PENNスピンフィッシャー総論 −偏屈なオッサンが世界の片隅でリールへの愛を語る−

 

 スピンフィッシャーは、海のルアーフィッシングでは定番でした。「でした」と過去形で書かざるを得ないのが寂しいですが、最近は日本製の高性能リールに押しまくられてめっきり使っている人を見なくなり、釣り具屋の棚からも消えたり、端のほうで寂しそうにしていたりします。

 代理店もペンリールジャパンがなくなり、今はエイテックという大物竿など作ってるメーカーが代理店となっています。トローリングや大物用の両軸受けリールであるぺンのインターナショナルやセネターはかわいがってもらえそうですが、スピンフィッシャーシリーズは新機種(番手表示が3桁に戻りました)も一部しか扱わないようで寂しい限りです。

 もちろん今のスピニングリールの市場の傾向を見れば、スピンフィッシャーのニューモデルがガンガン売れるとは考えにくく、代理店としても積極的に日本市場で勝負しようとは思わないだろうということは理解できます。

 

 しかし私は思うのです、「PENNスピンフィシャーはもう日本では時代遅れのリールなのか?」、「日本製の高性能リールや費用対効果に優れたリールにスピンフィッシャーは劣るのか?」、断じて「否!」と。

 ちょっと流行からは外れてしまった感は否めないものの、流行なんて物事の本質とはあんまり関係ないことです。私はスピンフィッシャーは決して買って損のない価値のあるリールだと信じて疑いません。

 むしろスピンフィッシャーを使い続けるということには、釣りを続ける上でかなりのメリットがあると考えているのです。10年使って分かる良さがあると思うのです。その良さについて微力ながら私が皆さんにお伝えすることにより、一人でも多くのスピンフィッシャーファンが生まれてくれるように願っています。

 皆さんだまされたと思って是非スピンフィッシャーを買って10年使ってみてください。

 

 なぜスピンフィッシャーファンを私が増やそうとしているのかはおいおい書きたいと思いますが、これから私が考えるPENNスピンフィシャーの魅力、利点のそれぞれについて具体的に説明し考えを書いてみたいと思います。文字ばかりでかなりの長文ですのでお時間ある時にどうぞ。

 私が考えるスピンフィッシャーの魅力、利点は大まかに分けると、

 ”要充分な堅牢性、使い勝手のよさ

◆.瓮鵐謄淵鵐垢里靴笋垢気罰擇靴

 相応の価格

ぁ.皀妊襯船Д鵐犬離汽ぅルが長い

ァヽ聞ノ匹機癖薫狼い箍甬遒亮太咾覆豹値化できない魅力)

です。

 

 まず、1点目の「必要充分な堅牢性と使い勝手の良さ」についてです。

 10年以上昔であれば、高機能な日本製リールに対してスピンフィッシャーは「丈夫である」ということで、ハードに使われる海用リールとして確固たる地位とシェアを持っていました。

 スピンフィッシャーユーザーは日本製リールに対して「瞬間逆転防止機構なんて壊れる箇所が増えるだけじゃねーか。」、「ベアリングの数ばかりむやみに増やしやがって、そのくせ潮かぶったらキコキコいいはじめるようじゃ使えねー!」、「所詮いいのは店頭で回したときだけだね。」とさんざんこきおろしていたものです。

 しかしながら、現代のメイドインジャパンの高級リールをみるとどうでしょう。

 精度の良さや高機能はもとより、堅牢さにおいてもボディーに丈夫な金属素材を使用し、ギヤなどパーツもペンが一部真鍮(ブラス)っぽい素材なのに対し、ステンレス系?の高強度の素材を使用していて、メーカー発表のデータを見る限り堅牢さにおいても驚くほどの高いレベルにあると考えざるを得ません。

 少なくともスピンフィッシャーより堅牢であるということを認めるのは悔しいけど仕方ないようです。

 よっぽど安いクラスのものでない限り最近の日本製リールは丈夫です。最近すぐに壊れたという悪評はとんと聞きません。

 実際、一緒に釣りに行く相方には初心者向けクラスの日本製リールをあてがっていましたが、5年くらいメンテナンスもせずに全く問題なく使用できています。

 

 じゃあスピンフィッシャーはダメなのか?というとそうではないと思います。

 堅牢さは相変わらず信用できるレベルにあると思います。

 私が船でのシイラ釣りや岸からジグやでかいミノーを投げまくる釣りに多用していたスピンフィッシャー5500SSは大きな不都合が生じるまで、具体的にはリール中心の軸周りのパーツが壊れるまで10年かかりました。

 ベールアームのスプリングの定期的な交換などはしていましたが、10年酷使できるリールというのは充分堅牢だと思います。

 この5500SSより小さいリールを使用する釣り、船でのシイラ釣りから、普段良くやるシーバス釣りなどでペンリールの堅牢性は全く問題ないレベルにあります。

 使い勝手もこのクラスは本体がグラファイト樹脂系の素材であることからそこそこ軽く(シリーズ初代は金属製です)、新型では改良されていますが、多少遊びがあるのも別に慣れていれば気になることはありません。ドラグ性能も充分スムーズで信用できます。

 ハッキリいってこの手の釣りにはそんなに高機能なリールも高強度のリールも実用上は必要ないだろうというのが正直なところです。

 別に最高レベルの高性能リールを使っても問題ないですが、スーパーに買い物に行くのにレースに使うような車使わなくても、コンパクトカーで充分じゃないかと思うのと同様普通のリールで良いんじゃないのと思うのです。

 まあ、渋滞しまくる狭い町中で見栄張ってでかいエンジンの高級車乗るようなご趣味の人もいますから人それぞれかもしれませんが、私はそう思うのです。

 

 次に6500SS以上の大きなリールについて堅牢性と使い勝手を考えてみます。

 このクラスのリールは、メタルジグを使ったジギングや馬鹿でかいポッパーやペンシルを投げまくる釣りに使われます。対象となる魚はマグロやロウニンアジ、カンパチなど力のある海の魚が多く、当然リールにも堅牢さがもとめられます。

 スピンフィッシャーシリーズもこのクラスには金属製の本体を採用しており、今も昔からの定評に違わず堅牢なリールであるといって良いと思います。

 ただ、よくスピンフィッシャーシリーズの改造パーツとしてハンドルが売られており、これがなぜ必要なのか良く理解できなかったのですが、ある時入手した中古の9500SSを分解していて納得しました。ハンドルを止めているピンの部分がハンドルを巻き取る力が強くかかることによって曲がることがあるようです。以前の持ち主がどんな力持ちだったのか分かりませんが、確かに曲がってました。

 非力な私が使っている分にはそういうことはないので純正のハンドルを使っていますが、力自慢の人が使う場合はハンドルを交換した方が良いかもしれません。

 

 次に使い勝手についてですが、よく問題になるのは逆転防止機構の遊びが大きいのでジギングやポッピングの時にガチャガチャとうるさいことです。

 まあ慣れてしまえばどうということ無いですが、気になる場合は新型を買えば遊びの問題は解決されています。

 私は瞬間的な逆転防止機構は「よく壊れる」ということを昔に吹き込まれたせいで付いて無い方が好きです。ジギング時のガチャガチャいう音も調子よくしゃくれているとリズミカルに聞こえてきてオツなもんです。

 とあるホームページにスピンフィッシャーはジギングで使うと、遊びのぶんガシャンガシャンと逆転してその衝撃ですぐに逆転防止のストッパー部分が壊れると言い切ってあり驚きました。

 今までそんな経験は一度もないし、聞いたこともありません。確かに負荷がかかる場所なので長期的には壊れても不思議ではないので、私は念のため逆転防止のギアとストッパーは部品を予備で持っておくようにはしています。

 しかし、本当に使ってすぐに壊れた事例があるのでしょうか?おそらく、釣具屋が高いリールを売りたくてホラ吹いたのを鵜呑みにしたのだと推測していますが、そんなのまともに信じるなんて素人丸出しでかっこわるいナーと思うと同時に、我が愛するスピンフィッシャーを貶められて怒りに震えました。

 ちょっと海のルアーをかじった人なら、私のようなヘタクソがどうこういうより、チャーマスこと北村秀行氏やフィッシャーマンの鈴木文夫氏もその昔はスピンフィッシャーの9500SSでガンガンでっかい獲物を仕留めていたことを思い出していただき、そんな簡単に壊れる代物ではないと納得いただけるでしょう。

 次にドラグですが、私のような普通レベルの釣り人には特に問題ないでしょう。ドラグテンションを10kg以上かけて強引に魚を止めてしまう場合等特殊な使い方をする場合には、純正パーツではそこまでドラグが締まらないので、マニアックな釣具屋で売っているような強化パーツを組んでやる必要があるかもしれません。

 スピンフィッシャーが日本製高級リールにどうしても勝てない部分は、「軽い」ということかもしれません。

 使っているときの道具の重さは、竿やルアーも含めたバランスなどに大きく影響され、リール自体の自重の違いは使用上は思ったほど気にならないものなのです。しかし、リールの精度に起因するのだと思いますが巻き取りの軽さはさすがにメイドインジャパンはすばらしい。店頭でクルクル回すだけでも認めざるを得ません。

 私はちょっとさわった程度なのでハードユーザーからの聞きかじりですが、1日中100mを超えるような深さにジグを沈めてしゃくる行為を繰り返すとなると、巻くのが軽くて楽なのは大変助かるとのことです。

 たしかに、ジギングのしんどさを考えると巻き取りの軽さは大きな魅力かもしれません。

 

 道具は、なるべく良いのを使った方がいいに決まっているので、じゃあ大きいルアー用のスピニングリールは日本製の高級リールを使うべきだということになりそうですが、性能だけをみて単純にそうとも割り切れないところがあるので私はスピンフィッシャーを使っているのです。

 2点目以降で書きますが、単なる性能だけではない10年使うことを前提とした総合点で考え始めると、「やっぱりスピンフィッシャー」、「多少重いのは体を鍛えて対応する」という選択肢も出てくるのです。

 

 2点目の「メンテナンスのしやすさと楽しさ」についてですが、今の日本製リールのほとんどは、基本メンテナンスフリーで定期的なメーカーメンテナンスをお勧めするということになっています。自分でメンテナンスしようにも造りが複雑すぎて私のような素人には分解不能です。

 定期的にメーカーメンテナンスを受けていればほとんど故障することなく実用上問題ないはずですが、実際にはメンテナンスのタイミングはつかみにくく、ついついどこか支障が出るまで使ってしまい、ブチ壊れて初めて釣具屋さんに持って行くということになりがちです。

 釣具屋さんに持って行くとメーカーさんに出しますということで1月程度の期間が修理にかかります。

 その間釣りしないわけにも行かないので結局もう一台買うことになったりして困ります。

 スピンフィッシャーでもブチ壊れて修理に出さなければならない状態にはなりますが、多少の故障はパーツの取り寄せで何とかなります。代理店がペンリールジャパンの時には在庫があれば1週間以内に取り寄せ可能で次の釣行に間に合ってました。

 エイテックに代理店が変わってからも1週間とはいきませんが充分早いです。

 しかもスピンフィッシャーの場合故障するパーツは、だんだん弱くなってくるベールアームのスプリングがほとんどで、常備しておけば調子悪くなっても自分ですぐ直せます。

 私は最近は中古で安く手にいれたスピンフィッシャーをスペア兼部品取り用に何台かキープしたりもしていますので、リールが故障して釣りに行けないということは全くありません。

 それから、ブチ壊れるときの前兆についてですが、相方が人様からもらってきて愛用していた日本製のそこそこ高級なリールは、前回釣行まで問題なく動いていたにもかかわらず、遠征先でいきなり回らなくなりました。

 メーカーに修理に出したら、一月後、ギアの摩耗が原因ということで部品交換で返ってきました。

 前回まで調子よかったのにいきなり動かなくなるというのは、精度が高すぎて遊びが足らんのではないかと疑っています。1例しかみていないので推測の域を出ませんがどうなんでしょうか?

 スピンフィッシャーの場合、多少ギアが摩耗してもゴロゴロいいながら回っています。

 まだメインギアを交換しなければならない程使ったリールはありません。実用上充分丈夫なギアだと思います。

 私は日本製リールより巻き取りにスムーズさが無い程度のことは我慢できますし、釣りする上ではそんなに困りません。むしろいきなり前兆もなく壊れられると困ってしまいます。

 

 壊れたときに、簡単に直せるような故障なら自分で直せる。普段からグリスアップや注油などの手入れができるというのは、実用的な面のほかに「リールいじっていると楽しい」という面でも愛着がもてて良いリールだと思っています。

 どうも、中を開いてみるわけにはいかないけれど、すごいメカが詰まっていて理屈は分からんがすごく高性能というモノが私は苦手なようです。信用できません。その最たるモノがパソコンで無いと仕事にならないぐらいに困るのに、ちょっとした不都合が素人では全く解決できずものすごい支障を生じるというところが全くもって気にいらないです。

 その反対の安心感、どういう仕組みで機能しているのか分解バラバラにして理解していることが私にとってはとても重要なことなのです。私は道具を信頼するうえでそういうことが根っこの部分にあると感じています。

 

 

 次に3点目の「相応の価格」という点ですが、スピンフィッシャーはそう安いリールではないです。

 実売で2万円前後の価格ですから、まあ中級程度の価格です。ずっと値段変わってませんから信じがたいかもしれませんが昔は高級なリールだった時代もあります。

 同程度の値段の今の日本製リールはかなり高性能です。単純比較するとスピンフィッシャーは割高感がありますが、それでも長年使えることの利点などを総合的に判断するとまあまあ妥当な価格かなと納得できます。

 その倍以上するような価格のリールは今時珍しくないですが、それを使えば倍サカナが釣れるか、倍快適に釣りができるかというとそこまで差は無いのではないかと思っています。まあ、買う人が納得すればべつに問題ない話ですが、私は自分の力量に不相応だったり実際の釣りに必要な以上の機能を備えていたりする高級な道具に魅力を感じないということです。

 オレごときが、10万円もするリール使っていたら格好悪いのではないかという変な美意識があったりします。

 逆にいうと年も食ったし、スピンフィッシャーのような渋いリールがボチボチ似合うようになってきたかなと思ったりもします。

 

 それから見逃されがちですが、実用上の問題として価格面でスピンフィッシャーが良い点として替スプールがだいたい5千円以下というリーズナブルな値段で手にはいることがあります。

 替スプールの数はあればあるほど便利です。太さや素材の違うラインを巻いた替スプールをいくつも用意しておけば、リール一つでいろんな釣りに対応できます。

 釣り場でもラインブレイクやライントラブルの際にいちいちシステム組み直していれば良い時間帯を逃してしまいますが、替スプールをいくつか用意しておけばスプールごと交換して素早く対応できます。

 いろんな釣りを長い期間楽しむ釣り人にとってスピンフィッシャーは値段相応かそれ以上の価値があると思います。

 最近は中古だと半額以下で手にはいることもあります。多少不都合あるようなジャンク扱いのものでも、パーツの入手が簡単なのでチョチョイと直して結構お得な買い物になったこともあります。

 同型のリールを複数台持っていると、故障時のスペアにも使えますし、船に竿を何本か持ち込むときに、同じ型のリールを付けておいてスペアスプールを共用できる等々非常に便利に使えます。

 

 次に4点目の「モデルチェンジのサイクルが長い」ことについてですが、モデルチェンジのサイクルが短いと、せっかく手に馴染んだお気に入りのリールが短い期間で使えなくなってしまうことが非常に残念で不都合だと思います。

 基本的に修理は生産中止から10年受け付けてくれるはずでその間パーツもメーカーが保存しているのですが、本体自体はモデルチェンジすると中古市場で探すしか入手できなくなります。また、ありがちなのですが、メーカー自体が潰れてしまうと10年の修理もおぼつかなくなります。

 全面的なモデルチェンジがあれば仕方ないので買い換えることになり、メーカーとしてはそれを狙っている部分もあると思うのですが、10年馴染んだリールが次のモデルではガラッと変わっていて使い勝手も見た目も違ってしまうとなると、いったい次は何を買えば良いんだか悩んでしまいます。

 モデルチェンジしなければならないほどリールの機能に関して釣り場で困っている、改良を求めているということはあんまり無いのではないかと思います。性能が良くなっていくことに反対するわけではないですが、スタンダードなモデルはなるべく変更点を減らしてパーツも共有してくれると一生使えるのになと思います。実際にはほとんどの釣りの場面で10年前の道具でも不都合無く釣れるのではないでしょうか。

 

 その点スピンフィッシャーのモデルチェンジの期間の長さと、基本設計を大きく変えず共有できるパーツは共有する方針は真に顧客を大事にする姿勢だと思います。

 スピンフィッシャーの今に直接つながる最初のモデルは、おそらく新型からみて2代前のアウトスプールで750SSというように3桁の番号が付いたシリーズだと思います。

 そのへんの歴史的な話には疎いのですが、初代は全シリーズ金属製で550SSあたりが、日本の海のルアー黎明期にはシーバスにシイラにと活躍していて、ある種ステータスシンボルでした。

 その次の2代目モデルが、1990年代半ばぐらいに登場して4300SSというように4桁の番号をもち中小型機種がグラファイトボディーのものです。途中ハンドルが変更になったり、ラインローラーにベアリングが入ったジャパンモデルが出たりとマイナーチェンジを経ながらも、今も日本の釣具屋では普通このモデルが置いてあります。一番なじみ深いシリーズではないでしょうか。

 このシリーズと、初代はかなりの部分のパーツが共有できます、スペアスプールが共有できるのが最も便利な点です。日本のリールのスプールが長くなったり、浅溝になったり元に戻ったりするのを横目にスタンダードな形のまま続いています。使用上特に不都合感じません。

 また550SSはベールアームのスプリングが特殊な形ですが、他のモデルはスプリングが共有できて修理用にストックしておくにも便利です。

 ハンドルについてはマイナーチェンジがあった部分なので、できない場合もありますが共有できることも多いです。

 7の付く大型のモデルなど外見ほとんど同じなので、内部も全く同じかと思うと内部構造はレイアウトも若干変更されていたりして、改良すべきところは変えていることがうかがえます。

 そして3代目にあたる最新のモデルは、番号が3桁に戻り中小型のグラファイトボディーのものには450SSgというようにgが、金属ボディーのものにはメタルのmが付けられています。

 たしか2005年くらいからアメリカ本社のホームページ等に出始めて、2代目としばらく並行して売られていて、何だろこれ?とその位置づけを不思議に思っていたのですが後継機でした。2007年になって日本の釣具屋でも扱うところが出始め、アメリカの釣具通販サイトからは2代目が姿を消しました。

 さすがに、10年ぶりぐらいのモデルチェンジで機能面でも多くの変更点があるようなので、私もしばらくは2代目を使うとしても、次はスピンフィッシャーではなく別のリールを探さないとだめかなと寂しく思っていましたが、なんと3代目も小さい2モデルを除きスペアスプール共用できるということで、今までそろえてきた替スプールふくめたリール体制を引き続き使用しながら徐々にバトンタッチして行けそうです。これで私は残りの釣り人生、スピニングリールについてはスピンフィッシャーを信じて使っていればいいのだなと確信しました。

 3代目新型は、ハンドル逆転のクラッチが省略されたり(逆転防止機構をローターそのものに付けているので逆転は構造的にできない)、メイドインチャイナになっていたりとコスト削減が図られている部分も目立ちますが、機能的には逆転防止機構が今時風に遊びのほとんど無いものになっていたり、良く交換が必要になるベールアームのスプリングが耐久性のあるバネ状のものになっていたりとかなり頑張った感じがする仕様となっています。

 2台ほど買ってみました。使い心地は今のところ問題ありません。ジギングしてもガチャガチャ鳴らないのは寂しいような気もしますが快調です。しばらく使ってみて問題なければ、2代目軍団のくたびれたやつから引退させて代替わりさせたいと思っています。

 おそらく、新型の評価は、このモデルの肝と私がみている逆転防止機構の精度と耐久性、それから中国製になったことによるばらつきなどがでないことできまると思っています。

 

 ここで問題になるのが、新型がなかなか日本では手に入れにくいということです。

 まあ、アメリカから通販で手にはいるのですが、パーツや替えスプールは扱っているところも少なくいちいち個人輸入するのは面倒です(本体はメジャーなカベラスとバスプロショップスでも入手可能、パーツは「Scott's  Bait & Tackle」というところで扱ってます)。

 両軸受けの大型リールでは確固たるシェアがあるPENNなので、日本の中小メーカーのように潰れて無くなる心配はしなくて良いと信じますが、日本で手に入りにくいのは面倒です。

 私が、スピンフィッシャーファンを一人でも増やしたい、とこんな文章を書いているのも、このすばらしいリールのことを良く知ってもらいたいというスピンフィッシャーへの愛情の他に、日本で人気が出ることにより取扱店が増えてパーツなどが手に入りやすくなると便利だからという下心があるのです。

 皆さん是非買ってください。新型売ってなかったら、店の人に取り扱ってくれるようにプレッシャーをかけてください。ひとつそこのところよろしくお願いします。

 

 最後に「格好良さ」ですが、まあ好みの問題といったらそれまでですが、趣味の世界である釣りにおいては重要な問題でもあります。

 何が格好いいって聞かれても困るのですが、少なくとも流行を追ってコロコロとモデルチェンジするようにみえるリールを横目に、自信満々で我が道を行く姿勢は格好良いと思います。

 マイナーチェンジならいざ知らず、基本設定まで短い期間で変えなければいけないということは、しっかりとした設計思想なりビジョンがなかったようにみえます。

 単に売るために新しい機能を付加して設計しましたというような軽薄なモデルチェンジにはつきあいたくないと思います。

 割と日本人は新しい物好きで、ちょっとでも改良されればその方が望ましいと感じるというか人気が出るように思えるので、私のような偏屈な人間は少数派かもしれません。

 メーカーもお客が望むから、期待に応えてそういう製品を精一杯開発しているのが実態なのでしょう。

 コロコロとモデルチェンジするリールが好きでないといっても、逆に機能的に支障を生じるくらい古くなってくると我慢できなくなります。これもどこまで我慢するかは全く個人的な感覚だと思いますが、私はインスプールのリールは全くだめです。扱えません。

 カージナルやミッチェルのインスプールのリールは、なかなかデザイン的にもシックで良いなと思わないでもないのですが、私はキャスト時に左手でラインの出を微調整してそのままベールアームを左手で起こすやり方を取っているので、右手の人差し指でラインの出を調節してハンドルを回してベールアームを起こすことを前提としたインスプールのリールは使用上問題が生じます。無理にベールアームを左手で起こすとインスプールのリールの多くは壊れてしまうのです。

 一般的にはスピニングリールのキャスト時の糸の出の調整は右手の人差し指でやるものですが、大きいリールだと人差し指が届かずそうもいかないので、左手の指全体で包むようにして行います。私は大きいリールと小さいリールとでやり方を変えられるほど器用ではなかったので小さいリールでも左手で調整しています。

 ということで、アウトスプールのリールでかつスタンダードな設計を有し長く使えるスピンフィッシャーに落ち着いたというわけです。

 見た目も昔は金ぴかで派手な気がしましたが、今みるとむしろクラシカルな黒いボディーにスプールが真鍮色というのは渋くて良いと感じます。新型も基本的に似たような見た目の味わいを持っていて、性能の評価はこれからとしてもデザインはなかなかに良いのではないかと思っています。旧シリーズ愛用者にもそれほど違和感ないのではないでしょうか。最初は今一なデザインかなと思いましたが、使い始めてすぐになじめました。

 おそらくアメリカでも釣り好きのオッサンたちが、スピンフィッシャーを買って10年単位でぼろぼろになるまで使い込んでいるのではないかと想像するのですが、そういう使い方がしっくりと似合うこのリールの個性が好きです。

 それから、やはり日本の海のルアーの黎明期に活躍したリールなのでその強い印象があり、私にはどうにも格好良いリールとして感じられるのです。何というか海の男の無骨な道具という感じが良いんですよね。

 今の若い人には、日本製のハイテクリールこそが海に立ち向かう象徴と感じられているのかもしれません。それはそれで当然のことかと思いますが、そういうリールに飽きたらスピンフィッシャーもいいですよとお勧めしておきたいです。

 

 

 ここまで、スピンフィッシャー全般について書いてきましたが、別途個々のモデルについても、私の思い出や使い方、あわせる竿等について書いていきたいと思います。

 別に読みたくもないような釣果自慢の部分もあるかと思いますが、そこは釣り人の性で書かずにいられないということでご容赦いただきたいと思います。

(2008.2)

 

○2012年12月2日のブログから転載

スピンフィッシャーお前もか!

430ssg3台

 休憩休憩、缶コーヒー買ってきたよ!俺キリマンね。みんなも選んでね、ロンギヌスは?コナ?はいコナね。アルビヌスはいつものブルマンね。じゃあ最後残ったから、ブルータスお前モカ。


 聞いたときは面白いネタだと思ったのだが文字にしてみるとそれほどでもない。まあそんなことはどうでもいい。

 どうでも良くないのが、PENNスピンフィッシャーのモデルチェンジである。

 釣り雑誌も買わないし、新しい道具にもあまり興味がないので、スピンフィッシャーの新しいシリーズ「V」が出るという事も、教えていただいて初めて知ったぐらいなのだが、「V」はスペアスプールの互換性もないし全くの別物のリールのようなので、漠然と3桁SSG・SSMシリーズは引き続き、メイドインチャイナの安価なベーシック機として続くんだろうなと思っていた。

 シーバスやら出張やら渓流やらに使っている430SSGは、使用頻度は顛末記の写真をチェックしていただければ分かると思うが、5シーズンを使い倒したといって良いと思うけれど、普段はラインローラー、ハンドルノブ、メインシャフトへの注油と、1度逆転防止の油が切れたので分解注油を行っただけの簡単メンテで全く問題無く使用できているので、実釣における耐久性も問題無いと判断し、総合評価で「合格」を与えて、残りの釣り人生においてこのサイズのリールはSSGで行こうと決めて、正規に輸入されていないサイズなので、米国釣り具通販大手のバスプロショップスに発注をかけようとしたら、2012年生産終了ですでに在庫無し状態であった。

 ようするに、「V」はフルモデルチェンジしたスピンフィッシャーの後継機で、今回SSG・SSMのモデルは6年程度でマイナーチェンジもほとんど無いまま生産終了してしまったということである。

 売れなかったのだろうという事は想像に難くないが、当方はリールというのはメーカーの研究室でいくら良い数値が出たとしても、実釣では研究室では思いもしていないような使われ方をしたり、落としたり潮かぶったりという複合的な要素により様々な不都合が生じるので、そういう釣り人が壊したリールのデータをフィードバックしたマイナーチェンジで、実釣上のバランスの取れたリールとして仕上げていくものだと思っている。実験室でクルクル回ったときのデータに基づくスペックなど糞ほども役にたたん。
 そのことは、最初ステラが出たときの評判の悪さ、トーナメントにインフィニットが搭載された初期のぶっ壊れまくった事例などにも現れている。最初からダイワ・シマノのハイスペックモデルも使えるリールだったわけではないという事実。

 そういう意味で、4桁スピンフィッシャーはその前の3桁スピンフィッシャーから大きく設計を受け継いで、細かいマイナーチェンジを繰り返しながら最終的にはSSJシリーズという形にたどり着いており、当方のメインリールはやっぱり4桁スピンフィッシャーで良いんだと思っている。実績の積み上げが半端じゃない「たたきあげ」のリールだと思う。

 で、430SSGだが、やっと耐久性も合格と判断できて少なくとも5年は使えるリールだし、たぶんパーツ交換しながらあと10年くらい持つかも知れないという感触がもてたので、買おうと思ったのにモデルチェンジである。最近のリールはどこもモデルチェンジ早いけど、それってようするに今の市場には「5年間実釣で耐久性が試されたリールが無い」ということなんだろう。よくそんないつ壊れるかわからん危なっかしいリールを使う気になるな、と思うのは当方だけだろうか。軽量が売りのリールってモデルチェンジする頃には「ちゃんと壊れる」ように作ってあるんじゃないか、というのはゲスの勘ぐりだろうか?

 実は、めちゃくちゃなロングランで昔から売っているスピニングがあることは知っている。意外に思うかも知れないがダイワである。アメリカ市場用だと思うが日本でウィスカートーナメントSSという名で売っていたのと同型らしいリールがSSトーナメントの名前で今でもバスプロショップスのカタログに載り続けている。小型リールをどうするかで当方がスピンフィッシャーと迷った候補のリールでもあった。どちらを選んでいても正解だったのかも知れない。アメリカ人はこういううわついていないベーシック機を買い支えるぐらいには道具を見る目があると思うとちょっと尊敬する。

 SSトーナメント買っても良いかなと思ったが、やっぱりスピンフィッシャーが好きなので、今回、430SSGはネット店舗だけで小商いしているような釣り具輸入元にお願いして、アメリカの問屋に問い合わせてもらって2台確保した。
 SSG箱売りじゃなくて、ブリスターパックというのだと思うが、安パッチい感じになってしまっているが、まあその程度の気安いリールである。
 末永くお付き合いよろしくお願いします。

 

○2012年12月22日(土)のブログから転載

 スピンフィッシャーを普及させるのが、当方がサイトを立ち上げた目的の一つなので、私の愛するスピンフィッシャーが生産を終えた今、サイトはたたんでも良いのかもと思わなくもないが、週末ごとの釣りの楽しさを「釣りって楽しいんだゼ」ということを伝えるのも重要な目的だったので、週末顛末記はこれからも続いていく予定です。


(2013.3.28)

 

 

○2016年3月6日(日)のブログから転載


20年以上前のリールだけど今でもパーツが手に入ります


 最近、周りの釣り人二人から別々にPENNスピンフィッシャーのパーツ取り寄せについて相談があり、既に市場には第5世代の「V」が出ている時代に第3世代のパーツはさすがにもう正規輸入代理店を引き継いでいるピュァフィッシングジャパンにも在庫が無いのが多いようで、ではいっちょ「Scott’s Bait and Tackle」で共同購入しましょうかということになった。

 アメリカ本国のPENNのパーツを通販で扱っているお店で、過去すべてのPENNのリールについてパーツリストがあり、まあ古いリールについてはさすがに欠品となっているパーツも多いが、80年代半ばぐらいに生まれた第3世代(インスプールの700番台のを第2世代、3桁と4桁のSSのつくモデルを第3世代と定義)のパーツぐらいはまだまだ平気でストックしていて、東洋の端っこの島国からでもネットでポチッとすると、チマチマと小袋に入れたパーツをジップロックとかにまとめて送ってくれる。アメリカの郵便のUSPSとか使って航空便で来るので海外発送には送料それなりにかかるが、金で済むのならお安い御用で実にありがたく頼りになる。

 今回私が購入を予定しているのは、4400ss、4500ss、5500ssのベールアームスプリングやドラグワッシャー等の消耗品といって良いパーツを中心にその他こまごまと。
 90年代初頭に生まれた第3世代後半の4桁スピンフィッシャー全サイズを保有している人間としては、全サイズの消耗品的パーツを持っておきたいところで、金属ボディーの7500ssとかの分はすでに十分なストックがあったのだけど、グラファイトボディーの5500ssより小さいサイズの分を買い増ししておこうという感じである。
 と聞くと、全サイズのチマチマとしたパーツをそれぞれ買うなんてめんどくさそうに感じるかもしれないが、実はそうはならないのである。

 そこがPENNの偉いところでもあるのだが、消耗品的パーツをはじめ多くのパーツが共通なのである。極端な話、5500ssから4400ssはボディーとかメインギアといったサイズを変えていることによって違うのが当たり前の部分以外はかなりの部分がパーツ共通なのである。5500ssの展開図とかをみてパーツナンバーを確認すると「10−440」というようにサイズ違いはもとより第3世代初期の3桁時代から共通のパーツを使い続けているのが見て取れる。中には「56−710」とか700番台の第2世代から引き継いでいるらしいパーツも見受けられる。

 というような自分でリールをメンテする人間にとってありがたい設計は、本来は専用設計を避けて共通パーツを使い回すことによって製造やら修理のコストを下げたいという造る側の都合だったのだと思うが、そういう優れた設計で「修理がしやすい」ことがベースにあって、未だに20年以上も前の設計のリールのパーツが手に入るというような異様な長寿命リールを生み出しているのだと思う。みんなが自分で直して使ってるリールだからパーツを売る商売が成り立つのだろう。
 似たような長寿命のリールにはベイトリールの世界ではABU社アンバサダーがある。こちらのパーツは「プロショップ藤岡」とかで結構手に入るし、強化パーツとかを造っている小規模工房も結構ある。ABUは日本じゃPENNと比べるべくもない人気リールなのでパーツ商売は日本でも十分成り立つようである。

 今時のメイドインジャパンのリールは製造中止から数年しかパーツがメーカーに無いそうである。5年しないうちにモデルチェンジで、そもそも共通パーツもくそも素人がバラして修繕するようにはなっていないリールについて、パーツを確保してまで使おうと考える人はあんまりいないだろうってことで、パーツ取っておく必要性も薄いのだろう。次のモデルがでるまで使って壊れたらおさらばよという割り切りもあるんだろうけど、あまりにもそれじゃあ寂しくないかい?と昭和の男は思うのである。

 というような状況を鑑みて、今売っている最新のメイドインジャパンのリールを買うより、20年以上前の設計の中古のPENNを買う方が、今後10年とかのパーツの手に入りやすさは、それでもむしろ古物PENNが勝ってそうな感触なのである。
 あんまり古いリールを他人様に薦めても仕方ないのかなと思っていたところだが、割と「自分でメンテするなら今でも中古のPENN買って損はないですよ」と言って良いような状況があり、第3世代のスピンフィッシャー入手しようとしている人に「今時やめた方が良いっスよ」などとはいわず、同好の士が増えるのを喜んでいるところである。

 パーツの相談があった2人のうち1人はカヤック一緒に乗ったりしているY君で、近々南の島に栄転が決まっているのだが、私と一緒にロウニンアジの釣りを始めた共通の先輩から、「デカいロウニンアジを釣ってこい」と勅命を受けスピンフィッシャー7500ssとフィッシャーマンのGIANTを受け継いだところである。実はうちの同居人も借りてGT釣りまくったという由緒あるタックルだが、また若い釣り人に受け継がれて新たな物語が紡ぎ出されていくだろうと思うと非常に喜ばしい。
 PENNとかABUとか20年を超えて使える道具たちは、たとえは親から子へと世代を超えて受け継がれていくのに値する変わらぬ価値があると感じているところである。

 フライタックルなんかは構造シンプルで、それこそ100年前の骨董的なリールとかでも今でも使えて、親子3代で使ってるなんてのもあり得るんだが、そういうのって最新鋭のハイテク満載の道具よりも格好いいと思うのは、私のような道具フェチの偏屈な男だけだろうか。
 たとえば、80年代初期のアンバサダーを父親にもらって使ってるなんていうのは、現実に日本でもあり得る話だと思うけど、80年代初期のアンバサダーを私が今少年でそれを譲り受けて使ってみたとしたら、その素晴らしい贈り物に最大限の感謝を捧げることになるだろうということが容易に想像できる。

 ぶっちゃけ20年も30年も使えてしまう道具を造ってしまったら釣り具メーカーとしては大失敗で、壊れないから道具が売れなくなってしまうというのはよく分かる。よく分かるんだけど、全部のメーカーの全部のモデルが5年もしないうちにモデルチェンジしなきゃならないのか?と大いに疑問に思うしいつもグチグチ書いているが不満にも思っている。
 ダイワが実はアメリカ市場ではトーナメントSSを長年売り続けていたように、「こいつは多少売れなくても売り続けます」というモデルも、商品としては有りなのではないだろうか。そういう商品を買い支えるだけの目利きを我々日本の釣り人も持った方が良いんじゃなかろうかと常々思うところである。

 最新のリールでも竿でも、その宣伝文句とか煽り記事に最近は心の底から「どうでもいい」と思うような不感症のオッサンのボヤきではある。

 

(2016.3.6)

 

○2016年4月2日(日)のブログから転載

2016年4月2日土曜日

ナマジの夢


 PENNスピンフィッシャーの第3世代、第4世代が生産を終えてからもう数年。未だ私はこの世代、特に第3世代を再び作るべきだと考えております。今第3世代の4桁ssを作るならどこをどうするのか・・・という狂人の妄想のようなブログです。


 すいませんTAKE先生のサイトの「私の夢」というページのまねっこ企画をやろうと思いつき、冒頭の文章もオマージュを捧げさせていただきました。

 最近TAKE先生の電子版の本を立て続けに読んだッス。「80年代リールの歴史」というのを読んだら、面白くて止まらなくなり、最近出た「Cardinal」も読み、「オレ、インスプールのリールは手でベール返しちゃうから使えないんだよね」ということで読んでなかった「Let’s Inner Spool!」も読んじまい、「最近のスピニングリールってあんまり興味ないのよね」ということで読んでなかった「TACKLE RESEARCH[スピニングリール編]」も読んじまった。相変わらず最高に面白いリールの細かい技術的な蘊蓄やら愛ある解説。

 勢いついてしまってサイトの方もあちこち読み直して「私の夢」のページで「ステラでも使ってろ!(不適切な発言をお詫びします)」とかの暴言に大ウケ。最高に楽しめました。
 「道具というのは、実用的だからカッコいいし、美しいのです。」ってあたりの美学!

 私の場合、TAKE先生ほどはリールという物について専門知識は無く詳しくないので、要望も本家ほど細かくマニアックに面白くはならないとは思いますが、それでもまあ自分なりに書いてみます。


 スピンフィッシャーの5500ssより下のサイズは金属製の第3世代前期3桁ssでも、グラファイトボディーの第3世代後期4桁ssでも、瞬間逆転防止機構(メーカーによってはインフィニットアンチリバースとかいうやつ)がついてシンプルなメイドインチャイナの第4世代のssgでも正直どれでもOK、そんなシビアに性能面を要求されることはないように思っています。
 強いて言えば、3桁ssは小型リールに金属ボディーは重くてごつすぎる気がするのと、ラインローラーにはssgのようにベアリングが入っているのではなくて、スリーブ噛ましてある方が放置後に錆びて固まっていたりしないので良いかなと思います。スリーブ方式でもちゃんと回ってますし糸ヨレそんなにした記憶が無いです。TAKE先生が糸ヨレ対策に「ラインローラーのベアリングにオイルじゃなくてグリスをちょっと効かせてテンション掛かっていないときに回りすぎないようにする」というのを紹介してました。低いテンションでラインローラーが回りすぎるとかえって糸ヨレするという可能性があるそうです。
 もろに海水を浴びる外側に付いてるラインローラーに、錆びるのがわかっているベアリングが付いているのはトラブルの元かと。
 でもって、内部のベアリングについては浸水したりすると錆びますが、そういう時は交換するのが錆びないようにクソ高くてめんどくさい機構を組み込むより手っ取り早い解決策だと思います。内部については、たまにしかないトラブルなのでそういう割り切りでいきます。

 と言うことで私の理想とするスピンフィッシャーは4桁ssのラインローラーにベアリングが入ったss「j」じゃなく普通のssがベストで、いじるとしたらベールアームスプリングを今時の心棒入りのグルグルコイルスプリング方式の耐久性高い物にしておくと、なにも文句が無くなるように思います。まあ5500ss以下のサイズはそれほどバネ交換必要なくバネ備蓄で対応でも十分なので4桁ssで不都合感じたことありません。4400ssは糸ヨレ多いという噂がありますが、ナマジ的にはそんなことは無いように感じているのでそのままで良いかと。4200ssは使わないのでナマジ的には省略。
 ということで、5500ssも4500ssも4400ssも既に一生使う分ぐらい本体も消耗パーツも備蓄しているので、個人的には心安らかです。この心安らかさを多くの人と共有するためにもう一回4桁ssを4300ssから5500ssまでベールアームスプリングだけ改良して復刻してくんなまし、というのが小さい方のサイズについての「私の夢」です。

 第4世代の440ssgから550ssgについてはベールアームスプリング改善されているので、こいつのラインローラーをベアリング方式からスリーブ方式に変えても何ら問題ないリールかも知れません。ラインローラーにまめに注油してベアリング錆びさせたりしない人にはssgお薦めです。実際私が日常的に使ってる430ssgはまめに毎回釣行後注油しているのでベアリング錆びさせてません。錆びは遠征で使うような使用間隔が開くリールで起こります。
 また、ssgでも430ssgより小さいサイズはベールアームスプリングが改善されず昔のままです。PENNはわりと真面目なメーカーなので耐久試験して430以下のサイズだとそれほど力が掛からないので昔の形でOKだという結果が出ているのかも知れません。確かにこのサイズでベールアームスプリングを交換した記憶はありません。

 4300ssサイズはssgの耐久性をみたくて現在は430ssgを使うことにしてますが、実は私このサイズは第三世代の3桁ssの430ssと4桁ssの4300ssも過去使っていて、第4世代ssgも含めた3機種全部使ったことがあります。このうちどれが一番好きかと聞かれれば、やっぱり実は4桁です。3桁ssは金属でちょっと重い。小型リールは軽い方が良いように思います。




 ssgも悪くないというか好きですけどベールアームのラインローラーとは逆側の金具が錆びるのが「デキ」で唯一気に入らない点で減点。ベールアームだけ買ってありますけどね。
 もう一点気に入らないのはメイドインUSAじゃなくなったということか、これは気分の問題で、現時点で世界の工場である中国の技術に問題があるという話ではない。ないけどディスイズザリールフロムユーエスエ〜という気分が楽しめないジャンよという話。



 私が4300ssをどれぐらい好きかというのは、東北時代の2年ほどでナマジの指がハンドルこんな感じに塗装を剥がしたという事実から推測していただければと思います。

 430ssgはssgの耐久性をみたくて使ってると書きましたが、具体的にはワンウェイクラッチとかいう逆転しないベアリングが鎮座している「瞬間逆転防止機構」が、どのくらいで不具合生じるのかみようとしてます。が、ずっと不具合生じないのと違うのか?と疑い出すぐらいにこれまでたまの注油だけで特に問題なく使えてます。2008年からなので、もうかれこれ8年使ってますが壊れません。
 重いルアーやデカい魚の強い引きに対応する大型リールでどうかはまた別ですが、小型リールでssgについているような瞬間逆転防止機構は十分耐久性もあるとみて良いのかなと思っています。
 瞬間逆転防止機構の本来の目的であるアソビが無いという巻き心地に関する部分は「正直言って、心の底からどうでもいいよ。」と思っています。別にいらんがな。


 続いて、4桁ssだと6500ssから9500ssのサイズ。
 このクラスは重いルアーとか使ってでかい魚釣ることが想定されているので第3世代前期3桁ss、第3世代後期4桁ss、第4世代ssm共通して金属ボディーで頑丈な造りになってます。
 7500ssを長らく遠征の友として使ってきて、不都合は、,世鵑世鷦紊なっていくベールアームスプリング、▲ャスト時にベールがかえってしまって逆転防止関係のパーツが壊れる、スリーブ方式のラインローラーを改造パーツを使ってボールベアリング入りラインローラーにしていたら錆びた。ぐらいです。
 これを4桁ssの改善でどうにかするなら、まずは小型と同様ベールアームスプリングだけ耐久性の良い物に改良。キャスト時にベールがかえるのは最近のリールについているベールを返した時には「ローターの回転にブレーキが掛かる機構」を組み込むことにより回避。ラインローラーは純正のままスリーブで良いんじゃないのと、最近トローリングロッドを入手してラインローラーみていてもベアリング入ってないことからもそう思ってしまう。無くてもいけるはず。と思う。

 第4世代ssmのベールスプリングは改良済み、ベールが返るのも逆転防止関係のパーツがシンプルに逆転しないベアリングだけなので壊れないという可能性もあるが、今のところキャスト時ベールが返ったことが無いのでなんともいえない(ひょっとして改善済みか?)。ssmの耐久性は950ssmで見ているところだが単発のやりとりでどうこうなることは無かったが、悔しいことに長期間の使用のデータがとれるほど950ssmという男らしいサイズのリールに出番が無いので正直どうともいいかねるところ。

 ということで、実績と信頼の4桁ssのベールアームスプリング、ベールを返した時のローター回転ブレーキの改良を加えて復刻というのが大きいサイズの方の「私の夢」です。


 とグチャグチャ書いてみましたが、「そんなもん、PENNならバトルでもスピンフィッシャーVでも買えば解決やん!」というご意見もあるかと思いますが、何というか慣れ親しんだ形とか使い心地とか、今まで使ってきたリールともパーツが共有できて何かと便利とか、そういうのも大事だなと、特に第3世代スピンフィッシャーの後にスペアスプール共有できる形で第4世代が出てきた時の感動を憶えているので、「ナマジの夢」はこんな感じになるのです。
 「あなたの夢」のリールはどんなリールですか?何じゃらわけのわからん機構がゴテゴテついてたり、やたら高価な素材とか使いまくったりの成金主義のリールだったら軽蔑しまッセ。

 書いてて改めて認識したけど、どうにもこうにもスピンフィッシャーが好きだ。大好きだ。狂おしいほどに愛させてもらう。


1 件のコメント:

  1.  久しぶりに自分で読み返して気がついたけど、6500SSから上の大きさのベール反転は”外蹴り”方式なので、通常使われる方式の投げるときのベール反転を防ぐ”ローターブレーキ”は実装不能ですね。
     大きいサイズの意図しない反転防止には外蹴りの”蹴飛ばし”部分を切り取ってしまってベール反転を”マニュアル式”にしてしまって、左手で返すっていうのが簡単で現実的かと。
     大型リールでは投げるルアーとかが重くなって右手の人差し指のサミングでは飛距離調整まではできないので左手でライン放出を調整してその左手でベールを返すのが現実的でもあるのでハンドル回してベール返す機構は無くてもいけるかと思います。

(2016.4.14)

 

○2016年4月24日(日)のブログから転載

2016年4月24日日曜日

PCチェアディテクティブ 第3世代スピンフィッシャー変遷篇

 第3世代のスピンフィッシャーは大別すると小型機種も含め全機種金属製だった3桁時代と、5500ss以下の小型機種がグラファイト製になった4桁時代に分けられる。

 ところが、同じ4桁時代でも顧客からの要望や故障情報やらを反映させてだと思うけど、マイナーチェンジを繰り返して改良を重ねていたリールなので、細かい違いが年代ごとにあるし、心臓部のギア方式の変更なんていうのもどうも4桁時代に行われてきたようだ。
 3桁時代にもマイナーチェンジはあったのだろうけど、我が家には430ssとJOSさんにもらった750ss、550ssぐらいしかないので比較のしようがないが、4桁ssについては、スペア兼部品取り用として同じサイズが何台も転がっているので、分解清掃しながら観察した結果などを整理してみたい。
 ただ、我が家にもすべての年代のモノが転がっているわけではなく、ある程度推測で書いている部分もあり、その部分は推測であることが分かるように書くにしても、間違っていた場合責任はすべて私にあるとは思うところ。でもまあ、あんまり厳しい目でみずに生暖かく見守っていただければと思う。


 心臓部のギアの変更があったと書いたけど、4桁になったときと同時にギア方式の変更があったのは、2チャンネルの「PENNリールスレ」情報というユルいネタによると4200ss。
 3桁時代420ssと430ssがウォームギア、440ss以上がハイポイドギアだったのが、4桁時代に突入と同時に4200ssは今のリールの標準的なギア方式であるハイポイドフェースギア方式に変更されたらしい。
 逆に4桁時代突入とともにギア方式まで変わったのはどうも4200ssだけの模様。
 430系は430ss、4300ssともにウォームギア方式。ついでに第4世代に入って430ssgもなぜか伝統のウォームギア方式を守っている。SUZUKIさんとPENNネタの情報交換していたときに、全世界で最後まで作られたウォームギア方式のリールが430ssgじゃないだろうかとおっしゃっていて、確かに2012年の製造中止後にウォームギア方式のスピニングリールってこれまた同社のインスプール700番台の2012年頃の復刻版ぐらいしか思いつかない。復刻版の時にPENNリールスレで「よくウォームギアの製造技術残ってたな」と書き込んでいた方がいたが、残ってたもなにも現役で作ってたから作れてあたりまえっちゃあたりまえなのである。
 なめらかで耐久性が良いが巻き上げ効率は良くないというウォームギア方式は、例えば昔のABUのカージナルとかに使われていた方式で、それ程は巻き上げ効率よく重いルアーを巻き取ったり強い魚とやりとりをしなくていい小型リールには適しているという判断だったのかなと推測している。
 じゃあ、なんで4200ssはハイポイドフェースギアなのかというと、試験的な意味合いがあったのではないかと私は推理している。
 420系ってこういっちゃなんだが「ミソッかす」である。正直小型リールは430系があれば事足りて420系は出番がないように思う。そういう扱い的にも対象魚種的にも実験しても支障が出にくい小型クラスで市場の評判なり故障具合なりをみて、TAKE先生いわく、大森製作所がスピニングリール用に育て上げた、後の標準となるハイポイドフェースギア方式を他の機種にも広げていったのではと推測している。

 ぜんぜん搭載されているギアの方式なんて気にしてなくって、TAKE先生の本読んで750ssに搭載されているギアがハイポイドギア方式という独特のモノだと初めて知ったぐらいである。
 ここで、出てきたギア方式をちょっと説明しておきたい。言葉で書いてもわかりにくいのでググってもらうなりした方が手っ取り早いけど、いずれも回転の方向を90度変換するスピニングリールに使われる方式で、床屋グルグルみたいな「斜めに山を切った円筒形のギア」に「側面に山を切ったギア」が接触しているのがウォームギア、「斜めに山を切った円筒形のギア」に「片側の平面に斜めに山を切ったギア」が接触しているのが、ハイポイドフェースギア、「傘の上面に斜めに山を切ったギア」がちょっと軸をずらして2つ接触しているのがハイポイドギアという感じ。

 でもって、漠然と4桁グラファイトの4400ssとかも、グラファイト化とともにハイポイドフェースギアになったんじゃないかと思っていたら、使ってるスピンフィッシャーの分解メンテしていたところ、4桁ssでも最初の頃の金色ハンドルの4400ssは左の写真のようにハイポイドギアで、その後の黒色ハンドルの4400ssはハイポイドフェースギアだとよく見たら気がついた。先ほどの4桁化に伴い4200ssで「お試し」後、他のモデルにも採用していったという推測はこの辺りの事実をもとにしている
 4桁グラファイトボディーは初期の金ハンドルのモデルがハイポイドギア、黒ハンドルがハイポイドフェースギアという整理で納得しかかっていたら、次に分解した金ハンドルの4500ssを見て何が何だか分からなくなってしまった。
 右の写真のとおり、ハイポイドフェースギアが搭載されている。

 金ハンドルの初期型からハイポイドフェースギアが搭載されていたら、4300ssが最初にハイポイドフェースギアが搭載されたスピンフィッシャーというネット情報も間違っていることになるし、そもそも4400ssの金ハンドルにはハイポイドギアが付いていることとも並びがとれていなくて整理が付かない。なんでだろうと主にネット情報などを調べてみると、ギアの方式までは言及されていないが、どうも金ハンドルのモデルでもギア比が5.1:1のモデルと4.6:1のモデルがあるようだ。5.1:1は第三世代の450ssと同じで、4.6:1のほうは黒ハンドルの4桁後期型4500ssと同じだと考えると、同じ金ハンドルでもギア方式が2種類ある臭い。
 くだんの金ハンドルの4500ssのハンドルを1回転させたら、ローターは4回半をちょっと超えたところまで回った。4.6:1で間違いなさそう。うちに転がってた金ハンドルの4500ssは金ハンドルでも後の方に作られた「ローギア」モデルのようだ。
 ずいぶん前に(今調べたら2012年だった)イギーさんから、4500ssと5500ssの初期型はギア比が高いんですという情報をいただいていたが、私のもっている件の金ハンドルの4500ssはギア比を示すプレートが剥がれ落ちており、ギア比が高いと聞いても「そうなんだ、ぜんぜん違いわからんかった〜」と思っていたが、違いが分かるわけがない。だって黒ハンドルとギア比同じなんだもん。違いの分かる男ぶって「イヤーちょっと巻き取りスピード違うなとは感じてたんですよ」とか書かずに恥もかかずにすんで良かったと胸をなで下ろしている。

 ということで初期型のギア比の高い方をパックリご開帳してみて、中にハイボイドギアが鎮座していたら初期型金ハンドルにも初期型ハイギア型と初期型(の「後期」と書くと変な表現だが)ローギア型があるという整理で一件落着となる。
 なるので、中古屋のウェブショップで探してちゃんとギア比のプレートが残ってて「5.1:1」となってるやつを買いました。同サイズいくつも持ってるのにアホだなと思うけど、まああって困るもんじゃないし使えばいいや。
 開けてみました。推理どおりハイポイドギアが鎮座してましたというめずらしい名探偵ぶり。
 おそらくグラファイトボディーの4400ss、4500ss、5500ssは同様にギアの変遷があったのだと考えるとしっくりくる。
 他にもssjになったときにラインローラーにベアリングが入ったとか、それと同時期あたりに逆転防止のラチェット周りに改良が入ったとか細かいマイナーチェンジはあるけどすべては把握し切れていない。でも大筋は4桁化したときにギアはそのままボディーがグラファイト化、その後ギア変更、その後ハンドルが黒に変更という流れだったのだと思う。

 と、グラファイトボディーの4桁についてはスッキリしたが、メタルボディーの6500ssから9500ssがスッキリしきらない。
 7500ss以上は最終のssjでもハイポイドギア方式でギアは3桁時代からずっと変わっていないと、我が家にある7500ssj、7500ss、750ssをみても「Scott’s Bait and Tackle」にあるssjの展開図をみても思っているのだが、ネット上に「2002年以後のすべてのSSJがハイポイドフェースに移行した」という情報があり、ひょっとしたらうちにあるのより新しいssjでハイポイドフェース搭載機があるのかも知れない。
 ところが、ssj時代に突入していない世代の我が家に2台ある6500ssをあけてビックリ。片方はハイポイドギア方式だがもう片方に「ハイポイドフェースギア」が鎮座している。ハイポイドフェース化はssjの時代に行われたという前記の情報と合致しない。
 ギア比はどちらも4.7:1で3桁650ssが4.8:1なので、4桁になる時点でもギア比の変更があったのは裏付けられるが、その後いつハイポイドフェースギアが搭載されたのかまでは特定できない。
 いずれにせよ650系については、4桁になった時点では最初はハイポイドギアで、ssjより以前にハイポイドフェースギア化したとみるのが妥当だろうか?4桁ssになってからはハンドル変更とかもなかったようで情報が出てこないのでお手上げでござります。現時点で迷宮入りだなこりゃ。中古で買ったのでニコイチとかでギア載せ替えてたりする可能性もある。
 750系以上に最終的にハイポイドフェースギアが採用されたのかどうか、6500ssのハイボイドフェースギア採用はいつ頃だったのか、誰か知ってる人がいたら教えてね。
 
 チョコチョコと改良加えてマイナーチェンジ繰り返して長く作ってきたリールなので、年式によって細かい違いがあるようでちょっとすべてを把握するのは難しいのかも。
 製造コストと性能面見ればハイポイドフェースギアなんだろうけど、そうじゃないカージナルとかにも使われてたウォームギアとかPENN伝統のハイポイドギアとかいろんなのがあるのも、それ自体が面白いと思ってしまうナマジであった。

 こういうのはマニアックなPENN使いなら当然一般常識的に知っていることなのかも知れないけど、あんまり内部の機構がどうこうとか、そもそもギア比すらあんまり気にしてなくて、ギア比低かったら一所懸命巻けばいいんだろうぐらいに思ってたナマジ的には知らんかったことであり、まとまった知識として整理された情報がネット上にも見あたらなかたことから、ちょっと書きとめたところである。

 間違ってたらご指摘ください。7500ssj、6500ss情報に限らず正しい知識を得ることができれば嬉しい。

(2016.4.24)

 

○2018年11月10日土曜日のブログ再掲

好き好き大好き寵愛してる。

諸君 私はPENNが好きだ
諸君 私はスピンフィッシャーが好きだ
諸君 私はPENNスピンフィッシャーが大好きだ

4400ssが好きだ
430ssmが好きだ
7500ssが好きだ
9500ssが好きだ
950ssmが好きだ
4500ssが好きだ
5500ssが好きだ
706zが好きだ
4300ssが好きだ

近所で 珊瑚礁で 河川で 渓流で 黒潮で
護岸で 地磯で 湖沼で 干潟で 水路で

水辺で使われる ありとあらゆるPENNスピンフィッシャーが大好きだ

水面で一心にバチを食っているシーバスにモグラ叩きでルアーを投げ込んでいくのが好きだ
アワせた直後空中高く跳び上がったシーバスが水中に戻って4400ssに重みを伝えてきた時など心がおどる

私の操る7500ssがロウニンアジの泳力を受け止める様が好きだ
悲鳴を上げて逆転するドラグがそれでもラインを切らさず持ちこたえた時など胸がすくような気持ちだった

4300ssのスプールに左手を添えて道糸の放出を調整し思う場所に投げ込んでやるのが好きだ
恐慌状態のイワナがルアーに追いすがってくる様などはもうたまらない

カヤックの上で4500ssのドラグを滑らかに滑らせながらワカシが疾走していく様をみる時など絶頂すら覚える

諸君 私はスピンフイッシャーを望んでいる

「PENN!! PENN!! PENN!!

よろしい ならばスピンフィッシャーだ
一心不乱のスピンフィッシャーを!!

我らはすでに時代遅れなのかもしれない
だがスピンフィッシャーは一騎当千の古強者だと私は信仰している

メイドインジャパンの高級機種を崇拝している連中に恐怖の味を思い出させてやる
天と地のはざまには奴らの哲学では思いもよらない事があることを思い出させてやる

状況を開始せよ
征くぞ諸君



 ほんとすいません。714と714Z買っちゃいました。
 とりあえず今使ってる人生初のインスプールのスピニングリールである「トゥルーテンパー727」は調整もすんで快調だし、”釣れてる時は道具を換えない”は鉄則だと思うので、少なくとも今期はトゥルーテンパー先生にインスプールのなんたるかを教わりつつ修行するんだろうなと思ってて、どうせ自分のことだから次はPENNのインスプールに手を出すのは分かってるにしても、とりあえずは鬼が笑うような先の話だし、考えないでおこうと一旦放置することに決めた。そのうち本国人気に応えて大型インスプールを復刻生産しているピュアフィッシング社が小さいインスプールも復刻するかもだしその時買えばいいやとも思ったのは以前書いたとおり。
 しかし、一旦放置と決めた次の瞬間からもうPENNのインスプールのことしか考えられなくなってしまったのだよ諸君。
 気付けばネットオークションで落札相場調べてたり、使ってる人の評価を読んでみたり、昔のPENNリールジャパンやコータックのカタログで糸巻き量とか調べてみたり。
 「もうコレは買うしかしかたないナ」
 と観念して、ネットオークションで”第1世代”緑の714と”第2世代”黒金の714Zを落札した。
 幸いPENNスピンフィッシャーはカーディナルやミッチェルのような人気機種じゃないので、70年代の緑の時代のモノでも写真の箱入り娘で多少スレ傷がある程度のものが1万円台前半、90年代の半ばまで第4世代と並行して現役で売られていた714Zなど単なる中古価格でしかなく7千円ぐらいが程度良いやつの相場である。ポチッとナってなもんである。入札私だけで、だいたい相場の値段だった開始価格で落とせてあんまり人気がなくて助かった。

 「おいおい、買うのなら同じ機種を2台じゃないのか?」と玄人衆なら思われるかもしれない。もう生産してない機種なら予備機としてや部品取りを考えると、同じのを2台買うのが、収集ではなく実戦投入を目的とするなら理にかなっている。特に同じスプールが2個手に入るのは大きい。
 でも心配ご無用。スピンフィッシャー714と714Zは実は”色違い”といって良いぐらいの機種で、設計もほとんど変わっておらず、部品もほぼ共通なのである。
 なので、左の写真のような着せ替え人形的お遊びもできる。意外と黒銀は渋くていいジャン。

 スピンフィッシャーの歴史は1961年にまで遡る(「ベールアームは世界を回る」「MYSTIC REEL PARTSホームページ」参照)。
 その歴史をチョイと紐解いてみると、一番最初の機種はおそらく「700」でローターのカップが多分その後の機種のように鋳造(ダイキャスト)してから内側を削ったものではなく、筒状の上部と叩き上げたカップ状の下部を溶接しているらしいことがローター上部と下部の色の違いから見て取れる。
 ただ、この初代から内部のギアだのの機構はお馴染みのウォームギア方式が鎮座してたりして、90年代の半ばまで「Z」シリーズに引き継がれて続いたスピンフィッシャーのインスプールのリールは、基本的に同じ設計を使って30年以上マイナーチェンジを繰り返して生産されてきた超御長寿シリーズなのである。小型の714についても箱に入ってた取説に「1975」年の文字が見えるので70年代には登場していたようである。ちなみにスピンフィッシャー714のミドルネームは「ウルトラスポーツ」のようで714Zにもミドルネームは受け継がれているのが本体側面に見て取れる。ちなみに一番小さい716、716Zのミドルネームは「ウルトラライト」。他もミドルネーム?あるんやろか?
 ”PENN公式”と言って良いピュアフィッシング社の整理では緑の(たまに青も見かけるけど、百貨店別注の茶色もあったそうな)700番台が”第1世代”で、黒金の「Z」付きの700番台が”第2世代”とされているけど「MYSTIC REEL PARTS」さんところの整理では、むしろ「Z」付こうがインスプールの700番台(とアウトスプールの747と757)は全て”第1世代”で、逆に公式では”第3世代”にまとめられている”3桁ss”と”4桁ss”が実は世代が違っていると整理している。外見で見れば同じアウトスプールで似ている3桁ssと4桁ssが意外に設計に変更が加わってること、外見が緑から黒金に大きく印象を変えた無印とZ付きの700番台が実は色違いに近いことを知ると、ピュアフィッシング社の公式見解より「MYSTIC REEL PARTS」社の整理の方が的を射ていると思える。両者の整理の観点が、視覚的に分かりやすく歴史を示したいのと、部品を注文する都合上設計等の実態を反映させているのと、というそもそもの目的の違いがあってどちらが間違いということではないのかもしれないとは思うけどね。さらにいうなら細かな仕様変更が繰り返されてきているので同じ世代でも年式や”ssj”のように販売地域によっての違いがあったりするので簡単に整理なんてできないよね。

 一番上のずらっと5台並べた写真は、下から714、714Z、430ss、4300ss、430ssgでスピンフィッシャーでは2番目に小さいサイズのリールで渓流やらシーバスなんかで使う機種達なんだけど、714、714Zを分解して内部構造把握しつつ使えるように調整しようと思ったら、他の後継スピンフィッシャー達との違いもなかなか面白かったのでコレからちょっとその辺について紹介してみたい。

 まずは、714と714Zの公式第1世代と第2世代の違いについて「最大の違いは色の違い!」と書いてしまうとズルッとずっこけてしまうかもしれないけど、結構真面目に色とか外見とかって性能やら内部機構やら以上にリールにおいて重要な要素だと思うんですよ。だって、スピンフィッシャーっていったら黒金仏壇カラーで、その印象は「海で強いぜスピンフィッシャー」な性能面の印象と分けがたく関連づけられて確固たるイメージが形作られるに至ってて、ピュアフィッシング社の下での第5世代「SSV」や新しく出たばかりの第6世代「SS此廚發修稜杰Г鯑Ы韻靴討い襪阿蕕そ斗廚瞥彖任砲覆辰討い襦その違いが小さかったとは思えない。
 色以外の変更としては、大きいモノでもサイドプレートが重い金属製から樹脂製に変更されて軽量化が図られていること、あとは本体のハンドル軸の根元に注油穴が設けてあったのが入手したZでは省略されていたこと、ドラグノブの形状がちょっと違うぐらいのもので正直設計的にはマイナーチェンジだと思う。むしろサイドプレートをあけて違いに驚くのは714のグリスの盛りっぷりで「日本よ!コレが本場米国70年代方式のグリスシーリングだ!!」とでも言わんばかりで、面白すぎたのでそのままの状態を保存すべく714のグリスについては”ソッ閉じ”しておいた。プレートの方にギアの形が分かるぐらいに水色のグリスが盛り上がっているのが写真でおわかりだろうか。

 ハンドル軸根元の注油穴については、430ssとの関係もあって面白い。この部分に注油穴を設けてあるのは、実は手元にあるのでは714と430ss。
 多分コレ、714Zに注油穴がないのは途中から省略されたんだと思う。714Zと430ssはインスプール版とアウトスプール版の兄弟機だと思っている。1枚目の写真で比較してもらってもハンドルの上のあたりの本体の丸いちょっと官能的な感じの曲線なんかも同じで、それは2枚目の写真見れば明らかなようにでっかい真鍮製のウォームギアが鎮座しているからそういう曲線になるんである。機能美っていっていいでしょ。
 で、この3機はローター除いた内部の機構はほとんど一緒で430ssで逆転防止がカリカリ鳴らないサイレントドック方式になってるくらいで、だいたい一緒なのは写真でも分かるだろうか?714は内部も緑。
 こいつらにはベアリングがローター軸に1個だけで、しかもハンドル軸は片軸で支えている形なので支えているハンドル側のスリーブは長くて、途中に”油溜まり”の部分を設けた真鍮製のものである。そういう長くて摩擦面が大きいスリーブには注油が大事ということで油溜まりの所に注油穴がわざわざ開けられてたんだと思う。
 ちなみに、より新しい4300ssと430ssgのウォームギアはおそらく軽量化のためだと思うけど小さくなっている。この2機についてはオシレーションカムが一枚板を加工したモノから鋳造一体成型ものに変わっている程度で2機間で大きくギア方式を変えたモノではなく共通している。
 3桁430ssから4桁4300ssになった時には、スプールは共通のモノにしつつも、内部の設計を大きく変えており、この大きさにおいては、単にボディー素材が金属から樹脂素材に変わったことに伴うマイナーチェンジにとどまらず大きなモデルチェンジがあったと整理して良いように思う。ボディー素材とギアの他に、もう一つこの時の大きな変更を指摘するなら、ハンドル軸の両サイドにボールベアリングがぶち込まれて、ハンドルが左右どちらにも付けられるようになっているところか。

 話を714Zの「注油穴の省略」に戻すと、アウトスプールの430ssには注油穴があるのになぜそれより古い設計の714Zで省略されているのかと疑問に思うかも知れない。これは設計自体が714Z(実質714)よりアウトスプール化した430ssのほうが新しいのは事実なんだけど、714Zのほうが長く製造されていたから、経費削減かなんかで後年製造された714Zでは省略されていたとかじゃないかと、推定でしかないんだけど思っている。1995年のコータックのカタログでは714Zが健在でまだ注油穴が残っており、アウトスプールの430ssは既に4300ssに代替わりしていることが確認できる。私の手元に来た注油穴無し714Zはそれより後年の製造なのかなと想像して楽しんでいる。

 こういう、部品を同じ世代の”大きさ違い機種”はもちろん、世代超えていろんなモデルで共通にしてしまうというのは「せっかくニューモデル買ったのに古いのと同じところばっかりで新鮮味がないジャン」と、アホな客に思われてしまいがちだけど、進化した部分や設計思想に基づいて変えた部分以外を「変えない」というのは、新しく設計し直したり金型作ったりという経費が削減できて製品単価を抑えることができて売る側も買う側も利点が大きいはずである。また、共有部品で長く修理が可能になるのなんかは、ちょっと売る側は困るカモだけど使う側からしたら良いところばかりなのに、今のリールは同じ時代の旗艦機種の本体設計を流用して、素材やら部品やらの経費抑えた普及機作るなんてのはあるけど、世代間はあんまり共通の部品なんて使ってなくて「モデルチェンジ後は買い換えてネ」という売る側の都合ばかりが強く感じられてあんまり気分良いもんじゃない。
 ダイヤモンドキャリアーがベールスプリング折れて、ナマジ的次世代小型主力機を選定する際にダイワトーナメントssと4300ssで比較検討した末に4300ssで行くことに決めて、やっぱりぶっ壊れたときの予備機は欲しいなと思ってたときに釣具屋の棚に眠っていた430ssを発見して、スペアスプール共通ということで即購入。実釣でも感触を確かめていたところ、まだ雪深い季節の岩手の渓流で雪道でコケてハンドルを折ってしまった。まあ一人で携帯も持ってない時代に山に入っており、足でも折ってたら遭難沙汰で430ssのハンドルが代わりに折れてくれて助かったと思うことにしようと、すでに4300ssに代替わりして久しいし、取り寄せようにもハンドルだけはもないだろうなとSスイにダメ元で聞いてみたら、あっさり「大丈夫ですよ。430ssのハンドルはインスプールの714Zと共通で714Zはまだ売ってますから部品在庫あるはずです。」との回答。無事430ssも復活して、やっぱりPENNだなコリャとPENN愛というかPENN信仰が深まったのであった。


 今回も714Zを使う前提で部品を買い足ししようと、ついでにあれこれ足りなくなりそうなのがないかチェックしていたら、部品使い回しの多さのおかげで、実際に在庫しておかなければならない部品種類数が少なくて済むことに改めて感心した。714と714Zのドラグパッドは純正は白いテフロン製なんだけど、もう「MYSTIC REEL PARTS」さんにも在庫がないということで一瞬焦ったけど、説明読むと「パーツナンバー56-440を耳切って使えばいいんですよ」てなことが書いてある(訂正:大きさ確認したら耳付きのままで少し隙間が空くけど使えた)。パーツナンバー56-440は黒っぽい灰色のカーボン製の3方耳付きのドラグパッドであり440ss、4400ss、440ssg、430ss、4300ssに共通で714系にも使用可能な使い回しの効く部品なんである。という例で部品共通が便利というのがおわかりいただけるだろうか。

 ということで、どこを第2世代と第3世代の切れ目とするかは別にして、大きな変更に伴って変えるところだけ変えてきたスピンフィッシャーの歴史について、同じ大きさの機種が”公式”の第1世代から第4世代まで5台揃ったので、ついでにと重量とかも測ってみたら、これまた面白い結果が出てきたので、ナマジ推論と合わせてご紹介したい。

 早速計測結果を書いていくと、714:275g、714Z:254g、430ss:260g、4300ss:248g、430ssg:283gとあいなりました。
 ちなみにライン巻いてない空スプール状態で、グリスやオイルは入れたままの湿重量。
 714から714Zの間で20gぐらいの減量に成功しているのは、片軸でハンドル軸を受ける設計だと強度とかは必要ないサイドプレートを樹脂化したのが効いてるのと、地味に714のグリスシーリングの”グリス重”が効いてるのかも。
 でもって714Zをアウトスプール化した兄弟機430ssは5グラムほど重い。インスプールの方がシンプルに軽く作りやすいというTAKE先生説を裏付ける結果。まあ5グラムなんてワシャ気にならんけどね。
 でもって4300ssはでっかいウォームギアがこのクラスでは過剰だろうという意図からかギアを小型化し、本体も軽量化のため樹脂製にしたかいあって、最も軽い248gを記録した。他のメーカーの同程度の糸巻き量のリールと比較したらそんなに軽くないのかも知れないけど、軽量な小型リールにしたいという意図が明白に分かるモデルチェンジだったのだと思う。ちなみに糸巻き量は8lbで160ヤード。2号150mってところで日本製だと2000番程度か。
 でもって、人生後半を任せることにしている430ssgがまさかの最重量283g。どないなっとるねン。逆転スイッチすら省略のこれ以上無いぐらいにシンプルな造りなのにどこで目方食ってるんだ?としげしげ眺めてみると、なんとなくカッチョ良い今時風のハンドルが怪しいので、4300ssのハンドルと比較してみた。結果、4300ssハンドル:25gに対して430ssgハンドル:33gとこれだけで8グラムも違っている。TAKE先生のお言葉「ハンドル軽いは七難隠す」を信じるならとんでもねえ改悪である。
 たぶんおケツの金属部品も重いんだろうし、550ssgから下の大きさの機種で共通という逆転防止機構の一方通行のベアリングもこのリールに対しては過剰な丈夫さで重くなる要因かも知れない。
 ただ、この430ssgが人生後半を任せるに値するリールだという確信は私の中で全く揺らがない。だって使ってて重くもないし、丈夫なことは証明してあるし、なんと言ったって快適に魚釣れてるモン。いいリールだもン。重い分丈夫で安心だモン。

 重さとか、ベアリング数とか値段とかのカタログ数値、人様の評判なんてそれほどあてになんないって話だと思う。使ってみて自分に合ってるかどうか、使いやすいかどうか、好きになれるかどうか、それだけのことだと思う。
 小型リールにおいて自重の重い軽いはハッキリ言って気にしたことすらない。4300ssから430ssgに変えたときも、重いとは思わなかったし今回測るまで知るよしもなかった。
 でも回転の重い軽いや特性の違いは気になる程度に違うと思っている。ローターが金属で回転に慣性力が強く働いて回り続ける傾向のある430ssと樹脂製ローターの4300ssでは4300ssの方が巻き取りや回転が軽く感じる。
 ただ、渓流ではそれほど慣性力の強いローターの利点を感じることはなかったけど(悪いとも感じなかった)、海のおもいっきりルアーを早曳きしなければならないような状況では”回り車”のように勢いついて回り続けてくれる重いローターは使いやすくて有利だと感じてた。今時息止めての高速巻きなんて流行らんからローター重いリールが評価されることなんて無いだろうけどさ。
 てなぐらいで使い方やら個人の好みによって、どんなリールがイイかなんて違って当たり前。
 私は430ssgのというか第4世代スピンフィッシャーの、とにかく経費削減して単純化して部品削れるだけ削りつつ、スピンフィッシャーらしさは出して安っぽくならないようにという、身も蓋もない方針に基づいて作られただろう必死さと、ある程度スピンフィッシャーらしさが残せている風合いに好ましさを感じる。ハンドルなんか軽きゃいいんじゃと安っぽい見てくれのが付いてたら、ただでさえ樹脂製で安っぽいのにデザインで見るところネエじゃん。”PENN使い”にとって8gぐらいはどうてっことねえよと思うのである。全体で35gも違うって?そんなモンは誤差のうちじゃ。ゴチャゴチャいうてると9500ss(1kg近くありまっせ)でぼてくりまわすゾ、体鍛えとけヤ!!

 ということで430ssgを最後の小型スピニングと心に決めつつも、714Zにも浮気してみるついでに、新型の第6世代やまだ触ってない第5世代も使ってみようかと検討してはみた。結果、それは止めておこうということになった。
 多分Vも困睥匹ぅ蝓璽襪覆鵑世蹐Α困呂泙斉罎良分は多いけど、垢錬丕釘裡里蕕靴丈夫でメンテナンスしやすくて黒金なのは写真と展開図見ただけで分かってしまう。ドラグも相変わらず良いんだろう。
 でも、既に日本のリールと一緒で同年代の他のシリーズとの基本設計とかの共用という方式になってきているようで、垢療験図見て部品番号でみる限り昔のシリーズとの部品共有はなく、世代間断絶みたいなことになっている。
 第4世代が出たときには、4桁第3世代で充分間に合ってたけど、スペアスプール共通という世代間をまたぐ使い回しが効くのは愛用者には実にありがたいと感動して、一票入れるつもりで買ったけど、Vと困砲呂修海泙任靴毒磴せ戮┐覽鼠を感じない。
 Vにも困砲癸隠娃毅娃阿箸いΓ毅哀櫂鵐疋淵ぅ蹈鵐皀離侫ラが255ヤード入るとんでもない糸巻き量の超大型機が用意されているので、磯からサメとか釣るのにスピニングで太いナイロンラインの糸巻き量が欲しいときにはお世話になるかも知れないし、6500サイズに設けられているマニュアルピックアップ方式のベールレス仕様機も気になるけど、とりあえずは必要ないかなと。

 それから、根っこの部分で、世代が新しくなる毎にやっぱり部品数が増えて、スピンフィシャーですら複雑化しているということが、自分にはあんまり好ましく思えないというのがある。
 もちろん部品が増えて複雑化した分性能や機能が上がっているのだろう。それは悪いことじゃないのかもしれない。でも、自分が釣りを続けて上手くなっていく過程において、そういう複雑で高性能な道具を使いこなせるような方向を目指しているのかと言えば、明確に違うはずである。
 できるだけ単純化して、面倒臭くねぇ道具と技術で釣れるようになりたいと思っているのである。
 私は魚を飼うのも好きなんだけど、観賞魚飼育においてとても参考にさせてもらい、いろいろと蒙を啓いてもらったサイトに「■GOOD AQUA■」というのがあって、その中で管理人さんが「上級者になるほど、高額で複雑な機器を使うというのはおかしいだろう、水槽管理が上手くなればなるほど道具に頼らなくて良いはずである」という趣旨のことを書いておられて、当時常識となりつつあった水草育成に二酸化炭素を添加する方式を前提とした、水の攪拌が少ない外部濾過装置等を使わず、ホームセンターで売ってるような60センチ規格水槽にセットの上部濾過槽とショボい照明を使って二酸化炭素の添加も行わず、その条件でも育成可能な水草を適切に選んだりしながら充分美しい水草水槽を育て上げていた。
 我が家の水槽における水草育成は、限られた水量の中に二酸化炭素を多く溶かし込むのは難しいし限界もあるけど、空気中には近年の増加が問題視されるぐらいの二酸化炭素が含まれているので、水中は根っこの繁茂を楽しむモノと割り切って、水上葉を展開する水草でお茶を濁している私である。
 でも、釣りにおいては道具に頼りすぎない、真に自分に必要な道具を適切に選び、その道具に見合った技術で釣りができるところを目指して行きたいと思っている。志は高いのである!エッヘン。
 そう考えると、インスプールで単純な第1世代が必要な場面はあるかも知れないけど、第5世代以降の高性能さはワシにはあんまりいらんのじゃなかろうか?
 古くからの愛用者に対するサービスも含んでいるだろう古い機種の復刻とかあったら一票入れるか考えるだろうし、感心するような単純かつ新しいスピニングリールが出てきたら喜んで買いたいと思うけど、単に高性能化するだけじゃ今更買う気にならんのよねというのが正直なところ。
 そう思って、もうスピニングリールなんて新たに買うことはないだろうと思ってたら、インスプールなんて思わぬ方向に求める答えの手がかりがありそうだったりして、世の中わからんもンである。
 思いもよらない意外なところから新しいスピニングリールが出現するかもしれないよ。なんてネ。

 次回は714Zの調整ネタの予定。まだ続くのですじゃ。お楽しみに。

4 件のコメント:

  1. ナマジさんそうだろうとは思ってたけどほんまにペン使いなんですねw90年代後半から釣り再開した私はこのあたりの道具まったく知らんので、なんかうらやましいな。

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    1. ええ、何の因果かPENN使いになってしまいました。
      でも最近はオリンピックに浮気してます。
      今日もそのリールは良い仕事してくれました。釣り人が下手くそだったけど。

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  2. インスプールの沼に浸かりかけてますネ(笑)
    60-70年台のイギリス、イタリア、フランス、米国もしくは旧共産圏に目を向けると変態リールがたくさん出てきますよ。
    さすがに金が保たないのでほとんどは海外のマニアページと分解画像で満足してしまいますが………

    PENNのインスプールだと自分は722Zを持ってますが、かなり面白いですよ。
    軽量、大口径スプール(Φ47.5)、1:5のハイギア、ドラグ性能も良い。
    何より、ギアがすぐば(スパイラル)ベベルギヤという珍種で巻きも快適。
    おそらくウォームギア系よりも強力な巻き上げ力を確保できるかと思います。

    ただ、自分はローターを止めるナットを強く締めすぎてピニオンギアを潰しかけました(汗)。
    ローターナットって逆ネジか正ネジかメーカーによって違うので初分解時に間違えました。
    幸いピニオンギアの内径にリーマーをかけて復活できましたが、それ以来分解を控えています。
    ローターナット締め付けの適正トルクを守る、そこの分解を極力控えさえすれば、かなり良いリールのように思いますよ。

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    1. 沼に浸かりかかった人間に重石を乗せるようなマネをしてはいけません!ありがとうございますっ!!
      旧共産圏のリールとか超面白そうなんですけど。
      アンバサダーの深い沼からは4台もらって左巻き2台買ったあたりで命からがら抜け出したのに、こんどはインスプールの沼でまた沈みそうになるとは不覚。

      青い722が緑の714と同時期に○フオクに出てて、可愛い見た目でちょっと惹かれたのですが、722には「熊の手」対策の保護の出っ張りがなかったので私向きではないと判断しました。トゥルーテンパーも714Zもベールを手で「起こせない」ところが実に私向きかなと。
      インスプールはなんとか3台で逃げのびたいです。

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○2019年2月2日土曜日ブログ再掲

PENNスピンフィッシャー棚卸し

 今回スイマセン、皆さんにお伝えするマニアックな情報があるとか、面白いネタに突っ込んでるとか、そういう人様に読んでいただけるような内容にあんまりなりそうにないっていうか、ナマジのお部屋の蔵の整理のための作業記録のような、そんな感じでヌルッと行かせてもらいます。
 前回、430ssgについて「同じリール3台確保しているので、修繕した個体があと5年持ってくれれば15年使えたことになるから、残りの2台で30年持つ計算になるので35年経ったらそろそろお迎え来てるだろうからちょうど良い感じである。」と書いたところだけど、そういう考え方で行くと、そろそろ人生の終末も見えてきた今日この頃、ワシんちの蔵に眠ってるスピンフィッシャーって、アホのように買ってあるけど実際のところは何台あったら足りるのか、ちょっと考えてみるかと蔵をほじくり返してついでにエクセルで管理台帳作ってという”棚卸し”作業をしてみた。

 ちゅうわけで、小っちゃい方から行ってみるとまずは最小の4200ssは1台こっきりで替えスプールもなしなだけど、小型スピニングでスプール径が小さいのはあんまり好みじゃなくて、径が小さい分巻き取り速度が落ちるのを利用してゆっくり巻く釣りにでもとメバル釣りに使ってみたけど、イマイチしっくりこず、結局4300ssでいいやとなって使っていない。
 今後も使う予定はないのでなくてもいいぐらいで、なにか用途が出てきたら使うのに置いてはおくけど、たぶん使わないので壊れようもないだろうから、残りの人生この1台で問題ないだろう。

 お次が、小型スピニングの主力サイズで4桁第3世代の4300ssのサイズ。
 主力の第4世代430ssgが前回書いたように3台確保してあって、うち一台はごらんのようにブリスターパックに入ったまま未開封でたぶん430ssgだけでも間に合ううえに、先代の4300ssと430ssの第3世代コンビもまだ充分使える状態のうえに、インスプールの第2世代714Z、第1世代714のコンビも確保したところであり一生困らないはず。
 かつ、この大きさのリールは復活させたダイヤモンドやらウィスカーSSトーナメントもあるうえに、樹脂製の安ダイヤモンドもあるので弾数的には何の問題もないだろう。
 一番出番のあるサイズなのであれこれ使って遊びたい大きさ。

 次に陸っぱりシーバス用のもう一つの主軸の大きさである4400ssについてだけど、手前の2000年から使ってる個体がまだまだ快調で、この春も使い始めたときに「スピンフィッシャーって巻きも滑らかで、丈夫さとドラグだけのリールってこともないな」と、昨年使ってた古いインスプールと比べたからかもしれないけど今後もこの大きさは4400ssにまかせて安心である。
 新品から20年近く使ってベアリングやらドラグパッド、ベールスプリングなんていう消耗品的パーツは交換したけど、ギアとか本体とか全くもって”消耗”した気配がないので、現状のドングリノブの個体との2台体制がいつまで持つのか、ワシが死ぬまでもつンとちゃうか?という感じで予想すらつかない状態なので、もしこいつら2台が修理不能に壊れたとしても、新品に近い状態のが予備として2台確保してあるので充分だと思う。スペアスプールも3個ナイロン用、3個PE用に確保してありこれまた充分抜かりなし。

 次はカヤックシーバス用の主力として使ってた4500ss。ショアジギングとかデカいルアー投げる陸っぱりシーバスにも過去使ったことがあり、ナイロン14ポンド、PEの2号とか使う釣りに使うんだけど、最近カヤック乗ってないので出番がない。
 出番がないので消耗しようがなく、今使ってるハンドルノブ自作の中古個体と、樹脂製ノブ金ハンドルの2台があれば良いハズなんだけど、なぜか6台もある。
 1台は初期のドングリノブのはギア比が違う高速巻き仕様だと聞いたので追加して買った記憶があるけど、他にも予備に3台も買ってしまっている。
 もちろんスペアスプールの在庫もバッチリ。今後体力回復してカヤック乗れるようになったらまた活躍するにしても、やっぱり4台あれば足りるだろという気がする。キレイめの個体で値段付きそうなヤツを売りはらうとかしたほうが良いのかしらと、アタイ迷っちゃう。

 でもって、釣りをされる人のおうちならどこのご家庭にもきっと何台かはあるだろうという5500ss。
 ほぼ船でのシイラ・カツオ釣り用でたまにショアジギングやらにも使った程度のはずの5500ss系が3桁時代の550ssも含めると7台もござる。
 たぶん、この大きさはシイラ・カツオ釣りの定番機だったこともあって弾数が多いので、中古屋とかで安いの見つけるたびに「あっ予備に買っとこ」とレジに持っていったんだろうことは想像に難くない。
 船にも乗らなくなって久しいので、これまた減るもんじゃなし、我がスピンフィッシャー最初の1台である左下の個体と、JOSさんから引き継いだスピンフィッシャーの名を日本に知らしめた伝説的名機550ssと、やっぱりギア比の高い初期型ドングリノブの5500ssと予備1台ぐらいの4台で多分一生困らない。3台売りに出すかとも考えるんだけど、そんなに値段の付くリールじゃないうえに、実用品なので中古の軽自動車があまり安くならないのと似た感じで中古の値段が下がりもしないので、まあ金に困ってからで良いかという気もしてアタイやっぱり迷っちゃうの。
 そもそも予備機を確保しておかねばと思ったのは、製造終了後何十年もパーツが手に入るなんて、さすがに想像もしてなかったので部品取りするつもりで買ったりもしてた。なので米本国でPENN(というかピュアフィッシングか?)公式のパーツ配給・修理サービスとなったらしい「MYSTIC REEL PARTS」さんが潰れない限り、予備機って実はいらんのじゃないかという気もしてきている。さすがに在庫無しの部品も出てきてるけど消耗品的なのはまだまだ大丈夫そうである。

 お次は、6500ssでここから4桁スピンフィッシャーは金属ボディーになる。ちなみに6500ss、7500ss、8500ssは外蹴り方式、3階建てドラグ、ギア方式と共通点が多く、部品も共通が多い兄弟機。
 同じように内蹴り方式、3階建てドラグの5500ssと4500ssが兄弟機で、4400ssはドラグが1枚で大きくてちょっと違うし、4300ssはギアがウォームギアで4200ssとも何か違うと思っている。9500ssが3桁時代にはなかった大きさで特別な大物専用機なのは以前書いたとおり。って私は整理してます。
 ただ、この6500ss2台のうち、1台は我が家にある7500ssとも共通のローター軸のギアが傘状のハイポイドギア、1台が現代リールの標準的ギアであるハイポイドフェースギアが入ってて、このアタリのギア方式の違いはPENNってABUやミッチェルと違って、値段が付くようなリールじゃないので「見分け方」的な情報があんまり出てこない。多分米本国のマニアのサイトでも探せば一発なのかも知れないけど、英語イマイチわからんのよね。でも「MYSTIC REEL PARTS」さんところで見る限り、やっぱり途中で変更あったようで、6500ss〜8500ssのギアは新型(”新”っていうのもへんか?)ではハイポイドフェースギアで、古いハイポイドギアから交換するときは当然ながらローター軸とハンドル軸のギアセットで交換してね、となっている。古いハイポイドギアのほうはさすがに欠品になってるけどハイポイドフェースギアの方はまだ入手可能で、ギア摩耗してすら互換性のあるパーツ入手できて使い続けられるって改めて凄いな。しかも一つ前の3桁650ssからだ。
 出番は、男らしく20LBナイロンと3号PE鱈腹巻いたスプール用意して、ターポン様とナルトビエイという怪魚をやっつけるための遠征に持っていったけど、ゴメン6500ss実力発揮させてやれんくて、いまだボウズリール。2台ありゃ充分な丈夫なヤツなのでいつかコイツが似合うような獲物をモノにしたい。

 7500ssが似合う獲物は、長い時間が掛かったけど釣ることができた。使ってきた7500ssとこれまたJOSさんから引き継いだ3桁750ssは今後出番がなくても手放すつもりはない。ワシが死んだら誰か使ってくれ。
 ただ、もうこの大きさのリールを使うロウニンアジの釣りとかを今後やらないかというと、まあ体力的にできないかも知れないとは思うけど、それでも死ぬまでにもう一度だけクリスマス島に行ってコイツで力一杯の釣りをしてみたいと思う。
 思うのでとりあえずどちらも予備機も用意してある4台体制は維持しようかと思う。以前予備に買った7500ssjにハイポイドギアが入っててネット上ではssjにはハイポイドフェースギアが入っている的な情報があったのでなんだろね?とか書いたけど、多分ギア方式の変更とssj化は関係なくて、本国のほうで手間の掛かるハイポイドギアの在庫が切れてハイポイドフェースギアに移行した時期と、日本でラインローラーにベアリングが入ってないと売れねえジャンということで「ssj」を企画したのがたまたま同時期で、在庫のスピンフィッシャーにラインローラー周りだけ換装して日本で「ssj」として売ったので、もとの個体がハイポイドギアの残りの在庫だったヤツは我が家にきたヤツのようにハイボイドギアが入っているのだろう。
 ちなみに第4世代750ssmのギアは、逆転防止の方式が違うのでローター軸のギアは別物だけどハンドル軸のギアは7500ssの最後の方のハイポイドフェースギアと共通。第4世代は第3世代の後ろの方と陸続きな感じのするリールなんである。第4世代は近代的な設計になった第5世代と人気と実績の第3世代の狭間で短命に終わった不人気世代だけど、スピンフィッシャーの歴史を色濃く引き継いで生まれた良いリールだよと書いておきたい。

 でもって大型で1台ずつのをまとめて写真撮ってみた、706Zと8500ss。
 706Zはかなり気になる存在なので、このインスプールでベールアームレスという単純で古めかしくも質実剛健な感じのリールを使いこなすのは今後の課題の一つとして取り組んでいく所存。
 8500ssはゴメンナサイ。正直出番なさそう。持ってる大きさでコイツだけ使ったことがないし今後も使うことが想定されないリールで、魚を釣るために生まれてきた道具に対して申し訳ないけど、我がコレクション?の一つとして蔵に眠ってくれたまえ。買ったときは使うつもりでスペアスプールも入手したんだけどね。

 トリは漢のリール9500ss、と950ssm。
 もうちょっと体力戻したら、9500ssを持って磯にあがって”岸からのサメ”を狙ってみたいと思っている。
 950ssmで多分人生最大魚のクロトガリザメを釣ってるけど、やっぱり大型リールの逆転防止機構としてはラチェット式の方が確実性があって、不具合による突発的な逆転とかの事故の危険性が低いので”大物”釣るには第3世代の特別な大物専用機である9500ssを携えて磯に上がりたい。このリールで何か不足が生じたら、それはスピニングリールの限界であり、両軸受けのリールにお出まし願うという整理で、自分の中で最強のスピニングだという確信を持って使っていきたい。
 950ssmは殿堂入りで蔵に眠ってもらおう。


 スピンフィッシャー現時点で我が家に36台あり。
 「確かPENNだけで40台ぐらいあるとか書いてなかったっけ?」と突っ込みを入れた皆様、またナマジは嘘書いてやがったと思わないように。
 スピンフィッシャーだけがPENNじゃないでしょ。ってことでインターナショナル僑械娃咤廖▲札優拭治佳罅■毅苅毅韮咫▲ぅ鵐拭璽淵轡腑淵襭坑沓毅佳罎韮丕釘裡亮卆修離蝓璽襪浪罎家に42台転がってます。両軸はスピニング以上に丈夫なので、予備機とか不要かなと考えて既に545GSは1台ネットオークションで売り、インターナショナル975も丸ABUとかぶるし1台売ろうかなとかも検討しちょります。
 写真は両軸除いた36台格好良く並べようとしたけど、並ぶような台数じゃなかったので積んでみた。もっと大事に扱ったれよとお叱りを受けるかもだけど、わざと雑な感じに見えるように積みつつも丁寧に積み上げておりますのでご容赦を。よい子は真似しないでね。

 我が人生でスピンフィッシャーが不足することはなさそうであり、ホッと胸をなでおろしたところである。
 よしんば津波がきたりして全部持っていかれても、スピンフィッシャーなら中古の弾数多いし安いからまた買えば良いだけである。

(2019.2)



○2019年4月20日土曜日ブログへのリンク

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PCチェアディテクティブ 「PENN101」編

 
 スピンフィッシャーじゃないけど面白いPENNのスピニングです。(2019.6)



○2021年6月5日土曜日のブログ

コロナ禍で持病が悪化!さらにPENNの部品供給体制に暗雲が!! 

 コロナ禍で緊急事態宣言が6月20日まで延長される中、当然のようにそれにあわせて港の”釣り自粛”の看板の日付もペタッとテープ貼って更新されてて、豆アジはよ釣りたいのにどうにもならず、シーバスはセイゴも狙うと難しいもんで思うようには釣れず、チヌなんか初めっからアテになるほど釣れる魚じゃないのは良いとして、我が心のオアシスであったウグイちゃんまでなんか今年は難しくて、にっちもさっちもいかない状況。

 ってのが先日の素晴らしい釣果までは、ゴールデンウィーク前ぐらいからダラダラと続いていて、魚が釣れないと悪化するのが”スピニング熱”というのは、もうガチガチ鉄板のお約束で、売るほどリール持ってるくせに、それでもなんか出物はないかとネットの海をさまよって、程度悪いけどものは試しにと3300円で入札したら3100円で落札できてしまったのが、冒頭の写真の「PENNスピンフィッシャー712」。大きさ的には4400ssと同じぐらい、っていってもPENN使いの人にしか分からんと思うけど、カージナルC4とだいたい同じ大きさで2号か3号のナイロンライン巻いてシーバス狙うような大きさ。4400ssも売って整理したけどそれでも4台確保してあるし、カージナルC4もあるし大森なら”No.2”の大きさだけどそれも何台も蔵に転がってる。落札して届く前には既に”やっちまった”と反省する。インスプールで緑の712と黒金の712zはそんなに需要があるとも思えないんだけど、弾数も少ないのでネットオークションに出ると7,8千円はしてて意外に値が張るんだけど、今回安かったのは銘板が落っこちてるのはPENNではある種お約束なのでまだ良いとして、本体の背中と足下に名前を電気でバチバチと彫る方式で彫ろうとして失敗してて、なんて書いてあるのか良く分からんローマ字が掘ってあるというとってもよろしくない見た目が原因。ワシの場合PENNはインスプールでもあくまで”実用機”扱いだけど、普通の人はこの手のインスプールのスピニングは古き良き時代を楽しむための”アンティークタックル”として求めるわけで、こうも外見が悪いと整備して売りさばこうにも買った値段以上の値段が付く未来がまるで予想できない。送料入れて4千円チョイ、それだけあれば大豆製品ばっかり食ってないで肉かなんかでも食えたはずである。

 ということで売れないとなったら使うことを想定してスペアスプールでも確保するかと、その他の部品在庫も確認しておきたくて「Mystic reel parts」さんのホームページを開いて、衝撃を受ける。普段ワシ英語のサイトは英語能力が貧しい限りなのでグーグルクローム様の自動翻訳で「常に日本語に翻訳」で閲覧してるんだけど、たまたまクローム様の更新に伴って設定が初期化されてたのか原文で表示されて、コレまでコロナ禍関連で海外発送について「完全に停止しました」となってるのを見て、早くコロナ禍終息して発送再開して欲しいな、と無邪気に思ってたんだけど、原文には「Stopped Permanently」となってる。パーマネントリーってワシの英語能力では知らんだけで”完全に”って訳すのか?美容院でかける”パーマ”はパーマネントウェーブの略ってぐらいで、意味的には誇大広告だと思うけど”恒久的な巻髪”っていうような意味で、”恒久的に”今後も基本的にずっと続きますっていう意味だろって、詳しい説明のページに飛ぶと、「郵便料金高なったし、関税も高いし、運送は遅延が多いし、クレームが多くてうちとこみたいな中小企業では海外発送対応はもう対応ようしまへん。世界のお客さんスンマセン。米国にある輸入代行業者とか使ってください。」っていうようなことが書いてある。そんな殺生な!郵便料金の改定とか5年は前の話だと思うので直接的な引き金はコロナで物流が混乱したのが原因だろう。ワシ的にコロナ禍において魚港の実質禁漁の次に被害がデカい。基本的に今保持しているスピンフィッシャーの部品は一生使う分を想定して在庫していて、欲しいのは予想外に出番が増えたインスプールの714zと720zのベールスプリングぐらいだったので、まあそういうことならと速攻で「須山スプリング」さんに現物見本送って10個ずつ作ってもらう注文入れたんだけど、長期的にはどうにかせねばなと、輸入代行業者も調べてみたりした。けど、使うとなると面倒くせぇし当然手数料が掛かって割増になるしで、ミスティックさんにはコロナ禍終息後で良いので国際配送是非復活お願いしたいところである。泣けてくるぜまったく。このコロナ禍に海外発送遅れたりなんだりでミスティックさんにクレーム入れるのが馬鹿ってもので、そんなもん状況考えたら想定できるだろって話で馬鹿のせいでエラい迷惑である。まあスペアスプールは34ドルもしてて、送ってもらったら中古で一台買えるぐらいにはなるので現実的じゃないようでもあるけどね。古い製品のことで今のPENNの輸入元のピュアフィッシングジャパンが何とかしてくれるともおもえんしな。

 というわけで、中古で”部品取り個体”とか部品そのものを探すのもありかなと考えるにしても日本じゃ弾数少ないし米国中心のネットオークションなら「イーベイ」かなと思うも、イーベイに出品してる人も”海外発送いたしません”って人が多いので、ちょっと調べたらこれも代行サービスはあって、送料を節約するのに向こうで留め置いてまとめて配送とかもしてくれるらしい「セカイモン」とかいうところに登録してみた、けど眺めてみると米本国でのPENN需要はさすがに侮りがたく、けっこう強気のお値段設定で手数料送料かけてまで手が出るようなのはなかなかないのが実態のようだ。まあこれは金に糸目をつけない背に腹かえられない事態用だなといまのところ思うんだけど、登録しちまったら覗いてしまうのでひょっとしたら既に足がズボッとはまってしまっているのかもしれない。704の古いのとか、米本国じゃZの復刻版が出たぐらいの人気があって超売れたんだろうとは思うけど弾数多くてそそられるものはある。

 

 ちゅうわけで、スペアスプールも入手の目処はたたず、売って元が取れる筋も見えてこずでどうしたものかと思うけど、まあ手元に来ちまったものは仕方ないということで、まずは分解清掃して使える状態に復旧しておくかと、久しぶりの全バラし整備にちょっとウキウキ。プラモデルなら組み立てるだけだけど、リールだと分解して掃除して注油して組み立てってできてとってもお得だと考える、のはさすがに無理があるけど楽しくはある。これがまた、この時代のPENNは超単純明快で、部品数50ぐらいしかないのでサクサクと分解してパーツクリーナーでシュッシュと古いグリスを落とした状態がこの写真。ハンドル軸周りのギアが抜けてないのがご愛敬だけど不安になるぐらい部品数少ないのがおわかりだろうか?ベールレス機の「706z」だとさらに部品数少ないし、第4世代の逆転防止周りを一方通行のベアリングだけにして逆回転無しに割り切った「430ssg」も部品の少なさでは良い線いってるけど、部品数50ぐらいって、銃の世界だと「コルトガバメント」がそのぐらいの部品数で、製造も整備も簡単なので100年から前の設計だけど、今でもライセンス生産で途上国とかで造られてその国の軍や警察が使ってるとかいう話を聞く。単純で信頼性の高い道具は武器でも釣り具でも現場で長く愛されるっていうのは同じなんだなと実感できる。
 見ても分かるように、緑の時代のZの付かない古い機種で、まずは細かい所で恐縮なれど、油切れてどこも重くなってたので、分解前にネジ周りにCRC666を吹いてしばらく放置しておいたんだけど、なにげにハンドルノブとハンドル根元の注油口が凝ってて面白い。写真では分かりにくいかもだけど、ボールペンのペン先みたいな感じで丸い頭が顔を見せてるので何だろうと思ったけど、これ下からバネかなんかで球状の蓋を押し上げてる構造のようで、真ん中の丸いのを潤滑油のノズルの先で押さえると隙間ができて油が注せる。ハンドルノブのは後年のモデルでは開放しっぱなしの穴だし、ハンドル根元の注油口は普段はねじで蓋する方式を経て後年省略となってしまった。昔の方が職人さんが技を効かせてたって話は良く聞くけど、確かにこういう細かい所に凝った仕組みを使ってるのは、今みたいにせせこましく経費削減のことを考えないといけなくなる以前の”良き時代”を感じさせてくれる。とともに、やっぱりPENNってセネターとか庶民的な両軸だけど、トローリングの世界でインターナショナルシリーズっていったら高級トローリングリールの代名詞で、スピンフィッシャーもこの時代は細かい所まで贅を尽くした高級品だったのかなという気がした。
 高級品説を裏付けるもう一つのポイントがスピンフィッシャーにしては珍しく、スプールが樹脂性だというところ。てっきりアルミを緑に塗ってあるんだと思ってたので意外に思うと共に、PENNの樹脂部品ってワンタッチのドラグノブがよくヒビが入ってる印象があるけど大丈夫かな?とちと不安になる。けど現状普通に生き残ってるということは大丈夫で、当時の最新素材であったであろう樹脂素材をおごって軽量化を図ったんだろうか。アルミ製のと互換性あるの?っていうのは不安だけど、アルミの方だとなぜかドラグノブが550ssgのが使えるそうなので試してみたら、この樹脂性スプールでも使えたので大丈夫そうではある。

 樹脂性スプールだけど、真ん中には金属のスリーブが入っていてドラグは3階建て方式で今の4500ssとかのドラグパッドがそのまま使える大きさで、ドラグパッドは今のカーボンシート剥き出しの感じよりは樹脂でしっかり固めてある。ドラググリス塗って調子をみたら当たり前にドラグとして良い感じに機能している。面白いのはドラグパッドの一番上の主軸に固定される金属ワッシャーと、ドラグノブのドラグを押さえる金属面に穴ぼこと出っ張りがそれぞれ設けられていて、ドラグを締めていくと、ドラグ効くあたりになるとカチカチと締める感触が得られるとともに、締めたドラグが不用意に変わってしまわないようになっている。4400ssとかユルユルドラグで使ってると、ベール起こすときとかに触ってしまうのかドラグが緩んでしまってるときがあったりするけど、これだとそういうことは無いだろう。芸が細かい。ちなみに4桁第3世代スピンフィッシャーのユルユルドラグ時のドラグ緩み問題は、スプール共通でドラグノブが防水パッキン付きに進化している第四世代スピンフィッシャーのドラグノブに交換してやるとほぼ解決できる。なのでssg自体は430ssgしか持ってないけど、4400〜5500ssには第4世代ssgのドラグノブを付けている。ので先ほどスプールの互換性の間接的な確認に使った550ssgのドラグノブは我が家では5500ssに装備されていたのである。

 他にも最新素材を惜しげもなく投入したんだろうなと感じたのがラインローラー。オークション時の写真にもなんか濃い灰色っぽい色で写ってて素材が不明だった。硬質クロームメッキが剥げて地金が錆びてるのかな、あるいは黒っぽく見えるタングステンとかの堅い金属かなと疑問に思ってたけど、届いてみるとどうも質感からいってセラミック系のようである。掃除して注油してやったらちゃんと回ってる。錆々に腐蝕してたらどうにもならんなと一番心配していたけど、流石PENN腐蝕には強い素材を使ってございます。

 あと面白かったのは、ベール反転機構の反転レバーを蹴飛ばす部分が、714zではアルミでベアリングを押さえる蓋が作ってあって、そのアルミに穴を設けてそこから蹴飛ばすためのステンレスの部品が飛び出してるんだけど、712では男らしくベアリングを押さえる蓋自体が真鍮で、その真鍮をちぃと曲げて尖らせて蹴飛ばす方式になってる。スプール樹脂製で軽くしても、本体部品はあくまで錆に強く耐久性のある素材で作ってるところがPENNなのであった。っていう作り方してたのを、714と716という”スパースポーツ”だったり”ウルトラライト”だったりする小型機を造るにあたって、真鍮部品でアルミに置き換えることができる部分はアルミに、ってやったんだけど蹴飛ばしはやっぱり耐久性考えるとアルミじゃ不安だ、ってなってわざわざステンレスの部品を追加したんだろうなと思うと、PENN社の錆びないように、壊れないようにっていうこだわりが、設計思想が、やっぱりとっても頼もしく感じられるのであった。

 という感じで、なかなかにスピンフィッシャーの歴史を、古き良き時代のアメリカの物作りを感じさせてもらえる分解清掃だったんだけど、1つ不具合が生じてて、腐蝕でスリーブが太ったのかあるいは何らかのゆがみでも生じているのか、ハンドル軸のギアが抜けてくれなかった。コイツ抜けないと逆転防止関係もちょっと抜きにくいので、仕方ないので、抜けるところまで引っ張っておいて、ブラシとパーツクリーナーのノズル突っ込んでゴシゴシシュッシュと古いグリスを除去して、最後はいつものように、青いグリスを特盛りにしてグリスシーリングで仕上げておいた。力技で無理矢理抜くとろくなことがないというのは経験則で学んでいる。

 グリスとオイルがまだ馴染んでないし、組み直してアタリが取れてない感じもあって、やや巻きが重いけど、もともとウォームギアは重めでしっとり滑らかな巻き心地が売りでもあるし、経験的に使ってればちょうど良い塩梅ぐらいには軽くなってくると思ってる。ハンドル軸のギアが抜けなくなってるのも回して適度に削れれば抜けてくれると信じたい。
 とりあえず分解清掃しての整備は無事終了で使用可能な状態になって、破損している部品とか探さねばならんこともなくて、とりあえずめでたしめでたし。お野菜の色を料理に生かしたいなら白出汁白出汁という感じだけど、じゃあコレが良い値段で売れるかというと、最初に書いたように絶対に3千円ぐらいにしかならない。ワシが半日がとこかけた手間暇など誰も評価してくれないっていうか、書く分には「分解清掃済みで使用可能」って書いても、それ確認しようがないって話で、やっぱり見た目をどうにかせねばならんっていうのが、リール売りさばくなら重要なんだろうなと思う。

 ワシの苦手な分野である。新品で買ったのならともかく、中古で買ったリールの塗装が剥げちょろげてようが、銘板がなくなってようが、機関がちゃんとしてて魚釣れればイイじゃんって正直思ってるので、手に入れたリールをきちんと機能するように整備してやろうっていうのはやる気満々で取り組めるけど、美しい外観にしようっていうのはあんまりやる気わかないのよね実際。
 塗装技術で元のとおりとまでいかなくても、緑一色に塗り直すだけなら何とかなるだろうって気もするけど、丈夫な塗装にするにはどうすれば良いかとか全く知識がないので手が出せない。車用品店でスプレー塗料買ってきてプシュプシュやればできるのなら簡単だけど、全く一緒の色目の塗料が手に入らなければ今塗られている塗料を剥がす必要があるのか無いのか?とか悩ましい問題はありそうで、そんなに簡単ならみんな自分でリペイントするだろうと思うけど、ルア−のリペイントなら珍しくないし、ワシも簡単なのならできるけど、リールのリペイントって工房に頼んだら良い値段してる印象しかなく、素人にどうにかできる気がしない。
 じゃあなんか素人にできることはないか?って考えて、以前アルチェードの「2CS」をいじったときに、シールベタベタ貼って上からウレタンかエポキシでコーティングして”痛リール”をつくったろうかしらん。って考えたのを思い出して、シールでごまかすっていうのは割と簡単で良いかもしれん。ダメだったら剥がせば原状復帰できるしなと思いついて、とりあえず試してみました。
 せっかくのアメリカンなリール、アメリカンポップカジュアルな雰囲気でアンディ・ウォーホルとまではいかなくても、たとえばフェンウィックのグラス竿のロゴ「FENGLASS」とかの良い塩梅のくだけた気安い感じを目指してみたい。

 ウインドウズの「ペイント」で適当にお絵かきする。
 銘板は720の”お魚銘板”の感じを取り入れて、背中は赤地に白文字のPENNのロゴの配色で「SPINFISHER」、フット側はアメリカンな感じを前面に星条旗背景に「U.S.A.」ときたもんだ。シールプリントできる光沢紙を買ってきて大きさいくつか用意して最初は普通の紙で試し刷りして大きさ微調整して刷ってみる。
 この時点ですでに失敗臭は漂ってたけど、貼ってみたら案外決まるかもと貼ってはみた。

 ご笑覧あれ。
  
 ダメだコリャ!

 徹底的に美的センスに欠ける代物になってしまっていて、これでウレタンコートかけて完成させようって気には当然ならず、ペリペリッと剥いでおいた。まあ何事も経験である。ワシは美的な方向を目指してもダメだというのが分かっただけでも良しとしておこう。
 丸い銘板は素人臭くも悪くはないけど、緑に赤地はドぎつすぎたし、星条旗にいたってはアホにしか見えん。まあ実際アホなんだろうけど、712自体は断じてアホじゃないから相応しくない。
 この見た目でネットオークションにかけたら、3000円以下の値段しかつかず、落札者は届いたらまずシール引っぺがしてウレタンが残ってたら有機溶媒で拭き取ることだろう。

 とりあえず、見た目は無視して2号ナイロンでも巻いて使ってみるか。ってところにおちついたけど、いろいろ勉強になったし”おうち時間”の暇もつぶせていい”遊び道具”ではあった。4千円がとこの価値は充分あったと思うことにしよう。
 良い魚も釣れて、スピニング熱は寛解してくれるんじゃないかって思うけど、それはさておき、とにかく早くコロナ禍落ち着いて近所漁港で豆アジ釣れるようになってくれと願わずにいられない今日この頃。皆様も悪い病気をこじらせないようにご自愛ください。


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