーの多くを出して浮いた方が良いのか、頭だけ水面に貼り付くような感じで航跡引かせた方が良いのか、水面直下だけど水面には付かない方が良いのか。
 水面直下0センチと5センチでは魚の食いに差が出る気がするけど、充分な水深がある場所で水面下50センチと100センチにはそんなに差がないと思っている。ってぐらい水面直下の棚の違いには気をつけている。
 気をつけているつもりだったけど、今回色々考えてあらためて、ニョロニョロが手堅いのは引き始めは若干沈みつつ、足下近くに来るにつれ浮き上がって水面に貼り付くので両方の攻め方を意図せずやってるんじゃないかとか、早期のカワゴカイ系のバチが抜けてるときには若干沈んだ方が”棚”が合ってて良いってのもあったんじゃないかとか色々と思いあたる。

 あんまりゴチャゴチャ細かく気にしだすと収拾つかなくなってどのルアー投げるか悩んでばっかりでろくなことにならない気はするけど、違いが出るキモの部分は押さえて自分なりに整理して、釣り場では今どれが効くのかあたりを意識して使っていきたいところである。
 ルアーの釣りでは”なんでか分からんけどこのルアーは釣れる”っていうのはごく普通にあるんだけど、”このルアーはココが売り”っていうのが分かっていれば、手札の切り方に鋭さが出るんじゃなかろうか?と、とにかく何か”変えると来る”を期待して薄ボンヤリとした方針でルアー交換している我が身を反省したところである。
 などと分かったような気持ちでシーバス釣りに行ったらスカ食って、釣れる場所の釣れる時間に行くことに比べたら、そんなこまけぇこたぁいいんだよ!!と身も蓋もないことを思ってしまうナマジであった。

2 件のコメント:

  1. めっちゃ買ってますね(笑)
    もう一個私が気に入っているシーバス用メバルシンペンに
    ダイワの澪示威6Sというモデルがあります。
    6cm7gのウェイトが特徴で、8cmシンペンの感覚で投げることが
    出来るのが強みです。

    澪示威6Sはかつて「レイジー6S」として販売していたシーバスプラグの
    使い回しで、レイジーとして売っていた時代はシングルフックが
    セットされていました。

    しかしシーバス用としては小さすぎて売れず、メバル用として
    再販するも微妙に大きすぎて売れず、この6cmだけピンポイントで人気が
    無くて、どちらもあっという間に絶版になりました。

    私の使い分けは、海爆やCDL3は「このサイズでないと食わない」奴狙いで、
    澪示威6Sは飛距離を生かしてパイロットルアーにしていました。
    メバルシンペンでは70cmクラスも結構釣っているので、ベイトが合って
    いれば良いサイズも釣れると思います。

    澪示威6S不人気すぎて中古でも手に入りにくいので、よっぽど手持ち在庫を
    ナマジさんに送ろうかと思っていたのですが、運良く現在ヤフオクに
    大量出品されているので、良かったら使ってみて下さい。

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    1. おはようございます

       メッチャ買ってます。
       この分だと澪示威6Sも期待できそうですね。ということで早速いくつか入札しておきました。
       釣れるルアーと売れるルアーって微妙にズレてることがありますよね。お気に入りが廃盤になると焦って買い占めるハメになり、その結果蔵にルアーが山と積まれることに。

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2020年8月2日日曜日

水車とスイッシャーは水飛沫をあげる


 ”ピンとこない”の対義語は”しっくりくる”だと思う。”ピンとくる”でも良いんだけど”ヒントでピント感”が昭和のオッサンには感じられ困ってしまうので”しっくりくる”でお願いしやす。

 ルアーの釣りにおいて、どのルアーが自分にしっくりくるか?というのは、なかなかの難問で、いくら名手や先達が太鼓判を押そうとも、自分で使ってみて自分の釣り場や使い方、考え方感じ方にあわないと”ピンとこない”ってことがあり得る。
 シーバス釣りにおいて、昨年秋の釣りでコレまでしっくりきてというか絶大な信頼をおいて使ってたザラパピーが、釣れる魚の大きさからいってややピンとこなくなってきたので、代わりにしっくりくるもう少し大きめのペンシルベイトはないモノかとアレコレ試してみて、「そうかカクーンだったのか!水平浮き系のハトリーズだったのか!!」とやっとしっくりきて合点がいった。バス釣りではお世話になったレッドペッパーも香港ではしっくりきていたシュガペンも今一ピンときてくれなかった。縦浮き系はシーバス出るけどフッキングしにくい。以前にはオリザラ(オリジナルザラスプーク)とかも試したけどコレはバス釣りでは誰もが大絶賛なんだけどワシにはシーバスはもとよりバス釣りでもピンとこなかった。釣れないルアーなわけがないほどの実績をもつヘドンを代表する名作なのにそれでもピンとこないときはピンとこない。
 ラージマウスバスが釣れるルアーとシーバスが釣れるルアーって若干傾向違うといえば違うけど、むしろそれは釣り場の状況とかが違うってだけで、スズキ科とサンフィッシュ科と分類的にはそれ程近くないにしても、臨機応変にいろんな水域環境に適応する魚食魚として”収斂”した似たような部分が多く、バスが釣れるルアーは基本的にシーバスも釣れると思っている。別に魚はシーバス用とバス用のルアーを区別したりしていない。

 でもって今年の当地の梅雨時期のシーバス釣り。普段は水深が10センチないような浅瀬でも、増水して太い流れの膝下水深ぐらいになると、そのザーザーと流れる早瀬には多分やる気のある個体が突っ込んできて、上がれなくなる落差の下に餌を待ってとどまる。と想定。
 さて何を投げるかと考えて、ミノーやシンペンをぶち込んでみるもミノーは水面直下系でも底を叩いたり流れを受けると動きすぎたり、流れに乗せると速攻で狙いたい位置から流れていってしまう。シンペンはまずまず引けるんだけどやる気のあるヤツを探すには激しい流れの中ちょっと地味すぎる気がしてピンとはこない。
 水深浅いんだし水面系で派手に誘ってやるのが正解かなと思って、ペンシルやポッパーをぶち込むと、これまたミノー同様流れに逆らうと動きが破綻し、流れに乗せると釣りにならない速度で流される。
 これは竿で動きを付けて首振らせたりポコポコ音出したりっていうルアーではラチあかんな、と思いスイッシャーなら波立つ水面でも派手に飛沫あげてくれるだろうし、流れに逆らってもペラは回り続けてくれて、流れに乗せぎみに引っ張ってもペラは回ってくれて魚誘ってくれるだろうと、一時期シーバス釣りに良いって話題になってたスミス扱いミロールアーのコーリングアップたらいうやつ(多分サーフェススピナーとかダブルスキャットって呼ばれてたの)を持ち出してみたら。これはしっくりきた。
 段差の横に立って早瀬にぶち込んで飛沫上げさせてたら足下でバシュッと食ったし、トロ場の静かな水面でもジョロローッ、ジョロローッと止めて巻いてでバシッと良い出方をしてくれた。残念ながらハリ掛かりしなかったけどコレはいけるという感触を持った。
 実はこのルアーは買った当初、「ペラが回るか回らないかでゆっくり巻くのがシーバスに効く」と紹介されていたのでそういう使い方していたけど、それだと自作の動かないシンペンと地味さで大差なく、かつ要所で首振らせたりの小技は使えず全然釣れる気がせずまったくピンとこなかったのでお蔵入りしていたんである。でもこのルアー早引きのほうが断然しっくりきた。ペラが軽くて良く回ってくれて飛沫飛ばして俄然働きそうな感じが醸し出されてて実に良い感じ。
 名手がなんと言おうとワシャこいつを早引きに止めを入れる使い方で釣らしてもらいまっさ。ということで、例によって”大事なモノには予備が必要だ”といくつか購入しようとしたら、なんとちょうど生産の端境期なのか新品はほとんど売ってなくて、ネットオークションとかではちょっとプレミアついたような値段で取引されている。それでは本国米国の通販で大人買いを、とバスプロショップスを確認しても、むしろこのルアー日本で局地的に人気なのでスミスが発注して作ってるだけだったのか売っていないという有様。何とか1500円ぐらいで中古を1個黄色いのを確保して、中古屋で見つけて買ってあった前のフックのヒートンが斜めに入れてある大物仕様のコーリングアップも含め3個は確保できたけど、主力にするには弾数不足は否めず、これは別の良い”しっくりくる”スイッシャーを探さねばならん。って思ってしまって、アホのように寝ても覚めてもスイッシャーのペラが頭の中で回っているという状態に陥り、先月2万円以上も釣り具で使ってしまうという”突発性スイッシャー欠乏症”を発症してしまったのであった。アタイ病気が憎いッ!
 ということで、今回久々の「ルアー図鑑うすしお味」第42弾はスイッシャーで行ってみます。デケデン。

 まあでも、我が家の蔵にはいろんなルアーが在庫してあるので、そっから適当に見繕って試してみて、良さげなのを選んで補充すりゃいいやぐらいに考えていた。
 まず第1候補は、同じ前後にペラのダブルスイッシャーの代表選手といっていいヘドンの「ダイイングフラッター」。選考の基準として単に”釣る能力”だけじゃなくて、値段が手頃で入手が容易というのも重要な考慮すべき点としている。その点、ヘドンのいくつもあるミリオンセラーの中でも、歴史も古く人気もあってヘドンがプラドコの1ブランドになった後も定期的に生産されていて、今でも新品も売ってるようだし、ネットオークションとかでもプラドコ時代のなら千円前後のこなれた価格で入手可能である。
 ダブルスイッシャーって基本直進で使うもんだと思ってた田舎のバス釣り少年だったので、後年ツーテンの虎ファンさんが同じヘドンの「ウンデットスプーク(ヘドン時代の)」を竿先で鋭角にクルリクルッといわゆるテーブルターンさせているのをみて、ダブルスイッシャーってこんな芸当もできるんだと驚いたぐらいなんだけど、さすがに細長いダイイングフラッターやらデビルズホース(スミスウィック・写真上)、ボーイハウディー(コットンコーデル・写真下)やらはターンは苦手で、そのかわりペラの回転は良くて、ついでにフッキングさせやすいのが長所だと思っている。
 ダイイングフラッターは九州時代ナマズ釣りでお世話になった。ナマズ狙いでは当時ジタバグとジッタースティックを主軸に据えてたんだけど、それで出るけど掛けきらなかったような魚を、ルアー変えて”変えると来る”で食わせるのに暗い中でも流れの中でもタダ巻いて止めてするだけで確実にペラが回って魚を誘ってくれるので頼りになる代打として1軍ボックスに忍ばせていた。
 写真一番上の黒にオレンジの水玉模様が当時愛用してた個体でプラドコものだけどこの時代は木製だった。
 今回中古で紀伊半島用の黄色いのをということでプラドコ製を2個確保。これが釣り場で投げてみると期待に反してピンとこない。ナマズを誘ってくれた激しい水飛沫が、速い流れのシーバス狙うにはどうにも”やかましすぎる”感じがして釣れる気がしない。バスやらナマズ釣るときには長所だったペラの回転性能と水飛沫が裏目に出た感じ。
 ダブルスイッシャーはどうにも良いのを見つけられなかった。デビルズホースとボーイハウディー、それと秘蔵のエバンス時代の発泡素材製の「ニップアイデディー」は3本フック仕様なのが気に入らないし、「ホッツィートッツィーJR」はさすがに70越える魚だとタモの中とかで暴れられたら壊されそうで怖い。なかなか”しっくりくる”のはないもんだなと、とりあえずダブルスイッシャーはコーリングアップの弾数をもう少し中古探して稼いでみるかなということにして、ダブルがダメならシングルをということで、ペラ1枚のシングルスイッシャーで”しっくりくる”のを探してみた。
 バズベイトっていうのも”あり”かもしれないけどバズは”止め”が入れにくいので釣れそうではあるけどとりあえずは保留。じゃあバズペラのフレッドアーボガスト社「スパターバズ」&「スパターバグ」は?と思うかもだけど、ヤツらも”止め”を入れるとペラが沈んで次の立ち上がりがモタクサするので実質ただ巻き系だと思ってる。よってバズ同様保留。バズペラはタックルボックスの中でかさばって邪魔くさいというのも地味に欠点。


 でもってシングルスイッシャーでも代表選手と言ったらこれまたヘドンなわけで”マグトー”こと「マグナムトーピード」が大正義なんだろうけど、これまたワシにはピンとこないルアーで、根本的にワシ、世の一般的なトップウォータープラッガー達が重視する”1箇所でネチネチ首振らせやすい”っていうのがあんまりピンとこないんだと思う。ペンシルやポッパーはそういう使い方しなくもないけど、スイッシャーって基本はジョロローッって水面走らせてナンボだと思ってるので、首振る性能が優秀っていうのは重視してなくて、マグトーも小型版のベビートービートも持ってはいるけど活躍させられず、ピンとこず蔵に眠らせている。
 じゃあワシ的には過去どんなスイッシャーがしっくり来てたのかって考えると、シーバス用にはそんなもんなかったので今さらながら探ししてるんだけど、バスマン時代に愛用していたスイッシャーと考えると、ホッパーストッパー社「ヘルレイザー」とバグリー社「ラットフィンク」の2つだった。
 どちらもやや太っちょの丸っこいスイッシャーで浮力があってポコッと浮いて水面を軽やかに走ってくれてペラ小さめで軽いこともあって実に軽快に良い音と飛沫を出してくれたモノである。
 ラットフィンクはとうの昔に廃盤で中古でも高くて手が出ない。オフトが復刻版で小さい「ラットフィンク2」って呼ばれるのを以前出してたようで、そちらはそこそこ買える値段の中古があるので買ってみたけど、写真下が当時モノで上がラットフィンク2なんだけど、ちょっと小さすぎてピンとこない。
 ヘルレイザーはプラドコからヘドンブランドで復刻されていて、これはそれなりの値段で中古が買える。でも実はワシの愛したヘルレイザーは小っちゃい方で、復刻版は当然トップウォータープラッガー達に人気のあった大きい方なので小さい方は復刻されていない。復刻版じゃないとなると80年代とかの当時モノは3,4千円ぐらいはしているようで、かつ小っちゃい方は不人気なのであんまり弾数もない。ワシの愛したヘルレイザーは印旛沼横の水路の杭に取られた時点で永遠に失われてしまったようである。
 小さい方のはペラも小さくて、これが軽く水面走らせるには抵抗小さくて好都合で平べったい体を横にする感じで実に軽やかに良い音でペラを回してジョーーッと走ってくれたモノであるが手にはいらんものはどうしようもない。
 ところが、復刻された大きい方のヘルレイザーは最初当時より小さいペラがついていて、大きい方でも復刻されたとき嬉しくて2つ3つ当然のように買ってるんだけど、わりとワシ好みの軽く水面走る系のシングルスイッシャーになってて結構しっくりきたので、当時内房の運河で実績あった銀色にラメフレーク散りばめた色に塗装し直して釣る気満々で導入したんだけど結果には結びつかなかった。
 とはいえ”しっくりきた”のなら復刻版ヘルレイザーで良いジャンってなりそうなんだけど、ところがどっこいで、トップウォータープラッガー達はさっきも書いたように1箇所でネチネチ首振らせることができる性能を重視するので、軽く走る小さいペラに変更されたのが大変お気に召さなかったようで、「大きくて移動にブレーキをかける効果のある当時のペラに戻せ」という強い要望を受けてだと思うけど、すぐに交換用の大きいペラとフック・カップ付きヒートンのセットが付随して売られるようになって、その後は中古で良い色のを見つけると安いので思わずいくつか買ってしまっているけど、写真下の個体のように大きいペラに換装済みのものばかりになっていて、いまネットオークションに出されているものとか見ても大きいペラのばかりである。ワシむしろ交換した後に余った小さいペラが欲しいぐらいで小さいペラ版を探して補充しようとは思うし、候補にはしておくけどできれば他のもっと手に入りやすくてしっくりくるシングルスイッシャーを探さねばと、泥沼に深くハマっていくナマジなのであった。

 でもってルアー作ってる古いメーカーなりブランドなりなら一種類ぐらいはシングルスイッシャーを作ってるもので、我が家の蔵にもいくつかあるんだけど、ボーマーの「リップシャッド」とかマンズの「フロッグマン」とかが転がってた。けど、ここら辺はマイナーすぎて中古の弾数が少なくて不合格。
 バグリーは同社の代表作である「バンゴーミノー」のお尻にペラかました「スピナーテールバンゴー」なんてのもあるくらいで、スイッシャー結構好きなのかラットフィンクの他にも「マイティーミノースピナー」に「ICU」とか「スピナー007」なんてのがあって、「スピナー007」は我が家の蔵にも2個あって、割と中古もこなれた値段でかつよく見かける。蔵の2個も中古屋で安かったので買ったモノだと思う。
 名前にわざわざ”スピナー”と付けているのは、昔のアメリカンルアーあるあるなんだけど、同じ形の”ペラ抜き”のペンシルベイトがあるからで、バグリーには「007」っていうペンシルがある。上の方で紹介したボーイハウディー(同名で出てる)やダイイングフラッターの「ダイイングクイバー」、デビルズホースの「ツースピック」なんかがそうで、集合写真に1個混ざってるけどオリザラにはペラ有り「ウンデットザラスプーク」なんてのがあったりする。同じ胴体を使い回すと設計とか金型とかの手間と経費が節約できるからだらろうなって感じで、ヘドンはウンデットスプークを「210(ツーテン)」の胴体で作ったり「ザラ供廚瞭溝里悩遒辰燭蠅靴討い道代によって形が微妙に違ったりするらしい。そのへんお好きな人にとっては蒐集欲をそそられてたまらん世界のようで、触らぬ神に祟り無しである。ヘドンとか超人気で沼の底も満員御礼で、いまさら参入しても良い場所には沈めんので、まあ沈もうとおもえば深い所に沈んでる”ツーテン”の虎ファンさんが良い場所空けてくれそうだけど二の足を踏んで足突っ込まないようにしている。
 スピナー007は縦浮き系かと思いきや結構横浮きでなかなか良い感じ。使っていってしっくりと来るかどうか、コイツも候補に入れておきたい。これバルサじゃない堅めの木だと思うんだけどひょっとして同社得意のバルサだとちょっと強度的には不安が残る。
 候補として蔵に転がっているルアーからプラドコ版ペラが小さいままの「ヘルレイザー」とバグリー社「スピナー007」を選んだけど、もうちょっと探せば、世の中にスイッシャーはまだまだいろんなのがあるだろうから、いくつか候補を買ってみようということになって、田舎に移住して、黄色い中古釣具屋の引力からはやっと逃れられたのに、現代にはネットオークションもあれば、ネット通販もあり紀伊半島の港町でも”お買い物”の誘惑からは逃れられず怒濤のお買い物中毒状態に突入していくのであった。

 まずは、とにかく安くなければ実弾として困るので、ネットオークションのスイッシャーを価格の安い順に並べて千円前後までで買えそうなスイッシャーのあたりを付けていく。
 見ていて目立ったのはバルサ50の「スマートアレック」が安いってこと。横浮き系シングルスイッシャーで釣る能力的にはしっくりきそうだけど、同じバルサ50ファミリーのホッツィーと同様になんぼ芯に堅い木材入れて補強してあるといってもバルサ製のルアーでヒートン使ってあるのは強度的に不安がある。使うのならワシのラパラ在庫みたいに目方で買うぐらいの大量在庫がないと安心できない。あとラパラはぶっ壊されてもワイヤー貫通なので魚がハリだけ持って逃げていくってことは想定しなくていいのでヒートンモノとは若干事情が違うというのもある。
 その他には意外に選択肢少なくて、シングルスイシャーって思ったより過疎地なのかも?古くからある名作除くと、水面系の小工房のお高いハンドメイド品とジャパニーズリアルミノーのリップ取ってペラ付けたような購買欲をそそらない最近の大手日本製ぐらいで、こりゃ名作系しか自分的には”無し”だなという感触。
 で、日本の名作であるハトリーズ系もそこそこ安いし良いかもと思って「ベイジングスパロ−」っていうのが見た目的には良いかなと思ったけど、ちょっと弾数少なめで二の足踏んでいたら、アメルアで妙に値段安めで弾数も多いのを発見。
 試しに買って釣り場で投げてみたら、これが一発でしっくりきた。シングルスイッシャーなんだけどタダ巻きでヨレヨレッと今時の日本製ミノーみたいにユルい横揺れしてくれて、かつペラの回転が軽くて良い飛沫を立てて回ってくれる。
 魚出してもいないのに「コレだ!!」ってことになって、怒濤の買い取り強化月間に入って手頃な値段のをポチりまくったんだけど、そのルアーとは一体何なのか?
 それは次回のお楽しみに。
 今宵はコレまでとしとうございます。って”引き”で終わるのであった。



2020年8月8日土曜日

ダルトンさんの特製


 はい、前回引っ張った謎のスイッシャーの正解はダルトンスペシャルでした。
 ちゅうことで、ルアー図鑑うすしお味第42弾スイッシャー編の後半戦はダルトンスペシャルを中心にあちこち横道それつつ行ってみよう。
 1982年に出版された「井上博司のブラックバス攻略法」ナツメ社において「1930年、P・ダルトン氏がが開発した伝統あるトップウォータープラグ。」等と紹介されていて、御年90歳のお爺ちゃんルアーである。アメルアの水面系にはこういう歴史ある渋いルアーが結構あって、100年生き残ろうかというその実力と実績は、なんか”見た目それっぽい”一瞬話題になって流行するけどすぐ消える”泡沫ルアー”どもとはモノが違うように思っている。
 その長い人生(ルアー生か?)は山あり谷あり紆余曲折があったようで、1998年に出版された地球丸の「バスルアーカタログ」において「フロリダ・フィッシング・タックルから遍歴を経て、ルーハーとブランドは変わっても、残り続ける大傑作」と紹介されていることからも分かるように、比較的最近まで生産・販売されていたこともあり、時代と共に販売する会社やブランド、生産地やらが変わっていて、頭の方の下あごを削った独特の形状は不変なれど、時代によって味わいというか率直に言ってデキが違ったりする。
 まあ主に塗装のグチャッと下手くそな時代があって、そういう時代のモノは塗装自体は得意の黄色に白のツートンカラー”紀伊色”に再塗装してしまえばいいっちゃいいんだけど、塗装がグチャな時代って、強度とかの構造的にもヘチャじゃないだろうな?っていう疑念が振り切れず、できたらしっかりした時代のを相応の価格で買いたいなというところ。
 今わりと手に入る、一番しっかりしていたであろう時代のは80年代の”バラクーダ社”なのか、ひょっとすると前述の「井上博司のブラックバス攻略法」では”ダルトン社”製となっているので”バラクーダ”はブランドなのかもしれないけど、とにかく商標上の”バラクーダモノ”だけど、これも実は後述するようによくわからん細かい経緯があるようにも思う。
 バラクーダブランドのその後、ルアーメーカーの統廃合の流れの中で、ニップアイデディーやバスオレノが”サウスベンド社”からハスルアーとかのスプーン作ってた”エバンス社”を経て最後”ルーハージェンセン”に90年代当初ぐらいに移籍するんだけど、同時期ぐらいに”ダルトン勢”もバラクーダからルーハージェンセンが引き継いだんだと思う。バスオレノとかは日本でも人気ルアーなので、そのへん調べれば日本語のサイトでも紹介されていると思うんだけど、そう、実はダルトンスペシャルは日本じゃあんまり人気のないスイッシャーであり、日本語サイトでは詳しい移籍の状況とか年代ごとの見分け方とかに辿りつけなかった。
 本国米国の英語サイトなら探せば”ダルトン沼”に深く潜っているマニア氏のサイトとかあるんだろうけど、英語苦手なので、よう探さんかった。ダルトンには他に「ダルトンツイスト」というジッタースティックみたいなルアーもあって、ずっと木製という渋いルアー達に愛好家がついても良いようなものだけど、日本じゃ日陰者である。ヘドンモノやヘルレイザーあたりは経典「ブラックバス釣りの楽しみ方」とかで則さんたちが絶賛しているし、結構本国でも地味なはずのミローの「サーフェススピナー」も「道楽」の山根氏やら「ズィール」の柏木さんやらが褒めたたえているなど影響力のある”仕掛け人”たちがある種”宣伝”していたので日本じゃ人気者だけど、そういう仕掛け人の後ろ盾がなかったダルトンモノは実力も歴史も雰囲気もあるのに日本じゃあんまり人気ないのである。
 そのおかげもあって、ダルトン安い。デキの良いバラクーダモノでも箱入りで2千円前後と値段がついていない。ヘドンの人気ルアーの80年代のとか状態良ければ万札飛ぶからね。かつ、やたらと中古でルーハージェンセン時代のが安く売ってて、ボロめの個体とか500円切るような値段で買えたのもある。
 しかしながら、この”ルーハーモノ”が細かく仕様変更が繰り返されているようにもみえ、一部”サウスベンド→ルーハー移籍組”のバスオレノとかとも共通するのかもだけど、どれがどの時代にどこで作られていて、どの時代のを避けるべきか?っていうのが結構複雑怪奇。
 逆に80年代”バラクーダモノ”以前のにはネットオークションとかではお目にかからないので、”ダルトン社”やら”フロリダ・フィッシング・タックル社”時代はいつだったのかとか、他のブランドとかで出てたこともあったのか?なんてのは分からないけどとりあえずは無視しておいて実害はなさそう。

 買いまくって、入手したダルトンスペシャルとネットオークションやらで売ってるあるいは売れた個体の写真等で確認していくと、概ね”バラクーダモノ”は80年代いっぱいまでで、特徴としては、
 [个糧△縫張優澆辰櫃て本語シール(シール無しもある)、▲▲瓦貌を上にして「DALTON SPECIAL」「DALTON SPECIAL CLEARWATER」の刻字ありあるいは「無銘」、5/8オンス以上のモデルのペラは曲線ペラで「バラクーダ」の刻印有り、ぅ侫奪はイーグルクローっぽいネムリの入ったハリ先のもの。
 という感じで、塗装が綺麗だったり凝ってたり、ペラの「バラクーダ」の刻印も凝ってて格好いい。
 少し小さい3/8オンスのものは単純な形状のペラで、この場合ルーハー時代とかとペラでは区別が付かないんだけど、箱入りじゃなくても個体数みておけば、△旅鏤の特徴でだいたいあたりをつけて、あとは塗装が綺麗か凝ってるかっていう”顔”で判別がつく。
 買ったのは3/8オンス中心なんだけどバラクーダモノと判断したのは2個。
 銀ラメの凝った塗装には刻字しにくいのだと思うけど無銘となっている。5/8オンスなんだけどペラは単純な形状で元々そうだったのか変えてあるのか不明。

 フロッグカラーのは、テツ西山氏監修・翻訳「改訂版ルアー&フライフィッシング アメリカ流淡水魚釣りの全て」ブティック社の英語版初版が1985年とちょうど80年代で、その中で”プロップベイト”の一つとして写真に乗ってるのが同じカラーで、ルーハー時代の塗り方とは配色が異なることからも80年代モノと判断している。上がルーハーモノ、下がバラクーダモノ。

 箱入りのが手に入れば、箱に様々な情報が記載されているし、塗装とかの目視した感じも分かるので2千円がとこだして、箱入りポチッと買っちまおうかと思って、ふと「なんかこの緑色の箱に見覚えあるような気がする・・・」と思って蔵をゴソゴソやったら、出てきました箱入り新品の14gは「格好いい刻印入りのペラのが1個欲しいのアタイ!」と狙ってた5/8オンスだと思う。箱カビてるけど中身は大丈夫。買った記憶ない耄碌ジジイだけど、たぶんどっかの釣具屋の棚で見つけて”エグった”んだろう。値札は1700円となっていて貧乏な80年代のバス釣り少年時代には買えなかっただろうから、就職してから買ったんだと思うけど「エラい、よく確保しておいた!」と昔の自分を褒めておきたい。

 これがペラの刻印。格好イイっしょ。
 ちなみにこの個体は刻字無しの無銘で普通の色でも無銘もあるようだ。
 箱書きやっぱりためになる情報満載。
 この時代の製造元は「Marine Metal Products Co.,lnc.,1222 Range Ave.,Clearwater,Florida 33515」とあることから「マリンメタルプロダクツ」社というところだったようで、ダルトンスペシャルのほかにダルトンツイスト、バラクーダリフレクトスプーン、ベイトセイバーとスーパーセイバーエアレーションシステム、フローティングフィッシュネットの製造元だと明記されている。
 刻字に「CLEARWATER」の文字が入るのがあったので、なんのこっちゃろ?色によって濁り水用と澄み水用の違いでもあるんかな?と思ってたけど、フロリダにそういう地名の場所があるらしい。フロリダの透明な水の流れる地で作られていたのかと思うと、紀伊半島も透明な水が流れる地なのでなんか釣れそうな気がしてくる。
 会社自体は釣り具製造業というよりは、会社名からして船用の金属艤装製造会社的な響きがあって、船用の活魚水槽の製造あたりが本業で、まあ土地柄釣り好きな社長さんとかで、バラクーダリフレクトスプーンを作ってたバラクーダ社がダルトン社かフロリダ・フィッシングタックル社からダルトンモノの商標権買ったのを、さらにまとめて買ったんじゃないかと想像している。
 ちなみに箱の中に「発売50年の品質」的なことが書いてあるので、1980年以降の製造だと分かる。

 でもって、次かどうか不明だけど80年代終盤の製造元は「GENUINE CRANKBAIT CO.」という所のようで、ネット上でダルトンツイストのカップにバラクーダの刻印がある個体の腹に横書きで会社名と製造年月日を表すとみられる「9/15/89」の刻字が認められた。おそらく商標と一緒にバラクーダ時代のカップや塗装用の型とかも譲り受けたのだろう。


 っていうのが存在すると同時に、アゴ下にテール側上にして「DALTON SPECIAL」か「DALTON SPECIAL CLEARWATER」という刻字が認められるものもネットオークションで売られていたものには散見され、クリアウォーターの刻字が残っているのはおそらく刻字用のマスクごと譲り受けたとみられるので、GENUINE CRANKBAIT社の前か、あるいは同時並行で製造販売していた別の会社があったのかもしれない。
 この「アゴ下にテール側上にしてルアー名」モノの塗装がグチャッと下手クソである。買った1/3オンスの個体の目を見て欲しい。ダルトンの目は書き目で大きいのが伝統なんだと思うけど、その目がグチャなのはどうかと思う。ダルトンさんが泣いてるようだ。書き目は円筒状の棒に塗料を盛り上がるぐらいにつけてから判子のようにポチッと押して塗装するんだけど、押すときに手が震えてしまってる。ついでにいうなら刻字もズレてクリアウォーターが読めなくなってる。
 多分、80年代終わりころから、人件費の安い新興工業国に製造工場を持ってったり下請けさせたりっていうのがルアーの世界でも世界的な流れになっていて、そういう本国じゃないところで不慣れな工員というかパートのオバチャンが、ポチッと上手に目を入れられなかったり、エアブラシ塗装の時のマスク掛けが上手にできなくてズレてしまったりしたんじゃなかろうか。

 というような、80年代終わりのごたごたをくぐり抜けて、最終的には販売元は「ルーハージェンセン」ブランドに落ち着く、アメリカのルアーメーカーの再編では、群雄割拠の小規模ルアーメーカーが、もともとレーベルの親会社的なプラスチック会社に吸収されていった”プラドコ社”(エビスコ社傘下)と、エバンスやらダルトンやらの金物系・ウッド系をまとめた感じのルーハージェンセン社に加えストームともくっついた”ラパラ社”、ラインメーカーでガルプシリーズで大当たりしたバークレイを母体としABUガルシアやらPENNやらシェイクスピア、ハーディーまで飲み込んだ”ピュアフィッシング社”あたりに収束していき現在に至る(註:再編状況舌足らずだったので8/9修正)。
 確実にルーハーモノと特定できるもので一番古いのとして「”DALTON SPC”3/8OZ。F0728(改行)LUHR-JENSEN 12/03/92」というのを確認しているので、90年代初めにはルーハーブランドから販売されていたようだ。ただ、商標権を複数の会社が同時に行使してて複数の会社が作ってたっていう可能性は否定できない。けど、どちらかというとあちこちの会社で作ってたとしてもブランド的には”ルーハージェンセン”で売られてたのかなとは思う。
 あちこちの会社あるいは工場で作ってたんじゃないか?と思うのは、刻字の方法とかの違いで製造された年代が整理できるんじゃないかと、手元の現物とネット上の画像を見まくったんだけど、どうも同じ年代でも刻字の方式が違うとかがあるように感じたからである。とはいえ、同じ刻字方式とかの特徴をもつものは同じ工場で作ってたんだろうからデキの良いのと悪いのを選別するには有効かもしれないので、とりあえず分かった範囲でおおまかに4つに分けた。その内容は下記のとおりである。 


<類型1>腹に年代も分かる横文字刻字、例:「DALTON SPECIAL(改行)LUHR-JENSEN1999」「”DALTON SPC”3/8OZ。F0728(改行)LUHR-JENSEN 12/03/92」、90年代当初モノから終盤の1999年まで確認できた。安っぽい塗装で木目が感じられるぐらい薄くて不安に見えるのもあるようだったけど、全体的には割としっかりしてそう。もう一つ特徴としてはハリは茶バリ。

<類型2>腹に年代記号化したんじゃないかと思われる横文字刻印、例:「”DALTON SPC”3/8OZ(改行)"LUHR JENSEN"F#868」、「”DALTON SPC”1/3OZ(改行)"LUHR JENSEN"F#979」、”868”が1986年8月とは考えにくいので記号は直接年代を表していないぽい、のだろうか?これも安っぽい塗装と綺麗なのがあり、購入したモノは刻字が薄くて読めない。年代の違いかもしれないけど”安っぽい率”が比較的高いように思う。ハリはクロームメッキの安っぽいヤツ。

<類型3>腹に横文字刻印「DALTON SPECIAL」だけ。フックは茶バリで、たぶんダルトンモノ以外のバスオレノとかでも同じだと思うけど、この手のヤツは塗装綺麗で腹の白に薄くパールが吹いてあったりして、中古屋でそれまでルーハーモノとみられるバスオレノとか見つけても塗装も薄い感じで安っぽくて買う気にならなかったけど、初めて見たとき「オッ明らかに塗装良くなってるジャン」と小型のを一個買ってしまっている。製造時期は不明。バスオレノとかニップの愛好家で「その刻字なら●●年代の××製」とか分かる方がおられればご教授願います。

<類型4>無銘でハリはクロームメッキのやや安っぽいヤツ。ごく最近まで普通に売ってたのがこの手のやつで、今でも通販で在庫残ってる店があったのでいくつか箱に記載された情報も欲しくて買ってみた。
 バーコードの入ったシールに記載された情報から、箱入り3つのうち2つが97年製、一つが98年製と見られる。アメルアじゃお馴染みのメキシコ製。
 もっと最近まで製造されてたんだろうと思ってたので、90年代終盤の製造年は意外だった。釣具屋の棚で見かけたおぼろげな記憶から2000年代後半とかの印象だったけど、本国で売れずに大量在庫してたのを日本の輸入業者がガサッと買い占めてチビチビと放出し続けていたのかもしれん。真相は不明だけど。
 ”1999”年の刻字入りのと製造年代が被っているようにもみうけられた。
 デキ的には塗装も綺麗で作りも問題無さそう。かつネットオークションとかの中古市場に弾数が多くて安く手に入る。箱に入ってなければ千円しないぐらい。

 まあ、80年代おわりから90年代当初にかけて、安い人件費の国で生産するようになった時に、最初は不慣れで手が震えて書き目をグチャッとさせてしまってたパートのおばちゃんも、5年も経てば立派な”熟練工”でヒョイヒョイッと同じ塗料の量で真円にちかい目を入れられるようになるだろうし、エアブラシ使った塗装も上手になって「薄っすくお腹にパールを乗せて艶めかしい感じを出してくれ」なんていう高難易度の依頼にも「ハイハーイまかせといて!」ってなモンだったのだろう。
 よく、新興工業国の製品がデキがヘチャでよろしくない事例とかがあると「日本製の方が優秀。日本人は手先が器用で物作りに向いている。」云々というようなことを誇らしくおっしゃられる愛国者様がいるけど、そんなもん特殊な技術的蓄積の必要なごく限られた分野では否定できないのかもだけど、一般の工場労働者に求められる技術ぐらい、どこの国の人がやったって慣れたらできるって。
 米国産時代のバグリーのルアーの塗装の美しさとか素晴らしいモノがあったけど、地球丸「バスルアーカタログ」では、当時のバグリーの工場見学の報告が載ってるんだけど、アメリカ人のオバチャンがプシュプシュとエアブラシで綺麗に仕上げてた。そのバグリーもアメリカ生産をやめて一時ヘチャになったけど、ドミニカ共和国産の今のバグリーのルアーは米国時代に負けず劣らず素晴らしいデキだと個人的に思っている、ってのを以前紹介したようにどこの国の人だってちゃんと給料払って雇って教育して経験積ませたなら、美しい塗装ぐらいはわけないんだと思っている。

 という感じで、避けた方が無難なのが「アゴ下にテール側上にしてルアー名」で、狙うべきなのは、実弾としてならルーハーの無銘モノか年代がわかるやつで90年代終わりのもの。古き良き時代の丁寧な物作りを楽しみたいのなら80年代の”バラクーダ”モノ、歴史的価値のあるものを蒐集したいのなら、日本じゃお目に掛からないけどイーベイとかアメリカのネットオークションでも探して1930年物でもなんでも好きなの集めてください。
 ワシ的には実弾として考えているので、90年代後半モノを中心に買ってみましたとさ。
 日本で人気ないからといって釣る能力が劣ってるわけじゃないってのは先週も書いたとおりで、とくに紀伊半島でシーバス狙うならタダ引きしたときの暴れすぎない、今時の日本製シーバスミノーみたいなユルヨタな横揺れが非常に良いんじゃないかと自分の感覚ではしっくりきている。しばらく雨の増水もなさそうだけど、秋の低気圧とかが来たら活躍してくれると信じているところ。
 逆にトップウォータープラグとしての”首振り能力”的にはどちらかというと1箇所首振りより足の長い”走る”動きが得意なので、そのへんも日本での不人気の要素かなと思う。
 バス釣り主体にしてた若い頃にも、井上先生も激賞しているし気にはなってたけど、バラクーダモノの時代には、田舎じゃ売ってなかったし、ルーハーモノは90年代前半ぐらいまではダルトンに限らず安っぽくて、気にはなる存在だったけどイマイチ食指が動かなかった。
 それが、令和の時代になって、何の因果かしっくりきてしまい買いあさることになるとは全くもって釣り具と釣り人の縁とは不思議なものである。

 って締めくくって終わりにしたかったんだけど、火の付いた”買い物欲”が暴発して暴走してしまっているのでその症例など報告して、皆様の健康被害防止のお役に立てればとおもっちょります。
 何があかんかったって、目的のルアーを定めずにネットオークションでスイッシャーを安い順に見ていくなんていうことをやっちまったもんだから「あっ!コレ安い!!」と余計なモノを買う流れが連鎖して先月釣り具代2万円超という有様だったのである。

 まず買ったのが、「名称不明」とされてゴミ価格で売られていたグデブロッド社「シナースピナー」の小さいの、って「オイオイ、ナマジよ、”ゴールデンアイ”が特徴のグデブロッドのルアーがシール目なわけないだろ?」とネット回線の向こうで突っ込みが入っていることと思うけど、これ、ゴールデンアイといいつつ、実際には白目がオレンジの樹脂製アイがついてた、トラブルメーカーとかブラバーマウス、バンピングラインドなんかがオッサンには懐かしいグデブロッド社の”ゴールデンアイ”ブランドのルアーで間違いないと思ってる。
 グデブロッドも会社なくなる最後の方は経費削減のためか、最大のヒット作「マーベリック」もシール目にされていて、当時水面引きできるミノーをということでタイガーが結構良かったので好敵手のマーベリックもネットオークションとかで探してたんだけど、結構な数のシール目マーベリックが取引実績に出てきてたので、安いこともあって狙ってたんだけど、その時は出玉なくて購入には至らなかった。ってのがあったので目はシールでもグデブロッド特有のプラスチックボディーの内部に金属を蒸着させたような鱗模様からいってもコイツは「シナースピナー」と判断したところ。偽物安くつくるならこんな面倒な塗装の仕方はしないと思う。
 ただ、さっきも書いたようにグデブロッドのルアーといえばパッチリおめめの”ゴールデンアイ”が独特の表情を作ってたのに、その象徴的な目を捨てたのはワシでも「そら売れんくなるよな」ってのは正直思う。ある時ロッドのガイド交換が必要になってスレッドの色をあわせたいので、ガイドラッピング用のスレッドメーカーとしては世界でもっとも定番のメーカーだったので当然のようにグデブロッドので同じ色のがあるだろうと買おうとしたら、グデブロッド社潰れてたという有様。多くの釣り人が”ゴールデンアイ”じゃなければグデブロッドのルアーじゃない!!って思ったんだろうな。もちろんそれだけが潰れた理由じゃないにしてもだ。
 それ以降、ロッドのラッピングスレッドは国産の「錨印」のナイロンスレッドを愛用するようになった。ナイロンスレッドなんて横文字で売ってはいなくて「セキ糸(極細)」とかなってるのを買うと、グデブロッドのより太くて巻き上げに掛かる時間も短く済むし、厚ぼったくなるけど丈夫に巻ける。


 っていうシナースピナーなんてマイナーで弾数確保もままならんような、実弾候補でもなんでもない気まぐれのお買い物の時に、5個まとめ買いで送料無料となってたので、同じ出品者の売り物をみてバグリー「007jr」×2個、エバーグリーン社「プロップマジック75」×2個をお買い上げ。200円かそこらの送料オマケのために3千円弱の余分な出費。アホかと。
 007jrは先週紹介した「スピナー007」の小型版のペラ無しペンシル。これがお尻重心の縦浮きっぽい形状なのに水平浮き系だということだったので興味出てしまい思わず2個買っちまった。スイッシャー買おうとしたとしても芋づる式にいろいろ欲しくなるのが病気の人の困ったところ。
 動きは、首はそこそこ振るけど、ダイブするでもなし凡庸な感じで2個も買って失敗したなと思って回収のために早巻きしたら、これがなかなか良い感じで、ロウニンアジ用のサーフェスクルーザーとかストライパー用のギブスペンシルやコットンコーデルのペンシルポッパーみたいな”早引き系”ペンシルとして機能する。高速巻きすると、水面を胴の部分で切り裂きつつ飛沫を上げて左右にヨレながら走ってくれて、なかなか個性的かつ”ナブラに効きそう”な動きで、これは秋の港内ナブラ攻略とかで出番あるかもと、ボロくて叩き売りされてたのがあったのでもう一個追加してしまう始末。
 プロップマジック75は実はシンキングのスイッシャー。長年のワシの秘密兵器的な”動かないシンペン系”ってバス釣りの世界では”I字系”って呼ばれてちょっと流行ったらしく、ただ以前も書いたけど”動かんルアーは釣れても売れん”っていうのにルアーの設計者の人達苦労してたようで、なんか毛が生えてたりペラが付いてたり、ワシの自作シンペンのようなタダの棒ではない工夫が凝らされていて、ペラ付きのシンペンというかシンキングのスイッシャーって流行るとどこからでも出るようで何種類も出ていた。本体ごと回る大西洋サケ釣りの”デボンミノー”の次ぐらいにプラグとしては古いであろうシンキングスイッシャーが令和の時代に復活してて温故知新。
 どれか買ってみようと思ってたので、蛍光黄色の良い色のが2個出てたのでポチった。既にシンキングスイッシャーも流行は過ぎつつあるのか、綺麗な中古品だったけど700円かそこらで買えた。送料無料だし。
 動きはこんなもん水中を真っ直ぐ進んでペラが回るだけで想像以上でも以下でもあり得んって話だけど、ワシの自作シンペンも”安定して動かない”ようにアイを上の方に持って来てるけどこのルアーも同様であり、やっぱりプロが設計してもそうなるのかと”正解”のお墨付きをもらった気がしてちょっと嬉しい。
 でもってお次は「これひょっとして”名称不明”となってるルアーで安い値段つけられてて、欲しい人が名前で検索しても出てこないから、赤子の手を捻るがごとく落札できるのがあるんじゃね?」といらんことを思いついてしまい、ネットオークションで”名称不明”でルアーを検索してみると、そんなに甘くなくて価値のある人気ルアーが安く手に入って転売で儲けるとかそういううまい話は転がってはいなかった。うまい話は転がってなかったけど、本当に”正体不明”の謎のルアーは転がってて、安かったこともありまたポチッとしてついでに同じ出品者から安いルアーもう1個買ってまとめて送料お得感を醸し出してみたりとアホなことをまたまたやってしまった。
 オマケで買ったルアーは写真上でニールズマスター社インビンシブル・・・じゃないんですねこれが、実はダイワもその昔はコピーもの結構作ってましたっていうののルアーの代表作がラパラコピーの「バルサミノー」でコイツは本家「ラパラフローティング」のライバルであるインビンのコピーの「シースネーク」であります。新興工業国が先進国の製品のコピーから入るっていうのは何度も書くけど常道で、褒められたことじゃないけどまあ大目に見てやって欲しいところ。
 でもって、正体不明の謎のルアーが写真下。インビンシブルはそれなりに日本でも有名だったからコピー商品があるのは理解できる。しかしコイツは同じニールズマスター社でもあんまり知名度がない、それこそ井上先生の本でぐらいしか紹介されてるのみたことない「スペアヘッド」のコピーなんである。しかも本家のようにバルサじゃなくてプラスチック製。


 鰓の張りだした独特の形状と全体的な体型からスペアヘッドのコピーなのは間違いないけど、なんでまたこんな渋いところを真似しようと思ったのか?実によく分からん代物。コピーモノといえば我が国ではコーモラン社が有名で、往年のコーモラン製コピールアーは”安い”その分ハズレ引くときがある、っていう低い品質で鳴らしたものだけど、コイツは妙に良くできている。プリズムのシール目の表情とかクランクベイトっぽい太めのミノーな感じとか、ヤマリア社のザファースト7センチを連想させるけど、リグが一般的な8管ではなくていわゆる鉄板リグになってて、あんまり国内でこういう作りをするメーカーってないはずで、かつ作り悪くないんである。
 実は本国フィンランドではニールズマスター社はプラスチック版の自社ルアーも出してたりするんだろうか?そんなわけないよね。

 フィンランドでコピールアーで鉄板リグとなると、1社思いつくメーカーがあって”OPM”社といって、エビスフィッシング扱いで90年代にワゴンで売られていた安ルアーのメーカーなんだけど、これがフィンランド製で同国の雄ラパラ社のミノーのコピーも作ってたけど、オザークマウンテン社(そういえばここもルーハーに合流組か)のスイッシャー「ウッドチョッパー」とかABU社「ハイロー」とかマンズ社「レザーバック」っぽいクランクとか選定基準がよくわからん渋いところをコピーしていた。そのレザーバックっぽいクランク、写真の「ミニポットベリー」が鉄板リグなんだけど、今回買った謎ルアーとは塗装の感じとかが違うんだよな、何というか謎ルアーの塗装は日本っぽくて、OPMルアーは素朴な北欧風の塗りだったんだよな、とは思うけど90年代からルアー作って生き残ってるとしたら、パートのおばちゃんじゃないけど塗装技術も上がってこのぐらいの塗りに変化しててもおかしくはないか?
 あと考えられるのは、日本と米国以外で北欧ルアーが好きな国といえばオーストラリアで、豪州なら丈夫な鉄板リグなのも納得だし、黒金系のカラーは彼の地のバラムンディー狙いでは鉄板カラーだし、細かい所だけど一部3重に巻いてある丈夫そうな設計のスプリットリングが、豪州を代表するルアーメーカーであるハルコ社のルアーにも見られたので豪州産ってのもありえるかも。
 いずれにせよ、よくわからんルアーなので真相を知る方からのタレコミ情報をお待ちしています。

 今回久しぶりにルアーを買いあさってみて、同じ名前や形を持ったルアーが販売元やら生産国を変えて作り続けられていく様を俯瞰して眺めることができたように思う。時にはコピー商品のような仁義に反するブツもある。でもそれも含めた混沌としたグチャッとした世界がルアーの釣りの面白さを形作っている一要素のような気がする。
 よく偏狭な原理主義者が、開発当時の会社の製品のみしか認めないとか主張しがちだけど、ワシャあんまり気にしてない。品質が悪すぎて使用に耐えなかったり使う気が起こらないのは困るけど、例えばラパラなんて「フィンランドモノしかダメだ!」っていう人もいるだろうけど、アイルランドモノでもエストニアモノでも”ラパラ品質”は守られていたと思うし、釣れれば良いってもんでもないんだろうけど間違いなく釣れたので、どこで作ってようとラパラはラパラだと思っている。アメリカ資本になってアメリカンなプラスチックルアーとかもラパラブランドで出すようになったけど、それも時代の流れであり許容できる。それでラパラブランドが生き残っていつでもラパラの定番ルアーとかが手に入るのなら大いに結構。意欲的に新作世に問うてくれてフラットラップのような傑作が生まれるならなお結構。
 お気に入りのルアーを作ってた会社が潰れてなくなるのは実弾が補充できなくなるので非常に困る。そういう時に商標権なり設計図やら金型やら引き継いで別の会社が作ってくれるならとても助かる。”忠さんスプーン”のセントラルフィッシング社が忠さんが亡くなって当然無くなったんだけど、いまでも”忠さんスプーン”は広島のアートフィッシングさんで作られていて購入できる。ありがたいことである。
 
 今回買いあさったダルトンスペシャルもダルトンさんが開発してから、永い年月をいろんな会社がいろんなところで製造して販売してきた。時代や製造元によって味わいは違うしヘチャなデキのものもある。でも”ダルトンスペシャル”というものを永らく引き継いできたのは事実でダルトンスペシャルをダルトンスペシャルたらしめている根幹はどの時代のモノにも変わらずあったのだろうと思っている。1つのルアーに込められた魂が経てきた歴史を垣間見た気がする。なかなかに味わい深いことである。ルーハーさんまた適当な時期をみて復刻再販してください(統合先のラパラさんにお願いするのが筋か)。
 
 時代が変わって、経費削減や市場の要望を受けてとかで細かなところでは変わっていくにしても、ルアーやあるいはブランドが販売元や製造元が変わってでも生き残ってくれるのは嬉しいことだとワシャ思っている。メイドインチャイナになってもPENNスピンフィッシャーが黒金で、自分でパカッと開けて整備できるっていうだけで、それはまごう事なきスピンフィッシャーだとワシャ思ってしまう。是非第3世代の9500SSで糸巻き量が足りないぐらいのサメとかにたどり着いて、第5,第6世代の”10500”のお世話になってみたいモノである。その頃には第7世代かもしれん。

 変わっていくのをどこまで許容できるかっていうのは、まったく個人の好みで異なるはずで、でもグデブロッド社が”ゴールデンアイ”ルアーの目をシール目にしたのはいくらなんでもダメでしょうっていう、その時代の多くの釣り人が感じる押さえるべき肝はあるんだろう。ひょっとするとその部分をして”魂”と表現しても良いのかもしれない。
 名前もブランドも引き継いでないけど、今時風に言うなら”インスパイヤー(触発されてとか着想を得てって感じか)”されてぶっちゃけパクったようなルアーなんかでも、あんまり釣り人はうるさく言ってこなかったし、そういうパクリ、後出しのルアーから名作が生まれたりもしているので、あんまり褒められたことではないかもだけど、基本的な形のルアーなんていうのは、ある種の共有財産として権利関係引っかからない程度に真似しつつもみんなで発展させていくっていうのは、まあありなのかなと、それがルアーの釣りの文化なのかなと思ったりもする。
 そのへんあんまりあからさまなパクリが大手を振るのもムカつくけど、良い塩梅におさまる程度に、”良いルアー”を釣り人が選んでいくのがセンスの使いどころなのかなと思うところ。”教祖”のお言葉やらシャブ電波みたいな宣伝文句に踊らされてばっかじゃ選球眼良くならないので、自分の目利きを鍛えなきゃダメだと思うのよねアタイ。

 結局ワシが言いたいのは「ルアーマンの皆様、良いルアーを使って楽しい釣りをしましょう。」ってことです。どうかヨロシクね。



2020年10月18日日曜日

高いところから失礼します

  川崎在住のころ、この時期内房の運河のシーバス釣りは、鉄板に近い釣果が望めて、スズキ釣りか?もしくはただのカヤック漕ぎか?はたまた時化てて海を眺めるだけか?の博打要素の大きい房総半島カヤックスズキ狙いの裏作として非常に心強いものがあった。なにしろ釣り場はほとんどの釣り人が気にも留めないような、ときに幅跳びで越えられそうな場所もある小規模な運河なので、まずは首都圏にありがちな他の釣り人との競合がほぼ無いのがありがたく、アクアライン越えてセッセと通ったものである。

 小規模な運河なので遠投性は必要なく、逆に橋の下とかの狭いコースに直球でぶち込まなければならない状況とかもあって、6.5フィートというシーバスロッドとしては短い竿を使っていた。そういや最近使ってないけど台湾時代フェンウィックのランカーギアXが主力竿で同じブランクスの別シリーズも含め5本ぐらい蔵にある。売って整理せねばだけど愛着もあるしどうしよう?

 でもって、短竿で護岸の上から釣っていると場所によっては足場が高くて、飛距離が出せていないことも相まってルア−が泳いでくれる距離が短くなってしまう。となると足下までキッチリ泳いでくれるルア−が欲しくなる。竿長くしてやれば解決できるけど、足場高くても小場所で正確な投擲のほうが優先されることが多いので短竿の方が使いやすく、かつ足場高い場所だけ竿換えるのも面倒くせぇ。となると足下まで泳いでくれるルア−があると良いなということになって、まずはフライングダイバーとかシュガーディープとかのオフセットリップや長いリップのミノーを使ってたんだけど、あるときシャッドラップラパラを使ってみたら、これが抜群の使いやすさでホントに足下までキッチリ泳いでくれて以降シャッドラップラパラを、中古で安く手に入ることもあって例によって大量に買い込んで、やや飛距離不足なところは後ろのフックに鉛線巻いたりして使っていた。
 となると、ディープダイバー系のシャッドやらクランクは同じようにイケるだろうといろいろ試してみたら当然釣れて、ピーナッツ僑庁劵汽ぅ譽鵐箸筌泪献Д鵐世脇鷏灰椒奪スには入れていた。ピーナッツ兇鷲當未膨爐譴覺兇犬世辰燭韻鼻▲泪献Д鵐世結構優秀であんまり頭下がりな姿勢にならずに細かい動きでラトル有りなのもあってかシャッドラップとはちょっと違う釣れ方したように感じてた。でもまあ、シャッドラップの釣る力はあからさまに強力で絶大な信頼を置いて使ってたのは、写真のシャッドラップ箱の在庫量を見ていただければおわかりかと思う。
 ところが、ひょんなことからインビンシブルに興味を持って、シャロータイプの8センチ(写真右)を使ってたときには、既に”飛距離の出せるバルサミノー”であり、現時点での古今東西最高のミノーだとワシが確信を持っている”フラットラップラパラ”があったので、F9の飛距離不足に悩んでた頃にここまで使えると知ってれば苦労しなかったのにな、とは思ったけどそれ程は必要性を感じなかった。けど、これのリップがちょっとだけ大きくて本体から水平に出ているインビンシブル8DR(写真左)を使ってみたら、足下までキッチリ引ける上に飛距離もシャッドラップほど苦労せず普通に良く飛んでくれることが判明して、大量在庫のシャッドラップを二軍落ちさせて一軍登録されて現在に至る。
 インビンシブルは”8DR”に限らず超優秀なミノーである。それは何度も書いてきたけど本国フィンランドであのラパラを向こうに回して生き残ってきた事実を見ればそれだけで明白である。コータックが潰れて正規輸入元がなくなってしまったけど、ちょくちょく釣具屋さんが直接買い付けて売ってるケースは見かける。ただ、日本の釣り人は見る目がないんだと、最近と言っていいぐらいまでその良さに気付いてなかった自分を鑑みても思うけど、今の日本じゃ売れない見た目だとは思う。魚釣って使い込めば、そこらへんのとってつけたような能書きで出ては消える新製品のどれも似たような国産ミノーとはモノが違うというのはご理解いただけると思うのだがどうなんだろうか?老後の資金を切り崩して本国フィンランドから大量買い付けして、ネットでチマチマと売って小銭稼ごうかしら。などと邪な山っ気を出すべきではないと”C4の一件”では肝に銘じたところ。あのあとたいしてC4値上がりせず、C3もすぐに値段下げてきて、あの一瞬で儲けを出すのは今考えると難易度超高くて、C4一台分の授業料で済んで良かったと胸をなでおろしている。
 インビンシブル8DRは内房の運河でも働きまくってくれたけど、ここ紀伊半島でも護岸の上から釣ることになるN川で鉄板の働きをしてくれている。正直雨後のN川流れ込みポイントではコイツ以外投げなくても良いんじゃないかと思っている。それぐらい釣れるし使いやすい。にもかかわらず、インビンシブル8DRじゃない別のルア−でもアタイ釣ってみたい!と思ってしまうアホな釣り人がワシなのである。なんでやねん。”インビンシブル熱”に罹った時には幸いにもちょうどコータックが潰れた時に放出された在庫のインビンシブル達がネットオークションに流れまくってたので弾数的には豊富に確保してあるので別に他の札を探さなければならない必然性は薄い。でもなんか他のルア−でも釣ったら面白いだろうな、と思ったらその気持ちを止められないのである。悪い病気がまた出たかという感じである。

 というわけで、またぞろネットオークションとネットフリマを夜な夜な徘徊して怪しげな?ルア−達を買いあさってしまったのである。ああワシの老後の資金が・・・。アリとキリギリス(セミ)ならキリギリスのように今を生きたい。

 ディープクランクやらシャッドやらリップの長いルア−なんぞ腐るほどあるだろうから、その中から、良さげなのを選べば良いんだろうから選びたい放題ジャンと思ったけど、これがなかなかどうして意外に難しい。性能面をさておいて、せっかく次の切り札ともなり得るようなルア−の候補のつもりで選ぶんだから、手に入れやすくてかつ長く入手可能で、可能ならお値段控えめなのが良い、っていうだけで選択肢がグッと狭まる。まず今時の国産ルア−のほとんどが2千円ぐらいするので対象から外れる。千円前後となると国産だとデュエルとヤマリア、ダイワの低価格シリーズぐらい。となると意外に選択肢少なくて結局好みに合致するのはピーナッツ況呂阿蕕い靴ない。ピーナッツ況呂和膵イだけど新鮮味がないよな。となると後は外国勢で、最近クランクはバルサのノンラトルとか流行らしいのでコレはバッチリ好みだろうと思って調べてみるとクソお高いんでやがんの。まあバルサで作ってたらドミニカ共和国に工場作って経費削減しつつ世界中に売ってるバグリーのバルサBより安くできるわけないって話で当然か。だったらバグリーのキラーBとか使っとけって話だけどキラーBでも既にお高い。他方で樹脂性のディープダイバーはバスルア−には各種あるけど樹脂性なら正直ピーナツ兇任いい笋隼廚辰燭蟷廚錣覆ったりで、木製で比較的安く手に入りそうなのが中古のポー社のセダー系とかRC系とか。良い感じの”アメルア感”もあって悪くないんだけど、ラパラのファットラップとシャッドラップとモロかぶりな感じでイマイチ食指動かず。バルサじゃなくてセダー(杉)製なので丈夫かもだけどラパラ好きがわざわざ買うほどでもないかと。ファットラップは持ってるけどシーバス釣ってないのでそれはまあ使ってみようと思う。

 蔵になんか良いの転がってないかなとゴソゴソやってみると、フライングダイバーやらマジェンダやらもまだ在庫けっこうあることも判明したけど、シーバス釣ったことがない新鮮味のあるルアーとしてはバスディのドリフトツイッチャーとヘドンのタドポリーが出てきた。ドリフトツィッチャーは候補に入れて良いだろう。ヘドンのタドポリーは正直コレだ!っと一瞬思ったけど現在生産されていないようで中古もあまりなくて補充がままならないので見送り。
 でさんざん悩んだあげく、タドポリーもヒントになってコレで行こうかなと決めたのがストームのホッテントット(以下当ブログでは「ホットエヌ」と呼ぶことにする)。結局本体樹脂製のディープダイバーになった。蔵にも転がってたけど実はこのルア−ではバスも釣ったことがない。ストームはラパラに吸収されたけどブランドとしては今も残っていて、ホットエヌも一時期プラリップになって大不評だったらしいけど、現行版は金属リップに戻って昔のと似た感じになっている。中古をネットで探してみると、相場も千円前後で安くてかつ古いのも新しいのも弾数的には充分ある。さすがは長い歴史を経てきた名作ルア−。蔵にあったのは地味な色だったので当地では黄色かオレンジが良いと思っているので早速いくつかポチってみた。

 上から、古いの、プラリップ版、現行版で現行版は目が樹脂性になって鱗模様が体側に切ってあるけど、そのあたりも今時版になったストームルア−って感じがして悪くない。さすがにプラリップ版はワシでもそれは違うだろうという気がするけど、現行版はこれなら値段もこなれているし新品買っても悪くないと思う。今でも旧ストームのウイグルワートとこいつが製造されているのは、タドポリーとかもそうだけどトローリングやら河川でボートをアンカー止めして流れの中に潜行させてやらなんやらかんやらで米国あたりではサケとか釣るためのルア−として定番だからだろう。早速投げてきたけど、動きは割と細かくキビキビしていてちょっと”チドリ”気味になるのはストームの血統という感じでこれは良い感触。実際にシーバス釣れたらもう少し弾数補充しても良いだろうってぐらいにしっくりきた。

 このルア−昔から”リップに取り付けてある金具の位置を前に変えると潜行深度が変えられる”と読んではいたけど、金具はか締めてあるしどうすんねンと思ってた。ところが今回しげしげと長眺めしつついじくってみて、工具もなしで割と簡単に変えることができると判明。両手の親指の爪で金属スリーブの前後のワイヤーを押しながら、スリーブを上に爪でズラしてやるとスルッと金属スリーブがズレて外せて位置が変えられる。まあ変えてもあんまり潜り方変わらん気がしたけど、トローリングとかでは潜行深度微調整できるのは実際に使われる機能かもな。知らんけど。上の新旧3つ並べた写真の一番上のが前に金具の位置を変えて潜行深度を浅くした状態。

 ちなみに、金属リップのルア−のアイの所にこういうワイヤーの金具が噛ませてあるのは、魚とのやりとりの際に金属リップの端にラインが擦れて切れるのの防止だと思っている。まあ最近のラインはそんなに簡単に切れないと思うけどそういう時代からの歴史あるルアーだってことッス。

 という感じで、ホットエヌ合格。後は釣るだけ。なんだけど、ネットオークション眺めていると物欲を刺激されるモノで、全然弾数揃えられそうにないけど、豪州ハルコ社製の「ソーサラー52」というのをポチってしまった。申し訳ないことに勢いで2個も買ってしまっております。反省はしていない。大きめのリップを胴体と平行に突き出してアイは頭の先っちょにつけたままというのは、インビンシブルDRと共通で、独創的な形もそうだし、豪州産ルア−はやっぱり北欧ルア−の流れを汲んでいるんだなと感じるところ。同じく豪州産のキラルア−にも同じような作りのディープミノーがあったと思う。こいつはまあお楽しみルア−ということでたまに投げてみよう。

 このぐらいで何とか今回の悪い病気の発作は治まってくれている。悪化させないように気をつけていきたい。ということで、ルア−図鑑うすしお味第43弾は足場高いところから使うリップ大きめのルア−達でおおくりいたしましたとさ。



2021年1月16日土曜日

テツ西山の「ヒット:バスルアー」

 最近、目についてイラつかされる言葉に「トイルアー」というものがある。

 本来の意味は釣ることそのものよりも”面白さ”優先のB級バカルア−を示す言葉だと思う。例えば、蓮の葉っぱからツルが伸びていてそこに止まったトンボにハリが付いているという「ホバールアー」は多分トイルアーなんだろう。なぜならば、そのバカバカしい面白さにそのルア−の存在価値があるから。例えば、前から引くとポッパー、後ろから引くとバズペラスイッシャーというマンズ「トゥーファー」の”押しつ押されつ”感は唯一無二でこれまた馬鹿臭くトイルアーといってお叱りは受けないだろう。もちろんこれらトイルアーが意外な実力の持ち主で実釣能力が高いとしても、あからさまな”ウケ狙い”の要素が強いキワモノであるかぎりトイルアーと整理することにあまり異論は出ないだろう。

 ところが、最近ネットのオークションやらフリマ−ケットやらを物色している際に、どうもこの言葉をはき違えて使っている輩が多くいて、実釣能力抜群の古くからの名品に見た目が今時のリアルな造形ではないからぐらいの安易な理由で、”トイルアー”と書いているような事例を散見する。全くもってルア−というモノが、ルアーの釣りというモノが分かっていない田子作及び抜け作だと唾を吐きかけておく。「ホットエヌ」がトイルアーなわけねえだろ?ストーム時代我が国でもバスルア−としてブイブイ言わせて、ラパラ傘下の現代でもトローリングやアンカー打っての下流流しの釣りでサケだの釣るのに米国じゃ定番。もちろん現在の日本でも使いどころがあると踏んでワシも使い始めたところである。インビンシブルがトイルアーだぁ?ボケがっ!ルア−で最も”オモチャ”から遠く実用性重視の”漁具”に近いモノの一つがラパラフローティングである。そのへんがわからん人は楠瀬・福原両先生著の「ラパラ解体新書」でも読んで勉強しておくように。”ラパラの出自は漁具”。本国フィンランドでそのラパラの向こうを張って未だに生き残っているニールズマスター社のミノーが”オモチャ”なわけねえずら!なんか見た目がそれっぽいだけの今時ミノーなんてインビンシブルを総合力で上回る実釣能力など備えていないはず。安価良品「BHポッパー」のどこがトイルアーやねん!あの軽さからくる小気味よい反応、タダ引きしたときの泡引きと揺れ、メッキ釣るのにワシャ絶大な信頼をおいて魂込めて投げている。BHルア−が”トイルアー”だというなら、紀伊半島のこの地でBHポッパー以上に釣れるポッパーを持ってきて見せてくれといいたい。当然メッキ用の名作クリスタルポッパーとかは使った上でBHポッパーをワシャ選んでる。

 なんで、そんなに”わかってない”輩が多いのか?要するに、ルア−の歴史についてあまりにも無知で、見た目今時じゃない”アメリカン”なルア−達が、どういった歴史の中で産まれ、そして現在まで使われているか、愛され続けてきたか、釣り人に魚を釣らせ続けてきたか、今あるルアーの原型となり発展の基礎となってきたか、あたりが頭にないので、古くからあるルアーにお化粧し直して売れそうな”釣り書き”添えてみました。程度のルア−をありがたがって、歴史と実績に裏打ちされた”歴戦の勇士”を”オモチャ”扱いしてしまうという愚挙に出るのだと思う。

 ルア−の、バスルア−の歴史を知りたいならグリッツ・グレ−シャム著「コンプリートブック・オブ・バスフィッシング」あたりを紐解かねばならんのかなと思ったりする。この著名な”バス本”からの引用やらはあちこちで目にするので、一度は読まねばナと思いつつ、そのままにしてあり、多分そのままにしたまま読むことはないのだろう。翻訳ソフト使いつつ英語原文読むのしんどいからな。誰か日本語訳出してくれ。

 でも、そういう基本的な文献をふまえつつ、日本の事情も加味して書いてくれている人がいて、そういうルア−解説本があるので、ちょっと古いけど読んでお勉強してはいかがかと無知蒙昧な田子作または抜け作どもには薦めておく。抜け作でない諸兄にももちろんお薦め。元80年代のバス釣り少年とかなら懐かしくてむせび泣けること請け合い。

 というわけで今回は久しぶりの「ルア−図鑑うすしお味」です。地道に回を重ねて第44弾を 西山徹著「ヒット:バスルアー「カラー図解 釣れるルアー大図鑑」」でいってみましょう。今回ルア−じゃなくてルア−本です。

 故テツ西山氏は、北米やカナダの釣りなんかも守備範囲にあって、英語も堪能な国際派の釣り師という一面も忘れてはいけないと思う。何でも釣れる全方面対応型釣り師としての釣り番組での顔が一般的な印象だけど、米国のルア−釣りの教科書を翻訳しているのも、多くの著作と共に彼の成した仕事の小さくない側面で、こういう”釣り人はどこからきたのか 釣り人はなにものか 釣り人はどこへいくのか”的な歴史的裏付けに基づく筋の通った哲学のある釣り人っていうのが、なかなか表に出てくる今時の釣り人には見当たらずもどかしい。釣り具の広告屋ばっかじゃどうにもならんぜ。

 でもって本著、昔誰かに借りて読んで面白かった記憶があったんだけど、買い直すほどではないかなと思ってたら、ネットフリーマーケットでルア−を検索していたら、お手頃な値段で売られていたので即食いついた。

 当初読んだ時には、いろんなルア−が紹介されていて、田舎の貧乏ルア−少年としては憧れを持って”ええな〜欲しいな〜”と読んでいたものである。今なら片っ端から買っただろう。っていうか出てくるルア−の多くはうちの蔵にもある。

 ”図鑑”としての構成は、こういっちゃなんだけど一般的・基本的で、ルア−のタイプ毎に代表例の紹介と動かし方、使う場面・状況の解説って感じで、よくあるっちゃよくある形式。ただ、自分がバス釣り少年だったころのルア−達がズラッと並ぶので読んでて心躍りまくるモノがあった。その心の動きは当時のバス釣り少年のものと同じものも要素としては大きいんだけど、改めて読んでみて、テツ西山氏が各ルア−の出自や歴史についてきちんと解説していて、どのような経緯でそのルア−がバスルア−として人気をはくし使われるようになったのか、そのあたりが実に簡潔ながら肝が押さえられていて”分かってらっしゃる”と今回は唸らされるモノがあった。ワシもそれが分かるほどにはルアー投げつつ歳を重ねたということか。

 例えば、バスルア−が最初大型の水面系だったのは、道具が小型ルアーを投げるのに向かなかったというのに加え、「心情的な部分では、巨大なプラグで釣るという意外性こそがバスフィッシングの面白さであり、他の釣りとの明確な差別化であったのだろうと想像できる」というような見解も書いており、なるほどなと、そこは今のバスプラグにも他のルア−にも引き継がれてる要素だな、とか、最も古いバスルア−の一つはシンキングのスイッシャーで、それは心棒にシルクを巻いてペラをつけた大西洋サケ用の”ファントムミノー”が原型で、そこからスイッシャーになり、ペラをハズしてペンシルベイトができたっていうような流れも”歴史があるんだな〜”と感慨深い。

 全体読んでバスルア−、特にプラグの歴史で大きな事柄としては、米国で初期の水面系ルア−でいろんな着想が出て試されたことと、バルサミノーの始祖にして最強”ラパラショック”と元祖クランクベイト、フレッドヤングの”ビックO”があるんだろうなと、あらためて歴史を俯瞰して実感することができた。

 これらの歴史的な”仕事”に比較すれば、今時のルア−のコチョコチョとした改良ごときは些末な話であり、たいして今時のルア−が進化してるかっていうとそれ程でもなくて、100年近く前からあるようなルアーが実力発揮する場面もあるんである。日本製ルア−で真に評価に値する工夫は”重心移動”ぐらいだとおもっている。実は高く評価しているけど、みんなが使うから、逆にワシャ近距離戦に特化してあんまり重心移動搭載ミノーとか使わない。けど、これは世界に誇って良いぐらいの技術だとはやっぱり思っている。ルア−の歴史を40年からその身をルア−釣りの世界に置いて感じてきてそう思う。だとしても重心移動搭載形ミノーが有利な飛距離が必要な場面を除けば、固定重心の方が良く釣れることが多いと思うので、ワシャ、ルアー入れるケースの中身がこの「ヒット:バスルア−」からあんまり進化してないルア−で埋まってるんである。














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